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更新日:2023年9月11日

林業総合センター

よくいただくお問い合わせ

 

県民の皆様から当センターへ寄せられる様々なお問い合わせの中から、件数の多いお問い合わせとその回答について、Q&A方式で掲載します。

樹木の病気や駆除に関すること

Q:レッドロビンの葉に斑点が出て、どんどん葉が落葉する。葉が落ちて、生け垣が枯れそうだ。

A:ごま色斑点病と思われます。薬剤による防除は、健全な部位への感染防止には効果的ですが、被害部の治療効果は期待できません。予防策として、感染源となる病落葉を集めて焼却したり、除去して清潔な環境にすることが挙げられます。詳しくはミニ技術情報No.47(PDF:291KB)をご覧ください。

Q:庭や山林に拡がるササを駆除したい。

A:何年もかけて丹念に掘り取りをくり返すのが最も良い方法です。一気にササを駆除したいというのであれば、除草剤が有効です。詳しくはミニ技術情報No.48(PDF:243KB)をご覧ください。

Q:ツツジやサクラの幹にコケのようなものが着生しているので駆除したい。

A:コケのようなものの正体は「地衣類」です。着生した地衣類を除去したい場合は、使い古した歯ブラシなどで機械的に除去する方法と、着生のひどい小枝を切除する方法があります。地衣類の着生は、空中湿度の高い日当たりのよい環境で多いことから、枝が混んでいる場合は枝をすかして風通しをよくしておくことも予防になります。詳しくはミニ技術情報No.26(PDF:311KB)をご覧ください。

Q:ニセアカシアを駆除したい。

A:枯殺するためには根系までしっかりと枯らすことが必要です。薬剤が植物の体内を通って地下部まで浸透する性質を持つ、浸透移行性の除草剤を用いるのが有効です。冬から春までの間に立木を伐採し、その後、萌芽が50cm~1m以内に成長した時に除草剤を散布してください。散布後6時間は雨が降らない日を選んで作業してください。詳しくはミニ技術情報No.9(PDF:76KB)をご覧ください。

Q:タケを駆除したい。

A:生育盛期を過ぎた9~11月頃が防除の適期。4~6月でもある程度の効果はあります。地上30cm程度の高さで節と節の間に穴を空けて、そこに除草剤を原液で流し込みます。詳しくはミニ技術情報No.9(PDF:76KB)をご覧ください。

木材の性質や乾燥に関すること

Q:木材の高温乾燥に防虫効果はありますか?

合板は製造過程で加熱(ホットプレス)されているので虫が出るはずはない、と説明されたのですが?

A:木材を60℃程度に加熱すると、加熱前に木材中に侵入していた虫は死にます。しかし、乾燥・加熱後の製品保管・運搬時、あるいは使用時の害虫の侵入・加害を防ぐ効果はありません。害虫を完全に防ぎたい、ということであれば、防虫薬剤で処理した木材、合板等を使用していただきたいと思います。詳しくは下記のホームページ等をご参照ください。

 

 

Q:カラマツは高樹齢になるとねじれが少なくなると聞きましたが本当ですか?

A:木材を構成する繊維の配列が、ヒノキやスギは比較的通直(丸太の長さ方向に平行)であるのに対し、カラマツは斜め(らせん状)に配列されており、この繊維の傾斜が原因で乾燥時にねじれが生じます。繊維傾斜の角度は木が若いときほど大きく、年をとるにしたがい真っ直ぐになるため、木の芯に近い部分より外側の部分のねじれは少ない、という特徴があり、芯からおよそ15年輪以下の部分を未成熟材、それ以上の部分を成熟材、と呼んで区別しています。従って、大径材であっても、15年輪以下の芯に近い部分はねじれやすく、同じ材から採材した場合、心持材より心去り材の方がねじれにくい、ということになります。

Q:木くず(木材等の破砕物)を堆積しておいた場所の付近で、地下水から硝酸態窒素が検出されたのですが、木質廃棄物から硝酸態窒素が流出する可能性はありますか?

A:有機物を分解する菌類は、増殖する際に窒素を必要とします。しかし、木材には窒素分がほとんど含まれていないため、木くず・木材チップ等が分解される時には周囲の土壌等に含まれる窒素分を菌類が消費し、周辺の植物の生長に必要な窒素分が不足することがあり、このような現象を窒素飢餓と言います。

堆肥化等を目的とし、窒素分を多量に含む糞尿・汚泥・生ゴミ等と木くず・木材チップを混合した場合はその混合物由来の窒素分が流出する可能性はあります。しかし、木くず・木材チップを単独で堆積していた場合は、その分解のために周囲の土壌の窒素分が利用されるため、窒素分の流出が増えることはないと考えられます。

Q:乾燥すると木材の表面に生じる割れ(材面割れ)は、強度に影響はないのでしょうか?また、材面割れ防止のために木材に背割りをいれることで、強度が低下する心配はないのでしょうか?

A:曲げ強度に関しては、当センターを含めた複数の試験研究機関の試験結果として、材面割れや木口割れとの相関は低いという結果が出ています。材の中心より深い割れであればせん断強度の低下が危惧されますが、中心部まで達していない割れであればそれほど心配しなくても良いでしょう。しかし、仕口(接合部)の割れに関しては、耐力低下の要因となる可能性があるため、注意が必要です。

Q:高温乾燥では材面割れが生じにくい反面、内部割れが生じている場合がありますが、内部割れはなぜ生じるのでしょうか?また、強度に影響はないのでしょうか?

A:高温セット乾燥は、心持ち材の表面が高温で柔らかい状態のうちに乾燥させ、引き延ばされた状態で固定する(ドライングセット)ことで材面割れを防ぐ乾燥法です。材面が乾き、ドライングセットが形成された時点では材の内部はまだ乾いていないので、さらに乾燥を進める必要がありますが、材面が縮まずに引き延ばされた状態で固定されているので、乾燥が進むに従って木材内部には引張り応力が生じます。ドライングセット後の乾燥をさらに高温・長時間行うと内部の引張り応力が過度に生じやすく、内部割れの原因となります。

乾燥条件(スケジュール)と内部割れの発生量の関係は樹種によって異なりますが、内部割れの発生量が大きい材にはせん断強度が低下する傾向が認められました。また、内部割れが生じるような過度の高温乾燥では、内部割れだけでなく熱による材質の劣化が起こる可能性が高く、カラマツのように内部割れが生じにくい樹種であっても、材質の劣化・強度の低下が生じることが分かっています。従って、内部割れや熱劣化が生じないように、乾燥スケジュールには注意を払い、特に過度の高温乾燥は絶対に行わないようにする必要があります。

割れと強度の関係・乾燥スケジュールに関する注意点等に関しては、下記もご参照ください。

 

 

 

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お問い合わせ

所属課室:長野県林業総合センター 

長野県塩尻市大字片丘字狐久保5739

電話番号:0263-52-0600

ファックス番号:0263-51-1311

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