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更新日:2023年9月7日
林業総合センター
こんにちは!
今日は年輪のことについて質問にきました!
みどりさん、りんたろう君、こんにちは。木材部の奥原です。
年輪について、どんなことを知りたいのかな?
あの、よく森で道に迷ったら木の切り株の年輪で方角がわかるって話を聞くの。日当たりのいい南側がより成長して年輪の幅が広くなるって。本当にそうなのかなぁ?
いい質問だね。よく耳にする質問だよ。
ところで、りんたろう君はどう思う?
南の方がたくさん日が当たって大きく育つから『そうなんだ』って思っていたけど、この前森の中で木の切り株を見つけたので、磁石で方角を確認したら、幅が広がっているのは東だったんだよ!
だから、今日はその話を聞きに来ました。
それじゃ、説明しよう。
木は「光合成」といって、太陽の光のエネルギーを使って二酸化炭素と水から栄養と酸素を作っているんだ。光合成によってできた栄養で木は大きくなるんだけど、普通ならどの方向にも同じ量で成長するから年輪は同心円状になるんだ。(写真1)
写真1年輪:正常に育つと同心円状にバランスよく年輪が形成される。
でも、強い風が吹く場所や、急な斜面の山に育つ木は、どうかな?自分が倒れないように丈夫な体に改良しなければいけないよね!(写真2,3)そのために、力のかかる部分にしっかりとした「筋肉」をつけるんだ。それが年輪の幅の違い、「かたより」になって現れるんだよ。だから、幅の違う年輪は方角を示すのではなくて、力がかかっている部分を示すんだよ!このかたよって大きく育った部分をおじさん達は『アテ』って言ってるんだ。
たとえば、急な斜面に育った木で、このかたより(アテ)を見ると、広葉樹では山側に、針葉樹では谷側にできるんだ。広葉樹と針葉樹とではアテのできる位置が逆なんだ。
不思議だよね!木が真っ直ぐに立とうとするとき、広葉樹は「腹筋」をきたえて、針葉樹は「背筋」をきたえているってことかな!?
写真2このブナの木は
雪に負けないように頑張ったね!
写真3このスギも小さい時に倒れかけた木かな?
でも頑張って真っ直ぐに立ったね!
これは切り株の年輪(写真4)で、こちらは太い枝にできた年輪(写真5)だよ。
写真4の切り株は平らな所で南風の強い場所にあったものなんだ。北側に大きくかたよった年輪がわかるね。決して南側だけに太っているわけではないんだよ!
写真4写真の上が北の方向です。南風が強い場所なので木が倒れないよう北側に大きく成長してアテができました。
写真5太い枝にできた年輪のかたより。
枝の下側に「筋肉」をつけて、枝がたれないようにしています。
へぇ~!木って不思議だね!
でも面白かった!ありがとうございました。
またわからないことや不思議なことがあったら、質問しに来てくださいね。センターの職員がお答えしますよ!
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