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更新日:2023年4月15日
環境保全研究所
長野県の地学・地文(ちもん)遺産の活用とエコツーリズムに関する調査研究
研究期間:H22~26年度(2010~2014年度)
長野県内の特徴的な地学現象や地文を対象に、学術的・教育的・観光・防災的観点から情報を体系的に集約し、地域の遺産として保全をはかります。
同時に、それらの情報を信州の自然の特色を生かした魅力あるエコツーリズムの推進につなげることを目的としています。
南信州売木村の美しいポットホール
長野県の豊かな自然環境は、変化に富む地形地質とそれを生み出した大地の歴史を土台にしています。けれども、地学現象をテーマに据えた自然観察会やエコツアー等に接する機会はあまりないのが現状です。
地形地質と大地の歴史は、地域固有の資産であり、その意味や魅力を体系的に整理することにより、地域遺産としての活用が容易になります。ここでは地質露頭や地形だけでなく、多様な生物相や生活との関連等を重視する観点から、幅広く地学・地文としてとらえることにしました。
近年ユネスコが支援する世界ジオパークネットワークがジオパークづくりを推進しており、国内でも平成21年に世界ジオパークに認定された3地域(糸魚川、洞爺湖有珠、島原半島)をはじめとして、地学遺産の活用への関心が高まっています。県内の自然環境を保全するとともに地域遺産として生かし、信州らしいエコツーリズムを推進することによる新たな観光需要を生み出す先行研究として位置づけます。
上高地での自然ふれあい講座(2010年11月開催)
自然ふれあい講座「自然史王国信州を歩く」シリーズ(平成18年度から継続実施)
「長野県の地学・地文遺産の活用とエコツーリズムに関する調査研究」の成果を報告書にまとめました。
“自然史王国”信州の歩き方
~自然の歴史を生かすエコツアーへの誘い~
【内容紹介】
信州の自然の魅力をより深く知っていただく上で、近年注目されているエコツアーはすぐれた旅のスタイルです。一方、長野県内には数多くの見事な地質遺産があります。この報告書には、エコツーリズムの一般的な意味や目的についての簡潔な解説とともに、自然の歴史をテーマに魅力的なエコツアーを企画するために留意すべき点や、さまざまな場所で実際に企画したエコツアープログラムの事例などがまとめてあります。さらに、参考として県内各地に存在する代表的な地質遺産のリストも掲載されています。
長野県の地質遺産の数々は、エコツアーや自然観察の新たな素材として幅広く活用することができます。しかし、その素材としての可能性とともに具体的な活用方法について記された手引きはこれまでありませんでした。本書は、とくに各地でエコツアーを企画されている方や、自然のガイドや自然観察指導をされている方などにご覧いただきたい資料です。
<お詫びと訂正>
文章中に誤植がありました。お詫びをさせていただくとともに、申し訳ありませんが以下の訂正をお願いします。
正誤表
ページ・箇所 |
誤 |
正 |
13p下から16行目 |
標高1997m |
標高1917m |
19p下から3行目 |
標高1000 |
標高1000m |
30p上から6行目 |
館長の中澤氏より |
館長の神田氏より |
報告書は以下からダウンロードできます。
富樫均・小山丈夫(2005)ひとつの石に向ける視点~エコミュージアムにおける地域の遺産とは~.エコミュージアム研究10,67-74.
新版長野県地質図作成事業(平成18年度~21年度)
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