薪ストーブ利用実態調査
「薪ストーブ利用実態調査」
2011年6月
長野県環境保全研究所
長野県林務部県産材利用推進室
二酸化炭素の排出削減や、間伐材の利用促進に期待されている薪ストーブの利用実態を把握するために、県内の薪ストーブ利用世帯を対象にアンケートを実施しました。
薪ストーブ利用実態調査結果(PDF:98KB)
1.目的
薪ストーブで使用する薪の調達方法や使用量など、薪ストーブの使用に関わる諸課題を把握することにより、今後の薪の利用拡大を通じた森林の賢明な利活用や地球温暖化防止対策を推進するための基礎資料を得る。
2.方法
- 調査対象長野県内在住の薪ストーブ利用世帯
- 調査方法
- 県内の薪ストーブ販売店11店の顧客からそれぞれ最大50名、合計401名を対象世帯として抽出
- 各販売店を通じて対象世帯に調査票を郵送し、回答後の調査票は環境保全研究所へ直接郵送で回収
- 調査項目
- 1年間に使用する薪の量や樹種、調達方法について
- 薪ストーブや他の暖房器具について
- 灰やタールの処理について
- 薪を生産するために必要なエネルギーについて
- 住居やその立地条件について
- 調査期間平成22年11月~平成23年1月
3.回収状況
- 配布数401、回収数267(回収率66.6%)
- うち別荘や1年未満の利用者を除いた241を有効回答とした(有効回答率60.1%)
4.調査結果の概要
- 薪ストーブで燃やす薪は、山林の木で作られたものが67%、リンゴなど畑の木が19%、河川敷の木が5%であった。また、広葉樹が76%、針葉樹が24%であった
- 薪を全量自家調達している世帯の割合は53%であった。逆に全量購入している世帯は21%で、全量購入世帯の購入金額の平均は年間約76,000円であった。
- 年間の薪使用量は4~10m3の世帯が多く、平均は9.0m3であったが、薪を購入している世帯の使用量は少ない傾向がみられた。
- 多くの世帯で薪ストーブ以外の暖房器具を併用しているが、石油ストーブでの灯油の使用量は一般的な世帯の使用量よりも少なかった。
- 薪ストーブの使用によって削減されるCO2排出量は、世帯あたり年間3t-CO2と推計された。
多くのご家庭にご協力いただきありがとうございました。
5.お問い合わせ先
長野県環境保全研究所飯綱庁舎
長野市北郷2054-120
担当:畑中・陸(くが)(自然環境部)