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更新日:2024年10月8日
環境保全研究所
令和2(2020)~令和4(2022)年度(3年間)
県内湖沼の水質・生態系を持続的に保全していくためには、人間による生活・産業排水や土地利用のほかに、気候変動やそれによる湖沼・流域の自然環境の変動とその要因を把握する必要があります。本研究では、現在とは異なる気候条件下にあり、人間による環境への干渉が少なかった過去の湖沼環境と流域の土壌環境の変動を調べることで、現在~将来の湖沼の水質・生態系を決定する環境要素を把握することを目指します。特に本研究では、21世紀末の温暖化のアナログとして注目される最終氷期末から完新世の気候変動下における県内湖沼・流域の環境変動に注目しています。
2020年度と2021年度に諏訪湖の湖岸2カ所においてボーリング調査を実施し、2本の堆積物コア(地層から抜き取られた円筒状の堆積物試料)を採取しました。これらコアの解析により、過去約2万5千年間(最終氷期以降)の環境変動(諏訪湖の面積、流域の土壌・植生、水圏生物活動など)とそれらの変動要因を検討しました。また、諏訪湖と県内河川の河床堆積物と増水時の懸濁泥を採取し、流域の土壌構成・土壌流出の検討と河川堆積物の化学・鉱物組成のデータ作成を行いました。
諏訪湖湖岸でのコア掘削の様子。諏訪湖の湖岸2地点において連続コアを採取。
掘削された堆積物コアの一部。
本研究の実施にあたり、(公財)アサヒグループ財団、(公財)河川財団、(公財)住友財団、(公財)藤原ナチュラルヒストリー振興財団から支援をいただきました。また、本研究は信州大学、北海道大学等と共同で実施しました。
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