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更新日:2019年1月1日

知事会見(平成22年(2010年)11月29日(月曜日) 11時00分~11時20分 県庁:会見場)

項目

阿部知事からの説明

  1. 浅川ダムについて

取材者からの質問

  1. 浅川ダムについて(1)
  2. 浅川ダムについて(2)
  3. 浅川ダムについて(3)
  4. 浅川ダムについて(4)
  5. 浅川ダムについて(5)
  6. 浅川ダムについて(6)
  7. 浅川ダムについて(7)
  8. 浅川ダムについて(8)
  9. 浅川ダムについて(9)
  10. 浅川ダムについて(10)
  11. 浅川ダムについて(11)

本文

阿部知事からの説明

1 浅川ダムについて

長野県知事 阿部守一
 本日午前中に浅川ダム論点再確認作業を副知事の下で行ってきてもらいましたけれども、和田副知事のほうから再確認結果の報告がありました。その報告を受けて私として浅川ダムについて最終判断を致しましたので、これから会見を行いたいと思います。
 まず私の治水に対する基本的な考え方、これは選挙中からずっと申し上げてまいりましたけれども、できることならダムによらない治水が望ましいと考えております。報告書について先程副知事のほうからいろいろレクチャー差し上げたかと思いますけれども、ダム建設に対する異論という点、私が指摘したような視点も、重なる部分もかなり多くあると思っています。しかし一方で浅川ダムの建設の問題は、これは治水問題というある意味では住民の皆様の生命、あるいは財産、そうしたことに直接的にかかわる問題であります。箱もの施設を造る、造らないというものとは私はかなり性格的に違う事業と考えております。そう思っておりますので、個人的な思いとか価値観を取り入れるという余地は非常に少ないと思っております。ダムに関しましては国レベルでもさまざまな議論があるわけでありますけれども、現時点で私が判断するにあたりましては県民の皆様の生命、財産を責任を持って預かる知事という立場でございますので、現在の法令あるいは技術的な知見に基づいて判断を行わざるをえないと考えております。また選挙中から申し上げてまいりましたけれども、今回浅川ダムの問題につきましては脱ダム宣言の前、そして脱ダム宣言、そして治水利水の検討委員会の議論を経て、本当にさまざまな形でさまざまな議論が行われてきたわけであります。そうした議論を経た上で現時点では国から河川整備計画の認可を得て、また県議会の建設の議決を受けて本体工事が着工されているという現状であります。従いまして私としての判断もゼロベースから、全く白紙の状況から見直しをするということは現実問題として取りえないと思っております。ダム計画を変更あるいは撤回するに足るほどの重大な瑕疵(かし)があるのかどうかという観点から判断をさせていただきました。先程、副知事のほうから報告内容のレクチャーがあったかと思いますけれども、私も報告を良く拝見を致しました。ダム建設を中止すべき重大な瑕疵は見いだされなかったという状況でございます。私としてもさまざまな思いはございますが、私の最終判断としては、浅川ダムの建設継続を認めるということに致します。
 若干補足的に申し上げれば、今回再確認作業の報告を受ける中で、県としてこれまで行ってきた説明にいささか率直に言って分かりにくい部分が多かったのではないかと思います。私も知事就任直後というか、当選直後からですね、建設部を呼んでこの問題について話を聞き始めましたけれども、率直に言ってなかなか分かりにくいと思いました。その後、今日に至るまでいろいろ話を聞くなかで、一つはやはり説明の仕方に、より住民の目線に立った説明の仕方が必要ではないかという思いと同時にですね、このダムの問題というのは非常にテクニカル(技術的)かつ精緻(せいち)な計算プロセス、シミュレーションのプロセス、そういったものがある半面で、一方でいわゆる判断と称されている、ある意味で割り切りの部分があるということで、そういうものがこのダムの問題について分かりづらい印象を与えてきているという部分があるのではないかということを強く感じました。またこの浅川ダムの治水の問題は、ダムの問題だけがクローズアップされていますけれども、本当に人命そして財産を守るということからすれば、このダムの話だけが治水のすべてではないということはこの場で改めて皆様方にもお伝えをさせていただかなければいけないと思います。浅川ダムは外水対策のためのダムということでありますので、内水対策に対しては引き続き積極的に取り組んでいかなければ、特に浅川の下流域の洪水対策にはなりえないと、そういう観点からしっかりと内水対策についてもこれまで以上に力をいれていかなければいけないと思っておりますし、またハード面の対策だけで100パーセント安全が確保されるというわけでもありません。想定されている洪水と違う洪水が起きれば、外水氾濫がまったくなくなるというわけではないわけでありますから、そうした観点でソフト対策についてもこれは地元の長野市の協力も得ながら取り組んでいかなければいけない課題であろうと思っております。
 私のほうからはとりあえず結論と今回の結論に至った考え方を申し上げましたけれども、副知事からの背景の説明がどの程度されていたかというところはありますが、もう一回重複になるかもしれませんけれども私の思いということで若干補足的にお話をしたいと思います。まず今回の論点再確認作業の基本的な考え方でありますけれども、私は、これは私自身、自分が納得できる結論を出して県民の皆様に説明責任を果たすということを繰り返しこの場も含めて申し上げてきたところであります。私としてはその私が申し上げた言葉に忠実にこれまで対応してきて、その言葉を実行するために再確認作業を行ってもらったというところであります。県民の皆様さまざまの疑問点があるわけでありますので、そうした疑問に真摯(しんし)に答えるというスタンスで作業をしてもらいましたし、それと同時に先程申し上げましたけれどもダムの問題は率直に言っていささか分かりにくい部分がありますので、できうる限り分かりやすい形での説明、そして情報提供ということを心掛けるようにということで作業をしてもらいました。それから第1回目の作業チームの会合には私も出席を致しましたが、ダム建設続行からダム建設の中止まで予断を持たずに確認をしてほしいということを申し上げて作業をしてもらったところであります。今回私として判断をさせていただきましたので、この判断結果につきましては住民の皆様方にも今後説明をしていく必要があると考えております。それからもう1点、浅川ダムの問題、これはある意味県政への信頼に対する問題だということで何回かこの場でも申し上げてまいりました。私自身の判断は初めにダムありきでも初めからダムなしでもないということであります。先程申し上げた現時点での状況を踏まえた判断とならざるを得なかった部分はございますけれども、しかしながら初めからどちらかに結論を持って今回の作業に取り組んだわけではないということを改めて申し上げたいと思います。引き続き県民の皆様に対して県民の皆様の疑問に答えられるような情報提供・説明に努めていきたいと思っております。それから今回の作業を通じて感じた事を申し上げますと、先程来申し上げておりますように、ダムの話についてはどうしても、正確に説明しようとすればするほど分かりにくくなってしまったという部分が率直に言ってあるのかなと思いますし、他方である意味では行政の無謬性(むびゅうせい)というかですね、一点の曇りもあってはいけないということにややとらわれ過ぎで、率直なご説明を欠いていた部分もあったのではないかと思います。今後これは河川行政に限らず県政運営を進めていくにあたってはそうしたことが無いように、県民の皆様方と率直に情報を共有して進める県政を行っていきたいと思っています。
 それから今後の対応ということでありますが、先程申し上げましたように内水対策についてはこれまで以上に具体的に取り組みを進めていく必要があると思っています。これは地元の皆様方との話し合いが必要になってまいりますけれども、地元の皆様方のご了解が得られるのであれば、来年度から内水対策のためのポンプ増設のための概略設計に着手し、一刻も早く内水対策の進ちょくを行っていきたいと思っております。また千曲川の狭さく部があるということが内水問題の一つの大きなポイントでありましたけれども、先般私も直接、国土交通省に出向いて、河川局長に強く要請をさせていただきました。来年度以降の話になりますが、一定程度、国土交通省も前向きな感触を得ているところでありますので、県としては引き続き国に対しての要請・働きかけを行ってぜひ千曲川の狭さく部の解消による内水氾濫の防止という観点もしっかりと取り組んでまいりたいと思います。それからソフト対策の充実ということであります。これは本当に想定外の降雨があった場合にはいくらダムがあっても完全に安全になるということにはならないわけでありますので、そうした観点からソフト対策を引き続き充実していく必要があると、これは長野市そして小布施町あるいは地域の住民の皆様方と一緒になってハザードマップを活用した避難訓練等のソフト対策を十分に行う必要があると思います。また開発規制、浅川の上流部はかなり開発がされてきているという状況もございますので、今後開発のあり方、あるいは更なる流出抑制策、そういったものについても引き続き検討していく必要があるだろうと思っております。また安全性の問題に関連して、これはダムの本体工事が完成した後に試験湛水(たんすい)というプロセスがまだ残っております。その試験湛水のプロセスを経た上で最終的な安全性の確認を行うということになっておりますので、当然これからの工事のプロセスにおいても工事自体の安全性を確保しなければいけませんし、試験湛水を経た上での最終的なダムの安全性の確認についても十分に行ってまいりたいと考えております。あと住民の皆様方に対してのご説明ですが、まず12月9日(木曜日)に、ちょっと議会等があって先になってしまって申し訳ございませんけれども、ご説明する場を設けたいと思っております。時間と場所につきましては決定次第またお知らせをしていきたいと思っております。
 私のほうからは以上でございます。

 

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取材者からの質問

1 浅川ダムについて(1)

信越放送(SBC) 上條道哲 氏
 就任以来、ダムについてはご自分の考えをしっかりしてから結論を出して住民に説明をされるということで一貫していらっしゃいましたけれども、結論的には継続ということで前県政の判断をそのまま引き継ぐという形に表向きはなりましたが、この間の2カ月間の議論というのは阿部知事にとって、あるいは住民にとってどんな意味があったのかなというふうにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私にとっての意味というのはちょっとあれですけれど、県民の皆様にとっての意味というのは、これは先程、皆さんのところにも資料をお配りしてご説明したと思いますけれども、今まで私としては必ずしも十分分かりやすい説明がなされていなかったのではないかと思われる点も含めて今回説明をさせていただくことになると思っております。なかなか複雑な数式等用いられても分かりづらい部分もあるわけでありますけれども、できるだけ例えば図を使うとかですね、そういう形に取りまとめてもらいました。これは住民の皆様向けでもあると同時に私自身もそういう形で説明してもらわなければよく分からないということで、これは今回の作業チームあるいは建設部からは、なんとしつこい知事だと思われたかもしれませんけれども、まあある意味で私としては冒頭申し上げたように、本当にこの問題は分かりにくい点が多々あるので、本当にやはりそこをしっかりと伝えていかなければ本当に住民の皆様方と問題意識は共有できないということで作業をしてまいりました。そういう観点では住民の皆様方にまたこれから説明をしていくわけですけれども、そうした観点でこれまでの説明よりは一歩も二歩も私は踏み込んだ部分があると思っています。例えば内水には効果がないんじゃないかというようなご指摘もありました。これはシミュレーションによれば、ものによっては一部マイナスの影響もあり得るということでもありますし、またこれまでの説明について誤解を受けるような部分があったんじゃないかというような点についても、今回の報告書の中には、率直に記述をさせていただいたところでありますので、そうした観点で結論だけとらえられると同じじゃないかということは確かにそのとおりだと思いますけれども、しかしながら真摯な検討、誠実なプロセスで今回の結論を導かせていただいたと思っております。

信越放送(SBC) 上條道哲 氏
 今回はですね、継続中の事業だったということもあるんでしょうけれども、今後基本的な阿部知事の姿勢としましてダムについては今後新規のものということだといいますとどのように考えて、基本的な考えというのはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 はい。私先程申し上げたように、できるだけダムによらない治水ということが基本であると思っております。絶対ダムなしということではもちろんないわけで本当に必要であればダムという選択肢を否定するわけではありませんけれども、しかしながらさまざまな判断、プロセス等において、これから白紙ベースで議論するということであればやはり私は一つはですね、自然に対する謙虚さというものを持って、県政運営とりわけ災害関連の事業には向き合っていきたいと思いますし、もう一点は先程来繰り返し申し上げておりますように、本当に県民の皆様方にすべて情報をつまびらかにして県民の皆さんと一緒になって考える行政、そうした中でこれからの治水行政を進めていきたいと。他の県政についても同じですけれども、そう考えております。

信越放送(SBC) 上條道哲 氏
 ありがとうございました。

 

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2 浅川ダムについて(2)

テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
 副知事らから先程報告があった報告書の中でいくつか項目があると思うんですけれども、知事にとって大きな決め手となったところがあれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 大きな決め手というか、逆に何というか今回の作業は先程申し上げたように、ダム事業を取りやめるあるいは変更するような問題点があるのかどうかという観点での報告でもあり、そういう観点で私が見させていただきましたので、そういう意味ではどこか1カ所ということではなくて全体を見た上での判断ということです。

テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
 分かりました。ありがとうございます。

 

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3 浅川ダムについて(3)

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 いくつか質問させてください。まずですね、内水対策としてポンプの増強等ですね、前倒しで進めることが必要となるというのが報告書にもあって知事も先程言及されましたけれども、これは具体的にいうとですね、今後何年間で実現していきたいというような目標というか、具体的なものがあればちょっとおっしゃっていただきたいんですが。

長野県知事 阿部守一
 はい。先程申し上げたように概略設計で、これ地元の皆さんとまずお話をしなければいけないので私だけ先走るわけにいきませんけれども、ご理解が得られれば概略設計に来年度着手してですね、その後はできるだけ速やかに進めていきたいと思っています。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 あと内水対策という観点からいうと遊水地の設置についてはどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 遊水地の設置については地元の皆様あるいは土地をお持ちになっている皆様方さまざまなご意見があろうかと思いますのでその点についてはこれから全体的な計画を考える中で、地元の皆さんと調整をしていかなければいけない課題だと思っております。現時点でどうこうという形の明確なスケジュールを持っているわけではありません。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 あとですね、専門家の方に意見が聞かれていると思うんですけれども作業の中でですね、一人は土木研究所の方ということで、土木研究所というと国交省の所管の独法(独立行政法人)になると思うんですけれども、国交省というと河川整備計画を認可したところになるわけで、でまあ一方は川上さんということで地すべり等の安全性について問題がないということを報告した委員会の委員長ということになりますけれども、このお二方に意見を聞いているということですけれども、作業の上でですね、このお二方に聞いたということで客観性が担保できたというふうにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今回の有識者からの聞き取りについては皆さんのところにも資料で全部お付けしていると思いますけれども、一つはですね、その分野においてしっかりと見識を持たれた方を選んだ形になっていると思います。そうした上で、その有識者の方がですね、責任を持ってご発言をされているということについては、私は重く受け止めなければいけないと思っております。それから宮本博司さんにもご意見伺っておりますけれども、宮本博司さんはいろいろな淀川水系の中でもダムのあり方に対してさまざまな疑問点、今回の浅川ダムについても資料に付いていると思いますけれども、十分な説明責任を果たせているのかというような厳しいご意見もいただいておりますが、そうした諸々の意見を踏まえた上で私自身が判断をさせていただいております。これは、どんな人にどれだけ聞けばいいかというのは、それは時間があればいろいろな人に聞いた方がいいのかもしれませんけれども、しかしながら浅川の現状について全く知らない方に伺ってもそれはよく分からないという話にしかならないということもありますので、このような形になったものと思っております。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 あとですね、専門家の中にはですね、そのボーリング調査等を実施しようと思えば2カ月くらいあればですね、できるという意見もあります。今回2カ月かけて再確認作業を行われたわけですけれども、その中でボーリング等そういった調査を行われなかったのはどういった観点からでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは何のためのボーリング調査・・・

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 地質調査です。

長野県知事 阿部守一
 地質の関係につきましては報告書にあるように、改めて調査を行わなくとも安全であるという報告になっておりますので、そうした観点で改めての調査は行っておりません。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 最後に、住民の方への説明を行われるということですけれども、県が設置した浅川流域協議会というのがあると思うんですけれども、こういった場でも今後説明していかれる予定というのはあるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それはどっちなのかな。私自身は必要があればできるだけ詳しくご説明をいろいろな方にしていく必要があると思いますので、そこは具体的にどんな場面でどういう方にご説明するかっていうのはこれから事務的に詰めたいと思いますが、何か建設部のほうから意見があれば。

建設部長 入江靖
 流域協議会には節目節目で説明しなきゃいけないと考えておりますので、一応今回もやらせていただくということで受け取っていただいて結構でございます。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 それは知事が出席されて説明されるという理解でいいんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 基本的には私が説明責任果たすと言ってきていますので、日程調整できればと思いますが、まだこれから、あまり私の日程を待っていると先になっちゃってもいけないと思いますし、ちょっとそこはできるだけ広くご説明する方向で考えたいと思います。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 分かりました。

 

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4 浅川ダムについて(4)

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 まずこの判断のタイミングなんですが、明日から県議会一般質問が始まるということもありますし、来年度も今年度と同じように国に補助金を要望するのであればそれなりのタイミングもあると思いますが、そうした判断のタイミングの背景というか、そういったものがあれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 タイミングということを計ってやっているわけでは正直あまりなくてですね、何度も言っているように私自身が納得できなければもっと先送りすることもあったと思いますし、もっと早く納得できればもっと早かったと思いますが、私自身が結論を出すに足る条件が整ったからということです。ただ、明日から一般質問が始まりますのでちょっと議会の途中のタイミング、今日副知事から報告受けて私自身も最終的な報告書を再度しっかりと確認させてもらいましたけれども、その上であまり間を置かないようにということは思いましたけれども、基本的に今日になったというのは私自身が納得できるタイミングが今日だったということであります。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 その国の予算との絡みっていうのはなかったんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私はこの場でずっと申し上げてきたのは予算を私が責任持って出すまでにということで何度も申し上げたと思いますし、それが私自身のタイムリミットだったと思っています。もちろん国に予算要望する段階というのもありますので、それはまったく念頭に置いてなかったわけではないですけれども、そのことはあまり今日こうやってお話ししているものとは私自身の頭の中ではリンクはしてないです。作業している人たちは気が気じゃなかったかもしれませんけれども。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 それから今回のその知事の判断というのは田中知事の脱ダム宣言から、先程もありましたが10年近くたって、これまで住民を二分する議論であったりとか、脱ダム宣言また村井前知事の脱脱ダム政策と、住民が大きく振り回されてきた経緯もあると思うんですが、今回の阿部知事の判断というのが、そうしたこのまま順調にいけば4年間は継続されるというわけで、もしかしたらこれがそのこれまでの論争に決着をつけるという判断になるかもしれないんですが、そういった住民の方々への思いっていうのはどうですか。

長野県知事 阿部守一
 まず長野県としての決着というのはたぶん河川整備計画の認可を受けて、それから議会の議決を経て着工だという時点で県としての判断はなされているのだと思うんですよね。しかしながら先程も申し上げましたけれども、私はできるだけダムによらない治水が望ましいと思っておりますし、私自身が納得できる結論を出すということで県民の皆様にお約束してまいりましたから、そういう観点で今回のプロセスは私が県民の皆様方とのお約束を履行するための追加的なプロセス、県行政からすればですね、になった部分があると思っています。率直に言ってこれまでの説明で分かりにくかった部分もあろうかと思いますし、あるいは言い方が悪いかもしれませんけれども嘘ではないけれども、必ずしも実態が伝わりにくかった、伝わっていないというところもあったかと思いますので、今後の説明においてはそうした点も含めてしっかりとお話をしていきたいと思います。私も住民の説明会とか住民の皆さんの意見を聞く中で例えば農業用水なんとかしてくれというようなお話を聞いたときにどうしてそういう話になるのかなと疑問に思ったところもありますが、これから住民の皆様方には包み隠さずですね、こういうダム事業の必要性と同時に逆に限界もしっかりとお伝えをしていく必要があると思っております。そうした中でできるだけ私のこの知事としての立場から申し上げれば少しでも住民の皆様方の理解を深めていただきたいと思いますし、ぜひこの事業に対する協力を求めていきたいなと思っています。

日本放送協会(NHK) 梅本一成 氏
 ありがとうございました。

 

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5 浅川ダムについて(5)

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 若干重複しますけれども、今回の論点整理がいわゆる第三者機関を設けてっていうわけじゃなくてですね、庁内における検討だったという点において客観性とか公平性の部分で疑問視する声もあるわけですが、その辺りについてのお考えはどうでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そういう声はどこから聞こえているのですか。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 一部議員さんもそうですし、住民の中にも多くあると思うんですけれど。

長野県知事 阿部守一
 これは先程言ったように長野県行政というよりは私自身の責任において付加的に行っているプロセスであるというふうに私は思っています。そういう意味でこれは確かに第三者委員会というような形は取っておりませんが、私自身も和田副知事の下での議論とは別に、先程の、例えば宮本さんの意見も直接聞くようなプロセスもありました。あるいは、私自身もいろいろな方からいろいろな問題点とか課題とかそういうものを寄せられました。そうしたことについて私自身がしっかりと受け止めてそれらについて本当にしっかりと結論を出してもらうように再確認作業チームには私のほうから疑問点をどんどん投げかけさていただいた経過もありますので、そうした観点で私自身は納得できる結論が得られたと思っています。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 知事選以来ですね、阿部知事を支持されている人たちの中にもですね、これは調査等を含めて一定程度浅川ダムについては結論の部分で中止してほしいという意見もあったというふうに理解しているんですけれども、そういう方々に対して今回の結論っていうのは理解が得られるというふうにお考えなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今日、皆様のところにこうやってお話するのが初めてですから理解を得るようにしていかなければいけないと思いますし、本当にこの問題はずっと議論が繰り返されてきたわけであります。本当に賛成推進の立場の方もいれば絶対反対というご意見の方もいるので、すべての方に満足いただける結論というのはなかなか正直難しいと思いますけれども、私自身が現時点で行い得る判断としては最善であると思っておりますのでそうした観点で理解を求めていきたいと思っております。

信濃毎日新聞 百瀬平和 氏
 最後1点だけ、議会側からもですね有力な会派、複数の会派からですね早期の決着決断という部分で声が上がっていたわけなんですけれども、そういった議会側の考え方っていうのもですね今回の判断に一定程度影響はあるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 議会の考え方に影響されているのであれば最初からこんなに時間をかけて再確認作業は行いません。むしろ私自身が納得できるかどうかということで議会は議決して着工、ゴーサインを出しているわけですから、そういう意味で今の時点までは議会と私の考え方はもしかしたら違う可能性もあるのではないかなということで議会の皆様は思われていたと思いますし、それはそれで住民から選ばれた知事としては致し方のないことと思っておりました。

 

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6 浅川ダムについて(6)

日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
 すみません、1点だけお伺いしたいんですけれども先程冒頭の「建設継続を認めることに致します」の下りをご説明いただく時にですね、「私も思うところがいろいろあるものの」というのが加わっていたんですけれども、知事ご自身は本当にこの判断を納得されているのでしょうか。納得しているとしたら主に、具体的にですねこの報告書の中にも異論を何個か入れてもらったがと知事ご自身おっしゃいましたけども、そういった知事の異論はすべて納得できるレベルでですね答えが出ているなというふうにお感じなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私の疑問点とか論点に対して答えてもらってきたというところがあります。そういう意味で私自身の結論に対して私自身は納得しています。ただその「さまざまな思いはあるが」ということを申し上げたのは、先程来申し上げているようにこれはすでに着工済みという前提での議論であります。着工済みということであるからには例えば中止をしたときには少なく見積もっても24億円経費がかかってしまうとかですね、あるいはこれも本当に田中県政時代の脱ダム宣言で治水利水の検討委員会で450トンの基本高水というのは田中県政のときにも維持されたわけですよね。それと同じような治水安全性というかそれと同じだけの流量に対して対応しようとすればダム事業費よりも多くの事業費をかけての事業を行わなければいけないとかさまざまな要素があるわけですから、そういうことを考えた上での私の今の時点においての判断としては最善であると思っておりますので、これが例えば脱ダム宣言頃に戻ってとかさらに昔に戻っての判断ということではないので、私としてはそういうことを「さまざまな思いはあるが」ということで申し上げました。

日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
 最後に1点なんですけれども、着工されているという現状を踏まえてとなるとですね2カ月前と現在は事情があまり変化はないのではないかと、それでしたらなぜこの2カ月間というのが必要だったのかなとちょっと思うんですけれども、そちらについてはいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 副知事のレクチャー受けられました?2カ月間何も作業とか確認をしていなかったのであれば、それは2カ月一体何やってたんだという今のご質問はよく分かるのですが、その間行ってきたことはこれまで以上に踏み込んで住民の皆様方にご説明をするそしてさまざまな疑問点にできるだけ率直に答えるようにということでの作業を行ってきたわけでありますから、そうしたことに要した日時というのがいたずらに私は長い期間かかっているとは思いません。

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7 浅川ダムについて(7)

中日新聞 大平樹 氏
 報告書なんですけれど、先程できるだけ分かりやすくという話だったんですが、知事はこの報告書が分かりやすい報告書になったというふうに思われますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 たぶん100点満点ではまだないかもしれないです。ただこれまでの県の説明とか文章に比べればより率直な中身に私はなっていると思っておりますので、例えば内水と外水の氾濫なんかも口では説明していたかもしれませんけれども具体的な図でお示しをしたりですとか、まだこれが100パーセント誰が見ても分かるという段階にはいっていないと思いますけれども一定程度進んだ形にはなっているのではないかと思っています。

中日新聞 大平樹 氏
 このダムの技術的な話でですね報告になっているかと思うんですが、ただダムはやはり政治的な判断がある、そういう側面もあると思います。反対されている方の中には例えば長野オリンピックのときの話であるとか新幹線の話であるとかそういったことの関連を指摘される声もあるんですが、それにはまったく触れていない報告書になっている。それは何かお考えがあっての措置なんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは特にお考えがあってというよりは、それはある意味で白紙に戻したらそういう議論もあるかもしれないですし、今の議論でいけば、例えばダムの必要性がまったく無いのに他の事業をやるためにダム事業を行っていますということが仮に明らかであればそういう議論、私は成り立つ余地があると思いますけれども今回の報告書のようにダムの必要性ということについては、人命とか財産を守るために必要であるという部分があるわけですから、これがまったく他の事業のためだけに単なる理屈付けとしてしか必要性がない事業であればそれはそもそも無駄な事業ということになりますけれども、今回そこまでの無駄な事業ではないと考えておりますので、そうした点については特段触れていないだろうと思っています。

中日新聞 大平樹 氏
 すみません、あと最後に重大な瑕疵が見出されなかったという結論なんですが、知事のスタンスとしては重大な瑕疵があるんではないかと思って探したのか重大な瑕疵がないということを確認しようと思ったのかどっちでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 これは私がこういうことを言うと組織を信用しないのかというような形に聞こえてしまってもいけませんけれども、率直に言って多くの県民の皆様方がいろいろな疑問を持っているということも事実ですから私としては数値のとり方とか、あるいは計算方法が本当に妥当性があるのかということについては非常にしつこく説明を求めさせていただいた結果です。

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8 浅川ダムについて(8)

読売新聞 香取直武 氏
 ゼロベースで今回は取りえないというお話なんですけれども、言葉尻を捉えるわけじゃないんですが、これはですね、ゼロベースであれば違う選択肢もありえたと思ってらっしゃるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは仮定の検証をしているわけではないので私がこの場でそれはこうですねというふうに答えを持っているわけではありません。

読売新聞 香取直武 氏
 つまりこの浅川にはダムという形しかないのか、それとも他のものというのが本当はありえたのかというのは。

長野県知事 阿部守一
 これはさんざん議論を経て、田中県政のときも例えば基本高水については450トンを維持してきたわけでありますから、県として住民との間で理屈の側面と県民の皆様方とのやり取りの中でやってきた部分があって、そうした県民の皆様方に県として考え方をお示ししていたことを踏まえれば、先程申し上げたように私の結論としてはダムを継続するという選択肢が最善であると思っています。

読売新聞 香取直武 氏
 必要であるという・・・

長野県知事 阿部守一
 そうですね。

読売新聞 香取直武 氏
 分かりました。

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9 浅川ダムについて(9)

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 1点追加で伺います。先週の金曜日の段階で副知事らから最終報告ではないでしょうけれども報告を受けつつ宿題を出されたということをおっしゃっていたと思います。最終的にどういったところにこだわってどういう指示を最後に出されたのか、どういう部分が足りないと思われたのかっていう辺りについて教えてください。

長野県知事 阿部守一
 プロセスをいちいち追ってどこがどうとかというふうに私の思考回路の中に必ずしもなっていないのですが、例えば、資料の中に既往の災害履歴が付いているかと思いますが、要は内水外水の議論がある中でどれが外水でどれが内水なのかというのをできるだけ分かりやすく出すようにと、最近の水害はほとんど内水氾濫ですよね。ですから反対をされている方にしてみればどうしてこんなに最近の災害に対応するような内水対策じゃなくて外水対策のダムをやるんだというご意見があると思います。今までの県の出し方はそういうところが私から言わせれば非常に中途半端だなと思いますので、内水による災害はこれとこれで、外水はこれとこれで、だけども外水が必要だということの説明をしないと、なんとなく外水氾濫と内水氾濫がないまぜになっているような形ではいけないだろうということで、そういうことをもっと明確にしてほしいというような指示を、それだけではなくて他にもあったと思いますけれどもそれに類するような、より明確にしてほしいと、より分かりやすくしてほしい、基本的にはそういうスタンスでずっと指示をし続けてきました。

朝日新聞 二階堂友紀 氏
 分かりました。

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10 浅川ダムについて(10)

内山卓郎 氏
 フリーの内山と言います。それから浅川ダムの地元に住んでいる県民の一人として阿部知事に対しては判断材料としてですね、何回かの資料をお出しし、今回の結論を注目してきた一人です。論点の再確認についての説明も聞きましたし、資料もざっと見ました。その中で、やっぱり、なぜこのダムをやらなきゃいけないのか、本当に外水対策としての治水効果があるのか、治水専用ダムとしての治水効果があまりないのに、ほとんどないのに、確かに建設工事は始まっていると。今の段階だったら止めればまだ傷は浅くて済むんですけれども、それを重く受け止めてとにかく認めたと。これが阿部知事としての最終判断であるというふうに思うんですが、さて、この浅川ダムっていうのは一体だれのために、何のために、どういう効果をもって造るのかということが、今回の資料を見てもまだあいまいな部分が多々残っていると思います。先程の質問にも出ましたけれども、浅川ダム計画というのは、長野オリンピックの五輪道路、付け替え道路ルートを造ったということ、それから今回の治水専用ダムの、穴あきダム、これが2007年の2月に計画決定と実施を村井知事が発表されてですね、その翌日から長沼地区へ行って、新幹線の用地買収交渉に理解と協力をお願いしたいというようなことを交渉して、用地問題を解決しているわけです。という経過をみると、これは治水のためのダムじゃなくて、オリンピック道路を造り、それから新幹線の用地交渉を解決するためにダムが計画決定から着工までの運びになっちゃったんじゃないかと、こう思わざるを得ないわけですが、その辺についての、確かに先程言われたように、今回の論点については一切長野オリンピックとの関連とか、あるいは新幹線用地交渉との関連でこのダム計画が浮上してきた、一言もそういうことには触れてないわけですよ。これはもうちょっと真実のところを書くべきじゃないのかと、単に技術的なこと、科学的なことだけを並べればいいということじゃないように思うんですが、その点もう一度お願い致します。

長野県知事 阿部守一
 今内山さんおっしゃったように、ダムの必要性とか、浅川ダムというものが出てきたプロセスをもっと明確にするべきだというご指摘なんだろうと思いますけれども、私自身、そこまで本当にやらなければいけないのだろうかということは率直に言って思っています。
 もう既に本体工事に着工して実際に事業をしている、県としての意思決定はされているわけですから、そこまでさかのぼってやる実益っていうことに関して考えたときに、私は特段の必要性があるのだろうかと、今回のダム自体の必要性については、これは事業を継続してやるということであれば、住民の皆様方にしっかり説明していかなければいけないと思いますけれども、誰がどういう意志で、どういう意図でそういう話になったのかというところは、現時点では私として今おっしゃったような点について、踏み込む必要性は特段ないのではないかと思っています。

内山卓郎 氏
 今回初めてですね、例えば浅川ダムを造った時の効果について、平成に入ってからずっと十何年間長野県が長沼地区の住民に対して、「このダムは水害の解決に役に立つんだ」と、「防除に役立つんだ」ということを説明して、地元には長年の県のそういう説明を信じてですね、浅川ダムを造ってもらえれば、下流部の内水災害は解決するんじゃないかと、こう思っている人がいっぱいいるわけです。それに対して吉村さん、田中さん、村井さん、あるいは今、阿部さんになってきたこの知事の人たちは一度もまだ地元へ行って正しい説明をしてないわけです。今回初めてこれを、舌足らずだったというか、誤解を招いたというようなことをお認めになったわけだけどもね、一番先にやるべきことはむしろそういう浅川ダムの本当の効果について、長沼地区へ行って住民に今まで間違った説明をして申し訳なかったということで頭を下げて、浅川ダムが内水災害との関連がどうなのか、千曲川との関連がどうなのか、これについて一言も県が責任を果たしてない。阿部さんが重大視されている「説明責任」っていう点からいえば、まずやるべきことは報道に膨大な資料を出して説明したからいいということじゃなくて、長沼地区で水害にずっと長年にわたって痛めつけられている人たちに対してね、本当のことを説明してやることが第一歩じゃないかと、私はそう思うんですけどいかがでしょう。

長野県知事 阿部守一
 今のご指摘は、私もその通りだと思います。私としては、県としての説明についてしっかりと住民の皆様方に行っていくことが重要だと思いますし、誤解を生じさせてしまった説明が過去になされてきたという部分もあるのではないかと思いますので、そうした点については、現在県政を預かる知事としては率直におわび申し上げなければいけないと思いますし、そうした点について、これから県民の皆様方に十分説明をしていくように努めていきたいと思います。

内山 卓郎 氏
 はい、もう1点だけ。いくつもありますけれどもあんまり一人でいくつも質問してもあれですから。今回の論点再確認ではですね、一番時間をかけたのは基本高水の問題だったっていうようなことが1時からのレクチャーの中でありました。一つ、基本高水で100年に一度、100分の1、450トンという数値があります。これは25年以上前から、20年以上前からそういう数値としてあるわけで、3回流出解析をして、今回一番新しい流出解析ではですね、流域面積が68平方キロだったものが、73平方キロに5平方キロも増えていると。ところが、450立方メートル毎秒というこの数値だけは1トンも変わっていない。昔から450トンというのが絶対の条件としてあって、それのつじつま合わせとしていろいろ乗数を変えたり、係数を変えたりしてですね、やりくりして操作をしたのがこの結果じゃないのかと。例えば具体的に申し上げます。検証として4洪水で検証したというふうに言ってるんですが、10洪水の中から4洪水を選んだんじゃなくて、10洪水の中に含まれているのは1つだけなんですね。昭和56年8月の洪水だけを選んでいると。ところが、この56年8月の洪水というのは、流量観測がピークの時が欠測でないわけですよ。ということは、県の流出解析っていうのは、飽和雨量Rsa(アールエスエー)を算出して50ミリとしてるわけですが、そういうような定数などもみんな450トンという結果が先にあって、村井知事はこれを「与件だ」とまでいって絶対に動かさないと言ってきた。それが、今回も動いていない。そういうことをするためにいろいろな操作が行われてると。その結果をいかにも科学的であり、資料を付けてですね分かりにくくしてわれわれに出してくると。こういうやり方ではまずいんじゃないだろうかと。例えばその4洪水だって、なぜその4洪水を選んだのかということが一言も書かれていないわけです。前の流出解析にも書かれていません。こういう形でもって、県民にね、ちょっと操作のある資料を押しつけて「浅川ダム計画は効果があるんだよ」と、「基本高水は450トンでいいんだよ」と、こういうような言い方をされるというのはちょっと不自然じゃないだろうかと私は思っています。その点についてお願い致します。

長野県知事 阿部守一
 私も作業チームには同様の問題を提起しました。私が疑問に思ったのは、例えば報告書にありますけれども、流域面積がご指摘のとおり5平方キロ広がっているのです。昔、治水・利水の検討委員会とかさんざん騒いでいたときに比べて「なぜこんなに広がっているのだ」と、私もそれを聞いた時には率直に言って思いました。そのことについては明示をさせていただいておりますし、流域の分割の方法についても変遷しているわけです。かつて、一番最初に治水・利水検討委員会に提出した流出解析のときには9流域だったのが途中で33流域になって、19流域になって、「これは恣意(しい)的にやったのではないか」と私も詰めました。詰めましたが、いろいろ説明を聞く中でやはり合理的な理由があると今回判断をさせていただいているわけであります。細かいところを説明しだすときりがないわけでありますけれども、48ページのところに書いてありますけれども、飽和雨量の計算についても、今回新しく平成7年、16年の数値も入れた上で再検証しているわけです。このことまでやらずにおおむね妥当ではないかといって済ますこともありえたとは思いますけれども、こうした新しい部分も付け加えた上でこれから未来に向かってまったく不偏の数値ではないと思いますが、長野県としてダム計画を作った、河川整備計画を作った時点の判断としては合理性がある判断であるというのが私の結論であります。

建設部河川課長 北村勉
 報告書の18ページにまず洪水の13を選んだこと。そして3洪水を棄却したことが記載してございます。また、45ページに飽和雨量の検討をしているわけでありますけれどもそこで4洪水を選んだ理由。また、48ページには流域面積を増やした理由、また流域分割を増やした理由等について記載してございますのでまたご確認をお願いしたいと思っております。

内山卓郎 氏
 今の説明、それから元の流出解析の資料も全部見た上で申し上げたつもりです。それは今の程度のお答えでもやむを得ないのかなと思いますけれども、もう1点だけ追加しますと、判断の結論が出る前にできればいろいろ疑問点をご説明したい、「こういう疑問点を持っていますよ」というような資料をお出ししてきました。秘書課を通してお会いしたいという申し入れもしました。しかし、それが実現しないで結論になっちゃった。知事というお仕事忙しいかもしれませんけれどもね、浅川ダムの判断というのは非常に重大な判断だと思うんです。間違えちゃいかんと思うんです。その点で住民の側からそういう疑問点について話し合いたい、これはどうなんでしょうっていう話し合いの申し入れがきたときにですね、それをしないで来年度予算との関連もあるかもしれませんがこういう結論が出てしまった。非常にその点では残念に思います。ですから今度の論点の再確認の資料、あるいは浅川ダムの建設事業継続についての判断については気持ちの上ではうなずけないものを持っているということだけお伝えして、質問を終わります。

長野県知事 阿部守一
 お目にかかって直接いろいろお話しする時間をお取りできなかったことは申し訳なかったなと思いますし、事業自体はこれから継続しますので、またいろいろご意見があればお聞かせいただければと思います。ただ私としては本当に今まで反対をされている皆様方のご主張についても念頭に置いたうえで、今回の判断に至らせていただいたと思っているのでぜひご理解いただければと思います。

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11 浅川ダムについて(11)

鈴木恵美子 氏
 長野市に住みます鈴木恵美子と申します。大きく分けて3点ご質問をさせてください。順次お尋ねをさせていただきます。最初に県民に対する情報公開と知事のご姿勢について伺います。これまで知事は論点再確認作業について検討過程を明らかにされていらっしゃいませんでした。11月5日の知事会見で記者さんがご質問をなさいまして、私も作業メンバーやまた知事が結論をまとめたいという時期についてご質問を申し上げましたが、はっきりとしたお答えはいただけなかったと思います。そこで教えていただきたいのは本日初めてこのような形で論点、作業構成員、作業内容等が示されたわけですが、これまで発表を控えられていたご理由を教えてください。

長野県知事 阿部守一
 どういう構成員で確認作業をしているのかっていうのと、どういう論点でやっているかということは事前にお出しをさせていただいていると思います。

鈴木恵美子 氏
 すみません、大変不勉強で申し訳ございませんでした。では何かプレスリリースで、文書で出ていたということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ちょっとそこは事務的に答えられる人がいたら・・・

建設部参事兼建設政策課長 太田寛
 今ご指摘のあった、文書では出しておりませんけれども、問い合せのあった時には基本的なことはお答えしております。

鈴木恵美子 氏
 今おっしゃいましたが、問い合せというのは個人、あるいは組織として問い合せをなさっているということですが、私が知る限りでは文書等では発表はされていないと思いますし、私のような一般の市民、県民が知ることはできなかったと思います。それを確認させてください。

長野県知事 阿部守一
 申し訳ないです。そうしたら文書等ではしていないということのようですので、メディアにもしてない・・・それは大変申し訳ございませんでした。もう終わってしまったので、今からということにはいきませんけれども、今後できる限りこういう形は、何というかブラックボックスで作業をやっているというような形で、不信感を持たれないようにしていきたいと思います。

鈴木恵美子 氏
 知事お言葉ありがとうございます。この件に関しましては、私は11月5日の時の会見でですね、作業のメンバーについてお尋ねしたとき知事が、財政方面や技術的な面で、というふうにお答えになられたと記憶しております。その時にですね、本日初めて拝見したこの「作業日時・内容」を見ますと、11月5日の知事会見の前日、「中間報告平成22年11月4日」とあります。これは知事がご出席をされたということなんでしょうか。知事に向けて中間報告された、ということなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 これは私に対しての途中経過ですね。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございます。となりますと翌日の時に、私や記者の皆さんがご質問された時にですね、「現在これこれこのような論点で作業を進めていて、中間報告的にはこういうことがあった」ということはお話にはなりませんでした。加えて私は知事として、作業には時間がかかるだろうけれどもだいたいこのぐらいの時までに、ご自分はご希望を持ってらっしゃると、まとめたいということについてお尋ねを重ねて恐縮だったんですけれどもさせていただいたところ、それについては「これという時は無い」というふうにおっしゃったんですが、以上のことを踏まえましてもどうしてこのような検討過程をこれまで発表なさらなかったんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 検討過程を発表しなかったということは、先程のどういうメンバーでどういう作業を行っているかということは、私先程お話があったように口頭ではこの場でお話をしているつもりになっていたので、そういう意味で情報提供が不十分だった点はこれは率直におわびしなければいけないと思います。あと私とのやり取りの詳細な中身というかですね、非常に例えば個々具体的な論点については非常に私自身も先程来申し上げているように、率直に言ってかなり批判的な立場からですね、投げかけをさせてもらったりしておりましたので、そうした途中経過について「私がこう言ってる」とかっていうことを申し上げることは、誤った情報を対外的に発信する部分があるんじゃないかと思ったので、そういう個々の私の途中経過段階での意見なりですね、思いについては差し控えさせていただきましたので、その点はぜひご理解いただければと思います。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございます。今後県政全般につきまして、そういった事務的な文書の公表とかですね、そういったことはぜひ組織として進めていただきたいと思います。要望いたします。
 2点目です。この報告書についてご質問申し上げます。こちらの論点再確認報告書を拝見しました。こちらはどなたが作成をされたんでしょうか。作成者氏名が記入されていないように思います。2ページの作業構成員は苗字のみで、例えば和田副知事はじめメンバーの皆様のお名前が載っていまして、「【事務局】建設政策課」とありますが、これをどなたが責任を持って本日の報告書をお出しになられたのか。これは知事ということでよろしいんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 この報告書自体は副知事の作業チームで取りまとめて、私自身はこれを見て浅川ダムの建設については了としたということで、この報告書自体は作業チームでの取りまとめという理解でいいのかな。

鈴木恵美子 氏
 はい。文書として見た場合ですね、作業の構成員名は名字のみということで載っていますが、報告書はどなたが責任を持って書かれているのか。例えばですね、キャップでいらっしゃいます和田副知事のお名前が載っているわけではありませんし、事務局に建設政策課と書いてあるのみです。となりますと、どなたが最終的に責任を持ってこれを出されたのかっていうことが書かれていないように思うんですが、この点について教えてください。

長野県知事 阿部守一
 ごめんなさい、これ2ページかな、「作業の構成員 和田副知事(責任者)」ということになっていますので、確かにこの報告書の取りまとめ責任者とは書いてないですけども、この作業全体が副知事が責任者ですから、この報告書自体も副知事の責任において取りまとめて私に報告を受けたと理解してますし、それでよろしいかと思います。

鈴木恵美子 氏
 文書とすれば私が不勉強なだけだと思いますが、普通文書とあれば責任者名、代表者名というのが書かれると思うんです。名字だけではなくて。ちょっとこの点が分かりにくいという印象を私は持ちました。加えて、事務局建設政策課になっています。本日のこの報告書を拝見してはじめてここが事務局だったということを知ったんですけれども、組織的にチームとして見た場合にですね、和田副知事の位置付けがちょっとこれではよく分からないです。それで建設政策課がなぜ事務局になったのかご理由を教えてください。

長野県副知事 和田恭良
 この作業チームですが、今作業チームというふうに名前を言っていますが、正式に何か組織を設けてとかいう対応ではありませんで、とにかく作業をやるメンバーを私が中心になって集まっていただいてですね、進めてきたということであります。私が責任者になっても直属の秘書課で例えばそこで事務局をやるというには、この事務自体がですね、非常にこれまでの経緯もありますし、技術的、専門的なこともございまして、これはやはり建設部の協力を得なければ何もできないということでありましたので、実質的にそれに関連する、ただ河川課ということになりますとですね、範囲も狭くなりますので、より砂防とかそういう面も含めまして、建設部の中の主管課である建設政策課に事務局をお願いしたとこういうことでございます。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございます。今和田副知事がですね、そうした組織としては例えば仮に審議会というものとはまた違うという、もうちょっと重み的なことをおっしゃったように私は捉えたんですが、しかしながらこの2カ月間かけておまとめになられたこの報告書を知事がご覧になって、8月の知事選を経て、世論を二分するこの浅川ダム問題に結論を出されたって言う、非常に重みのある「作業」という名称を使われていますが、そういったお取り組みであったわけですからこの報告書一つとってもですね、県民にとって分かりやすく、最低限文書として整っていただきたいということは要望致します。
 長くなって申し訳ないんですけれども、もう1点報告書について、今回の報告について教えてください。一つは財政面についてです。ダムありとダム建設工事を仮に中止した場合ですね、どのような違いがあるのか、そして今後お進めになる治水対策、例えば排水機場のポンプ増設や遊水地設置あるいは他のことを考えたいっていう知事が思われていることが財政的にこんなふうになるんだと、だからそういう意味でもこのダム建設はこういうことがあるってことが明記されてないんですけれども、これは論点の内容に入ってなかったということですが、今後それについても県民に分かりやすくご説明をなさりたいというお考えはおありでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず費用対効果というところで、25ページのところに今ご指摘いただいた点の全てではないですけれども、中止したときの復旧等、だいぶ何ていうか山を崩したりしていますので、そうした観点での復旧費用等で約24億円という記載をさせていただいてます。そのほか契約解除等行った時の損害賠償費用等については、これは不確実性、金額の算定は相手方とのやり取りになりますので、そうしたものは入れておりませんし、国庫補助金の返還についても入れない数字としては示しています。確かに内水対策を行っていくときには、これからさらに内水対策の経費等出てくるわけでありますけれども、そうした点については今後先程来、申し上げているように地元の皆さんとのお話しをしながら進めていかなければいけませんので、しっかりと費用についても県民の皆様方に分かりやすいような形でお示ししながら進めていきたいと思います。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございます。私自身も資料を十分に読み込んでいなく失礼致しました。最後に住民説明会について確認をさせてください。知事は12月9日に開催をされるというふうにお話くださいましたがこちらのほうには知事もご出席をなさるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私の日程が議会中になっちゃっているものですから、そこで本当に遅いということで申し訳ないのですけれども、私自身行かせていただいて説明をさせていただきたいと思っています。

鈴木恵美子 氏
 これは1回のみということなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私は先程もちょっといろいろお話がありましたけれども、必要があれば1回に限らずですね、対応をしていきたいと思います。なぜならば先程から申し上げているように、このダムの問題、非常に分かりづらいと思っていますし、率直なご説明をさせていただくことが、賛成の方、反対の方いろいろなご意見の方がいらっしゃると思いますけれども、しかしながら県としては本当はどう思ってるんだっていうことをしっかりお伝えしていくことが非常に大切だと思っておりますので、これは必要があれば1回に限らず対応して行きたいと思っております。

鈴木恵美子 氏
 ありがとうございました。最初の質問に返りますが、この知事会見というのは非常に知事は大事に取り組んでくださっていまして、記者の皆様ももちろん当然のことですが、皆さん真剣に耳を傾け、質問をされていると思います。そういう中で先程ですね、繰り返しになって恐縮ですけれども情報公開の点や知事のご姿勢の点でぜひこれからも県民から信頼されるようにお取り組みをいただきたいということを要望して終わりにします。ありがとうございました。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

 

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