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更新日:2016年2月1日

知事会見(平成28年(2016年)2月1日(月曜日)15時45分~16時25分 会場:県庁)

項目

知事からの説明

取材者からの質問

  1. 子どもを性被害から守るための取り組みについて(1)
  2. 子どもを性被害から守るための取り組みについて(2)

本文

知事からの説明

 「子どもを性被害から守るための条例に関する基本的な方針」について

長野県知事 阿部守一
 それでは「子どもを性被害から守るための条例に関する基本的な方針」についてお話を申し上げたいと思います。先ほどの部局長会議におきまして、この方針を決定させていただいたところでございます。昨年から今年にかけてさまざまな団体の皆さんと意見交換をし、また広く県民の皆さま方と対話を行う中で出されたご意見を踏まえた上で、この方針を取りまとめさせていただいたところであります。子どもを性被害から守るという観点で条例を制定して、新たな一歩を長野県として踏み出していく必要があると判断しました。基本的な方針はかなり丁寧に記述をさせていただいたと考えております。また各団体との意見交換、あるいは県民とのタウンミーティングもできるだけ詳細に出されたご意見を後ろの方にも付けさせていただいておりますけれども、書かせていただいています。そうしたことを踏まえて出した結論を私の方からお話をしていきたいと思います。
 まず、方針の1枚目からは条例モデルについての意見交換で出された意見、後ろに詳細を付けておりますので主なものを記載させていただいております。時間の関係もありますので飛ばさせていただきますが、4ページ以下、意見交換を踏まえた上での条例制定に関する県の考え方というところからお話をしていきたいと思います。これは既に皆さま方がご存じの通り、長野県はいわゆる他県のような青少年保護育成条例を持たずに県民運動を中心に青少年の保護育成に取り組んでまいりました。しかしながら、社会環境が大きく変化する中で今後どう対応していくかということをまずは専門委員会でご検討いただき、そしてそれも踏まえて県民会議の中での検討もあり、そして県庁内部での検討もあり、この時点では条例について県として慎重に取り組もうということで位置付けていたわけでありますが、その後、この場でも申し上げてきたかと思いますけれども、条例を考えていく上では、やはり法的な問題点、それから県民の理解、この二つが重要だと考えております。そういう意味で子どもを性被害から守るための条例のモデル、通常はこういうやり方は取らないわけでありますけれども、法律の専門家の皆さんに集まっていただいて、法的な検討をまずしていただいた上で、条例のモデルという法的な論点が整理されたものをまとめていただきました。これを踏まえて、この条例のモデルを基に県民の皆さま方との意見交換をさせてきていただいたわけであります。結論は先ほど申し上げたとおり、条例を制定するという方向で取り組んでいくということでありますが、県民から出された意見のまとめを6ページに記載しています。意見交換した団体、今までのいわゆる長野県の県民運動を担ってきていただいた団体、それから子どもたちの相談支援に関係していただいている団体、それから一般の県民の皆さま方。若者は別途記載していますけども、非常に概略の概略でありますので、また詳細な意見は別添等ご覧いただければと思いますが、大きく要約するとそこに書かれているような状況だと考えています。県民運動を担ってこられた団体の皆さま方は条例制定に肯定的なご意見がもう大半だったと考えています。それから子どもの相談支援に関わる団体の皆さま方も条例の制定が必要というご意見が多数でございます。ただ一方で条例による規制よりも性教育を重視すべきという観点からの否定的なご意見もございました。また一般の県民の皆さま方との意見交換、これはなかなか総括するのが難しい部分もありますが、基本的に全て一般の県民の皆さまとの対話は公開で行わせていただいたので、今日お集まりのメディアの皆さま方も直接お聞きになられていらっしゃるかと思いますが、肯定的なご意見が大半だったと考えております。しかしながら一方で冤罪(えんざい)が生じる可能性、あるいは条例よりも性教育が重要、処罰を重くしても決め手にはならないなど、慎重あるいは反対のご意見も少数ではありますがあったという状況であります。また若者は、少し若者らしいご意見も出たわけでありますけども、大人の責任を果たしてもらうために条例は必要といったような肯定的な意見の半面、処罰よりも教育の充実を図るべきという意見をはじめ慎重論も一部にはあったということであります。総括しますと条例そのものに関しては一部否定的なご意見はありますが、肯定的な意見が大半だと受け止めています。特に条例の内容に関わる意見としては性教育の充実、それから県民運動の活性化の必要性、こうしたご意見を多く頂いたと考えています。また規制については一部ではありますが、冤罪の可能性があるのではないか、あるいは性犯罪の抑止、再犯防止につながらないのではないかといった観点での慎重、反対意見もございました。ただ、他方でこの処罰の部分については、逆に処罰規定が限定され過ぎているのではないか、また、インターネット、有害図書等への規制を含めて他の都道府県と同様の包括的、網羅的な規制項目が必要であるという、むしろ条例のモデルよりも踏み込んだ規制を設ける必要があるというご意見も少なからず頂いたところでございます。こうしたことを踏まえまして県としては、条例自体は県議会が最終的にはご議決いただかなければいけないわけでありますが、執行機関としての取りまとめとしては条例モデルを基本とした子どもを性被害から守るための条例を制定するということについて必要だと判断を致しました。その理由は以下8点書かせていただいております。20分と言われていますが丁寧にお話ししたいと思います。まず1番目。これはそもそもの論点、議論の出発点でありますが、子どもの性被害が増加し看過できない状況であるということ、それからこの間の検討でも実際に被害者の方のご意見も専門委員会等で聴取をされていますが、一過性のものではなくて長期間にわたって心身に重大な影響を及ぼし得るもの、子どもの尊厳を踏みにじる行為で極めて重要なものであるということ、それから専門委員会、さらには県民会議の県民運動見直し検討チームにおいて条例制定が必要だというご提言が出されているということ、さらには条例モデルにおきましては構成要件の明確化、立法事実の確認を踏まえた処罰対象の限定化が行われているということ、そしてここからが県民の皆さんとの意見交換を踏まえてのものではございますが、県民との意見交換におきましては、先ほど概括致しましたように一部否定的なご意見はありますが、条例制定に肯定的なご意見が大半であったと考えています。特に県民運動と条例との関係で、中には条例によって県民運動が衰退するのではないかというご意見も出されておりましたが、県民運動として取り組まれてきた関係者の皆さんご自身はむしろ県民運動のみで守ることの限界をご指摘いただいておりますし、車の両輪での条例制定についての強い考え方をお持ちの方々が多くいらっしゃいます。そして6番目でございますが、これは地域で子どもを育てる力が落ちている、あるいは大人のモラルが低下している、こうしたご意見・ご指摘をいただいておりますが、やはり規制行為ということによりまして、やはり当該行為を大人として行ってはいけないものということを県民全体の共通認識としていくということが必要だと考えています。子どもの支援を行っている皆さんの中からもご意見が出ていましたけれども、やはり最近子どもたちの自己肯定観が低いということが言われているわけでありますけれども、私どもとすれば子どもたちが被害者だと思いますが、むしろ自分たちが悪いんじゃないかと思いかねない子どもたちもいるという中で、やはり大人として行ってはいけないものだということをしっかり法規案として示していくということも重要だと思っております。それから7番目でありますが、この条例について否定的なご意見の立場の方からむしろ条例よりも性教育だと、あるいは先ほど申し上げたように条例と県民運動であればまず県民運動が重要だというようなご意見もありましたが、私どもとすればこうしたものを積極的に条例の中に位置付けることによりまして安定的、継続的に取り組みを進めていくことの担保になり得ると考えています。また8番目でございますが、これは再三申し上げておりますように、今回の条例モデルを基本に子どもを性被害から守るための条例ということで検討してきているわけでありますけれども、今回、条例を制定することによりまして、これまでの長野県の伝統と特性を生かした取り組みにつなげ得るもの、子どもの性被害を防止するということに特化した、そして条例と教育だったり県民運動であったり、こうしたものをしっかり組み合わせることによって長野県らしい、性被害から子どもたちを守るための仕組みづくりができると判断したところでございます。なお書きにありますように、この間、否定的なご意見も含めてさまざまご意見が出ておりますので、そうしたご趣旨をできる限り踏まえて条例の制定であったり、あるいは関連する施策の推進に当たっていきたいと思っています。8ページ以下、こうした条例を作るという方針に基づいていくつかの項目について考え方をお示ししているところでございます。まず私どもとしては、県民との意見交換を条例モデルを基にして行わせていただきました。条例の策定については今回お示しした条例モデルを基本として行っていきたいと考えております。また、今申し上げましたように、性教育等の充実、それから県民運動の活性化、こうしたものについても条例に位置付けを行っていく必要があると考えております。8ページのところの教育でありますが、飛ばさせていただきますが、下から5行目のところ、条例の中では子ども及び大人に対する人権、あるいは性についての学びの機会を提供する取り組みを推進するため、条例において学校や地域における人権教育、性教育、こうしたものを充実していく旨を盛り込んでいきたいと考えております。9ページでありますが、インターネットの適正利用についてであります。これも中段以降、「このため条例において」ということで記載しておりますように、条例の中でインターネット関連の規定も設けていきたいと考えております。また、9ページの下「相談体制・居場所」でありますが、このことについてもやはり背景としては大変重要な問題だと思っております。性被害から子どもを守るということと併せて、今、子どもの貧困対策ということも行ってきておりますが、条例における位置付けと同時に具体的な施策としてもこうした居場所づくり、相談の在り方、しっかり取り組んでいきたいと思っております。それから10ページ、「県民運動」でございますが、これも継続的、安定的な県民運動を進めていくという観点で条例の中にしっかりと位置付けをしていくことが必要だと考えております。それから下の「(3)威迫等による性行為等の禁止」であります。このことについては、先ほど申し上げましたように子どもに対する威迫等による性行為を禁止するということで、子どもの成長発達を見守り、支える責任がある大人として行ってはいけない行為ということを県民全体の共通認識として、ぜひしっかり持っていきたいと思っております。また、子どもたちにもそうした行為は許されないことだということを明示していきたいと思っております。先ほどの部局長会議でも解説がありましたが、現行法令で必ずしも十分対応しきれない部分もあるというのが私どもの認識でございます。しかしながら一方で、刑罰法規の謙抑性あるいは構成要件の明確性というようなことから、いわゆる淫行という言葉は使いませんし、淫行規定に対する最高裁の、ほぼ確定しているといっても差し支えないであろう判例がございますが、ここで示されている対象行為からさらに構成要件の明確性という観点から、絞り込まれたものが現在お示ししている条例モデルでございます。従って私どもとしては、条例モデルを基本に取り組んでまいりますので、社会的非難を受け入れるべき行為としての威迫、欺き、困惑、こうしたものによる性行為等に対して処罰規定等を盛り込んでいくこととしたいと思っております。なお、冤罪の懸念についても、一部メディアや県民の皆さま方からもお示しされておりますけれども、今申し上げましたように淫行するということよりは格段構成要件の明確化を図らせていただきたいと思っておりますし、また濫用防止規定を盛り込むと同時に捜査における十分な配慮も行ってまいりたいと思っております。それから、12ページでございますが、子どもが違反者の場合には処罰対象とせず、教育や福祉的な指導により対応していきたいと思っておりますし、また、させる、見せる、教える、といった周辺行為については謙抑性の観点から、条例においては罰則のない禁止規定という形で盛り込むこととし、こうしたことが起きることがないように子ども、大人に対する人権、あるいは性教育の充実を図っていかなければいけないと思っております。それから深夜外出の制限でありますが、子どもを保護者の同意なく深夜に連れ出すということは悪質であります。重大な性被害につながる恐れがあるということで、深夜の時間帯において、子どもの深夜外出の対応を地域住民の巡回活動等の県民運動に頼ることは困難でもあります。こうしたことから条例において処罰規定を盛り込んでいきたいと思っております。大阪の寝屋川市での事件等も記憶に新しいところでありますけれども、こうした重大な事件につながりかねないものでございますので、ここについては処罰規定を設けていきたいと思っております。なお、この深夜外出については1番下のところになお書きで記載しておりますけれども、深夜外出をする子どもたちを取り巻く環境、子どもの事情というものもさまざまあると私は思っております。そうした子どもたちの持つ状況、背景、そうしたものを私どももしっかり理解をして、子どもたちの事情に寄り添った対策を行っていくことが必要だと思っています。そういう観点で相談体制の強化あるいは居場所づくり、こうした施策も併せて行っていきたいと考えております。それから被害者支援でございます。これについても、条例で規定をしてまいりたいと考えております。13ページのところにありますように、現在「性被害者ワンストップ支援センター(仮称)」でございますが、センターの整備に向けた検討を行っております。28年度中には形にしていきたいと思っております。また、性被害を受けた子どもの気持ちに寄り添うと、先ほど部局長会議でも県警本部長から被害者に対する配慮の発言もございましたけれども、やはり被害を受けた子どもが二次的な被害者になってしまうことがないように対応をしていきたいと思っております。また、県民意見の中には、性被害の再犯防止、加害者側に対する教育治療というご意見もございました。こうした点については、国の保護観察制度と連携した取り組みが重要だと考えております。下の4にありますように、こうした点を含めて子どもの性被害に対する法規制の在り方については国に対して要請を行ってまいりたいと思っております。それから、(6)は定義でございます。それから、最後、「5今後の進め方」でありますが、今後、県議会において十分なご議論をいただくことができますよう、速やかに方針を踏まえた条例骨子案を作成した上で県議会にお示しをしていきたいと。また、併せて県民にも公表していきたいと思っております。駆け足でお話をさせていただきましたけれども、長野県の取り組みとしては非常に新しい一歩を踏み出す取り組みであります。多くの県民の皆さま方に意見交換に加わっていただいて、ご意見いただいたことを大変感謝をしたいと思いますし、出されたご意見についてはさまざまございますが、できる限り今後の取り組みの上で配慮し、反映し、子どもを性被害から守るための取り組み、しっかりと充実をさせていきたいと思っております。私の方から以上でございます。よろしくお願いします。

取材者からの質問

 1 子どもを性被害から守るための取り組みについて(1)

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 ここまで判断に至った県民のその議論の進め方、従前の記者会見でもお聞きをしているんですが、子どもを性被害から守るという趣旨について反対する県民の方はないと思います。それで、県が示してきた条例モデルというのが、果たしてどうだったのかと以前に記者会見でもお聞きしたように、例えば具体的には、知事もおしゃったようにテクニカルな法的な部分というのは県民の議論はまだ十分ではないという部分、前回も認めてらっしゃったと思うんですが。そのまま申し上げると、「テクニカルな部分があるので、議論がないのではないかと言われれば確かにない」とおっしゃったと思うんですが。

長野県知事 阿部守一
 十分ではないと言うのは、テクニカルな部分は法律の専門家の皆さんでないとなかなか議論しづらい部分があるという趣旨で申し上げているので、議論が十分でないというのはまたちょっとニュアンスが違うかと思います。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 その部分については、例えばこれから条文を作っていく上の中ではどういった形で考えられているんでしょうか。条例モデルについては、県とすれば条例モデルが問題ないという形で、これを基に条例案をつくる形になると思うんですが、一方、それについて懸念する声は依然としてある。私どもは取材で記事にしているかと思うんですが、それは依然としてあると思うんですが、それについてはどのような形で。

長野県知事 阿部守一
 具体的にはどういうご懸念が。例えば、冤罪の話とかは先ほどこの中にも申し上げていますし、どういう部分でしょうか。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 冤罪の懸念もそうですし、絞り込んだが故、それで実際これに該当する立法事実があるのかどうかという論点もあるでしょうし。

長野県知事 阿部守一
 絞り込んだが故に立法事実があるのかっていう話は多分ないと思いますけれども。絞り込んだというのは、広げれば立法事実があるかという議論にはなるかと思いますが、絞り込んで立法事実があるかっていう話にはなり得ないと思います。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 構成要件は、結局絞り込んでも明確ではないのではないかという指摘はあるかと思うんですけど、前からお話ししているように、私どもの報道する内容は条例モデルを見ていただいた上でコメントしていただいているのですが、そういった意見もあるかと思うんです。確かに安部座長はこの世界では非常の著名な方で見解を持った方だと思うんですけれども、作った条例モデルが必ずしも全て正しいということではないかと思うんですが、それについていろいろ指摘がある。何度も申し上げているように、その部分について説明会で県側は全然、こういう逆な指摘もあるという部分を説明していないと思うんですが。

長野県知事 阿部守一

 県民の代表として具体的にご質問いただければお答え致します。抽象的なお話をされても、まさに法律論でありますので。
 ちなみに参考までに、信濃毎日新聞1月24日付けで社説書かれていますが、本当に法的な詰めをされた上で書かれていますでしょうか。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 社として回答が必要でしたらそれはまた回答を考えますが。

長野県知事 阿部守一
 
先ほど言ったように、法律論でありますので、今回のものが構成要件として不明確だということであれば、逆にどういうものにすれば明確になるにかというものをお示しいただかないと、そもそも処罰、構成要件、例えば強姦(ごうかん)罪の構成要件、刑法の強姦罪をお読みになられていますか。今の刑法等による性被害の構成要件も同じように不明確だというご趣旨の立場に立たれるのかどうかということとか、やはりそうしたことが議論されないと、たぶん今のような抽象的なご質問だとなかなかお答えしづらいんですが。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 県民の方が今どういう問題があって、例えば説明会で17事例についてあるかと思うんですけど、今こういう問題点があって、多分にお話を聞いていると、それは強姦罪だったり強制わいせつだったり児童福祉法違反で問えるのではないかという部分と混同した形でお答えになっている県民の方が多いように見受けられたんですが、まずどういう問題があってそれについて今の法的な解釈はここまでが限界だと。新しい条例モデルはここまでが法的な罰則ができるんだと、そういう緻密な論理を説明会の中でそれぞれしたとは思えないんですが。その部分が結局テクニカルな部分をしなかったということになると思うんです。それで、確かに最初申し上げたように子どもを性被害から守るという部分について反対する方はいないと思います。でもその一方での法的な部分を懸念されるという答えに対しては、これからどのように答えていかれるのかというのを教えていただきたいんですが。今後のお話もされていますが、例えば骨子案というのはいつどのような形で県会に示されるのかというのと、例えば骨子案を作る過程においては、第三者的なものが入るのか、それとも県内部で検討されるのか、どちらになるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは骨子案については、これまでも散々専門家の皆さんのご意見を含めて伺ってきていますので、骨子案については県として作成をして県議会にお示しをしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 時期のめどですとか、最終的な条文として出されるのはいつぐらいを想定してらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 これはできるだけ早く何とか作っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 今月始まりますが、2月県会を想定されるのか、その後6月とか、そういった具体的なスケジュールはどうなりますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 2月県議会までには何とか形にしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 その後の条例案そのものはいつぐらいを想定してらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 まさに県議会でご審議いただいて、その状況を踏まえた対応という形になろうかと思います。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 条例を県会の方でもし制定するという形になった場合に、例えばいろいろな論点があって、見直しを、例えば条例を進めていく上で、そういったことっていうのはあり得るんでしょう。一度作った条例を、例えば制定になった場合、課題がある、問題があるという場合も、例えば見直しみたいな、そういった何か方法というのは考えられますか。

長野県知事 阿部守一
 条例を作った上というのは、まだ私は作る必要があると考えておりますが、まだ県議会で条例案を可決しなければ条例になりませんので、その作った後の話というのは、まだいささか進み過ぎの話ではないかと思います。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 別の質問で、性教育等県民運動については具体的に条例の中に今回盛り込むという方針を示されているのですが、そこは具体的に例えば性教育とか、県民運動の施策というかは、それはどのようにこれから進めていこうと考えていらっしゃいますか。条例の中には盛り込む。そのことにより恐らく後押しする形になると思うんですが、それを推進する方策というのはどのように考えられますか。

長野県知事 阿部守一
 今回、県民の皆さんと意見交換をする中で、特に条例に慎重な立場あるいは中には反対という方もいらっしゃいましたが、そういう方々から特に強く出されていたのが性教育の話であります。私は、やはり条例というものと性教育であったり県民運動というのが、二項対立で片方を行えば、片方が成り立たないというような考えではなくて、私自身はむしろ先ほど申し上げましたように条例の中に位置付けることによって、安定的、継続的に教育であったりあるいは県民運動であったり、そうしたものを行っていくことがむしろできると思っています。そういう意味で条例に位置付けますし、今、予算編成中ではありますけれども、この間も条例については慎重に取り組もうということで行ってきていますが、教育であったり県民運動の活性化については、これまでも具体的な取り組みに既に着手してきています。こうしたものを引き続き充実していきたい、強化していきたいと考えています。ですから、条例上の措置だけではなくて、予算的な措置も含めてこうした部分については取り組みを強めたい。条例ができればそれで良しということでは全くないわけでありまして、やはり長野県としては県民運動であったり、子どもたちへの教育であったり、こうしたことも併せて充実をしていきたいというのが私の考え方でございます。

信濃毎日新聞 村澤圭一 氏
 もう1点だけお聞きします。条例制定によって、子どもたちの性被害がどのような形で減るとお考えになりますか。罰則規定を設ける部分についての実効性については課題があると思うんですが、その点含めて今、もろもろ性教育も含めていろいろ盛り込むと思うんですが、できた場合にどんな効果が期待できますか。

長野県知事 阿部守一
 いろいろ有り得ると思います。もちろん刑罰法規として罰則規定付きの条例を設けるわけでありますから、一定の行為については行ってはいけないことと、なおかつ刑罰も付されるということになるわけでありますので、そうした観点で子どもたちに対する性行為の中で、一定のもの、威迫等によるものについては取り締まりの対象になってくるわけであります。そういうことは県民に広く周知をして、県外から来る人たちもいるかもしれませんけども、周知していかなければいけないだろうと思います。そうした行為は取り締まりの対象になるわけでありますが、併せて今回の方針で示したものは、非常に刑罰法規の罰則の掛け方、規制の掛け方については、条例モデルをベースに考えてまいりますので、抑制的なものと思っております。従って、こうした部分、先ほど申し上げましたように、教育であったり県民運動であったり、そうしたものでしっかりと支えていかなければいけないと、ぜひ多くの県民の皆さんに理解していただかなければいけないと思っています。罰則を広く設けるということで、県民運動ではなくて、罰則、刑罰法規に頼るという思想ではなくて、刑罰法規の謙抑性、そうしたことを十分に念頭に置いた上で、条例のモデルは作られています。条例モデルを基本にして取り組んでいくということは、やはり県民運動であったり、大人も含めてしっかりと自覚を持ってもらうような取り組みということが不可欠だと私は思っています。教育だけ充実すれば規制はいらないのではないかというご意見に信濃毎日新聞は立っていらっしゃるのかもしれませんけども、私はこの間、県民との意見交換をして、いろいろな文献を読んだりする中で、やはりそういう方向ではないと判断をしているところであります。もっと言えば刑罰の付し方というのは非常に強い法則になるわけでありますので、やはりしっかりそこは考えていかなければいけない、重要な論点だということは私も十分自覚をしています。そうした観点で丁寧な検討、そして専門家の皆さま方のご意見もいただく中で、私も法律を学んできたわけでありますけれども、構成要件の明確性という観点ではかなりしっかりとした方向付けしていただいていると私は考えています。ですから、条例のモデルを基にして、やはり私どもの今申し上げたような考え方を含めて、県民の皆さま方に十分なご理解をいただき、そして、子どもたちを性被害から守るための取り組みとしたものに、協力をいただくように努力をしていきたいと思っています。

 2 子どもを性被害から守るための取り組みについて(2)

読売新聞 戸田貴也 氏
 2点お伺いさせてください。まず、今回知事が方針を決めるに当たって、法的な問題のクリアと県民理解のクリアということをおっしゃっていましたけども、いわゆる今回県民理解のクリアというとこで53団体447人の意見を聞いたということですが、今回この県民理解という点では知事がおっしゃっていた、条件っていうのはクリアされたかどうか、あとわれわれの手集計ですけれども、53団体中で37団体が代表の個人的な意見も含めて賛成ということなので、数字についてはどういうふうに受け止められているかお願いします。

長野県知事 阿部守一
 県民の皆さんの中には、本当にさまざまなご意見がありますので、全ての方がもろ手を挙げて100%賛成だと言い切れるまでの状況では確かにないと思います。ただ、ここにも記載しておりますように、私は県民の皆さま方と意見交換する中で、やはり多くの皆さま方、ここのカテゴリー別に非常に概括的なまとめをしてはおりますけれども、やはり一定の規制を含めた条例については必要性を感じてらっしゃる方々が多いと受け止めています。長野県は条例を持たずに県民運動を中心に取り組んできたという、これまでの長い経過があるわけでありますので、県民の皆さんと意見交換を具体的に始める前は、正直なことを申し上げれば、もっと慎重なご意見が多いのではないかと私自身は考えていたところもあります。しかしながら、実際意見交換をし、対話を行うと、私が考えていた以上に、こうしたものがなぜないのか、むしろ今回の条例モデルよりも幅広い規制を設けるべきではないのかといったようなご意見も含めて、条例に対してかなり肯定的なご意見が出されたというのが率直な私の受け止めであります。

読売新聞 戸田貴也 氏
 もう1点。いわゆる冤罪については記載の通り、さまざまな配慮をされていますし、今日の部局長会議でも県警から適切な条例の趣旨に沿う尊重した適切な捜査であるとか、法令と証拠に基づいたものであるという対応が示されましたけれども、そういった県警の対応について知事はどういうふうにお考えになっていますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 やはり捜査機関としての警察の皆さんの対応の仕方ということに対して、多くの皆さん関心を持たれていると思います。捜査の部分は、私が直接指揮監督する分野ではないわけでありますが、今お話いただきましたように部局長会議の場において、基本的人権を尊重しつつ公正誠実に行っていくと、それから条例制定されれば条例の趣旨を尊重して適切に運用していくという、本部長からのご発言もあったわけでありまして、ぜひご発言の通り対応していただくということを期待をしているところであります。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございました。

お問い合わせ

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電話番号:026-235-7054

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