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更新日:2018年9月4日

知事会見(平成30年(2018年)9月3日(月曜日)15時30分~16時34分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

1 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について

取材者からの質問

2 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について

3 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その2)

4 県政世論調査結果について

5 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その3)

6 旧優生保護法に基づく優生手術について

7 県政世論調査結果について

8 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その4)

9 障がい者雇用率の算定誤りについて

10 旧優生保護法に基づく優生手術について(その2)

11 障がい者雇用の算定誤りについて(その2)

12 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その5)

13 障がい者雇用の算定誤りについて(その3)

14 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その6)

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本文

阿部知事からの説明

 1 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について

長野県知事 阿部守一
 
今から会見を開きます。よろしくお願いいたします。(手話で表現)
 9月1日から3期目の任期が始まっていますけれども、今日が登庁しての初めての仕事です。メディアの皆さまにもこれまで8年間、さまざまなご協力ご支援を賜りました。心から感謝申し上げますとともに、これから4年間、私自身、思いを新たにして県民の皆さま方のための県政に全力で取り組んでいきたいと思います。メディアの皆さま方からいろいろご質問いただいたりする中で、私自身が気がつくこともありますし、また県政の状況、取り組み等につきましては、皆さま方を通じて発信させていただくことが多いわけです。引き続き、しっかり県政を進めてまいりますので、どうか引き続きご協力ご支援賜りますよう心からお願い申し上げます。
 私からは、3期目のスタートに当たりまして、皆さま方にお配りしているかと思いますが、「攻めと守りの政策パッケージ」を今日、部局長会議でも報告しましたけれども、選挙中に県民の皆さま方に訴えてきたことを中心として、当面、速やかに着手することについて取りまとめさせていただいています。
 「しあわせ信州創造プラン2.0」をベースに政策を進めていきますが、県民の皆さま方と対話をする中で、あるいは私自身が選挙戦で訴える中で、一定程度の政策の優先順位づけとメリハリをつけていますので、そうしたものを中心に今回打ち出しています。
 簡単にお話を申し上げたいと思いますけれども、まず一番目が、子どもや若者が希望を持てる社会をつくっていきたいということです。大きく、学びの話と子育て支援に関する話が中心になっていますけれども、学びの県づくりは「しあわせ信州創造プラン2.0」の大きなテーマです。継続的にフォーラムを開催すること等により、県行政だけではなく多くの関係者の皆さまを巻き込んで、オール信州で学びの県づくりを進めていきたいと思っています。
 また、EdTech(エドテック)の推進と書いてありますが、これはエデュケーションとテクノロジーを融合させてテクノロジーの力で教育にイノベーションを起こしていきたいと思っています。まずは県立高校から、そうした取り組みをスタートさせていきたいと思っています。
 それから、ふるさと納税の活用による高校生の海外留学支援ということで、平昌(ピョンチャン)五輪に参加した選手の皆さまとお話させていただいたときに、海外の経験を積むことによって視野を広げることができた、多くの体験を積むことができたと、おっしゃる方が大勢いらっしゃいました。グローバル社会ですので、高校生段階から多くの経験を海外で積んでもらえるように、ふるさと納税を積極的に使う中で、高校生の海外留学を支援していきたいと思っています。
 また、特別支援学校の学びと機能の充実ということで、これからも継続的に人材配置の充実を図っていきたいと思いますし、また、学習環境の整備、あるいは教師の専門性の向上等を通じて、一人ひとりの子どもの可能性を最大限伸ばすことができる学校にしていきたい。また、企業をはじめとする地域社会との繋がりを、これまで以上に強化することによって、インクルーシブな社会をリードすることができる特別支援学校へと変えていきたいと思っています。
 それから、信州発自然保育・教育の全国への普及先導ということで、これにつきましては、全国ネットワークを組織しているところですけれども、「森と自然の育ちと学び自治体ネットワーク」の設立総会を、10月に開催したいと思っています。長野県はいわゆる信州型自然保育「森のようちえん」の認定制度を全国に先駆けて制定した県ですので、これから引き続き、全国的な自然保育・教育の動きを県としてリードしてまいります。
 それから、保育士人材バンクの機能の充実等ですけれども、これについては、これまで長野県は待機児童がいない、あるいは存在しても非常に少ないという状況でしたけれども、私が今回、選挙で各地域を回って保護者の皆さまとお話させていただく中でも、統計上は出てきていないけれども本当は預けたいところになかなか預けられていない、あるいは、これから幼児教育の無償化が進む中で、長野県においても、待機児童が顕在化してくる可能性が大変大きいと思っています。そういう中で待機児童の発生を極力抑制していかなければいけないのは、女性の活躍を支援する上でも大変重要だと思っていますので、まずは保育士人材バンクの機能の充実からスタートをさせ、地域型保育の充実にも取り組んでいきたいと思っています。
 それから、多子世帯支援等、子育てに伴う経済的負担軽減策の検討ということで、かつて市町村と一緒に子育て支援戦略をまとめさせていただく中で、子育てに伴う経済的負担の軽減ということで、子どもの医療費支援の拡充、あるいは第3子目以降の保育料の県としての助成に取り組んでまいりました。そういう中で、一つは、来年から幼児教育の無償化が始まる中で、県と市町村が連携して経済的負担をどういう側面で行うかということについて、再度見直しをして充実していきたいと考えています。
 またあわせて、これも選挙中に皆さん方と話す中で、例えば公共施設の使用料、お子さん一人であればいいけれども、3人、4人と多くのお子さんを持たれている家庭にとっては、例えばプールに連れていくだけでも、非常に負担感が大きいといったお話もあります。こうした課題について解決できないかと具体的な検討に着手していきたいと思っています。
 それから、視点1の最後は、今回の選挙戦で最も話題になった学校の空調設備の整備ですけれども、県立学校につきましては9月補正においてまずは設計費からというかたちになろうかと思いますけれども、 具体的な取り組みに着手していきたいと思っています。
 それから視点2ですけれども、地域医療の持続可能性をしっかり確保していかなければいけないと考えています。
 中核病院から医師を派遣する仕組みを今年度からスタートさせていくわけですけれども、地域医療構想の推進に向けた全県レベルでの会議を設置するよう取り組んでいきたいと思いますし、また医療機関同士の連携のあり方についてもさらに具体的な取り組みを行えるよう、関係方面と調整を行っていきたいと思っています。
 また地域包括ケア体制については、より見える化そしてその分析をしっかり行っていくことによって、それぞれの市町村によって取り組みがまちまちなところもありますけれども、県全体の地域包括ケア体制の充実強化を図りたいと思っています。
 それから広域的な基本的なバス路線については、車がなくても暮らせる社会をつくる上では、市町村の区域内の交通については市町村の皆さんがかなり積極的に取り組まれていますが、それと比べたときに、県レベルでの広域的な取り組みは弱いと思っていますので、具体的な取り組みを行っていきたいと思っています。
 それから平成30年7月豪雨災害で改めて、防災減災対策、とりわけ交通であったり土砂災害であったり、こうしたことへの対策が求められていますので、長野県としてもこれまで以上に防災減災対策の加速化を図っていきたいと思っています。
 それから視点3として、元気な産業が暮らしを支えるということで、産業全体のイノベーションを促進していくという観点で、まずは産業イノベーション推進本部をより機動的に活用していきたい。外部の皆さま方の知恵も入れながら、長野県の産業がイノベーションを常に起こしていくことができるような支援をこの本部中心に行っていきたいと思っています。
 それから医療機器の産業振興ビジョンということで、航空・宇宙、それから食品産業に引き続いて、医療機器につきましても振興ビジョンを策定します。それと同時に、医療機器の事業化開発センターを設置するために専門人材も交えて具体的な検討に着手いたします。
 それから産業面では何よりも人材の確保が各分野共通の課題になっています。これまで県内の大学生のインターンシップの取り組みは県内大学と連携して行ってきていますけれども、県外の学生のインターンシップの受け入れ体制は、他県と比べるといささか弱い部分があったと思っています。これにつきましては、経済団体あるいは大学を交えて具体的な体制を構築することによって、インターンシップの受入れを促進し人材確保を図っていきたいと思います。
 それから、地域の経済循環モデルの構築検討については、かねてから地消地産の推進等、あるいはしあわせバイ信州運動ということに取り組んでまいりましたが、まだまだ弱いと思っています。理論面で、そして具体的な地域での実践的な取り組みを通じて、地域内経済循環モデルを長野県からしっかり構築し、発信していきたいと思っています。
 さらには、営業本部については私の公約の中でもいろいろメディアの皆さま方からご質問が多かった部分ですけれども、営業本部設置準備に向けた検討チームを早急に立ち上げて具体化を図ってまいります。営業本部の責任者、本部長は私が務めるかたちになるよう検討を行ってまいります。
 それから、次の三つは観光の観点ですけれども、インバウンドのお客さまに対して本県の場合はなかなか案内表示等の充実度が低いと思っていますので、案内標識の整備促進、それから感動県、“感動する県”をつくっていくために文化、スポーツ、アウトドア、こうしたさまざまな資源が長野県には豊富にありますけれども、いささか発信がバラバラだと思っています。そうした発信力の強化のために、観光ウェブサイトについても全面的にリニューアルを行っていきたいと思っています。
 加えて、県内を回らせていただいて、県内を見渡したときに、木曽地域等まだまだ観光振興の観点で地域の活性化を応援しなければいけない地域があると感じています。関係機関、鉄道会社等とも連携して、地域の魅力発信等を通じた支援策を講じていきたいと思っています。
 それから、県庁の仕事のあり方、あるいは私の行動の仕方も変えていきたいと思っています。
 一つ目が、移動知事室の回数を増やしていきたいと思っています。合併前の県内119の市町村単位で回らせていただきましたけれども、正直申し上げて、私が一度も通ったことのない道も通りましたし、訪れたことのない集落も通りました。やはりそれだけ広い長野県には、地域にそれぞれの課題や悩みがありますので、移動知事室の回数をこれまで以上に増やすことによって、私自身が地域に出かける回数をより増やしていきたいと思っています。
 それから、10日以上の連続休暇取得に向けた県庁仕事改革の加速化ですけれども、教育委員会はすでに教育長を中心に実践されていますけれども、やはり仕事改革、働き方改革も、かけ声だけではいけないと思っています。10日以上連続して休める環境をつくることを目標に掲げながら、県庁の仕事のあり方を変えていきたい、余計な事務を減らしていきたい。あるいは、今回、各部局を回って私が申し上げてきたのは、よりフラットな政策議論については、私も担当者と同じレベルで議論するような風土であったり、県庁の仕事改革全体の加速化を目指していきたいと思っています。
 それから、障がい者も含め多様な人材が活躍できる職場作りということで、このことについては、先日、県庁で会見をさせていただき、この障がい者雇用率の算定誤りについて、お詫びを申し上げたところです。本当に私としても、他の模範となるべき県として、県民の皆さま方の、そして、特に障がい者の皆さま方の思いを大きく裏切るような結果となっていることについて、組織として深く反省して、速やかに改善していかなければいけないと思っています。私が、障がい者も含め多様な人材と書いていますのは、女性であったり外国人であったり、多くの皆さま方が県の組織の中で活躍できるような職場作りを進めていかなければいけない。特に障がい者の皆さま方に対しては、いささか私どもの考え方が硬直的だったのではないかと思っていますので、そうした点について、具体的な改善策を早期に打ち出していきたいと思っています。
 それから、職員の社会貢献活動を応援するための制度の創設ということで、これについては、これまでも、営利企業従事許可の制度等があるわけですけれども、いささか硬直的な制度の運用になっているのではないかと思っています。地域におけるさまざまな活動に県の職員が積極的に参加するということは、地域にとってプラスであるのみならず、結果的には、県職員がさまざまな知見をいただくことができる、あるいはネットワークをつくることによって、結果的には県政にとってもプラスになると思っていますので、営利企業従事許可の柔軟化、弾力化を通じて、職員の社会貢献活動を応援していきたいと思っています。
 そして最後が、県政課題に的確に対応するための独自条例の制定検討です。これらの条例については、私の公約の中で掲げさせていただいているわけですけれども、これまでも検討してまいりました自転車条例につきましては、できれば9月議会には条例骨子案を提出させていただき、具体的な検討の俎上(そじょう)に載せていきたいと思います。また種子条例、公文書管理条例につきましても、早急に検討に着手して具体的な条例案を作成していきたいと思っています。
 今申し上げましたけれども、私が県民の皆さま方に訴えさせていただいた視点に即して、その中でも特にスピード感を持って当面取り組んでいくことについて申し上げさせていただきました。もとより、これが政策の全てではないので、来年度の予算編成に向けては、私の公約、あるいは「しあわせ信州創造プラン2.0」、こうしたもの全体を踏まえて、さまざまな展開が図れるように取り組んでいきたいと思っています。少し長くなりましたけれども、私からは以上です。よろしくお願いします。

 

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2 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について

日本経済新聞 佐伯遼 氏
 今日から3期目ということで改めてよろしくお願いいたします。
 先ほど発表がありました政策パッケージの件なのですが、医療機器産業振興ビジョンの件で、改めて県内の医療機器産業を応援する意義というか意味合いを教えていただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 やはり一つは世の中の動向と、それからもう一つは長野県の強みを生かしていくことが重要だと思っています。その中で医療機器産業は、これから非常に世界的にも付加価値を生んでいく、日本はかなり高齢化が進んでいますけれども、世界全体でこれから医療需要がどんどん高まってくることも予想されますので、そうした世界に大きな潮流にしっかり対応していくということと、それから特に長野県の場合は、非常に精密な技術を持っている企業が大勢存在しています。そういう意味では、これまでの長野県の強みとしているものを、ぜひこの医療機器の分野でも積極的に生かしていきたいと思っています。また近々、テルモに対する技術提案を行っていきたいと思いますので、具体的な取り組みと、それからこうしたビジョンの策定、それから、事業化開発センターの支援策を通じて、この医療機器産業が発展するように取り組んでいきたいと思っています。

日本経済新聞 佐伯遼 氏
 今言及もありました事業化開発センターなのですが、設置場所等で今検討している部分があったら教えていただけますでしょうか。

ものづくり振興課長 沖村正博
 設置場所なのですけれど、今シンクタンクと調整中でして、テクノ財団みたいな支援機関、それに信州大学を加えたかたちで考えています。

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3 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その2)

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 政策パッケージの関係ですが、前回の4年前には、スタートダッシュアクションセブンですかね、7項目だったのが今回数えると25項目ということでかなり盛りだくさんになっているかと思うのですが、これだけ4年前に比べて増えた理由と、速やかに着手するということですが、知事の中でいつ頃までに手をつけて、例えば、それがどうなったかというのをお知らせするタイミングを考えていれば教えていただきたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 項目が多い要因は、今回の選挙戦で私自身の公約も前回を上回る項目数を出しています。そうしたことを踏まえて、県民の皆さま方と対話すると、やはり緊急に取り組まなければいけないなと私自身が感じている事項が多いからだと思っています。
 速やかに着手とペーパー上は記載させていただいていますけれども、私の感覚としては速やかに着手というのは、少なくとも年内には検討に着手する。しかしながら一方で、かなりの部分は9月補正に計上するものが多いと思っています。まだこれから9月補正の予算を調整しなければいけない状況ですので、これとこれが9月補正における玉だとはまだ明確に申し上げられない状況ですけれども、この中で予算を必要とするもののかなりの部分は、9月補正で計上できるように考えていきたいと思っていますし、そうでないものについても、少なくとも年内には検討に着手して、最も遅いものでも来年度の当初予算にはしっかり計上できるようにしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 講堂での職員へのあいさつですとか、先ほどの部局長会議の中でも、目的をしっかり意識して仕事をするという話と、また部局長会議では知事室での座り方、大テーブルかと思うのですけれど、あの辺を変えて自由な発想をということで、漫然と仕事をするのではなくて、かなり目的意識を明確にしていくことを3期目に当たってすごく大事にされている印象を受けたのですが、そういうことでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私がこれまでもチームの仕事をさせていただいているわけですので、長野県の組織全体見たときに、基本的な仕事はかなりしっかり各職員に取り組んでもらえていると思っています。その反面、先ほども防災訓練の講評の中でも私から申し上げたのは、もう少し積極的にチャレンジしていく、例えばどこの所管にも属さないけれどもやらなければいけないようなテーマについて、もっとポジティブな対応をしてもらってもいいのではないかと思います。また、どうしてもわれわれ供給者目線というと正確性が欠けるかもしれませんけれども、何とか部の仕事、あるいは何とか課の仕事ということで、そうした視点から政策を考えるわけですけれども、でもそれを実際に政策を受け止める、あるいはそうしたことを期待されている県民の皆さま方が何を思っているか、何を期待するかという、県民目線でしっかりもう1回考えて捉え直さないと有効な政策にはならないことが多いと思っています。そのようなことが私はこれからの県政を進めるに当たっての課題だと思っています。そうしたことを実行するためにいろいろな考え方があると思いますけれども、私はやはり一体何のために県庁があるのかとか、あるいはそれぞれの職員の仕事は一体何のためにやっているのか、これを意識してもらうことが最も根本的なことだろうと思って、そのようなお話をさせていただきました。
 それから、そうした発想を深めていく上では、やはり柔軟な発想、固定観念にとらわれない発想が大事だと思いますので。例えば席の座り方みたいなことは取るに足らない話かもしれませんけれども、日々当たり前だと思っていることから変えていく、職場の雰囲気も変えていく、通例となっていることも変えていく、そうしたことでより柔軟な発想が出るような組織にしていきたいと思っています。

 

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4 県政世論調査結果について

信濃毎日新聞 千野雅樹 氏
 世論調査協会の世論調査の関係で、先ほども少しお話ししましたけれど、5か年計画の認知度がまだまだ低いようで、こうした政策パッケージということで知事選で示されたものを前に進めていくことも大事かと思うのですけれども、一方でベースとなる5か年計画も着実に進んでいく、目に見えるかたちで成果が出ていくことも重要かなとは思うのですが、その辺りはどのようにお考えですか。

長野県知事 阿部守一
 今回私が政策を進めていく上で、希望が持てる、安心感があるとか、そういうことを出させていただいていますけれども、基本は「しあわせ信州創造プラン2.0」であるわけです。
 今回の計画では特に「学びと自治の力」を強く打ち出していますので。そうした基本的な考え方については、より多くの県民の皆さま方と共有できるように取り組んでいきたいと思っています。
 本音で申し上げれば、学びと自治的な言い方は選挙期間中はかなり抑制しています。「しあわせ信州創造プラン2.0」であったり、「学びと自治の力」であったり、そうしたものが事業性が低いからではなく、私が選挙でそういったことを強調すればするほど、県としての施策との混同で、例えば県の各部局がアピールするのが私の選挙運動の延長みたいになってしまってはいけないということで、私なりに配慮してこれまで抑えて来ましたので、むしろこれからは、「しあわせ信州創造プラン2.0」に掲げた「学びの県づくり」であったり、「学びと自治の力で拓く新時代」であったり、こうしたものをしっかりアピールしていきたいと思っています。

 

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5 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その3)

読売新聞 丸山修 氏
 これまで出ていた質問と若干重複するかもしれませんが、今日示された政策パッケージについて、いつごろ具体的に成果を出していくかという点につきまして、まずは早いものについては9月補正での予算化ということで、知事も先ほどエアコンについては具体的に設計費だとおっしゃっておられましたけれども、前回の記者会見ではエアコン以外についても子ども若者支援で具体的に言える段階ではないけど、子ども若者支援でまた予算化したいとご発言があったかと思います。そのうちの一つがこの視点1の中に入っている項目ではないかと思いますけれども、子ども若者支援ではどの分野をまず最初に予算化していきたいとお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 9月補正予算の編成はこれからですが、私の思いを申し上げれば、まず一つは先ほどの総合計画の発信の話も関係しますが、学びの県づくりの話は選挙期間中はかなり抑制的に発信していましたけども、ここをしっかりやらなければいけないと思っています。フォーラム開催等によるオール信州県民運動化みたいなところはぜひ具体化をしていきたいと思っています。それから海外留学支援は、フルオープンはちょっと先になるかもしれませんけれども、その一部の具体化については早く行っていきたいと、9月補正でできないだろうかとで考えているところです。

読売新聞 丸山修 氏
 次に、同じ政策パッケージの最後のところで、県庁の仕事改革がありまして、働き方改革については県も模範となるような立場を示していかなければならないと思いますが、ここに出ている連続休暇は10日以上ということで、教育委員会の2週間に比べると、若干抑制的かなという気もします。教育委員会でいえば原山教育長が現在2週間休んで海外に行っておられるのではないかと思いますが、トップとしての手本の示し方という意味でも、阿部知事は今年の夏に関しては選挙があったので夏休みという感じではなかったと思いますが、今後ご自身の意欲も含めてそのあたりどのようにお考えか教えてください。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。県の職員が仕事をしないで休んでいるということになってはいけないと思いますけれども、私の思いはこうした目標を掲げることによって、仕事を合理化していきたい、効率化していきたい、あるいは余計な仕事は無くしていきたいと思っています。そういう意味で私自身も率先して休める環境をつくっていきたいと思っています。気合でえいやと休むということではなく、例えば担当者レベルで連続して休める環境をつくってあげるためには、その人がいなくても他の人がちゃんとカバーできる体制をつくっていかなければ県民に迷惑をおかけする話になります。そういう視点が今まであまり無かったので、各部局各職場でそういう視点をしっかり持って取り組んでもらいたい、仕事の改革をまずしてもらいたいと思っています。よくいろいろな不祥事が出るときに、ダブルチェックをこれからやりますというような話がありますけれども、やはり一つの業務を複数の人間が常に見るかたちにも繋がっていきますので、そういう意味で、業務の効率化あるいは業務を1人で抱え込んで透明性がないというようなことを改善するということにも繋げていきたいと思っています。

読売新聞 丸山修 氏
 知事部局における連続休暇の導入は来年度のスタートというそのぐらいのスケジュールでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 休めれば年度内から休んでもらってもいいですが、この10日間の連続休暇はさきほど申し上げたように、職員の皆さんには目的と手段あるいは目的と目標を取り違えないようにと申し上げておきます。もちろん10日以上の連続休暇というのは、われわれそうした目標を掲げて取り組んでいますけども、別に2週間でも3週間でもいいと思います。そうした職場環境をつくるということが最終的な目的ですので、そうしたなかで進めていきたいと思います。

 

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6 旧優生保護法に基づく優生手術について

読売新聞 丸山修 氏
 
3期目に向けて知事は共生というキーワードを掲げておられましたが、共生ということでは障がい者との共生ということも重要になってこようかと思います。旧優生保護法に基づく不妊手術の問題につきまして、県としての対応についてお尋ねしたいのですが、現在県内の医療機関や福祉施設から実態について記録を集めていって今後国に報告する段階ではないかと思いますが、その状況に関して知事として現状を把握していることがあれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 具体的な状況は担当課からお話しさせていただきますけれども、私からは、先日県聴覚障害者協会の皆さま方が調査をされて、具体的にその手術を受けられた方々の声というものも出されています。私としては本当に人に言えないつらい思いをされてきたのだなと、われわれとしては重く受け止めなければいけないと思っています。そういうなかで、今回聴覚障害者協会の皆さまが行っていただいていますけれども、障がい者団体は県内のそれぞれの障がいに応じてございますので、皆さんと相談をしたいなと。聴覚障害者協会の皆さま方のように、ある程度こうした方々がいるのではないかなと分かっていらっしゃるような団体がもしあったり、あるいは、これから今、国が超党派でいろんな立法措置を講じようと検討していただいているわけですけれども、やはり私としては当事者の皆さんがどんな思いでいらっしゃるかということも、プライバシーに配慮しながら、無理に聞き出すことなしに、もし思いをおっしゃっていただけるような方があれば、そうした皆さんの思いをわれわれも受け止めて国に伝えていくことも重要ではないかと思います。そうした点について、関係する団体と相談をしていきたいと思っています。
 やはり、当事者の皆さま方の思いというのが一番重要ではないかと私は思っていますので、少しそうした取り組みを考えていきたいと思っています。

保健・疾病対策課長 西垣明子
 7月に、国から、旧優生保護関係の資料の調査を受けまして、現在、県内の対象機関に対して調査を依頼しています。
 現在集計中でございまして、対象施設は長野市調査分を含めて1,933施設となっています。この調査内容は、優生手術に関する個人記録の有無に関するもので、医療機関、福祉施設等を含めまして先ほど申し上げた1,900余の施設が対象となっております。現在集計中でございます。以上です。

読売新聞 丸山修 氏
 集計の結果、これまでに明らかになっていなかったその手術の実態等が明らかになってくる見通しでしょうか。

保健・疾病対策課長 西垣明子
 現時点で、そこまでのお答えはいたしかねます。

読売新聞 丸山修 氏
 先ほど知事がおっしゃられました、各障がい者団体に対する県としての聞き取りに関してですが、時期とかどのような形態でとか、そのあたりは具体的なイメージはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず各団体の皆さんの感覚を伺わなければいけないと思っています。
 非常にセンシティブな問題ですので、われわれが強制してこうしましょうということにはなかなかならないと思います。
 ただ、先ほど申し上げたように、ご自分の思いを伝えたいという方が仮にいらっしゃるとすれば、そうした皆さんの思いを引き出していくことも必要だと思いますので、それぞれの団体のお考えもあろうかと思いますので、丁寧にご相談させていただく中で、仮に聴覚障害者協会のような対応を考えていただくことができるような団体があれば、一緒になって取り組んでいきたいと思います。

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7 県政世論調査結果について

長野放送(NBS) 平井香太郎 氏
 世論調査協会が行った世論調査の結果についてお聞きしたいのですが、知事の支持率は3期目スタートに当たって90%ということでして、2期8年を終えたところで非常に高い支持率を維持してらっしゃると思うのですが、その点についてどのように受け止めていらっしゃるか、また、要因などをご自身で何か分析していらっしゃることがありましたら、伺いたいと思うのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 支持率については、私としては県民の皆さま方のご期待にしっかりこたえていかなければいけないということで、思いを新たにさせていただいているところです。
 先ほども、今回の選挙戦で訴えた三つの視点に即して、当面取り組むべきことについてご説明しましたけれども、やはり県民の皆さま方から負託を受けている立場であるということを常に自覚しながら、責任ある県政を進めていきたいと思っています。
 何が要因でこういう評価になっているかということについては、これはおそらく、それぞれの皆さんいろんなお考えがあろうかと思いますので、私がこうだと申し上げられるようなものではないと思いますが、引き続き全力で県政にしっかり取り組んでいきたいと思っています。

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8 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その4)

中日新聞 渡邉陽太郎 氏
 今回、(政策パッケージの)視点1の中にあった県立学校の空調設備について、まずは9月補正で設計費からいよいよスタートするわけですけれども、今回、知事と原山教育長2人のトップが、これはやらなければいけないということで動き出したと。実は熊本市が今の市長になったときに、小中学校へのエアコン設置を公約に当選されて、そこから4年、本年度の6月末で小中学校全部設置が終わったのですが、その時、熊本市は熊本地震に遭いまして、小中学校というのは広域で避難所になっているということで、避難所の充実という視点も加えまして、そこでそれぞれの学校に4教室分賄える発電装置を備えたエアコンを付けたそうです。そのような避難所充実という観点を使えば、例えばなかなか認められない学校施設改善交付金ですかね、そういうのが文科省から認められやすくなるかもしれないし、それ以外の交付金、国の補助なども使えると思うのですが、学校、いわゆる教育委員会の分野だけではなくて他の分野、災害とかの面でもお金を引き出したりして、予算を使ったりして、もっと早く進める、そのようなお考えはございますか。

長野県知事 阿部守一
 今いただいた視点はよく検討していきたいと思いますけれど、一つは、県立高校はもともと教育環境施設改善交付金の対象になってないのを今、国にお願いしています。
 市町村立学校、小中学校と特別支援学校でかなり予算を使うかたちに国としてはなると思いますので、われわれとしては高校も支援してくれということでお願いをしていきますけれども、仮にそういう措置が講じられないかとしても、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
 加えて、今、多角的な視点で予算を引き出したらどうかというご指摘ですので、やはり非常に多額のコストがかかってまいります。できるだけ国の予算措置も有効に使いながら、そして片方でコストもできるだけ抑制しながら、できるだけ前倒しで設置していきたいと思いますので、今のような視点も踏まえて具体的な検討を行っていきたいと思います。

 

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9 障がい者雇用率の算定誤りについて

信濃毎日新聞 河田大輔 氏
 政策パッケージと別の話なのですけども、障がい者雇用率のお話で先ほども言及がありましたけれども、今後の対応について、先日の会見では労働局と相談しながら、追加で過去を遡って調査するかどうか決める話もあるのですけれど、まず現段階で今後さらに追加調査するとか再発防止で何かするという対応方針があるかどうかお聞きしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 障がい者雇用については、先ほども申し上げましたように、私自身非常に反省すべき点があると思っています。要するにこれも目的と手段だったり目的と目標の話になると思いますけれども、障がい者雇用率を達成しますという報告を受けて、そうかと、それならいいなという感じの受け止めになってしまっていたところがあると思っています。これは反省しなければいけないと思っています。
 やはり障がい者の皆さま方が本当に働きやすい環境になっているのか、あるいは、もっと多くの皆さま方に働くことができるような環境を作れないか、そうしたことをやはりこの機会にしっかり考えるということが重要だと思っていますので、そうした観点で今回の県職員の障がい者雇用率の問題について、人事課が所管していますけれども、私からは健康福祉部にも指示をして、障がい者の皆さま方にとっても働きやすい県庁をつくるためにはどんなことが必要なのか一緒に考えるように指示しています。
 できるだけ早くこの法定雇用率をしっかり達成できるようにすると同時に、単に雇用率、国が定めた率を達成しているから良しとすることではなく、本当に障がい者の皆さま方とも一緒に働いていくことができる環境づくりのために力を入れていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 河田大輔 氏
 今回のなるべく早くというこの政策パッケージの中に、障がい者も含めた活躍できる職場づくりを入れたのは、今回の雇用率の問題に端を発した、今おっしゃったような反省、改善点というのを解消するためにあえて入れたと。

長野県知事 阿部守一
 こういう事態が生ずる前にも共生社会を作っていきたいというのは、私の公約の中に入れていて、障がい者の法定雇用、これは大変申し訳ないですけれども、企業の中で法定雇用率を達成していない皆さんにはもっと強く働きかけて達成していただこうという思いは、実は私の基本政策集の中には入っています。
 しかしながら、その後こういう事態が判明したので、深く反省して、やはり県として率先垂範していかなければいけないという思いも込めて、こうした表現を入れさせていただいています。
 ですから、そもそも共生社会を作ろうという考えもありましたし、もちろん今回の算定誤りも受けて、こうしたことを入れさせていただきます。

 

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10 旧優生保護法に基づく優生手術について(その2)

信濃毎日新聞 河田大輔 氏
 先ほどのご発言の確認で、優生保護の関係で、聴覚障害者団体以外の団体にも希望を聞きながらというお話がありましたけれども、観点とすれば、全県の状況を把握するという調査という観点で県としてやることを考えるのか、それとも、知事がおっしゃったそのままの意味で、国に対して思いを県が代弁するというか、そういう必要性を感じて聞き取りを行うのか。

長野県知事 阿部守一
 これは私の思いで率直に申し上げれば、県政自体県民起点の県政にしていきたいと思っています。
 今、国が国会議員超党派で、今回の問題に対してどう対応するかという立法措置を講ずる検討をしていただいているわけですけれども、やはり私は当事者の皆さんが何を期待しているのかとか、どういう思いを持っていらっしゃるのかということが実は一番重要ではないかと。
 今回、聴覚障害者協会の皆さんが非常に調査しづらい部分もあったと思いますし、ご自分の思いをおっしゃっていただいた方も、大変つらい部分もあったと思います。ただ、そういうご発言があったからこそ、思いが分かるところもあるので、県内にも積極的にご自分の考え方とか、お話をされたいような方がいらっしゃるのであれば、ぜひそうした思いを県としてもお伺いをしたいと思いますし、またそうした思いを、立法される皆さんにも伝えていくことも、これは国の法律に基づく事務とは言いながら、われわれ長野県としてもその事務を行っていたわけですから、やはり役割として求められるているのではないかと思ってます。

信濃毎日新聞 河田大輔 氏
 仮の話で大変恐縮なのですが、団体から調査をしたいけれども、ちょっと体力がない、県に協力してほしいというような要望がもしやりとりで出てくればそうしたことにも協力していくことは検討されているのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それはどういう課題があって、どういう取り組みをすればできるのか。もちろん団体の主体性を尊重しなければいけいので、われわれから押し付けるようなことがあってはいけないと思いますけれども、そういうご意向がもしあるのであれば、一緒になって取り組めるように考えていきたいと思います。

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11 障がい者雇用の算定誤りについて(その2)

中日新聞 我那覇圭 氏
 障がい者雇用の関係で伺いたいと思います。
 質問に対する答えがよくわからなかったのですが、過去にさかのぼっての調査はなされるお考えはあるのでしょうか。というのも、障がい者雇用の雇用率について、どれくらいの幅かというのは別として、過去にさかのぼって調査するお考えがあるのかということを一つお尋ねしたいのと、同じ障がい者雇用の関係で、考え方が硬直的なところがあったと考えていると知事はおっしゃいましたけれども、具体的にはどういうところがそういうふうにお感じになったのか、お聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 前段の話は人事課からお答えします。硬直的というか、私も反省しなければいけないと申し上げたのは、私は今まで知事部局が法定雇用率を達成しているということで、それであればよかったと受け止めていました。けれど実際はしていなかった。そこの数字の把握の仕方自体問題だと思いますが、それだけではなくて、本当に障がい者の皆さんが働きやすいような職場環境作りを真剣に考えていたかと問われれば、まだまだ非常に不十分なところが多かったのではないかと。これはおそらく私だけでなくて、人事課をはじめとする担当部局であったり、あるいは県庁全体でそういう思いがあったかというと、非常に申し訳ないのですけれども、薄かったのではないかと思います。

そういう意味で、先ほどの目的と目標の話で、法定雇用率を達成するということは目標だと思っていますので、目的は共生社会をつくること。障がい者の皆さんも一緒に仲間として働きやすい環境をつくることが重要だと思います。もとより法定雇用率達成をするということもわれわれがしっかりやらなければいけませんけれども、そこで立ち止まってしまってはいけないのだろうなと思っています。

人事課長 玉井直
 さかのぼってのご質問ですけれども、まず先週、国からの再調査依頼がありまして、平成29年度分の調査を今月中にと通知がありましたので、まずこの辺をしっかり調査するということです。
 この中にもあるのですが、すでに退職の職員も含まれていますので、確認が非常に困難な事例もございます。この辺につきまして、今後長野労働局さんとも相談をしながら必要な対応を検討していきたいと考えています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 やるかやらないかも今後検討するということですか。

人事課長 玉井直
 国とも相談をさせていただければと。

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12 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その5)

日本放送協会(NHK)田中顕一 氏
 この(政策パッケージの)視点1の空調設備の設計費というのは、つまり来年度設置するための設計費を計上するということですか。もし具体的な金額があれば教えていただけないでしょうか。
 

長野県知事 阿部守一
 まだ予算査定はこれからですので、金額は先ほど申し上げたように、私としては、一つは極力前倒しで設置していく上では、コストを抑制できるような工夫をしていかなければいけないと。
 それから活用できる国の支援策はできるだけ活用していきたいと考えていますので、そういった中で、具体的にどのようなかたちでの予算を9月補正に計上するかというのは、今みたいな考え方の中で今後具体化していきます。
 ただ、この空調設備の設置については、今年はもう夏が終わってしまいますが、来年以降、できるだけ早い時期に、特別支援学校と高等学校、県立学校に設置することができるように取り組んでいきたいと思っています。お金の問題でありますのでどういうコスト縮減策があるかということを検討すると同時に、われわれが空調設備に回し得る財源が今後の税収見通しとかそういうことも含めて、セットしていきたいと思っています。

 

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13 障がい者雇用の算定誤りについて(その3)

共同通信 岡田健太郎 氏
 障がい者の雇用の問題で恐縮なのですけれども、障害者手帳をよく調べたら持っていらっしゃらない方が判明したと言うお話だったと思うのですけれども、担当課のこの前の会見でも、以前には障害者手帳を持っていることを算入の要件としないというような時期もあって、制度自体にちょっとわかりにくい部分があったという話があるのですけれども、障害者手帳を算入の条件とするという現行の国の通知について知事はどう思われますか。

長野県知事 阿部守一
 まず大前提として、私どもがガイドライン通りの対応になっていなかったということは、率直に反省すると同時に改善すべきだと思っています。
 ただ、その障害者手帳の話は、私は非常にセンシティブな問題があると思っていまして、国のガイドライン上も極めてプライバシーには慎重な配慮をするようにと記載されています。私もこの問題が気になったものですから、福祉関係の仕事をされている社会福祉協議会の皆さんや市の皆さんと別のことで話すときに、障害者手帳の確認ってどうなのですかねという話をさせていただいたときに、例えば貧困に困っていてそういう方たちを支援する際に障害者手帳を取ろうと思えば取れるという方がいても、取らない方も中にはいらっしゃると。そこの思い、これは県の職員も同じなわけですけれども、障がいがあるということを、レッテルを貼られるというか、そういうことに対して非常に抵抗感を持たれている方もいらっしゃいますし、また加えて、障害者手帳を持っているのか持っていないのかということを、ストレートに聞くこと自体に対するプライバシーの配慮を求められているわけですので、非常に慎重に考えなければいけない部分だと私は思っています。
 今回のわれわれの反省事項を踏まえて、どうあるべきかということについては国もこれから考えていくことになると思いますが、そうした実態はぜひ踏まえた上でどういうルールにするかということをこの機会にぜひしっかり考えてもらいたいと思っています。
 非常に低所得で困っていらっしゃるような方でさえ抵抗感がある方がいらっしゃるというのは、やはりなかなか一般の方はそういう感覚は理解されていない状況もあると思いますので、やはり社会全体が障がい者の皆さんを受け入れるということとも深く関係しているのではないかと思いますので、少しわれわれが掘り下げて検討して、必要なことについては国も提言していきたいと思います。

 

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14 攻めと守りの政策パッケージ テイクオフ3+1 について(その6)

信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
 長野県営業本部についてなのですが、各部局、例えば銀座NAGANOとか、観光部とか観光機構はそれぞれプロモーションをやったりとか、あるいは企業立地の関係とか、それは産業労働部がやっていると思うのですけれども、ここでやろうとしているのは、新しい組織を横断的に作って、組織をつくるということなのか、営業というと顧客がいて、そこにどのように情報を届けるかということが重要になってくると思うのですけれども。それは、それぞれ今までやってきた各部局のプロモーションとか売り込みみたいなことが抜本的に変わるのか、そうではなくて全体を統括するような組織を作るというイメージなのか、どういうイメージなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今の質問はそこにまさに書いてあるように、統合的に市場開拓等を行うと書いてあるように、今のご質問の用語で言えば、統括するイメージですかね。ただ、全ての市場開拓であったり、全ての物流を統括するというのは、逆に非効率になってしまうと思っています。
 例えば、農産物などはかなり基幹的な系統のルートが確立していますので、そういうところはやはりこれからも基本的には農政部が扱った方がいいだろうと思います。ただ、長野県がブランド化していくようなものであったり、あるいは個々の店舗に対してしっかり、あるいは、例えば訴求力のあるような方たちに対する売り込み、店舗に対する売り込みだったり、そうしたものというのは、実は農政は農政、林務は林務、観光は観光みたいなことでやっていると効率が悪いこともありますので、部局に残すべきところは残します。ただ統括してやっていった方がいい部分については、この営業本部が担うということで、そこの整理は具体的にこれから行っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 鈴木宏尚 氏
 ということは本部が動く。売り込みというか営業そのものが、あるということですけど、それはなかなか県の職員がやるのが難しい面があったりするかと思うのですけど、今も丸紅から1人来ていらっしゃいますが、そういう人たちの活用というか外部の力を入れながらということなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 販路開拓とか、取引に長けた民間の人材を登用する中で、こうした本部を作らなければいけないと思っています。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

 

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