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更新日:2020年3月31日
中央アルプスから流下する大田切川、中田切川、与田切川は、すべて「田切」がついていますが、田切という地名は、日本の各地にもみられる地名(近くでは長野県佐久市、新潟県の妙高市)で、急傾斜を流れる川の水が、煮えたぎるように流れることに由来するそうです。
飯島町は全町にわたり洪積層・沖積層より成り、地質構造上の内帯にあって岩石は風化しやすい花崗岩、黒雲母、片麻岩等が分布しています。さらに日本列島を2分する中部構造線の西側にあたり、田切断層や岩間断層が町内を走っています。このような地質の飯島町は、中央アルプス南部の主峰空木岳・南駒ケ岳を中心に急峻な地形と、脆弱な地層構造の中にあり、百間ナギをはじめ多数の崩落地を有しています。そして、広く土石流危険渓流に指定され、市街地も土石流危険区域に指定されています。
昭和36年の梅雨前線豪雨では、山腹随所大規模崩壊によって伊那谷は壊滅的な被害を受けたため、昭和37年から中田切川、与田切川は直轄施工区域に編入され、以後国による砂防事業が進められています。中田切川の砂防工事として、床固工(とこがためこう)による洪水時の河床の保護や、砂防ダム・砂防堰堤による土砂の調整、鋼鉄スリット砂防堰堤による下流域への被害低減効果があります。
地形図 |
地質図 |
空中写真 |
過去幾多の災害を引き起こしてきました。大雨で増水した中田切川の中を大石が転がり、大石同士がぶつかり大きな音と、火花を飛ばし、離れた民家まで、焼け焦げた臭いがしたということもあるそうです。
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