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更新日:2014年6月20日
水産試験場
○ウケクチウグイ
平成19年5月7日に長野市内の千曲川で珍しい魚が捕獲されました。これはウケクチウグイという魚で、長野県内では16年ぶりに生息が確認されました。
似た魚でウグイという魚がいます。こちらは県内全域に生息し、千曲川流域ではつけ場漁で捕獲され初夏の味として食べられています。このウケクチウグイはつけ場漁でウグイに混じって捕獲されたものです。
ウグイの口がやや下向きについているのに対し、ウケクチウグイでは下あごが上あごより前に出て「受け口」になっているのが特徴です。また、頭部が長くホウナガと呼ぶ地方もあるようです。長野県ではアキオなどと呼ばれています。非常に大きくなる魚で80cmくらいになるといわれています。今回捕獲された個体も60cmの大物でした。
新潟県から秋田県にかけての日本海に注ぐ大河川のみで確認されていて、長野県内では千曲川で生息が確認されています。しかし詳しい生態は分かっておらず、いまだに謎の多い魚です。
1950年頃までは千曲川でみられましたが、次第に数が減少し人々から忘れられていったそうで、今では環境省や長野県のレッドデータブックで野生での絶滅の危険が高いランクの絶滅危惧種に指定されており、千曲川では幻の魚となっています。
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