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更新日:2014年6月20日
水産試験場
○シナノユキマス
シナノユキマスは、新しい養殖魚として昭和50年(1975年)から昭和58年(1983年)にかけて水産試験場が当時のソ連やチェコスロバキアから導入した魚です。写真のように銀白色に輝くきれいな魚なので英名で Whitefish (ホワイトフィッシュ)、一般にはコレゴヌスと呼ばれています。
シナノユキマスという名は、昭和58年に当時の吉村午良長野県知事が、信州に新たな魚として仲間入りしたコレゴヌスの白銀色を雪のイメージに結びつけて命名したものです。
本来は北米大陸、中部ヨーロッパ、ロシア等の湖沼や大河に生息する魚で、群れで回遊するおとなしい性格の魚です。天然での食性は、主に動物プランクトンやユスリカ幼虫等の底生動物ですが、配合飼料で育てる養殖魚の場合、満3年で450~800gに成長し産卵します。
日本には、これまで8種類のユキマスの仲間が導入されましたが、人工採卵と稚魚の大量生産にいち早く成功したのは長野県が最初でした。これは、千曲川の水温 (冬~夏:1~20℃) がシナノユキマスの養殖と産卵に適していたためです。
佐久支場では、毎年12月に2,000万粒を採卵し、人工授精をしています。2~3月にふ化した稚魚は、配合飼料で大切に育てられ養殖魚として出荷されたり、釣魚として放流されています。信州新町の柳久保池、大町市の青木湖のほか、北相木村の加和志湖、南相木村の立岩湖では、冬期の氷の穴釣り対象としてワカサギとともに釣り人に人気があります。
シナノユキマス物語(養殖技術の開発にかかわった職員の苦闘の記録です。)
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