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更新日:2020年11月26日

令和2年11月県議会定例会における知事議案説明要旨(令和2年11月26日)

 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、当面の県政課題について御説明を申し上げます。

 

【新型コロナウイルス感染症への対応】

 県内での新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数は今月中旬以降急増し、昨日までの直近1週間では113人、人口10万人当たりで5.54人に上っております。入院、宿泊施設等での療養者数も130人となり、確保病床の利用率が約3割となるなど、今後更に陽性者の増加が続いた場合には医療提供体制がひっ迫することが懸念されます。県民の皆様の命と経済を守るためには、これ以上の感染拡大を防ぐことが極めて重要であり、今が正に正念場となっています。

 県としては、現在、県全域の感染警戒レベルを3、長野圏域を4とし、市町村や経済団体等と連携して、寒い季節を迎える中での適切な屋内環境の保持、感染リスクの高い場面や行動の回避など、感染防止対策の徹底を県民の皆様に呼びかけ、御自身と周囲の方の健康を守っていただくようお願いをしております。

 また、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症との同時流行に備えた診療・検査体制の充実については、医師会等の御協力をいただきながら、発熱患者等の診療や検査を行う「診療・検査医療機関」として524施設を指定したほか、「外来・検査センター」を佐久及び松本医療圏で各1か所増設し、県全体で14か所の体制といたしました。今後とも、「診療・検査医療機関」の追加指定や対応時間の増加等を働きかけてまいります。

 「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」等の改正を受け、患者受入医療機関の病床確保と負担軽減を図るため、入院が必要な方を重症・中等症者や重症化リスクがある方等に限定し、それ以外の方については原則として宿泊療養、更に一定の要件に該当する場合には自宅療養も可とする運用を行っています。医療機関に対する受入病床拡充の依頼や、新たな宿泊療養施設の開設準備に取り組むなど、陽性者の受入体制の充実を積極的に進めてまいります。

 このほか、高齢者施設等で陽性者が出た際の広範な検査の実施による重症化リスクが高い方の感染を防ぐための取組や、飲食店等におけるガイドライン遵守の徹底など、引き続き必要な対策を講じてまいります。

 新型コロナウイルス感染症への対応は、状況を的確に見極めて機動的に実施することが重要です。社会経済活動の維持に努めながらも、感染拡大状況等によってはより強力な要請等を行うことも視野に入れ、県民の皆様の命と健康を守るための最善の対応を図ってまいります。

【県内産業への支援】

 新型コロナウイルスの影響を受け、県内経済の状況は、日本銀行松本支店が今月公表した金融経済動向において「一部に持ち直しの動きがみられるものの、厳しい状況が続いている」とされ、雇用情勢についても新型コロナウイルスに関連する解雇・雇い止めが今月20日現在までで1,492人に上るなど、依然として予断を許さない状況が続いています。これまで予算措置してきた各種施策も総動員しながら、県内経済の下支えと雇用の維持・確保に全力で取り組んでまいります。

 新型コロナウイルスに対応する中小企業融資制度資金の先月末時点での利用実績は、18,392件、2,674億円に上っており、引き続き円滑な資金繰り支援に努めてまいります。「飲食・サービス業等新型コロナウイルス対策応援事業」及び「観光関連サービス業等生産性向上支援事業」については、これまでに500グループに対して支援を実施しており、今後は先駆的な事例の普及に努めてまいります。雇用対策については、先月末までに「緊急就労支援事業」により123名の方が就職し、「緊急就業支援デスク強化事業(Jobサポ)」でも、新たに開拓した688件の求人をもとに50名の方が就労することができました。引き続き離職された方お一人おひとりに寄り添った支援に努めてまいります。

 今回提出した補正予算案においても、高速乗合バス事業者が行う利用促進や収益力強化のための新たな取組に対する支援、航空機部品の製造企業がその技術や生産設備を活かして実施する新たな受注獲得等への支援、県内製造業が情報発信から商談までを一連で行うことができるオンライン発信サイトの構築などに要する経費を計上し、引き続き切れ目なく産業支援に努めてまいります。

【観光の振興】

 Go To Travelキャンペーンにより、秋以降の観光需要が全国的に回復傾向にある中、本県においては、国のGo To Travelキャンペーンに加えて中低価格帯の宿泊施設を対象に先月8日から実施した宿泊割引や、Go To Travelキャンペーンの対象とならない宿泊施設を支援する「小さなお宿応援事業」などにより、積極的に誘客施策を進めてまいりました。その結果、平日を含めて宿泊が堅調に推移し、中低価格帯の宿泊施設の予約も10月以降は対前年比で増加する等の効果が見られ、年末から年明けにかけての予約状況についてもこれまでのところ好調であると伺っております。このため、「ディスカバー信州県民宿泊割」と県外客向けの「Go To信州!宿泊割」の第2期販売につきましては、宿泊実績や予約状況等今後の動向を見極めつつ、実施時期を検討することといたしました。

 本県の観光にとって重要な冬の観光シーズンを迎えるに当たり、スキー場や観光事業者を幅広く支援するため、スキーと食事等を組み合わせたプランをはじめ星空観賞や温泉入浴など様々な体験・アクティビティを半額で利用できるクーポンの販売を今月20日から開始し、さらに来月からは県内の小中学生とその家族を対象にしたスキー場の優待クーポンの販売もスタートします。各地域の観光協会等では、体調不良者を医療機関へ移送する体制を構築するなど、感染防止対策の徹底に努めているところであり、また、各スキー場においても、県の支援策を活用したサーモグラフィーの設置等に取り組んでいます。引き続き観光関係者の皆様と力を合わせて、多くの観光客の皆様に安心してお越しいただくための環境整備を進めてまいります。

 国は今月21日、感染が拡大している現状を踏まえ、Go To Travel事業の運用の見直しを表明いたしました。こうした動きが本県に与える影響や県内の感染状況を注視しながら、機動的かつ適切に対策を講じることにより観光振興と感染拡大防止の両立に努めてまいります。

【2050ゼロカーボンに向けた取組】

 先月26日、菅内閣総理大臣が所信表明演説で、2050年までのカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言され、衆参両院でも気候非常事態宣言が相次いで決議されました。こうした国の動きに先んじて取組を進めてきた本県としては、国とも連携しながら、ゼロカーボン実現に向けた取組を加速させてまいります。まず、先の9月定例会で成立した「長野県脱炭素社会づくり条例」に基づく行動計画として、「長野県ゼロカーボン戦略(仮称)」を策定してまいります。建築物のゼロエネルギー化や再生可能エネルギーの普及拡大を一層推進するとともに、エシカル消費や産業イノベーションなどの新たな視点を加え、市町村や事業者、次世代を担う若者たちをはじめとする多くの皆様と丁寧な意見交換を行いながら、全ての方々が自らのこととして具体的な行動をとっていただける戦略となるよう取り組んでまいります。

 先月25日、高知県や大阪観光局等と共に「日本みどりのプロジェクト推進協議会」を設立いたしました。産官学連携のもと、自然を理解し、体験し、守り・育むことにより、森林や生物多様性の持続的な維持保全、自然を活かしたビジネスの創出等による地方創生、更には脱炭素社会やSDGsの実現を目指してまいります。今後、全国の自治体・企業等に広く参加を呼びかけ、自然に触れ、学ぶ観光や教育旅行の推進、企業、学校等との協働による植樹や都市緑化の推進、国立・国定公園等における保護と利用の推進等に取り組んでまいります。

【地方回帰の流れを捉えた取組と県内投資の促進】

 コロナ禍において進む地方回帰の動きは本県にとっての好機です。人や企業を信州に集めるための施策を「信州回帰」プロジェクトとして展開し、移住や二地域居住、リゾートテレワークの更なる推進や産業立地政策の再構築などに攻めの姿勢で取り組んでまいります。

 様々な調査で移住したい県ナンバーワンの評価をいただいていることを活かし、市町村や民間団体と連携してオール信州で移住者の呼び込みに取り組んだ結果、本県への移住者数は増加傾向にあり、昨年度は2,300人を超えています。今後、長野県で「働く、暮らす」情報を発信するサイトの構築、二地域居住者やIT人材等を呼び込むための施策などにも取り組み、引き続き人口の社会増を目指してまいります。

 リゾートテレワークについては、県内12のモデル地域における取組の発信や、軽井沢での「ワーケーションEXPO@信州」の開催等を行い、本県がもつ魅力を大都市圏等の企業やビジネスマンに対して積極的に発信してまいりました。ビジネス情報誌「日経トレンディ」が先日発表した2021年ヒット予測ランキングでも「長野でテレワーク」が第9位にランクされるなど、コロナ禍でリモートワークが当たり前になってきている機運を活かし、リゾートテレワークの定着・発展に一層努めてまいります。

 銀座NAGANOにつきましては、平成26年のオープンから6年を迎え、累計では来場者数が500万人を超え、売上額も14億円を突破するなど、おかげさまで多くの皆様に御愛顧いただいております。Afterコロナも見据え、移住やテレワーク希望者に対する相談・情報提供等の「人を呼び込む機能」と、物販・企業誘致等の「企業への営業機能」の一層の強化が必要であると考えております。そのため、銀座NAGANOが入居する建物の5階を新たに借り受け、移住相談等のスペースを拡充するための経費を今回の補正予算案に計上いたしました。

 産業立地政策再構築の視点は、県内経済の発展に貢献する生産性の高い企業の立地促進と、2050ゼロカーボンに取り組む企業の集積です。立地企業に対する助成金については、サプライチェーンを強靱化するため生産拠点を県内に移転する企業や県外から移り住む人材を一定程度雇用する企業に対する加算の創設、本社移転に係る助成限度額の拡大などを行うとともに、不動産取得税の課税免除については、信州ITバレー構想を推進するためのICT産業に係る投資金額要件の緩和などを実施します。こうした支援策の対象企業には、「長野県地球温暖化対策条例」に基づく事業活動温暖化対策計画書の提出を義務付けるとともに、特に助成金については、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル化、あるいは事業活動に使うエネルギーを100パーセント再生可能エネルギーで賄うことを目指すRE100に取り組むことを基本的な助成要件として助成率を引き上げ、気候変動対策に率先して取り組む企業の集積を図ってまいります。

【令和3年度当初予算編成】

 新型コロナウイルスの影響による税収の落ち込みや歳出の拡大、社会保障関係経費の更なる増加などにより、来年度にかけての財政運営は例年以上に厳しい状況です。

 こうした中にあっても、しあわせ信州創造プラン2.0を着実に推進し、県民の皆様に明日への希望を持って安心して暮らしていただくことができるよう、来年度予算編成においては、政策にメリハリを付け重点化するとともに、歳入歳出両面にわたっての財源確保に取り組んでまいります。

 財源配分に重点をおくテーマは、喫緊の課題である「新型コロナウイルス感染症への対応」、「災害からの復旧・復興、災害に強い県土づくり」に加えて、「信州回帰」の促進等に取り組む「アフターコロナも見据えた未来への投資」、ソサエティ5.0時代を見据えた「長野県DX戦略の具体化」、気候危機対策を推進する「2050 ゼロカーボンの実現に向けた取組」の5つです。

 また、徹底した事務・事業の見直しによる選択と集中の強化、AI・RPA等の先端技術を活用した業務プロセスの改善、それらを通じた組織のスリム化や総人件費の適正化などに取り組み、トータルコストの削減と新時代の行政経営への質的転換を進めてまいります。 

【長野県立大学大学院の設置】

「公立大学法人長野県立大学中期計画」において検討課題とされていた大学院の設置につきましては、本年3月に取りまとめられた基本構想案を基に、県内企業、教育関係者等へのヒアリングやアンケート調査、県立大学との意見交換等を行い、検討を進めてまいりました。その結果、SDGsやソサエティ5.0の実現を目指す社会の大きな変革期にあって、新たなビジネスの起業や多様な主体との連携により社会的課題を解決していくことができる人材、科学的根拠に基づき健康増進施策や食品の研究開発をけん引できる人材が強く求められており、また、学びを深めたい学生や意欲ある社会人にとっても高度な教育の場が必要であることなどを改めて確認いたしました。

 こうした社会的な要請に応え、県立大学の「知の拠点」としての教育・研究機能を充実するため、地域課題の解決に取り組む柔軟な思考力と実践力を兼ね備えた人材を育成する「ソーシャル・イノベーション研究科(仮称)」、食と栄養による健康寿命延伸の研究等に取り組む人材を育成する「ヘルス・ニュートリション研究科(仮称)」の2つの研究科を、大学院として設置してまいりたいと考えております。

 第1期生が学部を卒業する令和4年4月の開設を目指し、県立大学とともに準備を進めてまいります。

【沖縄県との交流】

 世界中の観光関係者が集結する旅の総合イベント「ツーリズムEXPOジャパン」への出展に合わせ、県議会議員や市町村長、観光事業者等の皆様とともに沖縄県を訪問し、玉城沖縄県知事をはじめ、旅行会社や航空会社、報道機関など地元経済界の皆様と懇談を行い、観光のPRや、チャーター便の働きかけなどのトップセールスを実施してまいりました。

 特に、玉城知事との懇談では、沖縄をアジアの玄関口とした観光客の相互送客、沖縄の国際物流拠点を活用した県産品の海外展開、松本空港と沖縄を結ぶチャーター便の運航、SDGsの視点を取り入れた学習旅行の実施など、様々な分野において未来志向での連携を深めていくことを確認することができました。

 美しい景観や風土を大切にしてきた共通の思いを持つ両県が、「海」と「山」というそれぞれの異なる魅力を活かして交流を深めることにより、互いの経済発展や環境保全に寄与することができるよう取り組んでまいります。

 【補正予算案】

 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 一般会計補正予算案は97億198万8千円であります。新型コロナウイルス感染症への対応として、医療提供体制の確保や事業者支援、「信州回帰」の促進、「新しい生活様式」の定着に取り組むほか、県民生活の安全・安心の確保に重点を置いて編成いたしました。

 これまで申し上げてきたことに加え、病床確保のための医療機関に対する支援の拡充や、地域鉄道事業者が行う設備の維持修繕等に対する支援に要する経費を9月補正予算に引き続き計上するとともに、新型コロナウイルスの影響によって利用料金収入の減少や感染防止対策経費の増加が生じている指定管理者の業務継続支援に要する経費を計上しました。また、聴覚に障がいがある生徒が遠隔学習等を行う際に、音声をパソコンにリアルタイムで文字表示するためのシステムを県立高校に導入するための経費や、公共事業における現場立合い・打合せなどを遠隔で行うためのネットワーク環境整備に要する経費を計上しました。このほか、令和元年東日本台風災害により一部区間が不通となっている上田電鉄別所線の代替輸送への支援、チーム医療の導入やICTの活用等により勤務医の長時間労働縮減に取り組む医療機関への支援、来年4月実施予定の東京2020オリンピック聖火リレーの警備・広報等に要する経費などを計上しました。

 加えて、災害時に拠点となる県有施設の耐震化、除雪等により不鮮明となった道路の区画線等の春夏の観光シーズンに向けた塗り替え、冬季の凍結により劣化した道路舗装の修繕などを前倒しして実施するため、債務負担行為を設定しました。

 この補正予算案の財源として、国庫支出金89億5,748万3千円、地方交付税6億2,075万8千円、その他繰入金など1億2,374万7千円を見込み、計上しました。

 今年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと1兆1,308億2,021万7千円となります。

 

【条例案、事件案、専決処分報告】

 次に、条例案は、本年の人事委員会勧告に基づき給与改定を行う「一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」など一部改正条例案7件であります。

 事件案は、指定管理者の指定についてなど23件であります。

 専決処分報告は、交通事故に係る損害賠償の専決処分報告など6件であります。

 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

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