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更新日:2017年1月9日

知事会見(平成25年(2013年)9月13日(金曜日)11時00分~12時15分 会場:県庁)

項目

知事からの説明

1 部局長会議を開催、新県立大学に関する県民意見の聴取、県有施設のアセスメント(評価)の実施結果、経済雇用対策の実施、予算確保の要望について

取材者からの質問

  1. 新県立大学の設立準備について
  2. 新県立大学に関する県民意見の聴取について(1)
  3. 消費増税について
  4. 新県立大学に関する県民意見の聴取について(2)
  5. 新県立大学に関する県民意見の聴取について(3)
  6. まごころトイレプロジェクトについて
  7. 発達支援を専門的に行う学びの場の開設準備について
  8. 震災から2年半経過について他
  9. しあわせ信州創造プランの認知度について
  10. 県政ランチ・タウンミーティングの成果について

配布資料

ファシリティマネジメントの取組として県有施設のアセスメント(評価)を初めて実施しました(PDF:359KB)

経済・雇用対策の実施について要望を行います(PDF:148KB)

本文

知事からの説明

 1 部局長会議を開催、新県立大学に関する県民意見の聴取、県有施設のアセスメント(評価)の実施結果、経済雇用対策の実施、予算確保の要望について

長野県知事 阿部守一
 それでは、9月13日の会見を始めさせていただきます。私の方からは、部局長会議の報告を含めて大きく4点お話をしたいと思います。
 まず、部局長会議の開催内容についてであります。本日の部局長会議で、まず9月19日に開会されます9月県議会定例会に提出予定の補正予算案、そして条例案について決定を致しました。今回の補正予算案は72億円余の予算額でございます。皆さま方のところには補正予算案のポイントということでお配りをさせていただいていると思いますが、一つは現下の経済・雇用情勢への対応ということで、アベノミクス、日本全体としては景気・経済上向きの指標がだいぶ出てきているわけでありますけれども、県内経済、まだまだ有効求人倍率も0.87ということで全国を下回る状況が続いている等、まだまだ景気が本格的に回復したという実感が少ない状況にあります。そうした中で、この景気回復の動きをより確実なものにしていこうということで、今回50億円規模で経済・雇用対策を実施をしてまいります。また、加えて「しあわせ信州創造プラン」の実現に向けた施策を進めてまいります。さらに、凍霜害の関係で4月の凍霜害被害農家の皆さま方に対して、新しい支援策も今回盛り込ませていただいたところでありますし、また県有施設の改修、今回、これまで検討してきましたファシリティマネジメントでの優先度評価を活用して統一的な視点で判断基準を設けて施設改修を進めていこうと考えております。順番にお話していきたいと思いますが、まず経済・雇用情勢への対応ということでありますけれども、現下の経済情勢に対して即効性ある対応ということで、一つは緊急雇用創出基金を活用して起業後10年以内の企業、NPO法人を委託先としての雇用創出を進めてまいります。また、「おいしい信州ふーど(風土)」の県民認知度のさらなる向上を図るPRを進めていきたいと思っています。それから、観光道路のネックとなっている箇所の改良、それから緊急輸送路の整備、防災・減災対策、こうした部分で県単独の公共事業について追加をしてまいります。「しあわせ信州創造プラン」実現への取り組みとしては、6月補正に引き続きまして、まずは経済構造の転換に向け、人材育成、そして研究開発、さらに強化をしていきたいと考えています。工科短大、技術専門校、そして農業大学校、林業大学校、こうした人材育成機関の訓練・実習機器、あるいは施設の整備に取り組んでまいります。特に農業大学校におきましては、移住・交流を促進するという観点も含めて「農ある暮らし入門研修」を新設してまいります。また、農業関係の試験場、そして林業総合センターにおける技術開発の高度化・期間短縮等に必要な機器、施設を整備をしてまいります。こうしたことによって研究開発、そして人材の面で企業の皆さん、あるいは地域の皆さんの取り組みを積極的に支えていきたいと考えています。それから、世界水準の山岳高原観光地づくりという観点で、「確かな暮らしが営まれる美しい信州」ということがしあわせ信州創造プランの目指す基本目標でもございます。美しい観光地域づくりを進めるという観点で、今回市町村の公衆トイレの洋式化であるとかバリアフリー化を助成して、ハード面の整備だけではなく、ハード・ソフト両面でのトイレの美化を進めていきたいと考えています。今申し上げたようにハードの施設整備だけではなくて、ソフト面でのトイレ清掃、美化活動ということとセットで取り組んでいきたいと思いますので、ここについては観光部の方から少し詳しくご説明をしたいと思います。よろしくお願いします。

観光部観光振興課長 秋山優一
 それでは、この間でですね、ちょっと時間をお借りしまして観光部から説明させていただきます。資料はお手元にお配りしてありますこちらのパワーポイントの資料をご覧ください。「長野県の観光地のトイレが変わります!」ということで「信州まごころトイレプロジェクト」、これを立ち上げてまいります。目指す3本の柱、記載の通りですね観光地のトイレを「清掃を徹底し、臭気がないトイレを目指します」、それから2番目に「高齢者・外国人・女性が利用しやすいトイレを目指します」、そして「採光や照明など明るく気持ちよいトイレを目指します」。この3本の柱を進めていきたいと考えております。おめくりいただきまして、事業内容をご覧ください。今回の9月補正予算案の中で施設整備への助成を計上させていただきました。補助率は2分の1で期間としまして今年度と平成26年度。2年間で集中的な整備を行う計画でございます。助成対象として最低基準と申しますか、そちらですけれども、洋式トイレの促進ということで大便器数の2分の1以上は洋式化を図ってまいります。それと汲み取り式トイレの解消ですとか、清潔な床面整備、それから明るい照明、それから手すりの設置といったことをこちらを基準として目指して整備を進めてまいります。それから新築・改築等の際にはさらにですね、女性トイレの混雑解消のための個数の増設ですとか、そういったことを進めてまいります。また多機能トイレの普及も図ってまいりたいと考えております。予算案は今年度15カ所で4,520万円、また26年度さらに60カ所程度を要求する予定としているところでございます。また、施設を整備すれば良いというものではなくて、清掃をきちんとやっていかなければ快適性が保てません。そんな意味で、観光地トイレの清掃研修会を実施しまして、住民活動を盛り上げてまいりたいと考えているところでございます。研修会を、ちょっとこの後お話をいただきますけれども、住民向けの研修会としましては、「小布施掃除に学ぶ会」という住民活動をされている会がございまして、そちらに講師等をお願いしてやっていきたいと思っています。また、清掃事業者向けにはですね、あまり時間も掛けられないというような制約もございますので、日本トイレ協会さんの専門の講師をお願いしたいなと思っています。これを満足度調査にトイレの項目を取り入れまして、きちんとフィードバックもしてまいりたいなと考えております。イメージ図は付いている通りですので、またご覧いただければイメージがつかめると思います。また、左下にアルクマのシールの形があるんですけれども、こういった基準を満たしてですね、きちんと清掃をやってもらえるところ、これは今回の補正に限らずですね、たくさんあると思います。そういったところについては、こういったシールの表示等もできるようにしていきたいと思っています。昨年度、観光案内所についてこういったもの(案内所表示シールの現物を表示)を配布して貼っていただきましたけれども、こんなイメージで作ってまいりたいと考えているところございます。それでは、小布施掃除に学ぶ会の木下さんから、一言お願いしたいと思います。

小布施掃除に学ぶ会 代表世話人 木下豊 氏
 皆さん、こんにちは。「小布施掃除に学ぶ会」という会が2005年に発足しまして、今、長野県下全域に掃除の輪が広がっています。私たちは住民主体の会なんですけれども、毎月1回小布施町内の学校などで掃除をさせてもらっているんですが、モットーは「毎日の掃除を暮らしの文化に」ということで、今それに共感する人たちがたくさん増えていただいています。県知事にもアルウィンとか、北斎館のトイレを一緒にやっていただいて、汗を流していただいているんですが、私たちとしては、一人でも多くの皆さんにトイレ掃除というのをすることで、生活環境が良くなるということを願ってやっていますので、今回の県の新しい事業に共感・共鳴して、一緒にやらせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。

長野県知事 阿部守一
 はい。ということで、「まごころトイレプロジェクト」ということで、このハードの補助金の話だけではなくて、ぜひソフト事業、地域の皆さんと一緒になって進めていきたいと思っています。木下さんからも紹介いただきました、私も一緒にトイレ掃除をしたことがありますけれども、非常に最初は公衆トイレの便器に手を突っ込むのは何となく抵抗感が正直無くは無かったですけれども、磨き終わると達成感、爽快感がすごいなということで、やって良かったと思うことは間違いないと思います。掃除に学ぶ会のやり方というのは、非常にシステマティックというかですね、言い方が適切かどうか分かんないですけれども。非常に合理的な手法でありますから、何となくだらだらと掃除をしているということじゃなくて、道具も大切にして、そしてやっぱり自分たちの心も磨かれる、そういう活動だと思いますので、まずこういう活動も一緒になって広めていきたいと思っています。
 それから、先ほどの予算の話に戻りますけれども、山岳高原観光地づくりのところ、今申し上げたようにこの「まごころトイレプロジェクト」、ぜひ進めていきたいと思いますので、大勢の皆さんのご協力をいただきたいと思います。それから、観光関係、富山県との連携で、台湾で観光キャンペーンを行ってまいります。それから、先ごろ涸沢にもお邪魔しましたけれども、県の遭対協(長野県山岳遭難防止対策協会)が使用します遭難救助用無線機、これを前倒しで更新するべく補正に計上してまいります。平成26年度末までには、すべて更新が完了するように取り組んでまいります。それから、教育の振興でありますけれども、県立の4年制大学についてであります。県立4年制大学については、予算計上の在り方について、慎重に検討してまいったところであります。今回、設立準備委員会に専門部会を設置して、教育課程、あるいは施設整備の在り方について検討を行うための経費を計上させていただこうということに致しました。測量・設計等、大学設置を具体化する経費については、今回は計上はしておりません。この間、私立大学、あるいは私立大学の地元の市町村や広域連合等からもさまざまご意見をいただいてきております。ご意見の趣旨は、一つは広く県民の意見を聞くこと。それから、魅力ある大学をしっかり作っていけということ。そういう趣旨でご意見をいただいているところであります。私としても、県立大学が県民の皆さんのご意見をしっかり承る中で、大勢の皆さんにご理解とご協力をいただき進めていくということがたいへん重要だと思っておりますし、私立大学等からいただいたご意見も真摯(しんし)に受け止めさせていただいているところであります。こうした観点から、ここは予算のところに表れていませんけれども、意見交換をしていく、あるいは県民各界各層の意見聴取をしっかり行っていきたいと思っております。詳細はこれから固めていきますけれども、まず関係団体等、例えば経済団体であるとか、あるいは学校関係、高校関係を含めた団体、あるいは市町村等から意見をしっかり承って、そうしたご意見の内容についてもオープンにしていきたいと思っております。それから新しい大学を作る上でのステークホルダーというかですね、関係される方々大勢いらっしゃいます。私立大学をはじめ大学関係の皆様方であるとか、あるいは高校の関係者、あるいはPTAの関係者、さらには経済界の方々と、そういう県立大学に関わる人たちが集まっての意見交換会、これも公開の場で開いていきたいと思っております。長野県は広いわけですので、1カ所ということでは、なかなか十分ではないだろうということで、できれば県内4地区くらいでは開催していくように考えたいと思っています。予算の中で、教育課程、施設整備の在り方について検討を行っていくための専門部会の設置経費を盛り込んでいこうということにしたわけでありますけれども、これも私立大学等からの大学の内容とか、経費とか、そういうものを提示して意見を聞くべきだというお話もあります。そういうものを明らかにしていく上でも、こうした検討が必要だと考えているところであります。県立大学の話については、さまざまご意見が出ているわけでありますけれども、最終的には、今申し上げたような検討を行った上でですね。経費がどのくらいになるのか。あるいは、カリキュラムとしてどういうことができるのか。私立大学の皆さんからは、志を下げるなと、本当に志の高い大学にしていけということを常に言われ続けてきているわけでありますので、そうしたものを具現化していく上でも、こうした検討を行うことが必要だと判断したところでございます。最終的には、こうした議論・検討を踏まえて、県議会の場において、具体的な設置をする経費等の予算の議決等をいただく中で進めていかなければいけないと思っておりますので、先ほど申し上げたような県民各界各層の意見聴取であるとか、意見交換会については、しっかりと行っていきたいと思っております。今から10月くらいまでを目途に行っていきたいと思っておりますし、引き続き私立大学の皆さんとは、しっかりと意見交換を行っていきたいと思っております。それから、予算に戻っていただいて、発達支援を専門的に行う学びの場については、先般ここの場で会見を開いたわけでありますけれども、そのための施設改修の予算について今回計上させていただいております。それから、地域医療体制の強化ということでありますが、地域医療再生基金を活用して、地域医療再生計画に基づいて、災害時医療、あるいは在宅医療の提供体制を整備していこうと、今回、地域医療再生1次・2次・3次と来ているわけでありますけれども、長野県の取り組みは、厚生労働省からも高く評価をされて、非常に予算的には他の県に比べると手厚い配分をいただいているわけでありますので、こうしたものを有効に活用して、地域の医療体制をさらに強化していきたいと思っています。それから先ほど少し申し上げましたが、県有施設の改修でございます。今回、優先度評価を行いました。ファシリティマネージメントの取り組みの一環として、財産活用課を中心に取り組んできてもらったところでありますけれども。今回具体的には、キッセイ文化ホールの大ホール照明設備等の県有施設の修繕改修に関わる経費を計上させていただきました。これについては、後ほど担当課から少し詳しくご説明させていただきたいと思います。それから、凍霜害を受けた農家への支援ということでありますが、果樹農業者の営農継続、そして防災意識の向上に向けた地域ぐるみの取り組みを今回応援してまいります。また、無利子貸付に対しての支援ということも行ってまいります。こうした支援によって、ぜひ今年・来年の営農継続に向けた取り組みを応援していきたいと思いますし、また、将来に向けての災害に強い体制づくりをサポートしていきたいと思っています。条例案でありますが、1件でございます。長野県議会議員及び長野県知事の選挙における選挙運動用自動車の使用等の公費負担に関する条例の一部を改正する条例案ということで、これは公職選挙法の一部改正で号ずれが生じたということで、所要の改正ということで、中身・内容に関わる改正ではないということであります。補正予算案に計上した事業、あるいは条例案の具体的な内容については、詳細については、担当部局にメディアの皆さんはご照会、取材をいただければ、ありがたいと思っております。以上が予算と条例についてであります。
 それから、大きな2点目、先ほど大きな2点目と申し上げたのは、県立大学の話でありますので、先ほどお話しをさせていただいた通りであります。各界各層のご意見をしっかり聴取をするということを行ってまいりたいと思っております。
 それから、大きな項目として、もう一つ。今申し上げましたことと関連しますけれども、財産活用課で後ほど詳細をご説明しますけれども、県有施設のアセスメントを行ってきております。県の施設も非常に老朽化が進んでくる中で、施設の維持補修あるいは更新、かなりこれから需要が出てくると思っています。今まではどちらかというと部局単位でこれが改修必要じゃないかということを検討してもらって、財政課の予算査定のところで、これはそろそろ大変そうだねということで予算付けをするような形で取り組んできましたが、長野県は一昨年ファシリティマネジメント基本方針を策定して、部局横断的に県有財産の在り方ということについて、検討してきています。有効活用・総量縮小・長寿命化という観点で検討してきているわけでありますが、今回ファシリティマネジメントの推進会議におきまして、建物の性能、利用状況そして管理効率の面から施設の現状を全体として把握をする中で、将来の利活用の方向性を区分けしていく、そうしたための施設アセスメントを今回初めて実施を致しました。505の施設の今後の方向性について、維持する、そして機能を改善する、有効活用する、縮小する、この4区分に区分けをしたところであります。この結果は今後の個別施設の整備あるいは施設の集約化を図る、行っていく上での判断材料として用いてまいりますが、今回の補正予算案で、この優先度評価の仕組みを取り入れていますが、施設アセスメントの結果も踏まえたものにしております。今後も県有財産の現状、課題、県民の皆さまとも共有しながら、適正かつ効率的な利活用を図ってまいります。詳細については後ほど担当課からご説明を致します。
 それから、最後ですけれども国への要請でございます。報道等で、国が補正予算を編成するのではないかという報道がされてきております。経済、雇用対策について、政府関係省庁に対して要望を行っていきたいと思っております。9月17日を予定しておりますが、具体的な要望先、要望時間については、現在調整中でございますが、地域の状況というものをしっかりお伝えする中でですね、有効な経済雇用対策、そして地域の実情に即した対応を県が行えるような財源手当について求めてまいりたいと考えております。私の方からは以上でございます。よろしくお願い致します。

取材者からの質問

 1 新県立大学の設立準備について

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 補正予算の関係で、焦点の県立大についてお伺いします。知事の今のご説明をお聞きしておりまして、今回の補正予算に計上されている部分というのは、県立大の設置に直接つながるものでないということでよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 もちろん県立大学に関わる検討経費でありますから、つながるつながらないという、全くつながらないという話ではもちろんないわけですけれども、例えば施設の用地買収をするとかですね、設計をするとかですね、そういう何というか直接的な段階の経費ではないと言えると思います。

 2 新県立大学に関する県民意見の聴取について(1)

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 それからですね、関連して意見聴取をされたり、それから4地区ぐらいで意見交換会をされるということですけれども、これいずれも10月くらい、10月中には終わらせるというスケジュール感でよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。これ、相手方のある話でもありますので、今後鋭意調整をしていきたいと思いますが、先ほども申し上げましたように、私の希望としては10月頃までにはしっかり行うようにしたいと思っています。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 そのスケジュール感なんですが、次の本格的な予算というのを考えると11月県会というものをにらんで、その間に終えたいということなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 もちろんわれわれは県議会のスケジュール等もにらみながら、検討をしていかなければいけないわけでありますけれども、これ実は各界・各層の意見も含めてですね、事務レベルではこれまでも意見の聴き取り等をやってきています。これまでも大学の話については、県民の意見、例えばパブリックコメント、素案に対するパブリックコメントであったりとかですね、あるいは県民アンケート等でいろいろ聞いてきておりますが、今後しっかり県民の理解と協力を得ながら進めていく上では、改めてしっかり各層の意見を聴いていきたいと思っていますし、私立大学の皆さんからも県民の意見を聴くようにというご要望もあります。意見交換会については、ぜひ私大の皆さんにも一緒に入っていただく中で、公開の場所でですね、しっかりと意見交換をして、どういうところに問題意識があるのか、あるいはどういうところが共有できるのか。そういうことを確認していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 今、知事もおっしゃいましたが、今回パブコメですとか、何というんでしょう、いわゆるアンケートではなくて意見聴取という形を取られたところの意味とその意見聴取というのは担当の職員さんなり県の幹部の方が出向いてヒアリングをするというイメージでいいんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。出向いてというか来ていただいてもいいのですけれども、今までも意見ききながら進めてきていますけれども、どうもそういうことが行われていることが、県民の皆さんに広く伝わっていないしですね、むしろ意見を聴取した内容をやはり広く県民の皆さんと共有していくことが、例えば、どういう問題意識で関係者の皆さまが、この大学の問題を捉えていらっしゃるのかということを共有して県民が理解していただける重要な要素ではないかなと思っていますので、そういうところをしっかり行っていきたい。今までは何となく事務的に、しかも、別に水面下でやる意識でやっているわけではないのですけれども、なんとなくメディアの皆さんも私立大学のことはいっぱい書かれますけれど、いろんな団体とわれわれが意見交換していることをあまり書かれていないということもあって、あまりそういうご意見が伝わっていないので、もちろん、もう少しこうすべきではないかという意見も含めてですね。われわれはしっかり聴取をした上で、検討をさらに進めていきたいと思っております。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 すみません。その意見聴取の結果は、ペーパーにまとめられて、何らかの形で発表されるというイメージですか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。これも相手のある話なので、私は、全部公開でもいいと思っていますが。相手方によっては、ちょっとそれは困るという人たちも、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが。私とすれば、できるだけ公開。相手方のご理解が得られる範囲で公開をしていきたいと思います。そういうことでいいよね。

総務部県立大学設立準備室長 増田隆志 氏
 時期とか、具体的な詰めは、いつまでというのは確定ではございませんけれども、そういった方向でやっていきたいと思います。公開も含めて。

 3 消費増税について

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 すみません。引き続き恐縮ですが別件で。総理が、消費税増税を予定通り来年の4月8パーセントに上げる方針を固めたと、各紙、昨日今日報じておりますが、一方で2パーセント分に相当する経済対策5兆円を打つという方向も検討されているということで、地方から見て、先ほども知事からもお話ありましたが、こういった経済状況の中で予定通り消費税を上げられる、およびこういった対策をされるということについての知事のお考えを。受け止めをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 はい。これまだ総理が判断されてない段階でありますけれども。消費税の引き上げは、地方財源にもなる話でありますので、しかも法律で決められた方向性でありますから、基本的にはそのスタンスを前提としながらも、経済に与える影響に対しては細心の注意を払った上で、最終的に総理がご決断をいただくことだと思っています。先ほども申し上げましたように、経済雇用情勢は、まだ長野県として、広く景気が良くなったと実感が広がっているとは言い難い状況でありますから、そういう観点で、先ほど申し上げましたように国に対しては、経済対策を要請していきたいと思っています。とりわけ消費税、仮に増税という決断をされるのであれば、やはり低所得者への対応とかですね、中小企業への対応とかですね、そういうことには万全な対応を行っていただくということが必要じゃないかと思っています。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 県としては、消費増税を前提とした何らかの県としての対策というのを考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 事務的には、消費税の引き上げの影響がどうなるのか検討するようにということを言っておりますし、総理がどういう判断になるかまだ分かりませんけども、決断をされればですね、それに対して、県の予算等に対してもさまざま影響してくる部分もありますから、しっかりと対応できるようにしていきたいと思っています。今回の消費増税、やっぱり社会保障の在り方の部分をですね、しっかり国民に示していただくということが、私は必要だと思っておりますが、なかなかそこら辺がですね、今の時点では必ずしも十分見えてこない。われわれ都道府県レベルでも、社会保障についてはわれわれ自身が担い手でもあるわけでわりますので、そうしたことについては、消費税の引き上げの是非の判断だけではなくて、その消費税を生かして、どういう社会保障の充実を行っていくのかということについても、ぜひ、地方公共団体とはしっかり共有をしていってもらいたいと思います。

 4 新県立大学に関する県民意見の意見聴取について(2)

毎日新聞 小田中大 氏
 県立大の先ほどおっしゃられた件に関してなんですが、意見聴取というのと意見交換会って2つの使い回しをされたかと思うんですけれども、それはまた、意見交換会については4つの地区でできれば行って、意見聴取はまた全然別途、別な形で個別に伺いにいくという。

長野県知事 阿部守一
 そうですね、全く別途ですね。意見交換会はまだ具体的に設定してないんであれですけど、さっき言ったように関係者に集まっていただいて、大学の皆さんにもぜひ参加をしていただいて、お互いの意見を交換し合うと。で、意見聴取は県としての考え方があるわけですから、それに対していろんな県民各界各層の皆さんのご意見を聴取するという形で、そこで1対1で意見交換してもあまり意味がないんで、先ほど言ったように、意見交換会の方はいわゆるステークホルダー会議みたいなイメージで行っていきたいと思います。

毎日新聞 小田中大 氏
 知事がおっしゃった、できればなるべく公開した方がいいんじゃないのか、というのは、後段の方の意見交換会の方じゃなくて、意見聴取の方・・・

長野県知事 阿部守一
 意見交換会はわれわれが主催する方ですから、それは当然、公開でやります。意見聴取の方は個別の団体との話になりますから、オープンでない方がいいっていう場合がもしあれば、それは相手方の実情には配慮しながら進めたいと思います。

毎日新聞 小田中大 氏
 それでですね、6月に基本構想まとめられて、県としてはもう構想に沿った形でやっていくのは既定の話になっていると思うんですが、この段になって意見聴取とか意見交換をする意味合いっていうのは、どこにおいておやりになられるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私、県民の皆さんの理解と協力を得られるような形の大学にしていきたいということ、ずっと申し上げてきていますけれども、私立大学であったり、あるいは関係する市町村であったりから、県民意見を広く聴くようにというご要望もいただいています。で、全然、われわれ、意見を聞くのはやぶさかではないわけでありますし、先ほど申し上げましたけれども、例えば、まだ施設をどうするかとかですね、まず場所がどうなるかっていうことすらまだ決まってない状況でありますけれども、そういうものは並行して検討をする中で、例えばカリキュラムも今よりもう少し具体的な内容でこういう方向にしていきましょうと、そして施設整備や、あるいは運営経費もおおむねこういうものにしていきましょうということにしていかないと、そういうことやらないと、私大等から言われているご意見には十分対応しきれないと思ってますんで、意見交換、意見聴取というのをしっかりやると同時にですね、施設整備の経費等どれぐらいのものになるのかっていうのを示せということも片方では言われているわけですから、ご意見を真摯(しんし)に受け止めて、われわれとしては対応をしていきたいと思っています。

毎日新聞 小田中大 氏
 そうなんですけど、ご意見を聴いてということなんですけど、何についての意見を聞きたいのかがよく分からないのですが。

長野県知事 阿部守一
 例えばですね、私は、どうも世の中一般の人と、県民に皆さんと話をすると、どうも何となく私の感覚と、私の現状認識とどうも違っちゃっているような気がしないでもないなあといつも感じることがあるんですけれども、例えば、私立大学の皆さんから要望書、いただいています。7月の段階で4大学連名でいただいているものありますけれども、例えば、結びのところは、「私学を含めた県内各機関の協力と県民の幅広い支持によって、この新県立大学構想が長野県全体の高等教育機関への真の充実に結び付いていくことを切に願うものであります。」ということで、良いものつくってくれよ、ということをおっしゃっていただいているわけですよね。何となく、世の中的には、そもそもみんな反対だみたいな形の議論になっているんじゃないかっていう感じの伝わり方をしていますけども、大学側から出されている意見は、私は、非常に建設的なものだと思っています。例えばですね、これも同じ要望でありますけれども、例えば、この構想を確実に現実化するためには、入学選抜方法と資質等、要するに、「入学者の相当の学力水準と社会進出を確保するために、入学定員を適正な規模に絞り、かつ資質を確かめ得る的確な入学選抜方法を採用することなど、上記の諸点について更に広く県民の意見を聴取し、検討を重ねられることが求められます。」というのは、まさにわれわれ、本当にそういうこと必要だろうと思っているところでありますから、入学者の選抜の方法についても、高大接続の方向性をわれわれ、基本構想の中では出していますけども、それはまだ、そういう考え方をベースにやっていこうということで、じゃあそこを具体的にどうするのかっていうのは、まだこれからの話ですから、そういう意味では、われわれも県民の意見しっかり伺う必要がありますし、こうしたことは私立大学の皆さんの求めにも対応することだと思っています。

毎日新聞 小田中大 氏
 ということは、要は、今度、部会開いて教育課程、カリキュラムですね、施設経費について部会開くわけで、その中身に関連するものについて意見を聴取するということですか。

長野県知事 阿部守一
 中身っていうのは。

毎日新聞 小田中大 氏
 要はですね。なんでこの段になって意見聴取するのかというのが今ひとつ不明確であるように思っていて、意見聴取をするのであれば当然基本構想を作る際に意見聴取をしていると思いますけれども、それとか意見交換会をされているかと思いますが、もう構想が決まっている段階において、何について意見を。県が構想について説明をするためという会、説明会というのであれば、意味は理解できますけれども。

長野県知事 阿部守一
 これはむしろ、私立大学の皆さま方がしっかりご理解いただけているなと思って、先ほど言ったような話とか、あるいは基本構想に掲げられている高い理念を着実に実現することによって、県外に進学している優秀な学生層を新県立大学に引き付けることができるような大学にしていくということが言われているわけでして、基本構想をわれわれが作った後に私大の皆さまからいただいている意見でありますから、要するにそういう学生を引き付ける大学にするにはどうすればよいかとか、まさに私立大学の皆さんがおっしゃっているようなことをわれわれ自身も考えていかなければいけませんし、そのために高校の関係者であるとか、企業の方だとか、そういう皆さんの声というのを広く伺わさせていただくということは大変重要だと思っています。

毎日新聞 小田中大 氏
 意見を聴取した結果で、さらなる検討をしていきたいというふうに先ほどおっしゃいましたけれども、検討というのは何に対して検討するという意味合いなんですか。学科構成と学部とか基本的なものは全て決まっていて、大学としては一年生を全寮制にしたいとか基本的な部分については決まっているわけですよね。

長野県知事 阿部守一
 県としての意志決定のプロセスの話になりますけれども、この場でも以前申し上げたのは、基本構想は私が決めたんです。私が。だから、基本構想の内容については私が責任を持っています。じゃあ、そのまま全部進むのかというのは、例えば、建設時の予算をどうするか、どういう場所にどういう建物を造るかとか、あるいはどういう内容の教育をやることによって、運営経費、例えば授業をどうするか、あるいはどういう教授陣をそろえるかということによって、また運営経費も変わってきますけれども、そういうことをしっかりとお示しした上で、最終的には県議会がこの予算でいこう、この学校でいこうということを決定しなければ、県としての最終的な決定にはならないわけであります。私が基本構想を責任を持って決めなればいけないのは、私自身の考え方が示されなければ、県議会での議論のしようがなければ、県民の皆さんとも話の仕様がないですよね。これは準備委員会が決めたものですと、私はよく分からないけど皆さんの意見を聞いて考えますという話では、全然話がみえないので、そういう意味では、基本構想は私が責任を持って取りまとめました。だけど県としての最終的なゴーサインがあのとおりかどうかというのは、まだ決まっているわけではないという状況ですから、そういう意味では、県議会がしっかりご判断いただく上でも、いろいろな方のご意見を聞いていくということは必要だというふうに思っています。

 5 新県立大学に関する県民意見の聴取について(3)

市民タイムス 渕上健太 氏
 今の意見交換会等の関係なのですけれども、10月にできれば開きたいということなのですが、専門部会の立ち上げというのを年内を目途に立ち上げたいと聞いているのですが、施設の整備ですとか、カリキュラム等のご検討というのが、10月の段階ですと意見交換会とか意見聴取の時点で、あまり議論が進んでいない段階でするというところで、タイミングとして議論が発展するかと思ったのですが。

長野県知事 阿部守一
 いやいや、それは全然並列でやっても構わない話だと思いますね。

市民タイムス 渕上健太 氏
 そうするとまた節目ごとにというか、意見交換会や意見聴取というのは今後も複数回行うという可能性がある。

長野県知事 阿部守一
 最終的にどこまでいっても、県民の意見は聞き続ける話だと思います。だけど、例えば、だらだらやるわけにもいかないので、先ほど言ったように今回は9月・10月にかけて、まだスケジュールを設定していないので分からないですけど、できればその間に集中的に意見交換と意見聴取をしていきたいと思っています。それは、われわれも必要だと思っていますし、大学とか自治体の皆さまからちゃんと広く意見聞けということを言っているわけですから、こういうことを無視してやると、なんか無視してやったとか言われるし、こういうことをやるとなんでやるんだと言われるのは、ちょっと私にはよく分からないのですけれども、われわれ関係者、ステークホルダーの皆さんの声というのはちゃんと反映した形で考えていくということは重要だと思っていますし、私立大学の皆さまからも非常に、競合するからこれは何とかしろというご意見ももちろんありますけれども、しかしながら、全体としてはいい大学にしていけという、ある意味でエールに近いようなご意見もいただいているわけですから、そういうものはしっかり共有させていただいて、議論を行っていきたいと思っています。

市民タイムス 渕上健太 氏
 意見聴取ですとか、意見交換会で出た意見というのは、専門部会とか県の事務レベルでの検討にフィードバックしていくというイメージと考えればいいのですか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。もちろん、意見を聞いたけれど、聞きっぱなしという話ではなくて、それはもちろん反映させていかなければいけないと思います。先ほども申し上げましたけれども、基本構想は私の責任で取りまとめています。単なる手ぶらで意見を聞くのではなくて、われわれはこういう大学にしたいのだとか、こういうのが準備委員会でまとめた方向なのだということをベースに置きながら意見交換させてもらう。そういうことだと思います

市民タイムス 渕上健太 氏
 一点確認なのですけれども、施設整備の方の専門部会について、さっき準備室の方でコンセプトというかキャンパスとそういう方を主に考えていくということだったのですか、施設整備費という費用的な面もそこの中で出てくるというふうに考えればいいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 部会で細かな積算までやるのか。そこは準備室の方から。

総務部県立大学設立準備室長 増田隆志
 施設についていえば、先ほどからありますように今の県立大学を中心にといっていますけれども、どこにどういった機能を持ったものを作るのか、それから、どういうコンセプトでどういうものが必要なのか。それから全体の規模感としてこういったものを施設として整備していくのが適当なのかというのを専門的な観点から見ていただきますので、結果としてそこから経費の規模感は出てこようかと思いますけれども、経費の正当性をそこで議論する場所かどうかというのは別ですけれども、今言ったような場所と規模感が出てきますからその後の経費を示すのに重要な会議になるかとは思っています。

市民タイムス 渕上健太 氏
 一点なんですが、意見交換会は知事が参加されるという方向、それとも和田副知事。

長野県知事 阿部守一 
 まだ分からないですね。私が行くにこしたことはないと思うんですが、全然日程調整をしていないので。

総務部県立大学設立準備室長 増田隆志
 意見聴取とか意見交換は日程調整はこれからですので10月を目途に、あるいは10月に一部ずれ込むこともあろうかと思いますけれども、早い時期にやっていきたいと。それから内容につきましても基本構想はあくまでも枠ですので、実際まだ使い切れていない点が一つ。それから、枠として示しているので、中味をさらにこれから作り込みをしていくのに、果たしてここに示されているものができるのかという御意見も頂戴しておりますので、それに対して検討を続けていくのでそのための意見交換と意見聴取をやっていきたいと思っております。

 6 まごころトイレプロジェクトについて

読売新聞 佐藤寛之 氏
 トイレプロジェクトの関係で知事としては今回のプロジェクトを進めるにあたってどういった問題意識を持っているのか、その辺りをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 これは観光部で県内のトイレをずっと回ってもらって、写真をとって回ったりして頑張ってここまで組み立ててもらったんですけれども、そもそも私の問題意識として、長野県は世界に誇れる観光資源をいっぱい持っているわけですけれども、そこに行ったらなんかトイレ汚いねという非常にイメージダウンの要素が強いと思います。まだ男性はいいのかもしれないが、女性は特にそういうところ敏感な方もいらっしゃいますし、これから特に海外からのお客さまを迎えようと考えたときには、洋式のトイレも必要ですし、これからお年寄りの皆さんとか障害者の皆さんにもぜひどんどんお越しいただきたいと思っておりますが、そうした時にはバリアフリーということも重要になってくるわけでありますので、長野県は観光地域づくりということで世界水準の観光地域をどうつくるかということをモデル地域をつくってこれから具体的に取り組んでいますけれども、そうした面的に全体的に整備をしていくことと併せて、いろいろな地域にあるトイレというものに着目してまごころを持っておもてなしをして迎えてもらう地域をつくっていく、そしてお越ししいただく方には気持ち良く長野県の観光を楽しんでもらう、そういうことが重要だということで、今回のプロジェクトを行うということにしたわけであります。先ほども木下さんからもお話しいただいたように今回ハードの整備だけが目的ではなくて、私はむしろどちらかというとみんなでトイレをきれいにしましょうと、今回補助金の対象じゃないところも一生懸命いろいろな人の協力の中できれいにしてもらうことは十分可能だと思っていますので、そういう取り組みをぜひ全県に広げていきたいと思っていますし、観光部を中心にこういう思いを大勢の皆さんに共有してもらえるように発信をしていきたいと思っています、

読売新聞 佐藤寛之 氏
 25年度、26年度と進めていく中でとりわけこの地域を重点的に行っていくとかそういう考えというのはあるんでしょうか。今回25年度については15カ所、26年度は60カ所だったと思うんですけれども、全県で求めていくと思うんですが、とりわけ重点的にここを整備していくみたいなことは考えていらっしゃるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今回は全県にまたがる話で観光部が一生懸命見て回っているので、秋山さんの方から状況も含めて補足してもらえると助かります。 

観光部観光振興課長 秋山優一
 今回私どもでトイレの調査を全県で致しまして、やはり早急にこれは改善したいなというトイレはたくさんございました。そういうところから順次やっていきたいと思っておりまして、今回特に山岳観光は地域性があるんですけれども、そういう地域にこだわらずにまずは改修したいものを先にやっていきたいと思っております、地域にはこだわらずに全県を対象としてやっていきたいと思っております。

 7 発達支援を専門的に行う学びの場の開設準備について

読売新聞 佐藤寛之 氏
 先日も会見場で説明がありましたけれども、発達支援を専門的に行う学びの場の開設準備の関係で準備を進める狙い、意義というのを改めてもう一度お願いします。

長野県知事 阿部守一
 これは長野県全体でも本当に発達障害の子ども、若者に対しての対応というのはいろいろな角度から進めてきています。発達障害のサポーターを置いたりとか、あるいは県立病院機構でも発達障害外来を作ってもらったりとかいろいろな取り組みを進めてきています。そういう中で発達障害の子どもたちは伸ばすことが出来る能力を実はふんだんに持った子ども、若者でもあるわけでありまして、そういう子どもたちにしっかり寄り添って伸ばせる能力は最大限伸ばしていきたいということが私の願いであります。そういう観点でこれはどうしても特別支援学校とか学校教育の枠組みの中だとやることがある程度決まってしまうという部分もある中で民間の皆さんの力を借りてそうした子どもたちの能力を伸ばしていく取り組みをしていく上で、事業者、民間の皆さんを募ったところ翔和学園が手を挙げていただいて、われわれとしても適切じゃないかという判断をしたわけです。ぜひ学びの場についてはまず大勢の皆さんに知っていただいてぜひ子どもたちの能力を生かす場として活用してもらいたいと思いますし、そこでの取り組みのやり方だとかノウハウだとかそういうものを県内の他の学校等にもぜひ広めていきたいと思います。また、先ほども言いましたけれども、昨日も県立病院機構の皆さん、理事長にもお願いしましたけれども、専門的な医学的な見地からの対応等については、いろいろな方にもご協力いただく中で学びの場を育てていくということが重要だと思っています。

 8 震災から2年半経過について 他

共同通信 小田智博 氏
 震災から2年半が経過しました。とはいえ汚染水の問題であったり、まだ避難所から出られないような方もたくさんいらっしゃる中でですね、知事としてどのようなこの2年半を迎えられたかご所見を、栄村のお話も併せてですね伺えればと思います。よろしくお願いします。

長野県知事 阿部守一
 長野県は3・11の東日本大震災とそれから翌日の栄村の震災と、栄村もわが県内の話でありますから直接の当事者として対応させてきていただきましたし、東北の皆さんへは応援という形で対応してきました。まず栄村については、本当にこれは国からもさまざまな支援、特に東日本大震災と同様の支援をかなりしていただいたということで、復旧についてはかなり進めてこれたなと思います。ただ、もともと栄村自体が高齢化が進んだ村でもありますので、これからがやっぱり復興という部分については、まず村が中心に取り組んでいただく必要ありますけれども、引き続き県としても子どもたちの声がこだまする栄村になるように応援していきたいと思います。それから、東日本大震災については今でも長野県の職員、これは任期付職員を採用してそこで人員を生み出して被災県に派遣をさせていただいていますけれども、先般、ちょっと数カ月前になりますけれども岩手の達増知事とも話した時にはやっぱりまだまだ本格的な復旧復興というのはこれからというのが東北の状況だと思っていますので、引き続きいろんな形で応援をしていきたいと思っています。特に人手の話はわれわれ最大限協力させていただいてきていると思っていますが、報道等見るとまだまだ足りないという部分もあるようですので、またちょっと知事会等でそういう話が出れば、積極的に考えていかなくてはいけないのかなと思っています。それから、特に福島県の方々を中心に長野県に大勢の皆さんが避難をされています。先般アンケートを取らせていただくと、長野県に定住をされたいという方々もいらっしゃいますので、そうした方々には思いを尊重したサポートをしっかりしていきたいと思っています。体調の面でも心の面でも体の面でも変化をきたしたという方々も大勢いらっしゃいますから、そういう面のサポートも含めてしっかり市町村とも連携して対応していきたいと思ってます。

共同通信 小田智博 氏
 あと一点、ちょっと数日前の話になってしまうのですけど、オリンピックの招致が決まりまして、その中で安倍首相がですね汚染水の問題についてブロックされているんだというふうな発言、これが決め手になったというふうに言われていますけれども、その後官房長官であったりがそれが事実ではないというか、必ずしも0.3平方キロメートルですかね、のところで維持されているわけではないというような発言が修正されるような事態がありました。そういった、ある意味世界に対してですね、ちょっと事実と異なることを伝えたというふうにも言えるかと思うのですけども、その辺りの方法についてですね、知事としてのお考え、どのようにご覧になっておられるかありましたらお聞かせください。

長野県知事 阿部 守一
 それは総理の発言、何についてですか。

共同通信 小田智博 氏
 総理の発言が後日になってですね、事実とは異なるというふうに修正されたわけですけれども、オリンピック招致という重要な局面で事実とは異なる発言があったということについてですね、それは適切であったのかどうか阿部知事のお考えをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 ちょっとあの、総理の発言内容とそれから官房長官がどういう修正をされたのかちゃんと私把握してないのでそのことについて直接コメントはしませんが、私もやっぱり責任ある立場の人間は常に自分の発言いろんな影響を与えるわけですから、しっかりと考えを持った上で、責任ある対応をして発言をしていかなくてはいけないなというのは常に私自身自戒していかなければいけないなと、今の話を聞いての私の感想としては思います。

 9 しあわせ信州創造プランの認知度について

早稲田大学大学院 井村彩也子 氏
 はじめまして、信濃毎日新聞でインターンをしております、早稲田大学大学院の井村彩也子と申します。私からは一点、総合5か年計画について質問させていただきます。先日の県民世論調査で総合5か年計画の認知度が若い人ほど低いという調査結果が出ていて、特に全く知らないと答えたのが20代で58.8パーセントという結果が出ていました。私なんかは県外から来ているので、この計画が全て実行に移されたら本当に移住してもいいくらいのものだと思うのですが、ただ、この計画がその20年後の中長期を見据えた県政運営の指針であることを考えると、この期間に直接関係してくる若い人っていうのが、これだけそもそも全く知らないというのは非常にもったいないというふうに感じるんですね。先ほどの部局長会議でもPRについての言及っていうのがあったようなんですが、特に若い世代に対してどうしたら総合5か年計画、ひいては県政に興味を持ってもらえるのかということについて、知事のお考えをお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 そうですね、まさにわれわれしっかり取り組まなければいけない課題だと思っていますし、今回の「しあわせ信州創造プラン」は特に県民の皆さんと目標を共有して一緒に実現していきたいということで私はずっと言っている中で、今の状況は正直さびしいなという感じは持っています。これから県庁全体で努力していきますけれども、先ほど部局長会議の場でも私から言いましたけれども、行政の伝え方ってつまんないんですよね。つまんない。趣旨がどうで目的がこうでなんていうことは、頭から説明されても私でもたぶんあんまり聞かないだろうという感じが正直しますので、どういうところが関心持ってもらえるのかっていうのはやっぱ相手、県民の皆さんもいろんな職業があったり、あるいは今お話あったように年齢層もさまざまいらっしゃるわけでありますから、そういう人たちに一緒になって取り組んでもらえる、関心を持ってもらえるような伝え方をこれは各部でしっかり工夫してもらいたいと思っています。私は例えば、今回結婚支援みたいなことを県としては「しあわせ信州創造プラン」大きく取り組んで打ち出していますので、若い世代とか、あるいは若い世代を応援してもらえるような年代の人たちには結婚支援やってもらうことが「しあわせ信州創造プラン」に皆さんが参加して協力してもらうことにつながるんですよというようなお話もさせていただいていますが、どうしても行政の説明は自分たちの目線で供給側の視点で説明するんで、話を聞く側、説明を受ける側の県民の心にはなかなか響かないというところがあると思います。で、これは長野県だけの問題ではないと思います。そういう意味では、発信力の向上ということも言っていますので、ぜひ「しあわせ信州創造プラン」それから「しあわせ信州ブランド戦略」等のしあわせ信州、9月までの重点広報テーマをさらに延長してみんなで広報していきましょうということにしましたから、一層工夫をしてもらいたいなと、私もしっかり工夫をして伝えていきたいと思っています。

早稲田大学大学院 井村沙也子 氏
 すみません。認知度を上げることっていうのは、たぶん簡単、ある意味簡単だと思うんですが、その先そのどうやって興味を持ってもらえるかっていうところにつなげるのが非常に難しいと思うんですね。そうするとこちらからここにも書いてありますけど、YouTubeで公開したり、垂れ幕を設置したりっていうこちらから見せるものだけではなくて、向こうからのフィードバックっていうのも大切になってくると思うんですが、そういう意味で意見を聞いたり、もっと若い人にくい込んでいくようなやり方っていうのは何か考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。例えばブランド戦略のしあわせ信州の方は、県民からあなたのしあわせ信州ってどんなものかって写真を撮ってもらったり、要するに県民の皆さんに主体的に参加してもらうという工夫もさせてきてもらっていますが、まだまだそういう取り組みがうまく伝わりきれてないなと思っています。全てやっぱりなんていうかな、私はずっと県民との協働で県政を進めなけきゃいけないと言っていますけども、今回の「しあわせ信州創造プラン」の中でもほとんどのことは県民の力と協力なしでは成し得ないことばっかりだと思っています。で、それを供給側の視点で説明するんじゃなくて、実は省エネのところだって皆さんのこういうことをやってくれれば、これぐらいプランに貢献できますよというような形で、県民目線で語ることをもっと意識しなければいけないなと思っていますし、おっしゃるように「しあわせ信州創造プラン」知っていますか、知っていませんかで知っているだけでは私あんまり意味がないと思っています。その目標がどんな目標で、どうすれば自分は協力できるのかっていうことをやっぱり県民の皆さんにもすべて、「しあわせ信州創造プラン」の全ての分野について知ってもらう必要は私はないと思いますけれども、例えば家庭の主婦の皆さんだったら、この家庭の省エネっていうところはどういうことをやってもらえばいいのかっていうことはやっぱり相手の立場になってわれわれも伝えていかなければいけないと思いますし、また県民の皆さんと一緒にこれは取り組まなければ達成できませんということをいろんな場面で伝えていくのかなと思っています。

早稲田大学大学院 井村沙也子 氏
 ありがとうございます。

 10 県政ランチ・タウンミーティングの成果について

信州大学 村松ひかる 氏
 はじめまして。信濃毎日新聞社でインターンをしております信州大学の村松ひかるです。知事がこれまで力を入れてなさる県民とのランチミーティングですとか、企業経営者との会食などから政策に生かしたことは何かございますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。ずっとランチミーティング、タウンミーティングやってきていますが、政策に生かしたことっていうのは、私いろんな意見を聞く中で、かなりいっぱい生かしてきてると、特にこれがどうこうとかいう話ではなくて、例えば、何があるのかな、今すぐここで言えといわれてもあれですけれども、県民の皆さんのやりたいこととか、希望することっていうのはさまざまあるわけですけれども、私もなんていうか、県民の皆さんの意見をただ聞くだけじゃなくて、どっちかというと私の方がいっぱいしゃべってる場合もありますけれども、そういう中で同じような方向性で同じようなことで、やらなければいけないなというようなことは一緒になって取り組んでいきましょうという形で、例えば、なんですかね、これはちょっと県の政策そのものではないかもしれませんけれども、例えば失語症の皆さんと意見交換させてもらいました。で、失語症の皆さんに対する行政としての支援のことも考えてきましたし、私自身も失語症の皆さんの劇に一緒に参加をさせていただく中で、失語症の皆さんの思いを共有させてもらいましたし、失語症の皆さんとの触れ合いの中で、改めて全ての皆さんに居場所と出番がある長野県を創ろうという意味合いっていうものが、私の中でもはっきりしました。本当にリハビリ強く乗り越えられた皆さんの中で、私が、セリフを忘れるというようなことで、本当に皆さんすごい努力をされて生き生きされているなと、で、こういう皆さんの活動をやっぱこれからも応援していかなきゃいけないということで思いを新たにしましたし、いろんな意見交換を通じて、例えば地域づくり協力隊の皆さんとも意見交換をさせてもらいました。私は地域づくり協力隊、地域おこし協力隊ですね。地域おこし協力隊の皆さんの活動っていうのは非常に長野県にとって有効な取り組みだということで、これは市町村課の方に言って、今長野県70名の人たち、今70か71どっちかだと思いますけど、市町村の皆さんにもそういう働き掛けをしてかなり地域おこし協力隊の方増えてきています。そういうことで、私が感じたことをそのままストレートである場合とない場合と両方ありますけれども、具体的な政策運営の中に反映させてきているというところであります。

信州大学 村松ひかる 氏
 ありがとうございました。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。 

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