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更新日:2014年2月14日

知事会見(平成26年(2014年)2月14日(金曜日)11時00分~11時40分 会場:県庁)

項目

知事からの説明

  1. ソチ冬季オリンピック長野県関係選手の活躍、台湾教育関係者の招聘、「長野県消費セミナー」の開催について

取材者からの質問

  1. ソチ冬季オリンピック長野県関係選手の表彰について
  2. 「新県立大学基本構想の見直しを求める会」の署名提出について
  3. 大雪被害への対策について
  4. 北陸新幹線の車両のシンボルマークについて
  5. 中部電力浜岡原発再稼働申請について(1)
  6. 中部電力浜岡原発再稼働申請について(2)
  7. 「県中学生期のスポーツ活動指針」(朝練原則廃止)策定について
  8. 山岳遭難防止対策検討会報告書案について
  9. 信州大学法科大学院の募集停止について
  10. 子どもを性被害等から守る専門委員会について
  11. 佐久地方の夜間の轟音について

本文

知事からの説明

 1 ソチ冬季オリンピック長野県関係選手の活躍、台湾教育関係者の招聘、「長野県消費セミナー」の開催について

長野県知事 阿部守一
 2月14日の知事会見を始めさせていただきます。私の方から3点お話をさせていただきたいと思います。
 まず、ソチの冬季オリンピックについてでございます。2月7日にソチオリンピックが開幕して、今日で1週間経過し、間もなく折り返しということであります。連日、ソチから日本人選手、とりわけ本県の関係選手の活躍が報じられております。多くの県民が、わくわくする思いで、観戦、応援しているのではないかと思います。こうした中で、一昨日、白馬村出身の渡部暁斗選手、ノルディックスキーの複合競技で、銀メダルという大変うれしいニュースが入ってまいりました。本県出身の冬季オリンピックのメダリストとしては、野沢温泉村出身の河野孝典選手、そして西方仁也選手、また、茅野市出身の小平奈緒選手に続いて、4人目ということになります。渡部選手は、1998年長野オリンピックのジャンプ団体の日本チームの金メダルに影響を受け、複合競技を始めたということで、白馬ジャンプ台で育った長野県が誇るアスリートであります。これまでの努力が実を結び、今回、私たち県民に大きな喜び、誇り、そして感動を届けていただきました。県民の皆さま方を代表して、心から祝いと感謝を申し上げたいと思います。また、本県関係の選手、惜しくもメダル獲得はなりませんでしたが、5大会連続入賞を果たされた上村愛子選手の見事な戦いぶり、そして、競技後のすがすがしい姿は、深く心に刻まれた場面でありました。また、加藤、長島両選手、そして小平選手、スピードスケートで入賞されているということで、本当に多くの長野県関係の選手が、全力を出し切って、戦っていただいていると思っています。オリンピックという最高の舞台で、これから出場する選手にあっては、全力を出し切ってほしいと思っています。これからまだ競技が続くわけでありますけれども、県民の皆さんと一緒に私も大きな声援を送っていきたいと思っておりますし、また、今回活躍された選手の栄誉をたたえるという観点で表彰についても、今後パラリンピックもありますが、積極的に県民の喜びを伝えるという観点も込めて、前向きに考えていきたいと思っております。
 それから、2点目でありますが、台湾の高雄市、それから彰化県の教育関係者の招聘(しょうへい)についてであります。プレスリリースでお配りをしておりますが、2月16日日曜日から20日木曜日まで、台湾の教育関係者を招聘して、県内の教育旅行の受け入れ態勢や学習体験施設をご紹介致します。今回の招聘は、昨年度、私が台湾をお伺い致しましたが、その際に「観光・教育の交流協力に関する覚書」というものを締結致しました。これを締結した高尾市、そして彰化県の皆さんに長野県内をご視察いただくものであります。群馬県と連携して招聘を行いますが、長野県内におきましては、長野県内の特長をアピールできるスキー、スノーレジャー体験、あるいは諏訪湖オルゴール博物館 奏鳴館といった教育旅行を熱心に受け入れていただいている地域の施設を中心にご視察をいただく予定にしております。また、2月19日水曜日でありますが、県庁にもお越しいただく予定で、私もお目にかかりたいと思っております。訪日教育旅行全体の受け入れ状況につきましては、今年の3月末までの見込みも含めた25年度の実績見込みで申し上げますと、122団体、約4460名となる見通しであります。団体数については、過去最高の平成22年度の107団体を上回る数の訪日教育旅行をお迎えするという形になっております。国別でみますと、台湾から78団体約3100名ということで、団体数、受け入れ数とも過去最高となる見通しであります。これは、現地をお伺いしてのプロモーションであるとか、今回のような招聘事業等地道な誘致活動の成果だと考えています。今回の招聘を契機と致しまして、台湾からの教育旅行のより一層の誘致を目指し、そして、海外の青少年と長野県の若者たちとの交流が一層深まることによって、国際感覚の醸成、そしてグローバルな人材育成に結び付くよう、さらに力を入れて取り組んでまいりたいと考えています。
 それから、3点目でありますが、長野県消費者セミナーについてであります。明日午後1時半から長野ホテル犀北館で、長野県消費者セミナーを開催致します。特殊詐欺による被害につきましては、県内で昨年1年間に10億円を超えるということで、過去最高の被害額を記録しております。極めて異常な由々しき事態だと考えております。こうした中で、県民の皆さま自身が、被害に遭わない感覚を身につけていただくとともに、行政としても一方的な啓発にとどまらず、消費者の皆さんの積極的な行動の手助けとなるような学習機会の提供等、大変重要だと考えております。今回のセミナーは、市町村が行っております高齢者の見守り活動、あるいは消費者団体が行っている環境に配慮した取り組み、今年度から高校生自身が取り組んでおります消費者被害防止の教材作製、こうした活動事例の発表を行ってまいります。また、三重県知事をお務めになられた早稲田大学公共経営大学院の北川正恭教授から「これからの消費者~消費者行政を考える~」と題してご講演をいただくことにしております。このセミナーを通じて県民の皆さまが特殊詐欺等の消費者被害に遭わないように、また、これからの消費者行政、県民自らの力でも一層進めていだたくという観点で大勢の皆さま方にご参加をいただきたいと思っております。申込等につきましては不要でございますので、ぜひ、お気軽にご参加をいただければと思います。今後とも、こうしたセミナー等を通じて、県民生活の安全安心の確保を引き続き図っていきたいと考えております。
 私の方からは以上でございますよろしくお願い致します。

取材者からの質問

 1 ソチ冬季オリンピック長野県関係選手の表彰について

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 まず確認からです。先ほどのオリンピックの県関係選手の表彰について前向きに検討されるということですが、これはスポーツ栄誉賞を念頭に置いていらっしゃるのか、中には知事表彰も考えていらっしゃるのか。

長野県知事 阿部守一
 スポーツ栄誉賞も含めて県としての表彰制度がありますので、そうした中で、今回の各選手の活躍について、私どもがしっかり把握した上で、できるだけ前向きに考えていきたいと考えております。

 2 「新県立大学基本構想の見直しを求める会」の署名提出について

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 昨日、松本大の同窓会の関係者を中心とした基本構想の見直しを求める会の皆さんが来られた際に、知事から学長とお会いになりたいということを伝えてほしいというお話がありましたが、私どもがその後、学校側の意向を聞いてみたところ、学長は、現時点では同じようなお話を聞いても仕方がないということで、難色といいますか、現時点では会いたくないというようなお話しだったんですが、まずお会いになるということの時点での交渉にということになっているようですが、どのように知事は打開していこうというか、お考えになっているのか。

長野県知事 阿部守一
 打開といいますか、まず事務的には、今までもいろいろ松本大学を初め私立大学の皆さんとは話し合いをしてきておりますので、そういう観点で、開学時期も平成30年度4月を目標にしたという節目でもありますので、松本大学だけではなく、各私立大学の皆さま方からも、これまでもいろいろとご意見を頂いておりますので、そうしたことも含めてお話しに伺いたいと思っております。これは事務的に調整しておりますので、ぜひお目にかかれるように、われわれとしては取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 牛山健一 氏
 そうしますと、松本大学、仮に調整がつかなかったとしても、他の3大学でしょうか、他の大学、ちょっといくつか分かりませんが、そういったところの学長なりとは・・・

長野県知事 阿部守一
 お伺いする予定で考えております。

 3 大雪被害への対策について

日本放送協会(NHK) 原田季奈 氏
 今日も雪が降っておりますが、先週の雪についても死者が出たりであるとか、多くの方がけがをしておりました。今日も警報が出たり、今週末を不安に思っている方もいらっしゃると思います。県としての対策とご注意いただきたいことが知事からあればお願いします。

長野県知事 阿部守一
 長野県は特別豪雪地帯を抱える県でもありますし、毎年のように雪による死者、あるいはけがをされる方、出てしまっているという状況で、安全な、例えば雪下ろしということにも、われわれしっかり配慮しなきゃいけないということで雪害救助員制度の見直しだとか、あるいは来年度当初予算にも、いわゆる融雪型住宅、雪下ろしをしなくてもいいような住宅に対しても支援をしていこうと思っています。行政としては、そういう取り組みを着実にまず進めたいと思っています。併せて、県民の皆さん一人ひとりには、やはり十分注意していただいてですね、特に先週は雪が比較的県内では少ない地域で多く雪が降ったわけでありますので、そういう意味では、除雪等されるときには、例えばお一人ではなくて近所の皆さんと一緒に行うとかですね、安全に十分留意をしていただいた上で、対応をしていただきたいと思っております。私ども行政としては、県民の皆さんの活動をしっかりサポートできるように、いろんな制度的な観点、進めておりますけれども、それだけではなかなか十分ではないわけでありまして、やはりご自分の安全はしっかりご自分で守ると、そういう思いを強く持っていいただいて雪に立ち向かっていっていただきたいと思っています。

 4 北陸新幹線の車両のシンボルマークについて

日本放送協会(NHK) 原田李奈 氏
 もう一点お聞きしたいのですが、昨日ですね、北陸新幹線の車両のシンボルマークがJRの方から発表されまして、E7というところから7のデザインをしたマークにしたということです。もし知事がご覧になっていれば、その感想と、あと車両が一般の方に公開されたりだとか、多くの人に関心が高まっているなという感じがしますので、1年を前に改めてこれから県がどんなことをしていきたいか、またはこれから期待を持っていることを教えていただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 私そのデザインは直接見ていないのであれですけど、新幹線の新しく投入される車両、私も間接的にお伺いをすると、非常に乗り心地も良くてですね、快適な車両だと伺っております。JRにおいてもいろいろ工夫を凝らして、新型車両を投入していただけたと思いますので、やはり私どもとすれば、この長野経由の北陸新幹線を一人でも多くの皆さんに利用してもらいたいと思っていますので、そういう観点で車両も含めてしっかりとPRをしていきたいと思います。

 5 中部電力浜岡原発再稼働申請について(1)

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 先ほど、中部電力の長野支店長さんが和田副知事のところへお見えになって、浜岡原発の4号機に関して政府の原子力規制委員会の新規制基準の適合審査を受けたいという申請をしたという説明に見えたんですけど、昨日は地元の静岡県の方に先立って説明をされているみたいでして、支店長さんとすれば、これを安全確認のための申請であるという説明を和田副知事にはしておられましたけど、一般的にはその先に再稼働を見据えているという受け止めが大半だと思いますけれども、知事とすれば、この申請に関しては、容認と言いますか、確認、安全確認、設備を点検確認だという認識なのか、あるいは再稼働を視野においた動きなので、何と言いますか、しっかりと言っておきたいことがあるのか、その辺のご認識を伺いたいんですが。

長野県知事 阿部守一
 そうですね、これ何て言うか、容認するとか、しないとかって、長野県は残念ながらそういう立場になってないわけでありますけれども、私とすれば、今、福島の原発の事故でまだ大勢の方々、福島県から長野県にもですね、避難されているという現状があるわけであります。通常の自然災害と違って、事故後極めて長期にわたってふるさとに戻れないという、こうした悲惨な状況を招いてしまった原発事故であるわけですから、こうした事態が二度と起こらないように取り組むと。万が一にも長野県において、そんなことにならないようにしなければいけないと思っております。福島第一原発の汚染水の流出等も報じられてきているわけでありますが、事故、地震度で例えばどれぐらいの被害を受けたのかとかですね、今、原子力規制委員会で最終的な報告の取りまとめをされていると思いますが、福島原発の事故の教訓がしっかり生かされた安全規制を作ってもらわなければ、安全規制をしていただかなければいけないというのが、まず規制庁に対しては強く求めたいところでありますし、また浜岡原発は、これは南海トラフの地震あるいは東海地震、想定されているわけであります。想定震源域に一致しているということで、これは津波による被害、あるいは地震による被害、こうした教訓を徹底的に踏まえて対応してもらうということが、これは不可欠だと思っております。ちょっと今日私が直接対応できなかったんで、まず副知事からどういうやり取りか詳細直接聞いていませんけれども、中部電力においては、今申し上げたようなことをですね、しっかり認識してもらった上で対応していってもらいたいと思います。長野県、例えば原発の事故後、県民の皆さんにご協力いただいて、夏冬ずっと数値目標定めてですね、省エネルギー、省電力、取り組みを進めてきております。原発事故の直後は全国的にこういう動きがあったように思いますけれども、何となく、今そういう動きもですね、どこいっちゃったのかなという感覚もあります。やっぱり、これ、国民全体がどういうスタンスで取り組むかということがやっぱり問われているだろうと思います。そういう意味で、再三ここでも申し上げておりますけれども、原発の問題は一電力事業者、もちろん中部電力が責任もって考えてもらうべきことはあるわけですけれども、一電力事業者の問題ではなくて、やっぱり国全体の問題だと私は考えております。そういう観点で、政府、今、エネルギー基本計画、最終的な取りまとめの段階だと思いますけれども、政府に対して、あるいは原子力規制委員会に対して、そして今回このお知らせを持ってきていただきましたので、中部電力に対しまして、県としてのですね、考え方、文書で取りまとめた上で、何というか、申し入れというか要望というか要請というかですね、考え方を伝えていきたいと思っています。中部電力においては、ぜひ、徹底的な情報公開、これは福島原発以前のレベルとは比べもののないぐらいの説明責任が、私はあると思っておりますので、そうした自覚をぜひしっかり持ってもらいたいと思いますし、これは私ども県民をあげて、節減努力に取り組んできたわけでありますから、電力会社としてもですね、当然、そういう努力は最大限行ってもらうということが重要だろうと思います。そうしたことも含めて県の考え方、まあ今回、適合性の審査を受けるということでありますので、改めて私どもの考え方をお伝えしていくようにしたいと思ってます。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 すみません。そういったまとまった考え方っていうのは、改めてということなんですけど、現時点で申請そのものに異議があるというか、そういう単純なものではなくということでいくんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 異議があるかどうかっていうのは、先ほど言いましたように、これ、安全審査と再稼働っていうのは別のものであると説明をされているようでありますし、全体として、まずエネルギー政策の方向性を、私はやっぱり、国がしっかり定めた上で、個々の原子力発電所をどうしていくかということが、考えられるというのが基本的には筋ではないかと思っております。そういう観点で関係方面に対して、私どもの考え方を伝えていきたいと思っています。

 6 中部電力浜岡原発再稼働申請について(2)

信越放送(SBC) 清水秀行 氏
 関連してですけれども、先ほどの中部電力と和田副知事の話の中で、和田副知事の方からはですね、「再稼働ありきではなく安全第一でやっていってほしい。」という発言がありましたけれども、そこのところで、今回、安全審査という段階に来ていますが、知事のお考えとしては、和田副知事の発言を受けてになるかと思うのですけれども、知事の考え方としては、中部電力に対してどのようなことを伝えなければいけないと現在お考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは、先ほど申し上げましたように、まずは中部電力がどうこうする前に、国としての方向付けがしっかりなされなければいけないだろうと思っています。その上で、中部電力は原子力発電を担う事業者であるわけでありますから、やはり十分な説明をしっかりしてもらわなければいけないだろうと。十分な説明と言うのは、単純に安全確認を受けましたということだけではなくて、中部電力として、どう責任を持って考えていくのか、あるいはどういう観点で、この原子力発電所の安全審査の次に再稼働というような議論になってくれば、そうしたことを進めていく必要があると考えているのか。そうしたことについて、きっちり説明をしてもらわなければいけないだろうと思います。安全性の確認の段階は、まだ地元でも運転再開に同意するとかしないとかという全然その前の段階だと私は認識していますので、そういう意味で、適合性の確認審査の申請が行われたということが、われわれが説明を受けて、それがイコール再稼働に向けて理解を示したというようなものでは全くないと思っています。

 7 「県中学生期のスポーツ活動指針」(朝練原則廃止)策定について

読売新聞 安藤奈々 氏
 昨日の県教委の定例会で県中学生期のスポーツ活動の指針が決定しました。朝練を原則禁止としながらも、例えば日没が早い冬の時期などは、生徒や保護者の理解を得た上で行ってもいいという例外規定も設けられているわけですけれども、教育長からは速やかに4月から、拘束力があるわけではないけれども実行してほしいというようなご意見もあったと思うのですが、原則禁止としながらもこういった例外規定を設けているわけで、こうして県内への浸透ですとか、そういったところの期待ですとか効果について知事のご意見を伺いしたいのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 これは、県教委で非常に丁寧に関係者の声を聞く中で、指針を取りまとめていただけたと思っております。そういう意味では、この考え方をぜひ多くの関係者の皆さんに共有をしていただいて、いい方向に進んで行くことを私としては期待をしております。

読売新聞 安藤奈々 氏
 細かくてすみません。いい方向というのはどういったことが、生徒さん方ですとか保護者の方に理解が得られるという部分でしょうか。

長野県知事 阿部守一
 いい方向というのは、例えば朝練、朝部活、過度にそこにエネルギーを注いできたのではないかという議論がある中で、バランスのとれた生活をしていこうと、そして子どもたちは大人と違って肉体的にもいろいろな影響があるわけでありますから、そういう意味では中学校の生徒たちがスポーツ、勉強いろいろな部分でバランスのとれたいい学校生活を送っていくことができるように、この指針が取りまとめられたことを契機として各学校でしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 8 山岳遭難防止対策検討会報告書案について

読売新聞 松本由佳 氏
 先日、山岳遭難の防止対策の検討会がございまして、報告案の取りまとめがなされて、入山規制というような導入は見送るというようなお話になったかと思うんですけれども、知事のところにはまだこれから報告がいくとは思いますけれども、私どもの感想としては、過去最悪の遭難件数が4年連続更新している中で、ちょっと踏み込んだもう少し議論があってもいいのかなという感想を持っておりまして、今後もし知事のところに報告案が届いたところで、これでもう少し議論がしてほしいということになれば、ガイドラインを設けるなどそういった指示を出されたりすることがあるかとか含めて、知事の山岳遭難に対する計画のあり方などのお考えをお聞きしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 ちょっとまだ報告、取りまとめられた最終的なものの報告を受けていない状況ではありますが、入山規制、いろいろな視点が盛り込まれているわけでありますけれども、入山規制については多面的な視点での慎重な検討が必要ということで規制の有効性、公平性が担保できるか、あるいは規制以外の代替手段はないかそうしたことが論点で、長野県の場合は他県からも入山可能であったり、あるいは山域ごとに状況が異なるということで、公平かつ実効性のある規制は難しいのではないかというのが報告書の内容だと考えています。このことについて私も否定するところではないだろうなと思いますが、お話にあったように山岳遭難が増えている中で今まで通りの対応で済まされるわけではないだろうと思っています。そういう意味でこの山岳遭難防止対策検討会での議論も受けて、今回の予算の中でもパトロール隊の設置期間の延長であるとか、登山口における相談員の配置拡充とか、そうしたことを行ってきています。加えて、仄聞(そくぶん)すると他県も山についてのいろんな検討を始めていると聞いていますので、今回の報告書はいわゆるその狭義の、狭い意味での入山規制、なんと言うかこことここはいついつは入っちゃいけないよというようなことは難しいのではないかという結論で、そのことについては、私も理解できるところでありますけれども、ただ先ほどお話のあったガイドラインであるとかですね、もう少し他の方法でやれることはないのかどうかということはこれは県としてはこの報告書も受けてですね、しっかり考えていかなければいけないと思いますし、特にこの入山規制の話が隣県等からも入ってくることが可能だからなかなか実効性は難しいのではないのというご指摘もあるので、こうしたことを受ければ他県との連携で対応できることもあるのかどうかと、そうした観点もわれわれ持ってですね、取り組んでいく必要があると思っています。

読売新聞 松本由佳 氏
 ガイドラインにその他の方向ということですけれども、他にガイドラインを設ける以外のどんなアイディアが。

長野県知事 阿部守一
 これちょっとまだ報告書を私ちゃんと受けていないのであんまりいいかげんなことを言うとまずいなと思っていますけれども、入山規制、要するに条例で直接入山規制をするかしないかというところが議論されたと私は受け止めています。それはなかなか難しいのではないかと。で、ただ例えば同じ条例を作ってもその条例の中でガイドラインの在り方を位置付けてですね、それを踏まえてガイドラインを作るとか、あるいはその条例っていうのは全て規制条例ばかりではなくて、もっとこんな措置を講じますとかこんな支援をしますというような形の条例ということも当然あり得るわけでありますから、今回の検討会はどちらかというと規制条例の話を中心に御議論をされているように私は受け止めていますけれども、県としてはもう少し幅広い観点で、この山岳遭難の在り方、山岳遭難への対応の在り方ということはしっかり考えていく必要があると思っています。

読売新聞 松本由佳 氏
 ありがとうございました。 

 9 信州大学法科大学院の募集停止について

 

中日新聞 小西数紀 氏
 県とは直接関係ないのですが、信州大学が法科大学院の募集を平成27年度以降停止するという発表をされました。地方における法曹人口の課題などを挙げられていたかと思うのですが、まあそれはこれでいったん終わってしまうということになるのですけれども、それに対して知事の受け止めをお伺いできればと思っています。

 

長野県知事 阿部守一
 そうですね、ちょっとこれ信州大学のお考えを直接聞いているわけではないので、私がコメントする材料はないわけですけれども、法科大学院これあの法曹従事者を増やしていこうという動きの中で、各地で開設されたわけでありまして、これは各大学の取り組みということ以前に、法曹人口を増やしていこうという取り組みが方向性としてこれからどうなっていくのかと、そういうことをしっかり検証していただくことが必要なのではないかなと私は報道を見て感じる部分はそういう受け止めをしております。

中日新聞 小西数紀 氏
 ありがとうございます。ちょっとその関連なんですけれども、つまり国の当初の目標が毎年3,000人ほど司法試験合格者を出すというような方針が途中で変わってしまったということもたぶん背景にはあると思うのですけれども、知事の今のコメントというのはそういうようなところも検証していく必要があるのではないかというような理解でしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。おそらく法科大学院ができた契機はまさに今お話にあったように、法曹人口を増やしていきましょうと。しかも非常に難解な、何度受けてもなかなか通りにくい司法試験ではなくて、かつての司法試験ではなくて、もう少しいろんな経験をした人たちも法曹になれるようなルートをしっかり作っていきましょうということが眼目だったと感じています。そういうことから見たときに、これからの方向性をどうしていくのかなというところが、個々の大学の問題以前に日本全体としては課題になっているのではないかと感じています。

中日新聞 小西数紀 氏
 ありがとうございます。

 10 子どもを性被害等から守る専門委員会について

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 1点は先々週に会見がなくて、先週は予算が中心だったので、ちょっとタイミングがずれちゃって恐縮なのですが、1月末にですね、子どもを性被害等から守る専門委員会の会合がありまして、ようやく性教育をはじめですね教育の問題に議論が本格化して非常にようやくかという感じもありましたが、そうした状況の中でですね、委員長は3月、年度末にも報告書をまとめたいというようなことを前回おっしゃってらっしゃって、その前の12月の会合の時にも県の原山部長からは年度末の報告書の取りまとめに向けてというようなお話がありました。私の理解では当初ですね、昨年内という話があって、その後スケジュールにはこだわらずにですね、十分な議論をという話で知事と委員長の間ではお話があったかと思うのですが、ここへきて何か県の方で年度末というのは何かしばる理由というのはあるのですか。それともそれは1つの目途であって、十分な議論を尽くして年度を超えて議論することにもやぶさかではないという理解でよろしいでしょうか。どちらでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今はご質問の中にもありましたけれども、昨年平野委員長ともお話をさせていただく中で、これは慎重に議論していく必要があるということで、スケジュールありきでなく、しっかりと議論をしてくださいというお話をさせていただいております。そういう意味では開催回数もこれは予算上の回数を上回る回数を開催をさせてきていただいているところであるわけですが、議論については委員長にお任せしているという状況でありますので、私とすれば議論を踏まえて具体策が整理できた段階でご報告いただけるんじゃないかと考えております。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 繰り返しになりますが、昨年末の会合では企画部長からは年度末の報告書の取りまとめに向けてというお話はありましたけれども、これは県側から縛る話ではなくて。

長野県知事 阿部守一
 それは委員会の考え方を忖度(そんたく)しての発言だと私は思います。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 承知致しました。分かりました。現時点で報告などお聞きになってらっしゃる中ではですね、年度末の取りまとめっていうのは可能だというふうにご認識されてらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 いや、そこは私が可能かどうか認識してるかというと、今いろんな議論をしっかりやってもらってる段階ですので、可能かどうか私が逐一議論の中身を承知してないので、申し上げにくいですけれども、これやっぱりしっかり、どこかの段階では議論を整理してもらわなきゃ私としても困りますので、そういう意味ではわれわれが督促するつもりはありませんが、しっかりと議論を尽くしていただいた上で、ご報告をいただきたいなと思ってます。

 11 佐久地方の夜間の轟音について

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 分かりました。それから、もう一点全然別の話なんですけれども、数日前から佐久地方で、夜間に轟音のような音を聞いてるという情報が、市民から市役所に寄せられたりだとか、それから、私どももそうですけれども県の方にもある程度把握されてるんだと思いますが、県の危機管理部でも恐らくこれは何が理由なのかというのを各関係機関、問い合わせされてらっしゃるんじゃないかと思いますけれども、現時点で県の把握、認識状況をお教えいただきたい。

長野県知事 阿部守一
 ちょっとそれは危機管理部の方からお答えします。

危機管理部危機管理防災課長 玉井裕司
 佐久、小諸の方面の問い合わせ、何件かいただいております。一昨日か、先一昨日、その都度翌朝には、北関東防衛局等に照会をしておりまして、今のところ自衛隊機ではないという回答を得ている段階でございます。

長野県知事 阿部守一
 原因は分からない。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 ここでやりとりすればよろしいでしょうか。自衛隊機ではないという、例えば他の民間航空機それから、米軍機だとかの可能性については、今のところどんな把握状況でしょうか。
 
危機管理部危機管理防災課防災課長 玉井裕司
 自衛隊機ではないというのは、自衛隊からもたらされた情報でございまして、それ以上の情報については今のところ、米軍からの情報はまだないという段階でございます。

信濃毎日新聞 島田誠 氏
 県とすれば、基本的には北関東防衛局を通じて米軍への照会であるとかされてらっしゃるという状況なんですか。それとも、県側から直接こちらの在米、米軍基地だとかに確認されてらっしゃるということですか。それからこれからのご予定をお教えください。

危機管理部危機管理防災課長 玉井裕司
 照会のルートにつきましては、米軍に対しては北関東防衛局を通してやっております。今後もこういった照会があれば、照会をつなげていくということで、要望があればどういうものであったかというのはその問い合わせの方に、お伝えしていく予定でございます。

長野県知事 阿部守一
 ありがとうございました。

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

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