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更新日:2014年2月19日
長野県知事 阿部守一
それでは、2月19日の会見を始めさせていただきます。私の方からは2点。
1点目、県議会の2月定例会が今日から開会ということで、3月19日までの会期29日間ということであります。当初予算案、そして補正予算案、さらには条例案等を含めて重要な議案を多数提案させていただいておりますので、県議会の皆さま方には十分ご審議の上、ぜひご議決を賜りたいと思っております。
それから2点目でありますが、災害、大雪災害について何点かお話ししたいと思います。この後、また災害対策本部員会議を開催予定でありますが、現時点での人的被害、死者2名、重傷者10名、軽傷者21名という状況が報告されております。被災された皆さま方には衷心からお見舞いを申し上げたいと思います。また今回、道路上で長時間滞留を余儀なくされた方々が大勢いらっしゃるわけでありまして、そうした不自由な状況に長時間いらっしゃった皆さま方にも心からお見舞いを申し上げたいと思います。これまでの対応等は省略致しますが、この間関係方面と連携して対応を取らせていただいてきております。私からは、自衛隊の皆さま方にはお礼を申し上げたいと思います。松本駐屯地の後藤司令には、電話でお礼を申し上げたところでありますが、併せて、関東地方整備局長あるいは東日本高速道路の関東支社長、中日本高速道路の八王子支社長、早期の道路除雪対応を要請させていただいて、しっかり対応いただけたということで、私どもとしては大変感謝をしているところであります。ただ、県内まだ孤立集落も存在しておりますし、まだ道路除雪が必ずしも十分な状況ではない箇所が多数あるわけでありますので、引き続き県民生活の安定のために各部局連携して取り組んでまいりたいと考えております。また、中央線についてでありますけれども、特急あずさ、2月15日からすでに5日連続の運休ということで、まだ運転再開見込みがないと報告されています。中信地域、中南信地域と首都圏をつなぐ大動脈であるわけであります。特急列車以外の列車については、運行が再開されてきているという状況でありますので、私の方からJR東日本長野支社の内田支社長に対しては、長野県にとって特急の運行は生活面、産業面、観光面で、大変大きな大動脈であるということをぜひご理解いただいた上で、一刻も早く運行させていただきたいという旨の要請を行わせていただいたところであります。長野支社を通じて本社に対してもしっかりお伝えいただけると思っております。また、併せて、小海線につきましても21日運転再開見込みと伺っておりますが、地域の通学、生活の足として重要な役割を担っている路線でありますので、こちらについてもできる限り早期に再開をいただくようにお願いをしたところでございます。
それから、観光地であります。スキー場をはじめ、県内の観光施設についても大雪の影響をかなり受けているという報告を聞いております。道路交通情報、スキー場の情報、気象情報等について、お越しになられる皆さま方には正確な情報を発信していきたいと思っています。県、あるいは県の観光協会、そしてそれぞれの市町村の観光協会のホームページから現状をしっかり発信することによって、ぜひ、大勢の皆さま方が、災害のニュースがかなり流れておりますので、安全にお越しいただけるところも回避されるようなことがあってはならないと思いますので、そういう意味で、正確な情報発信に努めていきたいと思っておりますし、また、ツイッターとかフェイスブックの活用も非常に重要な有効な手段だと考えておりますので、旅館、ホテルあるいは観光施設関係の皆さんにも、こうした情報発信にご協力いただきたいと思っております。
それから農業被害についてであります。2月18日現在の数字でありますが、県内58の市町村でパイプハウス等の農業生産施設3,634棟が倒壊する等、大きな被害が報告されております。被害に遭われている農家の皆さま方は大変な状況でありますが、衷心からお見舞いを申し上げたいと思います。県としては引き続き被害調査をしっかり行っていきたいと、その上で被害の詳細を把握して、対応していきたいと考えておりますが、まず、JA等と連携して、農業改良普及センター、家畜保健衛生所による農作物、家畜の管理に係る技術指導を行ってまいります。また2月18日から県内10カ所の農業改良普及センターに「被害農業者相談窓口」を設置しております。ぜひ被害を受けられた皆さんは、お困りごと等相談をしていただければと思います。被害農家に対する支援につきましては、市町村等とも連携して農作物等の災害緊急対策事業の発動を視野に入れて、農業者の経営への影響が最小限になるよう対応していきたいと思っています。
それから、山梨県が大変甚大な被害を受けていると、長野県も大きな被害を受けましたが、まだ山梨県の場合は孤立している方々が大勢いらっしゃるというような状況でありますので、危機管理部の職員を2名既に派遣しております。長野県として山梨県に対してもできる限り支援をしていこうということで、状況把握ができるように職員を派遣しておりますが、当面、道路除雪が最も重要な課題でありますので、本県の除雪車、木曽建設事務所にある除雪車、ロータリー除雪車を2台貸し出しするということに致しました。今日の夕方、出発できるのではないか、準備ができ次第、山梨県に向けて出発してもらおうと考えております。山梨県との関係、長野県もさまざまありますので、しっかり応援させていただきたいと思っております。
それから、財政的にもかなり、市町村を含めて、支出が除雪等を中心に多くなってくるわけでありますので、明日、東京出張の予定が入っておりますが、その際、今回の雪害に対して県及び市町村に対する特別交付税措置について国に対して要請をしていきたいと考えております。いろんな状況が動いておりますので、災害の状況については、この後の災害対策本部で各部局から報告される予定でありますが、今まで数値的な報告以外のことで私の方からお伝えをしておく必要があることについては以上でございます。よろしくお願い致します。
信濃毎日新聞 牛山健一 氏
今回の災害の特徴の一つは、県境付近の標高の高いところで、どうしてもいっぱい雪が降って、そこが大変ネックになったということなんですが、まさに山梨県ですとか、群馬県ですとか、こちらの方との情報共有ですとか連携という、例えば知事同士の会談だとかされていたのかどうかとか、県同士の連携についてよろしいですか。
長野県知事 阿部守一
隣県との関係性は大変重要ですので、今回は直接知事同士では話はしていませんが、危機管理監の方で適宜連絡を取り合って対応してもらっています。県の方から山梨県等にはヘリコプターの救援等も、これまでも出動させていただいておりますので、引き続きしっかりと協力し合った対応を進めていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 牛山健一 氏
それから大きな交通機関とすれば、最後に残っているのが中央東線の「あずさ」の部分だと思うのですが、やはり新幹線と比べて、どうしても、ちょっとした大雨でも止まったりですとか、長野県民の、中南信の大動脈として負っている部分の大きさの割に、交通機関として弱いなと感じるのですが、中・長期的に見て中央東線というものを、どうしていったらいいのかということを知事からお聞きしたいのですが。
長野県知事 阿部守一
中央東線については、これまで山梨県と一緒に高速化であるとか、利便性の向上であるとかを求めた取り組みをしてきておりますので、今後も引き続き関係する市町村、そして山梨県とも連携して取り組んでいきたいと思っています。
信濃毎日新聞 牛山健一 氏
すみません。それから別件ですが、昨日、自民党の小委員会で教育制度について、かねがね文科省の審議会ですとかで検討されてきた首長の関与の強化と言いますか、そうしたことについて見直し案というのが固まったということなんですが、教育長と教育委員長を一本化した形の教育行政のトップを、首長が直接、任命・罷免できるという、知事もかねがねおっしゃっているような部分での強化が行われる内容なんですけれども、もう一つ、自治体内でのそういった首長と教育委員会との関係ではなくて、国と自治体との関係において、国の方が教科書の採択ですとか、それからいじめ再発防止だとか、国が地方自治体の教育行政に関与を強める内容にもなっているのですが、この二つの点について、知事のご見解をお伺いします。
長野県知事 阿部守一
それは、自民党の見直し案というのがまとまったんですか。ちょっと詳細の中身を見ていませんが、これまで申し上げてきた観点で、この案に対しての直接のコメントにはならないかもしれないですけれども、私の考え方としては、やはり最終的な責任は、教育分野であっても、選挙で直接選ばれる首長が持つのが適当だと思っています。そういう意味で、今回の制度がどういう形になっているかあれですけれども、まずそういう方向にしていただきたいということと、国と地方との関係は、私は教育に関する国の関与は必要最小限にするべきだと考えておりますので、どこまでどういう形の関与が想定されているのか分かりませんけれども、今の現状以上に関与をする必要性というのは、率直に言って私は感じていません。
信濃毎日新聞 牛山健一 氏
ありがとうございました。
信越放送(SBC) 清水秀行 氏
大雪の関係で、関連しての質問ですけれども、県境の国道でありますとか、今回自衛隊の出動も要請するという形になりましたが、事前に北海道とかでは、県の管轄ではないというところもあるんでしょうけれども、大雪が予想されてですね、その際に事前に通行止めにして、今回のような立ち往生であるとか、そういったものを防ぐようなこともやられたというふうに聞いておりまして、県として、今後、まだ災害が継続中ですのであれですけれども、知事として通行止めに関してですね、何か改善点があるかという質問なんですが。
長野県知事 阿部守一
そうですね。太田国土交通大臣も、通行止めについては早めの発動をということで発言されているようでありますので、われわれも国の考え方を把握した上で、県としてどういう対応が必要なのかということは、しっかり考えていきたいと思っています。
日本放送協会(NHK) 原田季奈 氏
県のまとめですと、孤立集落はかなり改善されているような形を受けますけれども、実際はそこの統計に入っていないような、個別の民家で一人で動けない状態の方とか、そういう方たちを市町村の職員が雪をかきながら探しにいっている状態が続いているという話を聞いています。実際そういう連絡が取れないようなところにいる方がもっとも危険だという場合も考えられますけれども、このような状態を知事はどのように考えているかということと、県として何かそういう市町村に対して、対応していくなど考えがありましたら、教えてください。
長野県知事 阿部守一
長野県は集落が散在している地域も多いわけでありまして、今お話があったような、必ずしも孤立集落というくくりにはなっていないけれども、自分の家の前までなかなか車が入れないような状況だっていうお宅も、今お話あったようにあり得るだろうと思います。これは、一義的には基礎自治体である市町村の方で、状況を把握して対応していただくというのが原則だと思っていますが、とは言え、今回非常に広域にわたる状況でありますから、私の方から市町村には一応全部聞いてもらったんですよね。
長野県危機管理監 久保田篤
孤立集落につきましては、全部地方事務所通じまして市町村と当たっている中で今上がってきておりますので、そういう個別の事案はいろいろあろうかと思いますけれども、私どもで把握しているのはこれまで発表してきたものであります。
長野県知事 阿部守一
市町村には、県としての応援が必要なときには、それはしっかりわれわれがサポートするということで、お伝えをしてきているところでありますので、そういう意味で、今お話あったようなケースは、私もしっかり対応を考えなければいけないところだと思いますが、県が考えるのか、市町村が考えるのかで言えば、市町村で一義的に対応してもらうということであります。そこで、カバーできない、例えば物資やヘリを送ってもらいたいとかですね、そういうところについては、これはわれわれとして、最大限応援をさせていただきたいと思っております。
日本放送協会(NHK) 原田季奈 氏
すみません、もう一件お願いしたいのですが。除雪作業を国・県、あとは市町村を含めて、かなり急ピッチで進められているとは思いますが、なかなか進んでいないのが現状かなというふうにも感じています。どんなところが難しいのか、またどういうところがなかなか進んでいかない、課題として挙げられるのか、考えがあれば教えてください。
長野県知事 阿部守一
そうですね。今回の場合は、比較的、県内、これ日本全体もそうですし、県内でも雪が豪雪地帯に豪雪が降ったということよりは、豪雪地帯以外のところで非常に大量の雪がこれまでの観測史上にもなかったような量の雪が降ったということが一番の要因だろうと思います。そういう意味では、同じ量は降っても通常の除雪に慣れているような地域とそうでない所の差が一つあると思います。それからもう一つ国道で滞留した事例等もあるわけでありますけれども、これについては道路の啓開というか、道路の開通まで時間を要してしまったのは、やはり何て言うか、車両が道路上に運転手の方が離れて存在しているというようなケースもあった中で、通常円滑に動いているときの除雪以上に除雪に要する労力が必要だったと、そういうことが重なってですね、今回のような状況になったと思っています。詳しい状況については、災害が一段落した段階で今みたいな点も含めてですね、しっかり振り返って検証しなければいけないだろうと思います。
日本放送協会(NHK) 原田季奈 氏
すいません。最後にもう一つ。農業被害であるとか、あとは物流が滞っていることによって県内の経済にも大きな影響があるかなと思っています。例えば、激甚災害の指定を要請している県もありますけれども、そういった県として今後の対策として何か挙げられるものがあれば教えてください。
長野県知事 阿部守一
はい。先ほど申し上げましたように、財政的には特別交付税の要請ということをしていきたいと思っています。激甚災害の適用については、基本的には公共施設災害が中心になっておりますので、長野県、今、先ほど申し上げたように、雪の被害で公共施設に対しての直接的な被害が相当程度、例えば風水害のようにですね、今起こっているような状況ではないんで、そこは災害の状況をわれわれしっかり把握した上でですね、必要があれば政府に対しては要請をしていきたいと思っています。
読売新聞 安藤奈々 氏
2点お伺いしたいんですけれども、大雪災害についてなんですが、先ほど孤立集落の話が出ましたけれども、天龍村や泰阜村の孤立状況については、県のまとめよりも報道の方が先行したかと思います。そうして市町村ですとか、また国道事務所、出先の地方事務所などの連携について今後の課題を一つ知事の見解をお伺いしたいということと、もう一つは山梨県との連携は先ほどお話ありましたけれども、軽井沢の国道のこと、バイパスを考えると群馬県との連携も大変必要だったかと思います。その点、連携がどうなっていたか、今後に何か課題があるのか、その2点お願いします。
長野県知事 阿部守一
国とか、市町村との連携っていうことと隣県ですね。
読売新聞 安藤奈々 氏
そうですね。前段は市町村とか出先機関、また国道事務所も今回は連携が必要だったと思うんですけれども、その点で県から情報提供を促すようなことをもう少し踏み込んだことが必要だったのではないかと考えますけれども。
長野県知事 阿部守一
そうですね。今まだ災害対策続行中でありますから、こうだった、ああだった、災害対応は振り返って考えれば、この時こうした方が良かったなっていうことはままあり得ると思います。ただ、そんなこと言ってないで、前に向いて進んでいかなければいけないんで、しっかり取り組んでいきたいと思いますが、市町村との連携は、例えば、携帯の電話を共有しましょうという、電話番号を共有しましょうということで、県と市町村の協議の場でそういう話をさせていただいて、今回、軽井沢、御代田、小諸、茅野、富士見、各市町村長と私直接お話をさせていただいて、あれやっといて良かったなと正直思っています。これやはり県と市町村、さっきの孤立の話もそうですけれども、どうしても、まずは一義的には市町村が対応していただいて、それを補完するという関係になっていますし、またそうじゃないと県がおせっかい焼いてがんがん介入していくとうまくいくものもうまくいかなくなっちゃうんで、そういうこともあるんで、われわれとしては市町村の要請をしっかり、迅速に対応できるような体制というのは常に作っておく必要があるだろうなと思っています。そういう意味では、これからもそこら辺の意思疎通がしっかり行えるようにですね、対応したいと思いますし、先ほど国土交通省とか地方整備局とか国道管理事務所、それからNEXCO中日本、東日本の話をさせてもらいましたが、自衛隊も含めてですね、やっぱり平素から顔の見える関係をつくっておくと、災害時には話がしやすいんだと。会ったことがない人と電話で話すのと、この人はこういう感じの人だといって、思って話すのはだいぶ感じが違うんですね。そういうことは必要だし、今回はそういう点はかなり役に立ったと思っています。群馬県との連携は危機管理監の方で再三、連絡を取ってもらっていますので、久保田さんの方でちょっと補足してもらえれば。
長野県危機管理監 久保田篤
群馬県の危機管理監と電話で何回かお話ししました。ちょうど国道の関係は群馬県と接しているものですから、情報がなかなか、私ども独自に入らないことがありまして、群馬県の方の状況とか、そういうのについては複数回連絡を取らせてもらった経過がございます。以上です。
読売新聞 安藤奈々 氏
ありがとうございます。一点、携帯電話を共有しましょうという部分は。
長野県知事 阿部守一
携帯電話の番号ね。
読売新聞 安藤奈々 氏
番号を自治体の担当者と、っていう意味で。
長野県知事 阿部守一
県と市町村の協議の場で、要は、伊豆大島の災害の時に大島の町長となかなか連絡がつかなかったっていう話もあって、もう辞められちゃいました猪瀬都知事が関東知事会の時に、首長同士の連絡大事だからっていうお話があったのを受けて、県と市町村の協議の場でそういうことやりましょうということで、私の公用携帯に全市町村の携帯番号全部入っているんで、それは非常に役に立ったなと思っています。
毎日新聞 小田中大 氏
農業被害の関係でなんですけれども、先ほど、災害緊急対策事業の発動も視野に対応していくということでお話ありましたが、パイプハウスの倒壊等でいくと、水稲、稲作ですね、やっている農家の方からすると、3月頃からすじまきといって種苗をですね、作る作業に入っていくので、早めに対応してもらわないと、なかなか稲を植え付けるまでに間に合わないんじゃないかっていう話も出ていますが、この対応の時期、発動についてはいつ頃までにっていう目途はありますか。
長野県知事 阿部守一
なるほど、それは早くやらなきゃいけないけど、そのスケジュール感は農政部の方から。
農政部農業政策課長 山本智章
緊急対策事業につきましては、発動要件がありまして、こういう災害ですので多分発動要件に該当すると思われますけれども、まだ被害の状況の全容が把握できてない状況でして、被害額もまだ算定されてない状況ですので、できるだけ早く調査をしまして、被害の全容が分かってきた段階で、また知事とも相談して、緊急対策事業の発動をできるだけ速やかに考えていきたいと考えています。
毎日新聞 小田中大 氏
もし続けていいんだったらあれですけど、そのできるだけっていうのは要は、時間的スパンが例えば1週間とか2週間とか今月内とかそういうのもあると思うんですけれども。
農政部農業技術課長 北原富裕
災害対策の緊急事業の事業発動はともかくといたしまして、水稲の、今ご指摘のありました苗、育苗、それから野菜の苗の育苗も、やはりそのハウスがかなり被害を受けておりますので、現在、どの地域でどのくらいの被害があるのか、それに対して育苗ハウスが使えるのか使えないのか、使えないとすればどの程度の影響があるのか、こういうものを早急に調べまして、その中で融通のきくような対応ですとかそういうものをこれから大至急やっていきたいということで、調査に入れない地域もございますのでいつ頃までというのは明確に今、お答えできませんけれども、これからの農業生産に極力影響のないように対応してまいりたいと考えております。以上です。
毎日新聞 小田中大 氏
お手数お掛けしました。あと一点、全然別件で申し訳ないんですけれども、国の方でですね、自然エネルギーの関係で、固定買取制度の価格の見直しを今進めて、2月17日も一応、会議あったんですけれども、その中で洋上の風力発電については値上げをしていくっていう方向性は出ているんですが、一方で長野県のみたいに太陽光発電についてはコストが下がっているので再度価格を引き下げようという話が出ていまして、引き下がる方向性になりそうなんですが、知事は自然エネルギー評議会の方で役員も務めてらっしゃって推進派でいらっしゃるわけですけれども、今回そのように価格がどんどん下がっていく、太陽光ですね、下がっていくことについて何か、もうちょっと維持した方がいいんじゃないかとか、ご所見があればちょっとお伺いしたんですか。
長野県知事 阿部守一
どれくらい下がろうとしているのかしら。これは、要は、私は太陽光発電の補助金を創ることに対しては、そうではないやり方で広めていきましょうということで進めてきています。固定価格買取制度も、未来永劫高い価格で買い取らなければ普及しないというようなことでは困るんで、普及に従って適切な価格設定というものは当然あり得るだろうと思います。今の具体的状況もし分かれば。
環境部温暖化対策課企画幹 田中信一郎
現在固定価格買取制度でどのように価格が決まるのかと申しますと、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法の第3条第2項におきまして、具体的な要件が並べられまして、それに基づいて経済産業大臣が決定するものになっております。また決定に当たっては調達価格等算定委員会、いわゆる第3者委員会の意見を聞いて、その意見を尊重しなければならないとされております。また附則の第7条におきまして、施行から3年間は特別に利益に配慮すると定められております。またその調達価格等算定委員会は報告書におきまして利益率5、6パーセント程度が設定すべきもので、この配慮すべき3年間は1、2パーセント程度上乗せし、収益率7、8パーセントが適切であると報告をしています。すなわちこうした利益率がしっかり確保されるという前提で客観的な要素に基づいて価格が下がるということは全く問題がないものだと担当課としては認識しております。ただですね、その価格の決定が国の行政機関の裁量によって高くなったり低くなったりするというのはこれは法律の趣旨に反するということになりますので、そうしたことはなかろうと認識をしております。以上です。
市民タイムス 渕上健太 氏
豪雪の関係なんですが、先ほどJR東日本長野支社に今日要請されたということだったんですが、文書で本日要請したということですか。
長野県知事 阿部守一
こういう状況で文書を作って持っていくみたいなことはやりません。私が支社長に直接連絡、電話をさせていただいて、長野県の状況をお話しをした上で要請をさせていただきました。
市民タイムス 渕上健太 氏
あとJRの5日間、あずさが不通になっているというのは異例な状況だと思うんですが、JRの対応について知事はどのようにお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
JRとしても全力で取り組んできていると。あずさの重要性についても十分認識をしているということでありました。そういう意味でJR全体を挙げて、一刻も早くこのあずさを通行させてもらうことと、小海線の再開に期待をしているところであります。しっかり受け止めていただいていると思っております。
市民タイムス 渕上健太 氏
ここまで遅れている原因について何か説明はありましたでしょうか。
長野県知事 阿部守一
例えば安全運行するための標識とかですね、そうしたことも今回の災害で影響を受けているという趣旨のお話がありました。技術的な話を私が細かくやり取りしたわけではありませんけれども、JRとしてもあずさの運行については、できるだけ早く考えなければいけない課題であるということは十分ご認識いただいた上で、安全運転の確保という観点から検討されているという状況だろうと思います。
市民タイムス 渕上健太 氏
別件ですけれども、今日松本の市議会の定例会の提案説明で菅谷市長が県立大に関して、少子高齢化であるとか既存の私立大などの競合で慎重な対応を求める声がある中で、県民の理解が得られていない中で予算化する動きというのは通常の感覚からすると極めて拙速の感が否めないという発言をされたということで、県財政の厳しい実情も含めて慎重かつ危機感を持って検討をしてほしいという発言をしたということなんですが、これについて知事のお考えをお聞きしたいのですが。
長野県知事 阿部守一
どういうご発言をされたか分からないんで私はコメントはしないほうがいいと思います。そういうやり方で間接情報でやり取りをすると真意が伝わらないことがありますので、その点についてコメントは差し控えたいと思います。
市民タイムス 渕上健太 氏
今後、例えば菅谷市長と見解の隔たりを埋めるような試みというようなことは考えていらっしゃいますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これは県の施策でありますから、まず私は松本大学の学長とお話をぜひしたいと思っています。加えてこれは県が進める施策でありますから、松本市がどういう考え方でどういうご発言されているか承知しておりませんけれども、これは当然県議会なり私どもが責任を持って判断していく課題だと思っています。
市民タイムス 渕上健太 氏
ありがとうございます。松本の学長とのお会いする件については、今状況はどういう状況か教えてください。
長野県知事 阿部守一
仮に菅谷さんが市議会でおっしゃっているのであれば、私に対して先ほどのホットラインの話もありましたけれども、直接ですね、ご意見をぜひ伝えていただければ真摯(しんし)に考えていきたいと思っています。
市民タイムス 渕上健太 氏
住吉学長とお会いする件については今どういう状況か今ちょっと教えてほしいのですが。
長野県知事 阿部守一
それは・・・大学準備室いるかな。いない?
市民タイムス 渕上健太 氏
じゃあ後で聞いてみます。
長野県知事 阿部守一
今日ちょっと災害対策本部会議があるので、ちょっと時間がずれる予定になりますけれども、清泉女子大の学長のところには本日お伺いをさせていただこうということで考えています。で、他の大学とも準備室の方で私との日程の調整をしているところだと思います。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
冒頭お話がありました、まず山梨県の応援の話ですけれども、危機管理部からお2人の方、それからロータリー除雪車木曽建から2台ということですけれども、一つは期間と、当面の期間とですね、派遣の期間とそれから職員の方の役割についてはどんなことを今のところお考えなのかというのと、それから除雪車については県内もまだまだ除雪が十分行き届いてない中での派遣になりますから、これは車種というかそのロータリー除雪車での対象となるような道路の例えば幅であるとか、そういうものの条件もあるでしょうし、それからまた県内の状況を加味した上でもこちらを優先順位をこちらに置く理由についてもう少し詳しくご説明をしてください。
長野県知事 阿部守一
これはまず、県職員派遣をしたのは、山梨県の状況をやっぱりわれわれも直接把握をしておくことが重要だと思っています。これは山梨県の応援ということの視点ももちろんありますが、先ほどの例えばあずさの問題であったり、これ全部長野県の問題と関連してくることでありますので、職員を派遣して山梨県の応援をしっかりしておこうという考えであります。機材、除雪については県内の除雪、先ほども申し上げたようにまだ必要な箇所いっぱいございます。ただ、長野県孤立集落まだ存在はしておりますが、安否確認等行ってきている状況でありますし、除雪について人命に関わるレベルから少しそこまでに至らない状況になりつつあるという認識であります。ただ、反面山梨県側はまだこれはもう完全に孤立しているところがたくさんあるわけでありますので、そういうところに私ども山梨県と比べた場合に、私どもの方が機材は多く所有していると思いますので、そういう観点で応援をさせていただこうということであります。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
そうしましたら、職員の方は基本的には状況把握が主だということだと思うのですが、先ほど申し上げた期間の。
長野県知事 阿部守一
状況把握とそれから向こうの事務の応援も。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
事務応援ということですか。
長野県知事 阿部守一
ちょっと危機管理部の方から。
危機管理部危機管理防災課長 玉井裕司
基本的に連絡調整要員ということでございます。あちらの山梨県側の災対本部なりの情報をつかんでこちらに送ってもらう。それから支援要請があるのかないのか、あるとすればどういった内容なのかといったようなことを情報把握してこちらへ供給すると、そういう役割でございます。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
それから期間の話は。
長野県知事 阿部守一
ちょっとじゃあ期間も危機管理部の方から。
危機管理部危機管理防災課長 玉井裕司
期間については特に終期定めておりません。当面の間ということでございます。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
それから除雪車の方は先ほどのような話、県内よりもですから人命に関わりのある災害がまだ続いているその山梨県内への応援を優先するということだと思いますが、木曽っていうのはけっこう離れているんですけれども、これは何か気象的な条件であるとかどんなところを考慮されて。
長野県知事 阿部守一
これは建設部の方で県内全体を見た上で判断してもらったんで、それじゃあ道路管理課の方から。
建設部道路管理課長 安藤嘉夫
今知事が申し上げた通り、県内の状況を踏まえた中で木曽建設事務所と決定致しました。たまたま山梨県の要請がロータリー除雪車ということで、県内の各建設事務所の状況を把握した中で、木曽建設事務所の方でロータリー7台所有してございますが、こちらの方が出せるということで、ちょっと若干遠いのですが、人命第一ということで派遣することと決定致しました。以上でございます。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
それから大きく2点目ですけれども、先ほどの災害対応の中で、先ほど知事がおっしゃっていらっしゃった、首長さんの携帯番号を事前に協議の場でそれぞれ交換しておきましょうという話になって、先ほどやっぱりそれを実際にやってみて良かったというご感想もありましたけれども、例えばこんな場面でですね、こんな情報についてこの市町村からあったことで非常に対応が早くなったりだとか、どういった役立った実例があるのかというのが一つと、それから逆に災対本部の本部員会議の初回の会合の後にですね、知事が課題として、市町村との情報共有をもう少し早くからできればというようなことをおっしゃっていらっしゃいました。その点についてですね、良かった点とこれから教訓にしなければいけない点と両方になるのかと思いますが、現時点ではどんなところに課題を感じていらっしゃったのか、お話しください。
長野県知事 阿部守一
良かった点というのは、私も市町村長も最終的な責任者です。最終的な責任者と現場の担当者の感覚というのは必ずしも同じではない部分も正直あると思います。そういう意味では私の感覚を市町村長が分かってもらって、市町村長の感覚を私が共有する、要するに危機意識のレベルが共有されるのは、何ていうか、いろんな意味で私が判断していく上では役に立ったなと。要するに、県の組織が把握してくる情報もありますが、市町村長の主観を通した認識というものもあるわけでありますから、その両方で私が判断していくのは非常に役に立つと思っています。それから、もう一つは何でしたっけ。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
もう一つは課題の方を初回の本部員会議の後に、感触としてはおっしゃってらっしゃったので。
長野県知事 阿部守一
これは率直に言って、途中から県職員を市町村へ派遣しましたが、もう少し早めの段階で、こちらから職員を派遣した方が良かったんじゃないかなというのが私の感覚であります。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
今おっしゃった課題の部分というのは、そうしておけばもう少しこういう対応が早くできたんじゃないかなというのは、どんなところに一番顕著に今の問題意識をお持ちになられてますか。
長野県知事 阿部守一
これは災害ですから、どういうところというか全体ですよね。いろんな局面があって、一番私は災害対策をしていく上で重要なのは、状況認識をどうするか。それにはいろんなルートの情報が必要だと。あるいは細々とした情報で判断しなければいけないことももちろんありますけれども、できるだけ情報ルートはいろいろあった方が良いと思っています。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
最後に具体的な課題になりますが、これは県は今回ですね、軽井沢それから佐久の方には自衛隊派遣を要請されました。これは県だけの話ではなくて、と言いますのは、20号の方には、最終的には結果的に派遣は今回はされませんでしたけれども、これは県だけの話ではなくて、当然地元の自治体の意向もあれば、国道ですから道路管理者の意向もありますし、どういうご判断があってその時は派遣しないということになるのか、少しご説明を願えますか。
長野県知事 阿部守一
これはまさに今言った話と関連しますけれども、まず地元の市町村がどういう認識であるかということ、それから今回の場合は国道でありますから、道路管理者がどういう認識でいるかと、加えてわれわれ県としてどう判断するかと。それらを総合して対応するということだと思います。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
今回においては最終的には派遣しないという結果だったわけですけれども、通行止め、滞留の長期化等の現実を踏まえてですね、その判断というのは今回はどんなふうに結果的に評価といいますか、認識されていらっしゃいますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
今回の対応は、自衛隊の災害派遣の要請をさせていただいて、浅間サンライン側から18号の方に展開してもらったという形になっています。これは何というか、自衛隊の派遣人数、当初われわれが要請して活動していただいた頃の、今はまた変わっているかもしれませんけれども、状況では人数的にはかなり大規模に派遣、展開をしてもらっておりますので、そういう意味では、先ほど申し上げましたが、相当程度自衛隊の皆さんに協力していただいたおかげで、道路の啓開作業が進んだという認識であります。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
裏返すと、十三普通科連隊から派遣してもらえる人数の許容範囲というかキャパから考えると、同時期に別の諏訪の方にも派遣するというのは現実的には難しかったというご認識でいらっしゃるということですか。
長野県知事 阿部守一
それはちょっと牽強付会(けんきょうふかい)な解釈でありまして、先ほど申し上げたように自衛隊派遣については、地元の市町村の認識、それから道路、今回主として道路の話でありますから、道路管理者、県、管理、道路と国道は国でありますが、その道路管理者の認識と、われわれ県がどう考えるか、これらを総合的に判断した結果ということであります。
信濃毎日新聞 島田誠 氏
その説明は先ほどわかったんですけれども、その結果についてのご認識、今での評価というのを伺いたかったんですが、まだ災害の途中ですから、それは時期尚早なんですかね。良かった、悪かったというような認識っていうのはもう少し検証しないと分かんないってことですか。
長野県知事 阿部守一
そこは何が良くて何が悪いっていうのは、例えばまさに島田さんおっしゃったように、じゃあ100人の応援体制があったときに、こっちとこっちに分けた方が良かったか、ここだけ集中した方が良かったかってのは極めて判断難しいですよね。で、今回は先ほど申しあげたように、関係する方たちの考え方を踏まえて、最終的には県としての判断をさせていただいて、自衛隊にお願いしているところでありますから、そういう意味でそんなに変な対応ではなくて、極めて円滑に対応していただけたらなっと私は思っています。
信濃毎日新聞 竹村研人 氏
一つだけ県からの情報発信という点で、県側からのメッセージが危機管理情報というのにドライバーの方に向けた発信が17日の日付で掲載されていたかと思うんですけれども、実際の滞留が始まったのが15から16日ぐらいだったと、本来なら、例えば前の地震の訓練の時には、知事が会見してメッセージを発表したりだとか、いわゆる柔らかい言葉で落ち着いて行動してくださいとか、車にはできるだけ残ってすぐ移動できるようにしてくださいとか、いろんな内容あると思うんですけれども、その辺りの市町村を通じて発信するっていうのはもちろんあると思うんですけれども、県としてもっと情報を発信するということはできなかったのかなと思うんですが、その辺りどう考えていらっしゃいますか。
長野県知事 阿部守一
今回国道上の車両に対して紙、どんな紙だったかな、配ってもらっているんですよ。あれは私が配れということで、国道事務所に理解してもらってそういうことをやらせていただいています。なんというか、やっぱり長時間、この災害はなんというか自動車の中でも、例えば1、2時間いるのとですね、数日にわたってそこに留め置かれる状況はだいぶ変わってくると思いますので、緊急時の連絡先であるとか、困ったときの連絡であるとか、必要最小限の情報ではありますけれども、まったく何も伝えないということではいけないだろうということで、そうした対応をしてもらったところであります。
信濃毎日新聞 竹村研人 氏
時期がたぶん16日の夕方くらいだったと思うんですけれども、もう少し早くあったら、早ければ早いほど安心につながるかなと思ったんですけど、その辺り時期的なところをどう思いますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これ災害対応は、何でも早いに越したことがないと私も思います。で、これはいろんな対応をしていく中で、最終的な配布の時期はだいぶ遅くなってしまった感はあるかもしれませんけども、早め早めにですね、夜を迎える中でその前の段階で配布をしてもらいたいと思いましたが、これやっぱり文章作って印刷して現場で一台一台回ってもらうということでありますから、そこはわれわれとしてはできるだけ早くということで努めたわけでありますが、もっと早い段階でするべきであったんではないかと言われれば、そうした側面も私は全く否定はしません。ただこれ災害対応をやる中で、例えば道路の啓開の見通しが立てば、そういった必要なくなるわけでありますから、そうしたものとの見合いで今晩も無理そうだということになれば、やっぱり配ると、今晩大丈夫そうだということであれば、そんなもん配るよりはむしろもっと除雪に力を入れろと、そういう両面の判断が必要な局面だと思います。
長野県知事 阿部守一
ありがとうございました。
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