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更新日:2022年7月4日

知事会見(令和4年(2022年)4月20日(水曜日)16時40分~17時29分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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本文

阿部知事からの説明

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野県知事 阿部守一
 それでは、本日は新型コロナ対応として全県に医療警報を発出するということでお伝えしたいと思います。今の状況認識(会見資料1/スライド2ページ)ですけれども、長野県内は感染力が強いオミクロン株BA.2系統に置き換わりつつあります。そうした中で新規陽性者の数は直近1週間で5050(人)ということで非常に高い水準で推移をしています。そうした中で確保病床使用率も昨晩の段階で25パーセントということで、医療警報の発出の目安25パーセントに達していると、昨晩、少し下がって25パーセントという状況です。そうした状況の中で、医療アラートの3段階の中で一番低い警報を出し、改めて県民の皆さまに注意喚起を行っていきたいと思っています。県民の皆さまと共有する目標ということで書きましたけれども、3段階の医療アラートがあります。「医療非常事態宣言」、「医療特別警報」、「医療警報」、その最も手前の医療警報でありますが、この場でもお話をしていますように、医療特別警報になると社会経済活動にも少しブレーキをかけていかなければいけない状況になると考えていますので、そうならないように医療特別警報の発出の目安である確保病床使用率35パーセント以上にならないようにということを県民の皆さまと共有をしていきたいと思いますし、確保病床使用率の25パーセントを安定的に下回ることができるように多くの皆さまのご協力を頂きたいと思っています。いつもご覧いただいているグラフ(会見資料1/スライド3ページ)ですけれども、確保病床使用率と新規陽性者数のグラフです。第6波の当初の山の時はかなり連動していましたけれども、だいぶこの連動がなくなってきていると、新規陽性者数はどんどん増えてきても確保病床使用率はさほど上がっていかないという状況になっています。医療面での対応をしっかり行っていただいていること、あるいは高齢者の方をはじめ、ハイリスクの方のワクチン接種も進んで行動にもご注意いただいているといったようなこと、こうしたことが背景にあるものと思っています。そういう中で対策として皆さまに医療警報発出に当たってのポイントという紙(会見資料2)をお配りしているかと思いますけれども、今回大きく四つの要点を念頭に置いて対策を講じていきます。まず1点目ですが、県の主たる目標は確保病床使用率をこれ以上上がらないようにしていく、できるだけ下げていくということです。そうしたことを考えますと重症化リスクが高い方、入院リスクが高い方をしっかり守っていくということが重要だと考えています。後ほど呼び掛けについてもお話ししますが、そうした観点でご高齢の方、基礎疾患がある方、こうした重症化リスクが高い方、そしてご家族等への注意喚起を強めていきたいと思っています。また、そうした重症化リスクの高い方と接する方には行動に注意をいただくということと、検査の推奨を行っていきたいと思っています。また、同居されているご家族等に対しては積極的なワクチン接種を検討いただくようにお願いをしていきたいと思っています。また、保健所の業務も非常に厳しい状況が続いています。重症化リスクが高い方が見落とされるといったようなことがないように、重症化リスクが高い方を守ることに保健所等の業務も重点化をしていきたいと思います。これは行政検査であったり疫学調査であったり、あるいは療養中の健康観察、こうした部分も重症化リスクが高い方に重点化をして対応したいと思っています。高齢者の方の陽性者に占める割合(会見資料1/スライド5ページ)です。1月の後半から2月にかけては、比較的高齢者の方のウエイトが高かったわけですが、その後、だいぶ下がって3月24日には4.8パーセントまで下がりました。率も絶対数も下がったわけですが、その後、絶対数も増加し率もやや増加傾向という状況ですので、ご高齢の方が感染しないようにご本人、あるいは周囲の方はくれぐれも最大限の注意を行っていただきたいと思っています。それから2点目ですが、子どもから大人、大人から子どもへの感染を防止するということに対応していきたいと思っています。直近1週間の陽性者の感染経路(会見資料1/スライド7ページ)ですが、不明の方が55.3パーセントということで、なかなか感染経路がよく分からないという状況の方が多くなっています。そうした方を除くと同居のご家族間が24.8パーセントと最も多くなっています。加えてその二つ下、学校が5.1パーセント、保育所等の児童福祉施設が2.0パーセントということで、不明の方が55.3パーセントですから、不明の方を除いた割合でいくと同居の方が約半分、それから学校や児童福祉施設が合わせて十数パーセント、不明の方以外では占めているという状況です。こうした状況を見ますと、やはり子ども同士の感染はなかなか子どもたちの行動を過度に制約すると、教育があったり、子どもたちの育ちに大きな影響を与えてしまうことになりかねないと思っていますので、少しそこら辺は配慮しなければいけないと思っています。次も集団的な感染の発生状況(会見資料1/スライド8ページ)ですが、集団的感染が確認されている施設はひと頃減っていましたが、また全体的に増えつつあります。そうした中で多いのが学校教育施設、それから児童福祉施設の保育所等ですが、ここがやはり多くなっていますので、子どもたちの感染が非常に目立っています。若干高齢者施設、医療施設における集団感染も出てきているということは要注意ですが、依然として子どもたちの感染が多いという状況です。子どもから大人、大人から子どもへの感染を防止するというところに力を入れて対応していくことが必要だと思っています。先ほど申し上げたように、子ども同士の交流を止めさせるわけにはなかなかいきませんので、子ども、大人関係、特にワクチン接種については後ほど触れますけれども、お子さんと同居されているご家族、保護者の皆さまにはぜひワクチン接種を積極的に受けていただくようにご検討をお願いしていきたいと思っています。3点目(会見資料1/スライド9ページ)ですが、オミクロン株の中でもさらに感染力が強いといわれているBA.2への置き換わりが進んでいます。直近のBA.2の検出割合(会見資料1/スライド10ページ)ですが、約4分の3がオミクロン株の中でのBA.2系統という状況になっています。そうした意味では、これまで同じような対応をして、これまで感染しなかったからそれと同じ対策でいいかというと、それだけでは感染が拡大してしまうと思っています。そうした観点で、接触感染、エアロゾル感染、飛沫(ひまつ)感染の三つの感染ルートがありますけれども、このうちエアロゾル感染、あるいは飛沫(ひまつ)感染を防ぐためには、昨日の専門家懇談会においても、布、あるいはウレタン、こうしたマスクではなく、不織布マスクを強く求めてもらいたいというご意見がありましたので、改めてお願いをしますが、ぜひ不織布マスクの着用をお願いしたいと思いますし、私も今少し大きな声で話をしていて申し訳ないですけれども、エアロゾル感染は口から飛び出した小さな粒子が場合によっては空気中に長時間浮遊しているという状況がありますので、もちろん身近な人、近い距離でマスクなしでの会話というのは絶対やめてもらいたいと思っていますけれども、換気が悪い空間で声を出して多くの皆さまがいらっしゃるというような環境も、これはやはり感染が拡大してしまうリスクがありますので、小まめな換気についてもしっかり改めてお願いをしておきたいと思います。感染力が強くなっていますので、また陽性者の数も非常に多くなっていますので、これまで以上に徹底した感染対策をお願いしたいと思っています。それから「検査キットを活用したセルフチェックを事業所やご家庭に推奨」と書きました。当然体調が悪い方は、まず医療機関を受診していただくということが最優先です。診療検査医療機関で検査をしていただくということが重要ですが、「少し喉が痛い感じがするな。」みたいなことで医療機関に行くまでではないのではないかというような症状の方も大勢いらっしゃると思います。そういう方はもちろん医療機関を受診していただくことで対応いただいても結構ですけれども、今市販で検査キットがありますので、ぜひそうした検査キットをお持ちいただいた上で、ご自分で検査をするということもご検討いただきたいと思いますし、また事業所等においては、すでにこうした検査キットを有効に活用されているところもありますけれども、こうした検査キットを積極的に活用いただいて、感染拡大を防ぐためのご協力を頂ければありがたいと思っています。最後4点目ですが、ワクチン接種の推進ということです。今の年齢別ワクチンの接種状況(会見資料1/スライド12ページ)をお示ししていますが、65歳以上のご高齢の方はすでに2回目接種を受けられた方のうち、94パーセントの方が3回目接種を行っていただいています。かなりワクチン接種率が高くなっていますので、そういう意味で今重症者がゼロという状況が続いていますが、多くのご高齢の方がワクチン接種を行っていただいているおかげでもあると考えています。他の年齢層の皆さまは6カ月経過していない方もいらっしゃるので今まさに接種が進んでいる状況です。特にこれから4月、5月は20代、30代、40代、50代の方の接種の順番が回ってきますし、ウエイトが高くなってくる時期です。そういう意味で、当然のことなのですが、ご自身の健康を守る、それから先ほど申し上げたように、周囲の方の健康を守る、特にご高齢の方にうつさないという観点、それから学校や保育所での感染事例が多くなっていますので、子どもたちにもうつさない、あるいは子どもたちからうつらない、こうした観点も特に念頭に置いていただいて感染拡大を抑えるという観点も含めて、ワクチン接種のご検討をいただきたいと思っています。特にこれから20代、30代、40代の方が6カ月経過になってきますが、そうした方がお子さんと同居されている世代でもありますし、また場合によってはご高齢の方と同居されている方も多いと思いますので、ぜひワクチン接種の順番が来た時には積極的な接種の検討をお願いしたいと考えています。それからもう1点、すでに経済団体等にお願いをしていますが、働く方が接種しやすい環境整備の呼び掛けを行っていきますし、県の接種会場においても金曜、土曜、こうしたところの接種のウエイトを上げていきたいと思っていますので、こうした働き盛り世代の皆さまの接種の順番になっていきますので、ぜひ積極的なワクチン接種のご検討をお願いしたいと思います。それから今回の医療警報発出に当たってのお願いということで、1枚紙を最後に付けています(会見資料1/スライド13ページ)。このポイントを踏まえた内容にしていますけれども、今回、重症化リスクが高い方を守るということが第一の手段ですので、そうした方、あるいはそうした方と身近に接する方へのメッセージを一番上にもってきました。まず高齢者、あるいは基礎疾患がある方、そうした方と同居をされているご家族、ぜひ人混みや普段会わない方との会食はできるだけ控えていただくなど、感染しないよう最大限注意をしていただきたいと思っています。県内の陽性者数は過去最高水準になっていますので、これまで2年以上にわたって新型コロナの感染防止対策を講じてきていただいている状況ですが、感染力が強いオミクロン株BA.2、そして感染者数がこれまでの中で最も多い水準だということを十分念頭に置いていただいて、行動いただきたいと思っています。そうしたハイリスクの方とご家庭や職場で身近に接する方には、ぜひリスクの高い行動を取ったような場合には、重症化リスクの高い方との接触は控えていただき検査を受けるといったようなことをお勧めしたいと思います。マスクなしで会話をした、あるいは「3密」空間で長時間過ごしたケースがリスクが高い行動だと考えていますし、また検査についてはハイリスクの行動をしてすぐ検査をしてもなかなか検出されないケースが多くなると思います。そういう意味でウイルスが一定程度増殖するということが検出される上で必要ですので、当該行動からおおむね3日目以降をめどに検査のタイミングを計って検査をしていただければと思っています。従って、そうした間は状況が分かりませんので、ぜひ慎重な行動を行っていただきたいと思いますし、また検査をしたとしても陰性が必ずしも感染していないという100パーセントの証明にはなりませんので、検査の限界がありますのでそうしたことはぜひ念頭に置いていただきたいと思っています。それから県民の皆さまに対しては先ほど申し上げたように、接触感染については手指消毒といろいろなところで消毒液を置いていただいているわけですけれども、エアロゾル感染については先ほども申し上げたように、近い距離でなくても一定程度距離があっても感染してしまう可能性がありますので、ぜひ換気はしっかり行っていただくとともに、不織布マスクを確実に着用していただき、全体としてこれまで以上に徹底した感染防止対策を心掛けていただきたいと思っています。またご家族以外の方と会食、旅行を行う際には事前にワクチン追加接種を受けていただくことを推奨します。宿泊割引については、ワクチン3回接種または検査ということにしていますので、ぜひこうしたことも念頭においてワクチンの追加接種をご検討いただきたいと思います。それからワクチン接種ですけれども、ご自身と周囲の方を守るため、そして感染が非常に多い状況になっていますので、感染拡大を抑えるためにもワクチン接種のご検討をいただきたいと思います。特に先ほどから申し上げていますように、子どもさん、高齢者の方、ハイリスクの方と同居をされている方は、ぜひ積極的なワクチン接種の検討をお願いしたいと思います。もう1点、時短要請に伴う協力金(会見資料3)についてです。まん延防止等重点措置期間中、県内の飲食店等に対して時短要請等を行わせていただいたわけですけれども、協力金をお支払いしています。現時点での申請期限は5月16日ということになっています。これは1期分の申請期限については延長し、2期分の期限と合わせて5月16日月曜日を申請期限としています。ぜひ申請されていない事業者の皆さまには、この期間内に確実に申請をしていただくようにお願いしたいと思います。時々、期間の延長というような要請もいただくことがありますが、この期間内に申請をいただき、県もできるだけ早く支給できるように努めていきたいと思いますので、大変恐縮ですけれども、期限を厳守いただくようにお願いをしたいと思います。私から以上です。

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取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

信濃毎日新聞 井口賢太 氏
 医療警報発出というところで伺います。知事は先週の会見で週明けの状況を見てというところでおっしゃっていましたけれども、きょうで5日連続25パーセントを上回っている状況ですが、改めまして、このタイミングで踏み切った理由というところポイントを教えてください。

長野県知事 阿部守一
 確保病床使用率については先週の金曜日の夜の数字から、25.3、26.1、26.1、27.3、25.0ということでいうことで25パーセントを上回る水準になってきていましたので、先週も申し上げたように、週末は入退院の状況が平日と異なる対応になる可能性があるので、週末の動きを経た週明けの状況を見ていましたが、本日発表分の昨晩の段階で25パーセントということで、少し減少はしていますけれども継続的に25パーセントを上回っているという状況と、それからもう一つは、先ほど申し上げましたけれども、ご高齢の方の占める割合が少し増えているといったようなことを総合的に勘案して、本日、医療警報を発出するという形にしました。

信濃毎日新聞 井口賢太 氏
 それから県民と共有する目標のところに「特別警報の発出を回避し」とあります。これは特別警報発出の水準になりますとどういう状況に陥ってしまうのでそれを避けたいということなのか、その辺のご説明をいただけたらと思います。

長野県知事 阿部守一
 医療特別警報については、この場でも何回か申し上げたように、一定程度強いメッセージ、要請を出していかなければいけなくなるだろうと思っています。これはまだ県としては、その状況を踏まえたメッセージを出していきたいと考えていますけれども、例えばイベント等については感染対策を講じてもなかなかリスクを下げるのが難しいといったような場合には、延期、中止の検討を呼び掛けるといったようなことであったり、あるいは今の時点では、人との接触機会を減らしてほしいといったような形ではなくて、むしろ行動の中身を中心に呼び掛けていますけれども、もう少し全県的に人の動きを止めていくというようなことも視野に入れて考えていかざるを得ない状況になりかねないと思っていますので、そういう意味では、県としては何とか医療特別警報のレベルにいかないように、県民の皆さまにはご協力を頂きたいと思っています。

信濃毎日新聞 井口賢太 氏
 対策のところで言いますと、家庭内感染はどうしても親子間でかかりやすい状況ではあると思うので、ワクチン接種を推奨する以外に何か対策等は考えられますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ここのところは、先ほど申し上げたように非常に悩ましいところだと思っていまして、もちろん学校とか保育所の活動に制約をかけるようなお願いをしていくということも、今後、全くないわけではないですけれども、やはりお子さん自体は重症化リスクが非常に少ないといったようなこともありますし、それからもう一つ、教育であったり、あるいは育ち、成長に対する影響といったようなことを考えると、なかなか子どもたちのところを制約を強めるといったようなことはできるだけ慎重に考えていかなければいけないと思っています。そういう意味では、今回、家庭内の感染をできるだけ抑制していくという上で、ぜひお子さんと一緒に暮らしている皆さまは積極的なワクチン接種をお願いしたいということで、県としては県民の皆さまに呼び掛けていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 井口賢太 氏
 最後に、発出のところで解除のことを聞くのもあれかと思うのですけれども、解除については安定的に25パーセントを下回ったところで解除になるのかなと思いますけれども、その辺は今月末から大型連休も控えている中で、ある程度今の時点で期間を念頭に置いているのか、それとも25パーセントを何日か下回ったらゴールデンウィーク中であったりしても解除になるのか、その辺はいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 もちろん一定期間しっかり見極めていくということが必要だと思っていますし、今お話があったように、これは医療警報とは別の次元で考えていますけれども、大型連休に入ってきますので、そこに向けてのメッセージはまた別途必要があれば発出していくことも考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今の質問と重なる部分もあるのですが、知事が先ほど(会見資料1)スライド3ページの方で見せていただいた1週間の新規陽性者数の推移の数字なのですが、見ますとやや下降トレンドに入っているようにも見受けられます。そういう中でこのタイミングでの警報の発出というのは、後ろに大型連休が控えているということも考慮してだったのでしょうか。知事の今の説明ですと、そういった部分がなかったものですから、子どもの感染が非常に増えていたり、高齢者で一部感染がさらにみられるようになったというような説明があったのですが、時期的なものを考慮した部分ではどうだったのかなということについてお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 先ほども別途必要があればというふうに申し上げたように、今回の医療警報は大型連休が控えているということは全く視野に入れていません。全く無関係で出していますので、連休に向けてのメッセージについて別途出す必要があれば、また出していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 その場合のメッセージを出す基準ではないですけれども、何か知事の中で考えている基準なり感染者数の推移みたいなものはあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 例えば大型連休に向けてのメッセージみたいなものというのは、全国知事会等でも議論になり得るところだと思っていますし、県も、例えば年末年始とか年度末、年度始めとか、そういう時には感染状況とは別の次元で「感染対策強化期間」等で呼び掛けをしてきていますので、今のところ医療警報が出ているのでそうした期間設定をするという考え方ではありませんけれども、人の移動がどうしても活発になる時期に向けてのメッセージということについては考えていくことが必要になってくる可能性があると思っています。
 私の言っていることとここの文章が間違っているみたいで、「大型連休による人の移動の増加を考慮すると、さらに負荷の増大が懸念される」と記載しているので、わたしの発言は撤回しなければいけないかもしれないのですけれど、私の念頭にあるのは、あまりそこは考えていないです。組織的には考えているという状況なので、そこはお詫びをして訂正をしたいと思います。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今のように質問させていただいたのが、アラートの解除の目安というのが発出から起算して10日以上経過をして、その10日という数字が一つ目安になるかと思いまして、そうすると先ほどの質問にもあったのですが、ちょうど大型連休と重なるかなというようになったものですから、その辺がどのように考えていらっしゃるのかなと思い質問しました。その点について、今お答えいただいたので大丈夫です。次の質問をさせていただきたいのですが、今他県の状況を比べますと、長野県のホームページにも他の都道府県との比較というのが毎日掲載してもらっていますが、これは人口10万人当たりの数が首都圏と比べてもほぼ同じくらいまで伸びているような状況です。知事として今長野県の感染状況というのは先ほど非常に拡大しているというような表現も出ていましたが、改めてなのですけれども、どのような状況であると認識をしているのかというのをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 他の大都市部は基本的に減少傾向にあるにもかかわらず、本県を含むいくつかの県は今まだ再びの増加傾向にあるということについては、どういう要因が考えられるのかということについて専門家懇談会でも投げ掛けたりはしていますが、本県の増加の要因としては、一つは先ほどのBA.2に置き換わり、これは都道府県別のデータが手元にないのでよく分からないのですけれども、全国の数字を見ると長野県の方がBA.2への置き換わりが早い傾向にありますので、長野県の感染者数が増えている要因の一つは、BA.2への置き換わりではないかと思っています。それからこれも都道府県別のデータを見ると、大都市部を見ると子どもさんがうちの県のように突出して増えているという感じでもない状況ですので、長野県の増えている要因というのは、子どもさんの感染ケースが多いということが要因ではないかと思います。ただ、どうして子どもの陽性者数がほかの大都市部以上に増えてきているのかということは、なかなかそこの要素は明確な要因は分からないと思っています。そうした点についてはぜひ国においてしっかり分析をしていただけるとありがたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今の点に関連して、今後の見通しというのは非常に予測することが難しいのですが、今おっしゃっていただいたように、子どもから感染が広がっていくというのは今までなかなかなかったパターンかなと思います。重症化するリスクが少ないとはいえ、ご家庭で感染が広がりますとお父さん、お母さんが出勤できなかったりとか社会に与える影響はかなり大きいかなと思います。そういった意味で今後の見通し、コロナの感染傾向に加えて社会経済活動への見通しというのは、知事が今どのように考えていらっしゃるかというのをお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 全くご指摘の通りでして、これは基礎疾患があるお子さんたちにはワクチン接種を積極的にお勧めしていますが、一般の健康な子どもたちは重症化リスクがないということもあるので、小児のワクチン接種についてはご家庭でよく相談してメリット、デメリットをよく勘案していただいた上で判断いただきたいということでお願いをしています。ただ、今お話があったように、子どもさんから家庭内に感染をして、例えば医療従事者等が働けないといったようなケースもありますので、そういう意味では、先ほど申し上げたような家庭内での感染に注意をいただく、家庭内だとなかなか注意するのも限界がありますので、そういう意味ではワクチン接種をぜひ積極的に検討をいただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今の質問で、今後の見通しみたいなものでもし何かそういうものがあればお願いします。

長野県知事 阿部守一
 今後の全般的な見通しは、先週新規陽性者数が800人を超える日が続いていました。840(人)、868(人)、830(人)、823(人)という状況が続いていました。本日発表分が723(人)で前の週で840(人)でしたので、800(人)を下回っています。ここからあと3日800(人)台、あるいはそれ以上いくのか、あるいは800(人)台の手前で止まっていくのかというのが、さらにこれから伸びていくのか、あるいは横ばいから減少に転じていくのかのある意味、試金石になるのかなと思っています。そういう意味では、これから数日の陽性者の出方という部分については、よく注目をしていかなければいけないと思います。そういう意味で、全国が必ずしも同じような状況ではないので、なかなか率直にいってどっちに振れるかは見通しづらいと、ただ、きょう、こういう形で医療警報を出させていただいて、特にご高齢の方等については、より行動には注意をいただくように呼び掛けていきますので、ここから何とか確保病床使用率もそうですし、ワクチン接種の推進等によって新規陽性者数も減少していけることを願っていますし、そのように取り組んでいきたいと思っています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 確認なのですが、1ページ目(会見資料1/スライド2ページ)にありますように「感染急拡大に歯止めをかけて社会経済活動をできるだけ維持することが急務」とありますけれども、考え方の確認なのですが、特別警報までいってしまうと、先ほど知事がおっしゃったように、ある程度強い制約、行動制限みたいなものがやらざるを得なくなるから、今回はそこにいかないように医療警報を出すけれども、いかないように比較的行動は縛らない感じでのお願いをするというような認識でよろしいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 社会経済活動にあまりブレーキを踏まない形での警報という認識です。もちろんいろいろな注意喚起はしていますし、不織布マスクを着けてくださいとか、いろいろなお願いをしていますけれども、こうしたことはやってはいけないみたいな社会経済活動そのものに影響を与えるような要請というのは、基本的には医療特別警報以上の段階で強めのアラートにしていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 今回の四つの要点のところなのですけれども、前の方の質問とも関連するところであるのですが、受け止め方をどのように考えたらいいのかなというのが迷うところでして、今回の四つの要点を絞ったお願いというのが、これまでも呼び掛けていた感染対策というところは直近のトレンドに基づいて改めて整理をし直して提示をしたということなのか、それとも別の資料にもこれまでのお願いと変わった点というので下線が引いていたりもしますけれども、少し踏み込んだ形で見直したということなのかこれはどちらの方で捉えたらいいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 お話があったように、今までも当然似たようなお願いはしている部分があります。今回こういう形で、ポイントという形でお示ししたのは、例えば次の全県医療警報を発出しますという文章を読んでいただくと、ずっといろいろなお願いを書いていますが、一体どこに重点が置かれているのかとか、どこが今回強調される点なのかというのはたぶん分かりづらいと思いますので、そういう意味で県の今回の対策を行うに当たっての重点的なものを分かりやすくお示ししようと作ったのがこのポイントです。もちろんこれまでと同じ点もありますが、これまでと変わっている点もあります。最初のページで申し上げますと、例えば身近に接する方に対する検査の推奨といったようなことはこれまで特に取り立ててやってきていませんし、例えば行政検査、疫学調査、健康観察、こうしたものもハイリスク者の方に重点化するということについて、保健所業務については一定程度そういう方向を出していますが、健康観察等も含めて明確に重点化をしていきたいと思っています。それから、例えば、要点3のところで言えば検査キットを活用したセルフチェックというようなことについては、もちろんこれまでもいろいろな検査を行ってきていますし、すでにそうした取り組みを行っていただいているところもありますが、今回特にこうした点については保健所業務の重点化ということの表裏で、やはり県民の皆さまに広く感染防止対策も含めて協力していただきたいという趣旨で、特に強調しているところです。そういう意味では、これまで言ってきている部分と重なっているところもありますが、今の局面において県が特にお伝えしたい点をこの要点の四つにまとめさせていただきました。

長野朝日放送(abn) 山岸玲 氏
 今の知事のお話を聞いて恐らく高齢者や基礎疾患のある方などハイリスクの方と接する方やご家族というのは、小さいお子さんがいる家庭もそうだと思いますけれども、かなり今までも十分気を付けている方が多いのかなと、私は周りを見ていると思うのですけれども、そういう方からするとこれ以上何をしろというのだという方もいると思うのですけれども、そのようにむしろ受け取ってしまわれるような方に、何か知事から改めて重ねてメッセージがあればお伺いいたします。

長野県知事 阿部守一 
 大変ありがたいご指摘いただきありがとうございます。例えば、高齢の方と接するようなお仕事をされている方、医療従事者とか高齢者施設の方とかそうした方はこれまでも非常に細心の注意を払っていただいていると思っていますし、そうした方と同居されている方も十分に注意をしていただいていると思っています。ただ、今回改めてこうしたお願いをしているのは、一つは、先ほどご覧いただいたように、やはり施設内感染もまた少し増加しつつありますし、高齢者の陽性者に占める割合と絶対数もまた少しずつ増加基調にありますので、注意をしていただいていると思っていますが、改めてこうした状況も共有をさせていただいた上で、注意喚起を図らせていただくことが必要だと思っています。対策を講じたり、あるいは感染防止いろいろ気を使っていただいても、先ほど申し上げたように、ウイルスの方がデルタ(株)からオミクロン(株)に変わり、オミクロンの中でもBA.2系統に変わりということで、同じ対策をしていても感染してしまう可能性が高くなってしまっているという状況でありますので、そういう意味では、重ねてのお願いで大変恐縮ですけれども、ぜひこうした点にご留意いただきたいと思っています。
 ありがとうございました。

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