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更新日:2023年3月6日

知事会見(令和4年(2022年)9月1日(木曜日)14時31分~15時23分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. スタートダッシュ・アクション2022について

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取材者からの質問

  1. スタートダッシュ・アクション2022について

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本文

阿部知事からの説明

 1 スタートダッシュ・アクション2022について

長野県知事 阿部守一
 本日から私の県知事としての4期目の任期がスタートしました。県民の皆さまからご支持をいただき再び知事として仕事をさせていただけることを大変ありがたく思っていますし、また同時に責任の重さを痛感しているところです。県民の皆さまに選挙期間中訴えてきたことを中心に政策を実行して、本当に希望と安心に満ちた長野県づくりのためにこれからも全力を傾けていきたいと考えています。メディアの皆さまにもぜひ、引き続きのご支援ご協力を頂ければありがたいと思っています。きょうは、先ほど部局長会議で私の公約も示しながら「スタートダッシュ・アクション2022」(部局長会議資料)ということで、まずは当面力を入れて取り組んでいく10の項目について共有をしました。もとより選挙公約121項目ありますけれども、私としては原則として実現していきたい、次期総合計画に反映をしていきたいと思っていますが、総合計画を待たずともできることもあります。そういう意味で、10の項目についてまずは実行していきたいと思っています。一つ目が「県民との対話集会」ということで、今回の私の公約の基本的な部分が「対話と共創」ということを打ち出しています。今回選挙で県内各地回った時に最も私が言われたことは、いろんな政策についてのご意見もありましたが、もっと地域に出掛けてほしい、もっと対話をしてほしいという声でした。率直に申し上げて3期目は東日本台風災害であったり、新型コロナウイルス対応であったりでなかなか県内回ることができませんでしたので、その部分を取り戻さなければいけないということも含めて、できるだけ早くすべての市町村を回って市町村長の皆さまとの対話、それから県民の皆さまとの対話を行っていきたいと思っています。それから二つ目は県民参加型予算の試行ということで、どうしても市町村と違って県の場合は、住民の皆さま県民の皆さまからすると、ややもすると遠い存在になってしまいます。県政を身近に感じてもらう、あるいは県政に参加すれば県政が動くんだという実感を持ってもらわなければいけないと思います。そういう意味で、県予算のプロセスに県民の皆さまに参加いただける仕組みを考えていきたいと思います。まずは、来年度予算において試行的に実施をしていきたいと思っています。それからアフターコロナを見据えた対策の推進ということで、発生届の取り扱いをどうするかということについては、今、内部的に検討しており、あす県としての考え方をお示ししたいと思っていますけれども、きょうもこの後、全国知事会で発言しようと思っていますけれども、いずれにしても季節性インフルエンザのような対応に新型コロナの対応は変えていかなければいけない、ずっと今のような体制を続けていくわけにはいかないので、国に対してもロードマップ、具体的な段取りを示してほしいということを強く求めたいと思いますが、県としても人に言うだけではなくて、どういう形で対応していくのが望ましいのかということを、医療関係者の皆さん、あるいは松本市、長野市、保健所の皆さんとも考えていきたいと思っています。その一方で水際対策の緩和の方向性も示されつつありますので、インバウンド誘致等も含めて、経済の再生に、いつまでもコロナで足踏みすることなく取り組みを進めていきたいと思っています。それから、今回の選挙で物価高騰対策しっかり取り組みますということを強く訴えました。6月補正における【第一弾】に引き続きまして、9月補正で【第二弾】を打ち出していきたいと思っています。県民の皆さまへの支援、あるいは飲食、観光、農業等の産業に対する支援、必要性が高いものについて9月補正予算で計上し、速やかに実行していきたいと思っています。それから、ゼロカーボン社会共創プラットフォーム、気候変動の問題も直面する大きな危機の一つだと考えていますけれども、さまざまな分野の多様な主体との共創ということで、行政だけではなかなかゼロカーボン社会を実現できませんので、このプラットフォームをつくって、そして人が集まるように長野市内に場も置いて、プラットフォームを動かしていきたいと思っています。まず、今月中にスタートさせて2030(年)、あるいは2050(年)を目指して非常に短期間で集中的にいろんな取り組みをしなければいけませんので、脱炭素に向けた取り組みを加速化していきたいと考えています。それから6番目の給付型奨学金制度、これは寄付を頂いた財源を元にしながら、所得階層が低い一定年収未満の世帯の中で、大学等への進学を希望される若者に対する給付型の奨学金制度を創設していきたいと考えています。来年度スタートできるように取り組んでいきたいと思っています。格差社会と言われていますけれども、少しでも経済的な課題を抱えている若い人たちが希望を持てるように取り組んでいきたいと思っています。それから、信州自然留学(山村留学)の推進ということで、県内でも古くから山村留学取り組んでいるところもありますし、また一方で関心を持っている地域もあります。長野県の場合はいわゆる中山間地域をクリエイティブ・フロンティア※(これからの時代をけん引する新しい生き方や暮らし方、価値を創造できる最先端の地域)にしていこうということを現行の計画の中で位置付けているわけですけれど、今自然の中で子育てをしたいというニーズが非常に高くなっています。全国に先駆けて信州型自然保育、信州やまほいくの制度も創設して、長野県で子どもを育てたいという方たちを引き付ける一つの要素になっていますけれども、ぜひ信州自然留学(山村留学)も今の取り組みをさらに発展させていきたいと思います。そのことによって地域の振興につなげること、それから新しい学びの在り方ということも、ぜひこうした中山間地の学校の中から実現できるように県として応援をしていきたいと思っています。それから、同性パートナーシップ制度の創設ということで、性的マイノリティの方がなかなか生きづらい社会だということで、パートナーシップ制度の創設についてもかねてからご要請を頂いています。市町村と研究会を設けて取り組んできていますけれども、市町村が制度創設することもできますし、すでに県内でもそうした制度を設けているところもありますが、なかなか市町村単位だと件数も全国の例を見るとそんなに多くないのかなと思っています。そういう意味で県として制度創設をしていきたいと考えています。来年4月から施行できるように関係方面と調整をして具体化をしていきたいと思っています。それから、地域就労支援センターの設置ということで、さまざまな産業分野の課題が人材確保ですし、また一人ひとりの県民の皆さまの暮らしを考えた時に、働きがいのある職場でしっかり働けるということが非常に重要です。これまで障がい者あるいは女性といった分野別に支援員を配置等してきましたけれども、そうしたものをもっと統合化して地域就労を全体として支援するための組織を検討して、来年の4月からスタートできるように取り組んでいきたいと思っています。それから、10番目ですが、長野県、市町村との関係をこれまでも重視して取り組んできましたけれども、先ほどの産業人材の確保と同じように市町村でも、もちろん県でも人材の確保に課題があります。そういう意味で小規模市町村が多い長野県としては、この人材の共同確保の仕組みを市町村と一緒にまずは講じて具体化をしていきたいと考えています。選挙の公約さまざまありますので、こうした10項目に限らず具体化に向けて取り組んでいきたいと思っていますけれども、まずは公約に掲げたもののうち、こうしたものについてはスケジュールを一定程度定めてスタートをさせていきたいと思っています。今後、今年は新しい総合計画を策定する年にもなってきますので、総合計画の中にも県民の皆さまに訴えてきた考え方あるいは政策、こうしたものをしっかり盛り込み、その実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。私からは以上です。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

 1 スタートダッシュ・アクション2022について

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 今、示されましたスタートダッシュ・アクションですけれども、選挙が8月の7日に終わりましてこの中身については選挙後どんな形で部局と相談されたりして、実現性なんかを見極めて落とし込まれたものかというところと、編成の仕方を簡単に教えていただきたいのですがお願いします。

長野県知事 阿部守一
 私は現職の知事で、きょうから新しい任期とはいえ継続して知事の仕事をしていますので、選挙が終わった後からもいろいろ総合計画に向けての調整もしていますし、きょうこういう形で打ち出すものについても関係部局と考え方をすり合わせて打ち出しているところです。選挙が入ってしまったので少し事務方としてはやりづらいところがあったかもしれないですけれども、私としては県民の皆さまに訴えてきたことを、まずは直ちに取り組んでいきたいと、そういう思いでまず10項目しっかり進めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 各論で、対話と共創の県政の実現ということで、1「県民との対話集会」の実施、それから2県民参加型予算の試行とありますが、この1と2は、対話集会で浮かんだ例えばテーマとか県政に関わるような課題について、県民参加型予算でその一部について解決を目指すというようなそういうリンクするような関係性にあるのか、もしだとすればスケジュール感といいますか、77(市町村)を回るというのもかなりの日程的にも必要なのかなと思ったりする中で、対話集会と来年度予算への反映というところがどんなふうにつながり得るか、あればお願いします。

長野県知事 阿部守一
 関連する可能性がまったくないとは思いませんけれども、お話があったように対話集会が全部終わるまで待っていると何も進まないので、基本的には別建てで検討していきたいと思っています。もちろん対話する中で、参加型予算の中で考えましょうというものも、もしかしたらなくはないかもしれないですけれども、最初からこの二つをリンクさせて考えているということではありません。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 県民参加型予算の試行ですけれども、まだこれから内容的に詰めていかれることだと思いますが、テーマとして考え得るもの、現時点でいかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 テーマを県が設定するのか、テーマ自体を県民の皆さんから何でもいいから出してくださいとやるのかという両面あると思いますけれども、私は、今の考え方はあまりこのテーマでとかやらない方がいいのではないかなと思っていますが、そこは今後検討してできるだけ速やかに形にしていきたいと思っています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 1番、2番、3番まで細かい部分というかテクニカルな部分も含めてお伺いしたいんですけれども、まず2番の県民参加型予算ですが、県民参加というのはイメージとしては各組織の代表というよりももっと市井の人々というか、一般の方、公募とかそういったものを含めて一般の方を公募なりで集めてっていう、そういうイメージでよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 集めるかどうかというのはまた別途検討が必要ですけれども、限られた団体とかそういう話ではありません。

市民タイムス 萩原真一 氏
 1番の対話集会ですけれども、これは全市町村を訪問して各市町村で必ず1回は対話集会を開くというイメージでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 ご指摘の通り全市町村というイメージです。ただ、一部広域というか複数の自治体で一緒にやってもらった方がいいのではないかというご意見の自治体もあるようですので、そういうところは先方のご意向を踏まえて考えたいと思いますが、私としては基本は個別の市町村と考えています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 全市町村と、市町村長、首長とは1対1で話して、対話集会は住民を集める時に一緒にやるとかそういった手法もあり得るということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今イメージしているのは、市町村長の皆さんとは1対1で対話、もちろん1対1でなくても例えば部長さんとか他の職員の方がいても構わないですが、基本的には市町村長との対話。それからもう一つは県民の皆さんとの対話ですが、その進め方とかやり方はそれぞれの地域で、テーマの設定とか、パネルディスカッション方式みたいにして中身を掘り下げるのか、それとももっと幅広い人との対話にするのかというのは、市町村のご意向も踏まえて考えたいと思うので、やり方は多分画一的なものにはならないと思います。

市民タイムス 萩原真一 氏
 3番のアフターコロナですが、今知事がおっしゃった季節性インフルエンザへの対応も考えていかないとというようなことをおっしゃっていましたけれど、ちょっと細かい部分になりますけれど、きょうの知事会でそういった提案もされるということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 きょうの知事会で私が発言しようと思っているのは、ロードマップをしっかり示してもらいたいということです。例えば突然全国の旅行割引やりますと言われても観光関係者の皆さんも困るところもありますし、医療体制も今は感染症法の2類の扱いですから、基本的には保健所が一人ひとりの患者をグリップして、情報をしっかり把握をして適切な対応をするというのが基本になっていますが、一般の疾病の場合はまったく違って、一般の疾病の場合は個々の医療機関が責任を持って対応しているということになりますので、今の体制を段階を踏んで変えていかなければいけないと思います。そうしたことはある日突然こうしますと言われても、医療機関の皆さんも困るし県も困るので、どういう状況になればこういう対応をしていくとか、あるいはいつ頃をめどにここまで持っていくとか、そういうことを先を見通して示していただくということが、医療体制、療養体制を組んでいく上でも重要ですし、もう一方で社会経済活動を動かしていく上でも重要だと思いますので、そうした観点での発言をきょうは中心にしたいというのが今の私の考えです。

市民タイムス 萩原真一 氏
 あす、県としての考え方を示していただけるということでありましたけれども、BA.5対策強化宣言も4日までというとあす平日中に結論を出して、全数把握の見直しについてもあす2回目の締切が来ると、大きな節目が二つあると思うんですけれども、あす示していただくということですが現段階で見通しは言える範囲でお伺いできればと思います。

長野県知事 阿部守一
 BA.5(対策強化宣言)についてはきょうの数字も見て最終的に判断したいと思いますけれども、ご承知の通り陽性者数は前週比で着実に減少してきているという状況になっていますので、そういうことも踏まえて判断していきたいと思います。それから、発生届については今専門家懇談会で意見聴取をした上で、松本市、長野市の保健所設置市とそれから医師会のご意見等も事務方の方で聞いてきてもらっているので、それを踏まえて総合的に判断してあした発表したいと思っています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 知事が会見という形で。

長野県知事 阿部守一
 私が会見をする予定です。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 県民参加型予算の試行についてなんですけれども、県予算の構築プロセスに県民が参加する仕組みをつくるということなんですが、これは現段階のイメージで言うと、例えばパブリックコメントみたいな形なのか、それとも委員として例えば市民の代表者の方を選ぶなんかをして議論を参加してもらうですとか、どういった形での仕組みっていうことを現時点では検討されているんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まだ決まっていないので、確たる「こうだ」とはまだ申し上げにくいですけれども、パブリックコメントというのは県がこうしたいということに対して意見を言ってくださいという話ですし、スタートの段階も決定の段階も県民ではなくて行政が決めているという形になりますが、考え方としてあり得るのは先ほどのご質問にも関連しますけれども、まずどんなことをやった方がいいのかと入り口のところの意見、考え方を示していただくという部分もあり得ますし、また最終的にA案、B案とか、A施策、B施策、C施策とあった時に、やっぱりこれはA施策がいいよねというような判断をしてもらうという部分での参加の仕方でもあり得ると思いますが、他の都道府県であったりあるいは世界でもいろんな取り組みが行われていますので、そうしたことをしっかり県も研究しながら、どの部分でどういう形で参加してもらうかということについては、最終的に十分検討した上で決めていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 同性パートナーシップ制度の創設なんですけれども、わたしが一部聞き取れなかったところがありまして、県内では松本市ですとか、すでに導入している自治体もありますけれども、これをあえて県として創設する意義というのはどういうところにあるとお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほども少し申し上げたんですけれども、市町村が担っていただいてもいい政策だと私は思っています。ただ、全国的な状況等を見ているとなかなか市町村レベルでやった時に、1年で数件あるかないかみたいな形になるとどうしても市町村ごとにやっていこうという問題意識が強くなりにくいと思っています。もとより例えば松本市であったり長野市もご検討されていますし、駒ケ根市のように先駆的に取り組まれている市町村の取り組みは私としては最大限尊重したいと思っていますけれども、ただ77の市町村が今直ちにそういう制度を導入する形になるかというと、決してそんな状況でもないと思いますので、性的マイノリティの方がなかなか生きづらさを感じている、困難を感じているという状況の中では、まずは県として制度をつくってそういう中で多くの皆さんにご協力いただけるように取り組んでいきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 10番目の市町村との人材共同確保の仕組みづくりなんですけれども、単独の市町村では確保が困難な人材についてということなんですが、これは具体的に言うとどういった方たちですか。

長野県知事 阿部守一
 具体的な職種はこれから市町村とよく相談したいと思いますが、私が念頭に置いているのは例えば介護福祉系の職種であったり、あるいは市町村からご意見があるのはいわゆる技術系の職種であったり、そうした方たちへのニーズというのは結構高いものがあると思っていますし、一方で確保が難しいという状況があります。具体的にどういう職種にするかというのは、どちらかというと市町村を応援するための仕組みなので、私が勝手にこうだと言うよりは市町村の課題やニーズを把握して決めていきたいと思いますが、少なくともそうした人材の確保について課題を有している市町村が多いということを踏まえて一緒に取り組んでいきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 イメージで言うと例えば小さな市町村での確保が難しい人材については、例えば市町村同士での連携を図っていくということなのか、それとも例えば県の職員の方を派遣していくとかどういったイメージでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まさにおっしゃるようにいくつか手法はあると思います。広域連携であったり広域連合的なところで市町村の横の連携を県が応援するやり方もあると思いますし、垂直補完的に県が職員を採用して市町村に派遣するというようなやり方もあると思いますので、地域とか職種によって少し違うかもしれないですけれど、どういう形が望ましいのかということは一緒に考えていきたいと思っています。

読売新聞 浅川貴道 氏
 同性パートナーシップ制度についてもう少しお伺いしたいんですけれども、詳しい制度内容、これからとは思うんですけれども、例えば公営住宅への入居ですとか、あるいは病院や入院への同意の手続きというようなことが一般的にあるかと思うのですけれども、やはり県としてもそういったようなことを中心に支援をしていくというようなことをお考えなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 実は県営住宅の入居とか県立病院での面会みたいなことはすでに実行していて、例えば松本市のように同性パートナーシップ制度を行っていれば、県の県営住宅等も利用できる形には逆に先になっていますので、今回はどちらかというとパートナーシップ制度自体を県としてつくっていきたいと思っています。

読売新聞 浅川貴道 氏
 つまり制度という意味では、すでにスタートしているところをちゃんと県として改めて形として前に出すことでより強くするというような。

長野県知事 阿部守一
 今申し上げたように一部スタートしていますので、おっしゃるように県としてのパートナーシップ制度をつくると同時に、これはどちらかというと住民の利用に供する施設みたいな市町村の皆さんが多く有している場合が多いので、市町村の皆さんとも相談しながら、どういうところに課題があるかということで、広げていくことができれば広げていくことも考えていきたいと思っています。

中日新聞 大久保謙司 氏
 5番のゼロカーボン社会共創プラットフォームの始動に関してですが、これまでサステナブルNAGANO共創プラットフォームという仮称でずっとご説明いただいていたかと思うんですけれど、これは本当に仮称が取れた形の名称でスタートするという形でよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 すみません、説明が足りなくて。これはご指摘の通り、サステナブルNAGANO共創プラットフォームとこれまで言って、(仮称)と付けていましたけれども、ゼロカーボン社会共創プラットフォームという名前にしていこうと思っています。ただ、これは16日に正式に発表したいと思っていますけれども、その際にはゼロカーボン社会共創プラットフォームというのは長い名称なので愛称も付けていきたいと思っています。

中日新聞 大久保謙司 氏
 今月から始動されるということで、例えば何かキックオフのイベントとかそういったものも想定されているんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうしたものも併せて発表していきたいと思います。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 選挙戦を振り返りますと若者や女性に選ばれる地域づくり、働き方改革とかも含めたことであったり、あるいは教育の改革であったりということも強く訴えていらっしゃったんですけれども、今回この10項目を選んだ決め手というか基準というのは端的に言うとどういったことになると言ったらいいんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 実はこれ10項目にしていますが、今お話あったテーマに関係する少子化対策であったり人口減少に関わる政策であったり、あるいは学び、今回信州自然留学と給付型奨学金制度の二つ書いていますけれども、もう少し学びの本質的なものに関わるようなものであったりを、ここに入れようかということも考えたんですけれども、実は女性や若者を引き付けたり少子化対策であったり、学びの県づくりと、非常に幅が広くて奥行きが深い取り組みですので、スタートダッシュで打ち出すというよりは、今総合計画策定中ですので、その中で全体像をしっかりお示しする方が望ましいのではないかということで、ご指摘のように私が選挙で一番訴えたのがそこら辺の政策ですが、そうしたものについては単発ではなくてもう少し体系的に打ち出していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 本年度中に一定程度形にできるというようなものを選りすぐったという感じですね。

長野県知事 阿部守一
 ご覧いただくとある意味独立した政策としても扱えるようなテーマなので、学びであったり人口減少であったり、女性・若者から選ばれる県づくりみたいなのは、かなり体系的に複数分野を横断しないとなかなか「これです」と打ち出しづらいので、そこは総合計画取りまとめの中でしっかり意識していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 関連する質問なんですけれど、4年前の3期目スタートの時は25項目、結構多く挙げたんですけれど、今回10項目ということでかなりめりはりがついているなという印象を受けたんですけれど、ここら辺は何か考え方っていうのはあったんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 正直言って前回と比較はしていませんので、今回私が訴えた中で、まずは速やかに取り組むという思いでこのスタートダッシュ・アクションも取りまとめましたので。前回はもっと多かったですかね。あまり多いとめりはりがつかないというのはご指摘の通りだと思います。前回とやっぱりだいぶ違っているのは、前回は子どもや若者が希望を持てるとか、歳を重ねても安心して暮らせるといった視点を出してそれに政策をぶら下げていますので、先ほど申し上げたようにこうした打ち出しは総合計画の中でしっかりやっていきたいと思います。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 県民参加型予算の関係なんですけれども、以前の報道の中でいうと、圏域ごとに議論するというような要素のこともおっしゃっていたかと思うんですけれど、そういう考えは今もあるということですか。

長野県知事 阿部守一
 具体的に今、検討中ですけれども、先ほども申し上げたように県民参加型予算の一つの意味は、県行政なり県の施策を身近に感じてもらうということが一つ大きな視点だと思いますが、そのためには身近なところで行うということも必要だと思いますので、今のところ例えば地域振興局ごとに考えていくようなことで検討しているところです。

長野放送(NBS) 宮入想 氏
 物価高騰の対策の関係なんですけれども、今行っているものを継続してというところもあると思いますけれども、内容はこれからかもしれませんが、また新たにこういった対策が必要ではないかと今考えてらっしゃることがあればお願いします。

長野県知事 阿部守一
 今回の公約の中にも確か入れたと思うのですが、これまでコロナ対策から引き続いて生活者支援を行ってきていますけれども、どうしても単発の政策になっていると思っています。ただ、格差の問題は恒久的な施策化が必要になってきていると思っていますので、そういう意味では例えば今回、公約の中でも安定的に職業支援を行うための新たなシステムを構築しますというようなことも入れていますが、これが具体化できないかということで、今内部的には検討しています。あとは、産業は分野ごとに必要性が高いものについてはしっかり予算化をしていきたいと思っています。

長野放送(NBS) 宮入想 氏
 きのういわゆる旧統一教会からの「ふるさと信州寄付金」の返還ということで発表がありましたけれども、改めてこれに関して受け止めと今後の関係の持ち方というか現時点で考えていることがあればお願いします。

長野県知事 阿部守一
 今回は寄付を頂くということを、相手方の合意のもとで返還させていただくという形にしました。県のいろいろな活動、例えば後援名義を出したり補助金を出したり、あるいは寄付金を受けたりとかいろんな活動をしていますが、そういう中でいろいろな団体の皆さまと今回も共創ということを打ち出していますので、これからの方がこれまで以上に、いろんな団体と協力連携を深めなければいけないと思っています。ただ一方でいろいろな問題が指摘されているような団体、組織、そうしたところとの関係性の在り方というのは、今回の旧統一教会の問題で非常にクローズアップされていますので、例えば後援名義の出し方についても、今の基準をこのままでいいのかということで、見直していく方向で考えています。「対話と共創」ということを言っていますので、これまで以上にいろんな皆さんとしっかり連携しながら県政進めていきたいと思いますが、その一方で、県民の皆さまが見た時に必ずしも適切ではないと思われる関係性をどう排除していくのかということについては、かなり難しい問題だと思いますけれどもしっかり取り組んでいきたいと思います。

信濃毎日新聞 森優斗 氏
 スタートダッシュ・アクションの6番の大学等への進学を応援する奨学金制度の創設のことでお尋ねします。先ほど知事の発言の中で、団体からの寄付金を原資にという発言がありましたけれど、確認ですけれど団体というのは信濃寮を運営していた信州学生協会ということでお間違いないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 その寄付を原資にしていきたいと思っています。ただ、そのお金だけでやるのか他の財源も入れるのかということも含めて考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 森優斗 氏
 制度の創設に当たって給付型ということで考えていらっしゃるということですけれど、奨学金制度は貸与型というのもあると思うんですけれど、給付型を目指す理由についてはどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 県としてはやはり経済的な理由でなかなか本来行きたい学校に行けないとか、あるいはそもそも進学を断念してしまうとかそういう若者が少なくなるように取り組んでいきたいと思っています。どうしても貸与型だと返還をしていかなければいけないということで、いろんな見方があると思いますけれども、一方で子育て支援、若者支援とかを考えなければいけないと思っている中で、若い世代が奨学金の返還に追われてせっかく一生懸命稼いだ給料の一部を返還に持っていかれてしまうと、どうしても今子育て支援もなかなか経済的負担があるから大変だという声がある中で、貸し付けにしてしまうとそこを逆にかえって助長をしてしまうことにもなりかねないと思いますので、そうした思いで私としては給付型にしていくことが、今の社会全体を見た時には望ましいのではないかと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今、スタートダッシュ・アクションの中で挙げていただいた中で、県民と対話と共創というものが必要になっている施策がいくつかあるんですけれども、知事の問題意識としてもかねてからあったと思うんですけれども、そういった対話の場というものを設けたとしても、実際のところ行政が主導するなりして、真にそういう住民の主体的な協議の場になるというものをつくること自体がとても難しいと思います。そういう場が例えば共創プラットフォームであるとか、参加型予算もそういったものに関わってくるのかなと思うのですが、現状そういったものをつくっていくことに対して、知事はどのように課題として認識していらっしゃるか、またそれについてどういうふうに県民の主体性を引き出していこうというふうに考えていらっしゃるかお伺いします。

長野県知事 阿部守一
 「対話と共創」と言っていますが、共創のところを実行していくのはそんなに簡単なものではない部分が多いと思っています。ただ、これは行政側にも問題があると思っていまして、この間も不登校を考える皆さんとお話しさせてもらいましたけれども、率直に言われました、なかなか対話の場がないと。あるいは総合計画をつくる時にも若い世代の皆さんと話した時には、きょうはこうやって知事と話しているけれどこの問題っていったいどこで対話すればいいんですか、と。まずは場がないんですよね。場がないということはいろんな思いがあっても、全然、行政もそうですし、社会全体に伝わっていないということになりますので、まずはそうした場をどんどんつくっていくことが必要だと思います。それから共創は、県庁の中でプロジェクトチームをつくっていまして、あとはアドバイザーの皆さんからもどうしたら共創進むのかということもアドバイスをいただいて。「共創推進ワーキンググループ」、そこで県職員の取り組みの発表も聞かせてもらいましたけれども、やっぱり県側も変わっていくということが必要だと思っています。ともすると形式的にやろうと思えば、対話の場をつくって出た意見を施策化しますというのが一番行政としては安直なやり方だと思いますけれども、実際に県内は、例えば不登校の問題であったりあるいは今回一緒に取り組んでいこうと思っているゼロカーボンであったり、すでに強い意志と意欲を持って問題に向き合っている方たちがいっぱいいらっしゃいますので、そうした皆さんといい関係、こっち側あっち側とか行政と県民という画一的な関係性を打破して、本当に問題を共有して一緒につくっていきましょうという姿勢を県も見せて取り組めば、共創をうまく進めていくことは私も可能だと思っていますので、そういう姿勢でこの4期目は取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今の点について補足でお伺いしたいんですけれど、そのことに向けて今のは知事の思いを話していただいたんですが、具体的な案としてプロジェクトチームというようなお話が一つありましたが、4期目の最初ということもありますので、そういった方針であるとか、そんな考え方というのは県庁の中でどのように職員の方たち共有していこうと考えていらっしゃいますか。またそれを実行していけるようにしようとしていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 今「長野県行政・財政改革方針」を検討していますけれども、行政・財政改革方針の大きなテーマには、この対話と共創ということをしっかり入れて、私だけがやっているんじゃなくて、県庁全体で取り組めるようにしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 参加型予算の関係ですけれども、これまで他の質問も出ているんですが、その中で聞いていますと、もともとある枠組みの中で、例えば県が何かしら案を出して、それに対して住民から意見を受けるという形になりますでしょうか。それとも住民発、例えばゼロからまったく新しい事業というか予算を作るっていうことも想定されるものなんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは先ほども同じことを話したと思うのですけれども、県がこんなことやりますというのに意見をもらうのはただのパブリックコメントと同じになってしまいますので、もっと踏み込んだ仕組みにするように検討していきたいと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 10番の人材共同確保の仕組みづくりは時期的なめどとか、あるいは研究会を立ち上げるとか、何か具体的なことはありますか。

長野県知事 阿部守一
 今、県と市町村の協議の場で、市町村との課題、問題については一緒に話をしてきていますので、その場を使うのか別途体制をつくるのかは市長会、町村会とよく相談していきたいと思います。私としてはできるだけ早く具体化していきたいと思いますが、ここだけ実は何月からとか書いていないんですけれども、相手がある話ですので、人の採用とか関わる話なのできょう言ってあしたからすぐできるという話ではないと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 現在、副知事は関副知事1人の体制ですけれども、過去には知事が女性の登用ということを公約をされて副知事2人体制という時代もありましたが、当面4期目についてはどんなお考えがありますか。

長野県知事 阿部守一
 今、関副知事に頑張ってもらっているという状況ですけれども、人事の在り方については適時適切に考えていきたいと思っていますので、私自身何らこうでなければいけないとは思っていません。むしろ一番組織全体で県民のために力を発揮できる体制がどうあるべきかということについては、常に考えてそれに即した対応をしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 もう1点、今月安倍元首相の国葬が執り行われるということで、閣議決定もありましたけれども、これについては賛否両論あったりしているわけですが、基本的な知事としてのお考えと、それから案内があった場合の出欠の今の考えについてお聞かせいただきたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 これは総理が国会でしっかり説明されるということで、昨日もおっしゃっていらっしゃいますので、国民が分断されないようにぜひ丁寧な説明を尽くしていただきたいと思っています。それから、まだ案内状は来ていない。

秘書課長 米沢一馬
 案内状はまだ正式には県には届いておりません。

長野県知事 阿部守一
 案内状が来るのか来ないのか分からないので、何も来ていませんので、仮に来れば速やかに対応を検討したいと思います。ありがとうございました。
 

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