ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事会見(動画とテキストでご覧になれます) > 2022年度知事会見録一覧 > 知事会見2023年2月10日
ここから本文です。
更新日:2023年6月15日
長野県知事 阿部守一
それでは、私の方から2点お伝えしたいと思います。まず、トルコ南東部で発生した地震による被害に対する救援金の募集への協力についてです。ご承知の通り、トルコ、それからシリアで大規模な地震被害が発生しています。2月6日にトルコ南東部を震源とするマグニチュード7.8の地震が発生し、報道によれば2万人を超える死者が出ているとされています。大変大きな被害に胸を痛めているところです。深く哀悼の意を表したいと思います。わが国も東日本大震災はじめ多くの災害で世界各国からご支援いただいてきたわけですので、こうしたときにも、やはり支え合いの思いを持って応援していかなければいけないと思っています。日本赤十字社で「2023年トルコ・シリア地震救援金」が開設されましたので、県としても支援の協力を呼び掛けていきたいと思います。ぜひ多くの皆さまのご支援、ご協力をお願いしたいと思います。詳細につきましてはプレスリリース(会見資料1)でお配りしている通りです。日本赤十字社の口座宛てにお振り込みいただければと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
それから2点目ですけれども、新型コロナの関係で医療アラートについてです。今、医療特別警報を発出していますけれども、医療特別警報を解除し、また、もう一段下のレベルの医療警報がありますがそれも発出せずに医療アラートをすべて解除したいということでお伝えします。ご承知の通り、確保病床使用率については直近の数字で約20パーセントまで低下してきています。また、確保病床外の入院者数についても37人まで減少してきている状況です。こうしたことから、医療アラートについてはすべて解除という形にしたいと思います。それに伴う県民の皆さまへの呼び掛けメッセージですが、お配りしている資料の裏面(会見資料2/2ページ)にあるように大きく二つです。一つは、「新型コロナや季節性インフルエンザに気を付けながら日常を取り戻していきましょう」と。これまで医療特別警報、あるいは医療非常事態宣言ということで、受診の仕方まで含めていろいろなお願いをしてきていますけれども、だいぶ陽性者の数も少なくなってきています。新型コロナがなくなったわけでもありませんし、インフルエンザの流行拡大にも注意しなければいけない状況ではありますが、こうしたものには気を付けながら日常の活動を行っていっていただきたいと思います。「新たな会食のすゝめ」に沿った会食であったり、「新たな旅のすゝめ」に沿った旅行であったり、こうしたものについてはいろいろな支援策も県として講じていますので、ぜひお楽しみをいただければと思っています。しかしながらその一方で、医療現場、あるいは介護現場では新型コロナがなくなってしまったわけではありませんので、まだ非常に厳しい状況が続いていますし、医療従事者、介護従事者の皆さまは、今申し上げたように会食を楽しむ、旅行を楽しむといったような状況ではないわけですので、県民の皆さまにもそうした医療現場、介護現場の実情について、ぜひ思いをはせていただきつつ、これからお話しすることについては、ぜひ継続的に対応いただきたいと思います。まず、基本的な感染対策については今後とも継続をお願いしたいと思います。こまめな換気や手洗い、手指消毒、近距離での会話をする際のマスクの着用、こうしたことはこれからもお願いしたいと思います。また発熱等の症状がある方は、感染を広げないようにぜひ外出等は控えていただき、特に重症化リスクが高い方は診療・検査医療機関に速やかに相談・受診いただきたいと思っています。加えて、オミクロン株対応ワクチンについては改めて接種のご検討をお願いしたいと思いますし、重症化リスクが高い方はぜひ接種のご検討をお願いしたいと思います。また、誹謗(ひぼう)中傷等がない温かな支え合いの社会にしていきたいと思いますので、こうした点についてもご協力をお願いします。表面の方(会見資料2/1ページ)に戻っていただいて、県としての対応です。一つは、今申し上げた医療・介護現場の対応というのはまだ決しておろそかにするわけにはいかない状況だと思いますので、医療・介護現場への支援は県としても継続してしっかり行っていきたいと思います。集団感染発生時等はクラスター対策チームを派遣します。また、高齢者施設への検査キットを配布していきます。さらには、高齢者施設がサービスを継続するためのかかり増し経費についての補助を行っていきます。また、先日呼び掛けましたけれども、非常に精神的に追い詰められている医療・介護従事者の方たちもいらっしゃいます。そうした皆さまをサポートするためのクラウドファンディングを行っていますので、ぜひ多くの皆さまにご協力を頂きたいと思います。それから(3)ですけれども、事業者の皆さまには、ぜひ感染拡大防止と社会経済活動を両立する観点から、最新の業種別のガイドラインに沿った対策をお願いしたいと思います。ガイドラインもだいぶ見直しが行われてきていますので、最も厳しい時の状況とは変わってきています。ぜひ各事業者の皆さまには、それぞれのガイドラインの内容をよく改めて確認していただいて、過剰な対策になり過ぎないように適切な対策を講じていただくようお願い申し上げたいと思います。改めてこういう形で医療アラートを解除できますこと、医療現場の皆さまには心から感謝を申し上げますとともに、県民の皆さまにもこれまでのご協力に御礼を申し上げたいと思います。まだコロナがなくなったわけではありませんので、引き続きコロナの感染、そして新型インフルエンザの感染にご留意いただきながら活動いただくようにお願いを申し上げて、私からの、県民の皆さまへのメッセージとさせていただきたいと思います。また、資料(会見資料3)を付けていますので参考までにご覧いただければと思います。よろしくお願いします。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
今の呼び掛けに関連してなのですけど、データの方で発生状況ですとかまとめていただいているのですけれども、コロナに関連した直近の死者数であるとか、集団感染の高齢者医療施設における発生状況等は特に付いておりませんけど、そのへんはそこまで今まとめて提供するほどのレベルじゃないという、そういう理解でよろしいでしょうか。
長野県知事 阿部守一
全く問題ないということではないですけれども、だいぶピークアウトしてきているという認識に立っています。ハイリスクな施設における集団的な感染の推移については、医療機関、それから高齢者・障がい者施設の集団感染をモニタリングしてきていますけれども、ピークが11月26日から12月2日まで、これらの施設の集団的な感染が1週間で73件ありましたが、直近の1週間、1月28日から2月3日までの段階で13件まで減っていますので、ピーク時に比べると5分の1から6分の1ぐらいまで下がってきています。それから死亡者数の発表についても、11月21日から27日の1週間の実際にお亡くなりになった人、これは長野市、松本市分もあるので公表日が必ずしも一致しているわけではありませんけれども、これもピーク時に比べるとだいぶ減少してきている状況になっていますので、そういう意味では陽性者数、入院者数、それから集団的感染者数、さらには死亡する方の数も減少傾向にあると考えています。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
もう1点、政府の方でマスクの着用についての指針を検討中であったり、3月にも適用するだとかという報道もありますけども、現状で学校現場では新年度から基本的には着用を求めないだとか、混雑時を除いては取ってもいいのではないかとか、このへんの指針の今伝えられているような対応についての受け止めと、県としてマスクについて県民にどのようにこのあと周知をされていくかという見通しを教えてください。
長野県知事 阿部守一
私も報道で見ているだけですので、まだ国がどういうことを言ってくるのか分からないので直ちにコメントしづらいですけれども、いずれにしても県としての考え方については専門家懇談会にも諮りながら取りまとめていかなければいけないと思っています。
読売新聞 村上藍 氏
今回、医療アラートをすべて解除ということですが、前回発出された際にも確保病床使用率は基準よりも下回ってはいたかと思います。今回いつまでというのも結局生じてきてしまうのであれですが、基準を下回っていても警戒という意味で出すという可能性はあるのかなと、前回の発出のことを考えるとあるかと思うのですが、今回なしという判断をされた理由でしたり、前回はむしろ医療警報ではなく医療特別警報を出した理由でしたり、その点をお願いできますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
先ほども少し申し上げたように、確保病床使用率と、それから確保病床外の入院者数と両方見てきていますが、今お配りした資料(会見資料3)の1ページ目の下段の方に入院者の状況が記載されていますけれども、確保病床外の入院者数が37名です。ずっと左側にさかのぼってご覧いただくとお分かりになるように、医療警報を発出した時の確保病床外の入院者数が84名ですから、これと比べてもだいぶ下がっているという状況ですので今回は医療特別警報から医療警報への切り替えではなくて一気に解除という対応にさせていただきました。
市民タイムス 萩原真一 氏
これで医療アラートが解除されて、5類への移行というのも国の方でも日程を示してきて、県としてもそれが視野に入ってくるかと思うのですけれども、この医療アラートの制度と感染警戒レベルの見直しみたいなものというのは、今後考えられるのか、検討するのか、そのへんのお考えをお願いします。
長野県知事 阿部守一
まず、5類への引き下げに伴っては、これまで行ってきた対策もかなり見直さなければいけない、そもそも対応しないとか制度を改めるとか、かなりいろいろな見直しが必要になってくると思いますが、前回も申し上げたように、専門家懇談会でも少しそこらへんの議論を始めていますので、どういう対応を県として残して、どういう対応をやめていくのかということについては、国の方向性も踏まえながら整理して対応していきたいと思っています。
長野放送(NBS) 久保圭輔 氏
先ほどマスクの話がありましたが、もうすぐ卒業式ということで、知事は卒業式でのマスクの着用の有無に関してはどのようにお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これは、私はしっかりとしたエビデンスのもとに考えていかなければいけないと思いますので、先ほど申し上げたように国の考え方がどういう形で出てくるのかということもありますし、それから県として専門家懇談会の考え方も踏まえてどうしていくかということも含めて考えていきたいと思います。基本的には子どもたちの学びの場は、できるだけあまりいろいろな過度な規制にならないようにしてあげたいという思いはあります。ただその一方で、子どもたちの中にも基礎疾患がある子どもがいたりとか、ご家庭で例えばハイリスクの方がいたり、医療従事者のお子さまだったり、いろいろな方がいらっしゃいますので、そういうさまざまな子どもたちにとって最善の形になるように考えていく必要があるのではないかと思っています。
信濃毎日新聞 森優斗 氏
先ほど、医療・介護現場の対応について、知事からまだ厳しい状況が続いているという発言ありまして、県としても今後も支援は引き続きやっていくということでしたけど、先ほど集団感染の発生状況等を説明されていて、ピーク時に比べて5分の1、 6分の1に減っているということでしたけど、知事の認識として医療・介護現場でのまだ厳しい状況が続いているというのは具体的にどういったところですか。
長野県知事 阿部守一
厳しい状況というのが、少し言葉が足りなかったかもしれないですけれども、このデータ(会見資料3)にもあるように、例えば入院されている方の数とか、外来(診療)で十分対応できないといったような状況というのはかなり改善してきていると思います。ただその一方で、先ほどから申し上げているように新型コロナウイルス自体がなくなっているわけではありませんので、医療・介護現場では適切な防護対策をしながら、患者さんだとか介護施設の入所者、利用者に対応していかなければいけないという状況は継続しています。そういう意味では気の抜けない状況が続いていると考えています。
ありがとうございました。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください