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更新日:2023年6月9日

知事会見(令和4年(2022年)11月10日(木曜日)16時02分~16時31分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

 発言なし

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)
  2. 沖縄県との交流について
  3. 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)
  4. オーストラリアへの訪問について
  5. 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

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本文

取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 新型コロナですけれども、昨日も3000名を超える感染者があり、きょうの病床使用率も50パーセントに迫る、という現状だと思いますけれども、医療非常事態宣言の発出を含めて現状の対策と見通しの認識をお願いいたします。

長野県知事 阿部守一
 まず、新型コロナの新規陽性者は引き続き1日当たりの陽性者数が非常に多い状況が続いていますし、増加傾向が継続をしているということで、医療非常事態宣言の発出も視野に入れながら今後の対応の在り方について検討している状況です。昨晩現在で確保病床使用率が49.7パーセントということで、目安の50パーセントにほぼ達しつつあるという状況ですので、確保病床使用率の状況をしっかりと見ながら、また外来診療の状況であったり新規陽性者数の推移であったりにも注視をしながら県として取るべき対策について今、内部的な検討を行っているところです。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 きょうは50パーセントに満たないということで宣言に踏み切られなかったのか、先週の金曜日に医療特別警報を発出されたばかりというようなことで対策の面のなかなか変えようが難しかったのか。そのへんの検討状況といいますか、きょう見送られたポイント等があればお願いしたいと思うのですが。

長野県知事 阿部守一
 基本的には前者でして、50パーセントを目安ということにはしていますけれども、まだ50パーセントに達していませんし、例えば医療特別警報であったり医療警報も目安の数字を一回でも上回れば直ちに出すかというと、まず状況の見極め等もしながら行う場合もあります。また逆に状況によってはそれよりも早めに出すということもありますので、確保病床使用率は目安としては活用していますけれども絶対的なものではないと思っていますので、今、医療特別警報を発出して一定の呼び掛けもしています。また、ここ数日の確保病床使用率の増加状況というのは、医療関係者の皆さまに退院、転院にもご努力いただいているおかげもあると思いますが、47.1(パーセント)、48.0(パーセント)、48.2(パーセント)、49.7(パーセント)ということで確保病床使用率の上がり方は今週に入ってからはそれほど急速には上がってきていないという状況もありますので、今しばらく状況を見定めた上で必要な対応を考えていきたいと思っています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 今のコロナの関係でまず1点、医療非常事態宣言を再び出されることになると、やはりある程度の行動制限みたいなものも、今までのところは営業自粛とか時短とかそういった強い行動制限は求めていないというスタンスだったと思うのですけれども、非常事態宣言になるとやはりそのへんの社会経済活動への影響というのは出るかもしれないと考えておいた方がよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたように今、内部的に対応の在り方を検討している状況ですので、まだ今の段階で医療非常事態宣言の発出を決めているわけではありませんので、断定的なことは申し上げられません。専門家の皆さまのご意見も伺った上で対応をしていきたいと思います。ただ、私の今の感触だけ申し上げれば、これまでと違ってオミクロン株はだいぶ重症化される方が少ないという状況もありますので、医療非常事態宣言を出したことにより、直ちに強い行動制限をかける形にはならないのではないか、私としては今の状況の中で直ちに強い行動制限をかけるという前提では考えていませんし、専門家のご意見を伺っても恐らくそうした方向にはなるのではないかと思っています。ただ、いろいろな意味で流動的な要素があります。まだこれから確保病床使用率の増加傾向に歯止めがかからないということになれば、いずれかの段階で強い要請をしていかなければいけないということももちろん想定をしているところですし、また、今のところ新しい変異株も少し出てきてはいますけれども、特に重症化リスクが上がるような状況では今のところないと思いますけれども、また新たな変異株が出てきて、これまでのオミクロン株対応と違う対応をしていかなければいけないようなことになれば、確保病床使用率が50パーセントを超えたということによって、もっと強い要請をするというケースもなくはないと思いますので、あくまでも流動的ですが、今の時点で直ちに医療非常事態宣言を出したことによって、強い行動制限を県民の皆さまに求めることは、今の検討状況の中では想定はしていません。今後の状況次第ということです。

市民タイムス 萩原真一 氏
 もう1点、今お話が少し出ました新たなケルベロスとバジリスクが県内でも見つかり始めていますが、そのへんの県としての捉え方としてはどのような感じでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今のところ対策対応に大きな変化をもたらすような状況ではないと考えていますが、状況はしっかり見極めていきたいと思っています。

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2 沖縄県との交流について

市民タイムス 萩原真一 氏
 もう1点、コロナ以外で伺いますが、沖縄のチャーター便が1便目、今年出て、向こうでも観光商談会をやって、こちらでもいろいろと観光PR等々されましたが、この沖縄チャーター便、今回の受け止めと今後の展望をお願いします。

長野県知事 阿部守一
 沖縄との関係は、海のない長野県と海に囲まれた沖縄県との間でお互いにないWin-Winの関係をつくることができる県だと思っていますので、コロナでなかなか交流しにくいところがありましたけれども、ぜひ沖縄との友好交流関係は今後一層強化をしていきたいと思っています。特に長野県としては松本空港の活性化ということも重要な県政課題ですので、そういう意味では沖縄の皆さまと力を合わせてチャーター便を就航させていくということはこれからも継続的に行っていきたいと思っています。

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3 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

テレビ信州(TSB) 佐々木渉 氏
 コロナの関係ですけれども、確保病床使用率が50パーセントに今、迫ってきているということで改めて感染拡大防止、県民に呼び掛けたいことをお願いします。

長野県知事 阿部守一
 まずは今お願いをしている一番重要なことは、オミクロン株は全般的に重症化リスクは低くなってはいますけれども、しかしながら高齢の方とか基礎疾患がおありになる方は、やはり中等症以上になる確率は高い状況ですので、高齢の方、あるいは基礎疾患がおありになる方については、今の状況の中ではぜひ最大限に注意を払った感染しない行動に努めていただきたいと思いますし、ぜひご家族はじめ周囲の皆さまも高齢の方等に感染をさせないように守ってあげていただきたいというのが一番のお願いです。加えて今、オミクロン株対応ワクチンの接種も始まっています。前回接種から3カ月間隔で接種することができるようになっていますので、先ほどもご議論がありましたように、今の段階で直ちに行動制限をかけることは想定していませんが、ただ、さらに医療に負荷がかかることになれば、より強力な対応をして県民の皆さまにもさまざまなお願いをしていかなければいけない状況になりかねません。そうした状況を避けるためにもできるだけ多くの皆さまにワクチン接種を行っていただきたいというのが私の願いですので、年末年始を安心して迎えるためにもぜひ多くの県民の皆さまに積極的なワクチン接種のご検討をお願いしたいと思っています。また、外来(診療)についてはまだ一定程度、これまでのピーク時に比べるとそこまでの負荷はかかっていませんけれども、ただ、軽症の方で基礎疾患等がない高齢でない方については、ぜひご自分で検査をしてコロナだというときには軽症者登録センターを積極的にご活用いただきたいと思っています。医療の負荷を下げる観点も含めて、まずは高齢の方、基礎疾患がある方を守ってもらいたいということ、それからぜひ県民の皆さまにはワクチン接種のご検討をこの際に行っていただきたいということ、そして高齢でない基礎疾患がない方で軽症の方については、ご自分で検査をしていただいて軽症者登録センターを活用して、外来診療に負荷がかからないようにご協力いただきたいと、そうしたことを改めてお願いしておきたいと思います。

読売新聞 村上藍 氏
 先ほど、行動制限は現状では考えていないということでしたけれども、全国的に感染状況、病床使用率がともに高い状況にありますが、その点はどのようにお考えでしょうか。全国と比べて。

長野県知事 阿部守一
 全国と比べると長野県は新規陽性者数が人口当たりも非常に多い状況ですし、確保病床使用率も極めて高い水準にあると思っていますので、危機感を持ちながら対策について検討をしているという状況です。一方で国全体としての方向性というものも政府において今、いろいろご検討いただいている状況だと思いますので、今、全国的に新規陽性者数が急速に増えている局面になっていますので、ぜひ政府においては今後の方向性を早めに国としての対応の考え方を示していただければありがたいと思っています。県としては、もちろん独自にいろいろな検討を行いますけれども、国として今、全国の状況を見ての方向性、専門家の意見も含めてご検討されると思いますので、そうしたものをできるだけ早く示していただければありがたいと思っています。

読売新聞 村上藍 氏
 危機感を持ちながら対策ということでしたけれども、今後スノーシーズンもあり観光客も増える時期になるかと思いますが、その両輪としてはどのように対策を具体的にやっていきたいみたいなのが、もしあればお伺いしたいです。観光客で人の交流が増えるという点とコロナの危機感の面は。

長野県知事 阿部守一
 これまでも観光でいらっしゃった方から大勢の陽性者が出てしまうというような状況はほとんど起きていないと思っています。観光で来られる方自体、例えば今の全国旅行支援を活用するときにはワクチンの3回接種であったり、あるいは検査を受けることが前提になっているということもありますし、また宿泊関係の皆さまを中心に観光関係の皆さま、コロナ対策をこれまでもかなり一生懸命取り組んでいただいているということで、観光でお越しいただいた方からどんどん感染が広がってクラスターになってしまうというような状況は、これまで生じてきていないと思っています。ただ、だから何もしなくていいということではなくて、これまでも、例えばスキー場で冬場だけ働きに来られる方もいらっしゃいますが、そうした方には索道協会の皆さまのご尽力で検査の徹底等も行っていただいたりしていましたので、引き続き観光関係の皆さまと必要な対策を講じていきたいと思っています。長野県としては多くの観光客をお迎えすることが地域社会を元気にしていくということにもつながっていくわけですが、その一方で感染拡大を防いでいくということも重要ですので、できるだけその両立を目指していきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 まず、コロナに関してなのですけれども、また再び感染者が増加しているということで、現在の傾向については、第7波の延長とみているのか第8波に入っているとみているのか、そのあたりを教えていただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そこの認識は実は長野県としては専門家懇談会の医療の専門家の皆さまの意見を聞いて第7波だとか第6波だとかということを確定してきましたので、第7波の再拡大とも言えますし、第8波の入り口から上昇局面になっていると、どちらの見方も可能だと私は思いますので、専門家懇談会にお諮りをして県としての考え方を整理したいと思います。いずれにしても感染拡大局面にある状況ですので、そのことについては県民の皆さまにもご理解を頂いた上で、先ほどを申し上げたような呼び掛けに呼応した対応を頂ければありがたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 では、県としては第8波に入ったのかどうかというところは、まだ少しまとまった見解というのはないということですか。

長野県知事 阿部守一
 私が勢いでここで言ってしまうというのもなくはないですけれども、これまでもやはり専門家のご意見を伺いながら、長野県として表現方法は決めてきましたので、専門家懇談会、次回またその辺りの状況認識をお諮りして確定をしたいと思います。

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4 オーストラリアへの訪問について

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 先月末から今月初めにかけて、3年ぶりの海外訪問といいますか、オーストラリアに行かれていたと思うのですけれども、知事としての訪問の成果であったりですとか、どういったことを現地に行って感じてきたのかというところを教えていただいてもよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今回、オーストラリアへ約3年ぶりに海外出張をしました。基本的な目的はインバウンド観光の推進ですが、物産の振興、アピールもさせていただきました。何点か気が付いたことを申し上げれば、まず、観光については非常にオーストラリアの皆さまは海外への観光意欲が非常に強くなっていると、やはりコロナ禍の中でなかなか思うように行動ができなかったというところで、日本にもぜひ訪問したい、観光で訪れたいという方が大勢いらっしゃるということがよく分かりました。特に長野県のスノーリゾートはオーストラリアの皆さまにとっては非常に人気度が高い観光地ですので、この冬も多くの皆さまにお越しをいただくことができるのではないかと思っています。ただその一方で、課題としては航空便が非常に縮小をされて、今また航空会社の皆さまの努力で拡大してきているところですけれども、世界の航空便数がまだ本格的に戻っていない状況にありますので、この点を早く、席数を多くしていただくことが多くの観光客を迎えていく上では非常に重要だと思っています。また、長野県としてはスノーリゾート以外のグリーンシーズンも海外からお客さまをお迎えしたいと思っていますが、やはりオーストラリアの皆さまはアクティブな方が多いので、スキーだけではなくて、例えばサイクリングであったりトレッキングであったり、春、夏、秋のアピールも必要だと感じましたし、また、桜も人気のようですので桜のシーズンの長野県、少し首都圏等とは時期もずれますので、そうしたアピールも有効だと感じました。それから物産の関係では、オーストラリアはなかなか検疫が厳しいところですので、いろいろな農作物をなかなか持ち込めない場所ではありますが、ただ、日本酒については非常に関心が高い、和食が非常に愛されてブームになっていますので、日本酒の伸びしろが一つ大きいなと感じたことと、それから今の円安の中で日本のお米も競争力が上がってきていると現地の方からはおっしゃっていただいていますので、このお米の輸出についても可能性が大きいのではないかと感じています。また、観光・物産とは離れますけれども、オーストラリアは非常に経済的に活力に満ちているというのが私の印象です。(今回訪問したのは)シドニーだけですので、他の都市は分かりませんが、ただ28年間連続経済成長をしてきた国ですし資源が豊富な国ですので、資源高も経済にとっては追い風ということで、経済的にはだいぶ日本の状況とは違うのではないかと思っています。物価が高い半面、最低賃金も非常に高くて、21.何セントオーストラリアドルだというように最低賃金を伺いましたけれども、長野県の約倍は最低賃金がありますので、日本はだいぶ賃金面、あるいは今は円安ということもありますけれども、経済面で遅れをとってしまっているのではないかと感じています。このコロナ禍を乗り越えて、再び産業経済に活力を信州、長野県も取り戻さなければいけませんので非常に参考になる訪問でした。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 今回の旅の目的で言えばインバウンド事業を獲得するというところもあったと思うのですけれども、これから長野県でもインバウンドの外国人観光客の方をたくさん迎える上で、やはりコロナ対策というのが国によってどうしても違うところがありまして、そのあたりが例えば現場で旅行客同士でトラブルになってしまうのではないかとか、そういったところも懸念として聞かれる声としてあるのですけれども、そのあたりというのは今回オーストラリアにも実際に行ってみて、日本のコロナ対策の方向性といいますか、そのあたり何かお感じになったことはありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 オーストラリアはもうほとんど皆さまはマスクをされていません。対応も日本とはだいぶ違ってきています。コロナに感染しても隔離期間がないという状況になっていますので、オーストラリアは冬場を超えて今、夏に向かっているところですし、日本は、これから冬場に向かうところですので同じ比較はできませんけれども、私としては日本もこの冬を乗り越えればオーストラリアと同様の状況になっていくのではないかという期待を持って、オーストラリアのコロナの状況を見させていただいたところです。ご指摘のように対応が違うので、観光客をお迎えするにあたって気を付けなければいけないところだと思いますので、今回も白馬、野沢温泉、それから山ノ内の各町村長の皆さまであったり観光関係の皆さまも一緒に訪問しましたので、海外の状況、オーストラリアの状況はスノーリゾートの皆さまもよくお分かりいただいていますので、対策の違いをうまく伝えて分かりやすく、日本にお越しいただいたときには基本的には日本の考え方のルールに則って行動いただくようにお願いしていきたいと思います。ただ一方で、例えば今のマスク着用もですけれども、私もずっと通勤のときはマスクを外して歩いていますが、ほとんどの方はまだマスクをされている状況ですので、ぜひ日本側の対応ももう少しめりはりがある対応でいいのではないかと正直思いますので、そうしたことも逆に日本の対応としては行っていくことも必要だと思っています。

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5 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 先ほど知事、政府において今後の方向性を早めに対応の考え方を、ということだったのですけれど、第8波の大きさ等々も議論されているところのようなのですけれど、現時点では知事とすれば、これから長野県としての対応を考えていく上で、現状ではこういうメッセージとか方針がもう少し示してほしいというような、まだ十分分かりにくいというような部分というのはどんな部分がありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 分かりにくいというよりは、これまでずっといろいろと対応してきましたので、先ほど申し上げたように、県としてどういう対応をするかについては内部的にも検討していますので、特に国の方向性がないから県としては何もできないということでは全くないと思っています。ただ、県としても方向性を出すときには、後から国がまた少し違う方向性になると困るところがありますので、今、全国的に拡大期に差し掛かっていますので、対応の方向性を政府として定めるのであればできるだけ早く方針を決めていただくと県としては動きやすいと思っています。
 ありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7054

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