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更新日:2022年7月12日
長野県知事 阿部守一
いよいよゴールデンウイーク、大型連休にこれから入るわけですけれども、連休を前にして私から県民の皆さまへ新型コロナ関連での呼び掛けと、それから春山シーズンですので、登山をされる皆さまへのお願いと県の対応をお伝えしていきたいと思います。皆さまのところに表裏で「大型連休を迎えるにあたって」(会見資料1)という紙をお配りしています。昨日開催した専門家懇談会でご議論いただいた上で取りまとめをしたものです。昨年も4月、5月、年度末、年度初め、それから大型連休を挟んで陽性者数が多い傾向が出ています。そういう意味では、コロナ対策を行っている立場としてはこの大型連休、あるいは大型連休後の新型コロナの状況をしっかり注目していく必要があると思っていますが、そこに記載をしているように、県民の皆さまには幾つか具体的な対応をお願いすると同時に、基本的にはめりはりのある行動を心掛けていただきたいと思います。どこにも出掛けてはいけないというようなことではなくて、旅行していただいたり、あるいは会食をしていただいて差し支えない、してはいけないという要請はしませんが、ただ新型コロナウイルス感染症の新規陽性者が非常に高い水準で推移していますし、またどうしても連休中は人の動きが活発になり普段会わない方同士が触れ合う機会も増えますので、そういう意味ではいろいろな方と接触される際には不織布マスクをしっかり正しく着用していただくことであったり、あるいは密な環境を避けていただくといったようなことであったり、そうしたことを心掛けていただきながら行動いただきたいと思っています。それが基本的な考え方です。具体的に幾つか記載していますけれども、まず行動に関するお願いで大きく四つ書いています。「買い物や通院、日常生活に必要な活動は行っていただいてかまいません」、今までもそうなのですが、シニア大学の方に今どういう活動制限をされているかお伺いすると、不要不急の買い物は行かないようにしているといったようなお答えもありました。かなり前の段階では不要不急の買い物をしないでくださいとか、外出自粛をしてくださいということをお願いしていましたけれども、今そうしたお願いをしていませんので、今回逆にそういう「活動を行っていただいてかまいません」という記載にしています。ただ、なお書きで、「混雑した場所などの三密環境を避けていただいて、不織布マスクを着用する等しっかりと感染対策を」取っていただきたいという呼び掛けにしています。会食についても時短要請を行っていませんし、会食の制約もかなり必要最小限のお願いにしています。そういう意味で「新たな会食のすゝめ」に従って会食を楽しんでいただきたいと思っていますが、今ほとんど8圏域がレベル5相当ですので、1テーブル4人以内というお願いはしていますが、これも県の呼び掛け方にも課題があると思いますが、グループ全体の人数を特に制限していませんのでグループ同士お酌し合ったりとか、そういう中では1テーブル4人という制限を守っていただいて会食していただくということを呼び掛けたいと思っています。ただハイリスクの方については普段会わない方との会食はできるだけ控えてもらいたいと思っています。どうしても親族とかお孫さんとかがいらっしゃるというようなケースもあると思いますので、そういうケースは下の方に「検査の活用」と書いていますので、十分注意をして会食していただければと思っています。それから旅行ですけれども、これも「新たな旅のすゝめ」に従って楽しんでいただきたいと思っています。ただ、今ワクチン接種を進めていますし、これも後でご説明しますが、検査もできる体制になっていますので、そうしたことを3回接種、あるいはお出掛け前検査の推奨をしています。それからイベントについてはいろいろなイベントが大型連休中行われますけれども、主催者の皆さまには大人数のイベントについてはいろいろな対策を講じていただくようになっていますので、ぜひ主催者の呼び掛ける対策にはご協力を頂きたいと思っていますし、こちらも「3密」な環境を避けるといったような対応で、ぜひお一人お一人が感染しないように、また感染させないように取り組んでいただきたいと思っています。
それからマスクの着用ですが、昨年も同じような時期に同じようなお伝えをしていますが、今ほとんどの方がマスクを着用しています。感染対策としては大変ありがたいことですが、これからは暑くなってきますので熱中症の危険もあります。屋外で人との距離が十分取れているような時にずっとマスクを着用しているということはかえって健康にマイナスになる可能性がありますので、そういう意味では、例えば散歩や農作業、こうした野外で人との距離が十分取れるような場合にはマスクの着用は必ずしも必要ありません。ただ屋内、屋外であっても2メートル以内で人との会話をするような場合は必ず不織布マスクの着用をお願いしたいと思います。
それからワクチン接種ですが、「県接種会場ではゴールデンウイーク中も新型コロナワクチンの追加接種を実施しています」というプレスリリース資料(会見資料2)をお配りしていると思います。追加接種を悩まれる要因の一つが副反応です。もちろん副反応で体調が悪くなることは嫌だという方もいらっしゃると思いますが、もう一つ、副反応で仕事等に影響が出ては困るという方もいらっしゃると思います。そういう方が多くいらっしゃると思いますので、ゴールデンウイーク中も県の接種会場で追加接種を行います。これについては事前予約をしていただくことを基本にしますが、全ての接種会場で予約なし接種も行います。連休中予定がない、予定が空いた方は会場にお越しいただければ、ワクチンがある範囲内ではありますけれども接種が可能ですのでご利用いただければと思います。また学校も長期の休みになりますので、働いている方のみならず18歳以上の方でまだ追加接種を受けていない方はこの機会にワクチン接種の検討をいただければと思っています。そういう意味で、大型連休を利用してぜひワクチン接種を行っていただくことを考えていただきたいと思います。また家庭内での感染が多いという状況、それからお子さんの感染者が多いという状況ですので、ハイリスクの方、高齢者、基礎疾患のある方、あるいは子どもやハイリスクの方と同居されている方については積極的な接種の検討をお願いしたいと思います。
最後に検査ですが、先日広報したように、薬局等の検査だけではなくて特に県外にお出掛けされる方を中心に念頭に置きながら長野駅、松本駅において検査会場を設けて無料検査を行います。ぜひこうした検査、薬局等での無料検査等をご利用いただければと思います。特に先ほど申し上げたように、帰省等で普段会わないご家族と非常に密接に交流をされる機会がある方等には、ぜひこうした事前の検査をご活用いただければと思っています。それから事業所やご家庭でも抗原定性検査キットは薬局等で手に入りますので、そうしたキットも積極的にご活用いただきたいと思います。なお、体調が優れない方にあっては、基本的には医療機関を受診いただくということが基本ですので、連休中ですのでかかりつけ医がお休みになる場合もあると思いますので、体調が優れない方は受診相談センターにご相談をいただきたいと思います。検査、診療いただける医療機関をご紹介いたしますので、ぜひよろしくお願いします。なお、検査について※(こめじるし)で書いていますけれども、これは専門家懇談会で再三にわたってご指摘をいただいていますけれども、簡易検査、抗原検査等で陰性になったからといって感染していないということの100パーセントの証明にはなりませんので、検査を受けて陰性だったからどんちゃん騒ぎをしようというようなことは控えていただいて、陰性という結果が出ても基本的な感染対策についてはしっかりと行っていただきたいと思っています。
大型連休を迎えるに当たってのメッセージですが、繰り返しになりますけれどもポイントがありますので、ポイントをしっかり押さえていただいてめりはりのある行動を行いながら、この大型連休を楽しんでいただきたいと思いますのでよろしくお願いします。裏面は参考資料を付けていますけれども、やはり高齢者の方には医療警報発出時からお願いをしていますし、会食もできるだけ普段会わない方とは控えていただきたいということをお願いしていますが、どうしてもご高齢の方、基礎疾患がおありの方は中等症以上になりやすいという状況ですので、ぜひ引き続き注意をいただければと思います。それから先ほど申し上げたように、若い世代、10代以下の陽性者や同居の家族間での感染例が多いということも、ぜひ県民の皆さまには念頭に置いて行動をいただきたいと思います。最後、ワクチン接種済みの方が新規陽性者数は少ない状況(会見資料1)です。これは国のアドバイザリーボードで出された資料で、3月28日から4月3日の新規陽性者数人口10万人当たりワクチン接種歴ごとにどういう状況かということを示した表です。年代大くくりですけれども、例えば12歳から19歳の方の未接種の方が(人口)10万人当たり692人、それから3回接種済みで104(人)ということで大体約7倍です。3回接種すると未接種の方に比べて陽性になられている方が大体7分の1くらいであったという数値、データです。65歳以上ですと未接種の方が(人口)10万人当たり204(人)、それから3回接種済みの方が21(人)ということですので、これは大体10分の1ぐらいというような状況ですので、ワクチン接種をすることによって感染予防、発症予防、あるいは重症化予防の効果が期待されますので、ぜひご検討いただければと思っています。
長野県知事 阿部守一
それからもう1点ですけれども、春山シーズンを迎えるに当たっての呼び掛けです。これについてもプレスリリース資料(会見資料3)をお配りしていますが、春山シーズンを本格的に迎えるわけですが、長野県は非常に高い山が多いわけですので雪崩をはじめとする残雪期のリスクがあります。ぜひこうした状況を正しくご理解いただき、十分な準備、そして新型コロナの感染対策を行っていただいた上で、安全に登山を楽しんでいただきたいと思います。まずお願いしたいことは登山計画書をしっかり提出をしていただきたいと思っています。これは単に計画書を出すということだけではなくて、計画を作られる段階で登る山の状況、あるいは時間配分、さらにはアクシデントが発生した時の対応策を考えながら登山計画書を作っていただき、提出をいただきたいと思っています。ぜひご家族とも共有をいただければと思っています。それから県としてもプレスリリースに書いているように、安全登山を推進するためいろいろな対応をしていきます。山岳総合センターでは春山登山相談所を開設します。初心者を対象にしてLINEを活用したオンライン相談所も開設しますので、ぜひ積極的に活用いただければと思います。また、県警の山岳遭難救助隊による相談活動も行っていきます。県警では雪崩と春山のリスクをわかりやすく動画で紹介する形になっていますし、主要な登山口においては、県の山岳遭難防止対策協会による登山相談所を開設します。いろいろな不安がおありになる方はぜひこうした相談窓口をご利用いただければと思います。それから、山小屋においても新型コロナ対策を一生懸命講じていただいています。山に登られる方も新型コロナ対策にご協力を頂きたいと思います。山小屋は予約制になっていますし、宿泊定員の減員という形で対応いただいていますので、登られる方についてはこうした山小屋の状況をご確認いただいた上で登っていただきたいと思います。感染対策等に関連してそこに5点書いています。当たり前ですけれども、体調に不安のある方は外出を控えてとお願いをしていますし、山に入るということは大きなリスクになりますし、多くの方に迷惑を掛ける可能性がありますので、ぜひ体調に不安のある方は登山を控えていただきたいと思います。また先ほど申し上げたように、山小屋やテント場は営業をしているところとしていないところの両方ある時期ですので、営業の確認をいただき、また事前予約制になっていますので事前に予約をしていただければと思います。また、ご自分の体力に合わせて十分難易度を落とした山選びを行っていただきたいと思いますし、混雑を回避すること、あるいは感染予防グッズの携行やごみの持ち帰りをお願いしていきたいと思っています。ぜひ十分な準備、十分な対策を講じていただいた上で登山を楽しんでいただければと思っています。私からは以上です。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
今知事からメッセージがありましたように、久しぶりに大きな行動制約のない連休ということになるかと思うのですが、多くが日常生活での注意点等をいただきましたけれども、今最後におっしゃったように春山ですとか継続して開催中の御開帳ですとか、県として観光誘客といった面ではお越しになる方にどのようなメッセージがありますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
先ほども申し上げたように、県も、例えば長野駅、松本駅には検査拠点設けて無料検査を行いますし、各都道府県で同様の対応をされますので、先ほど申し上げたように、一つはご旅行等される方についてはワクチンの3回接種、あるいは検査、こうしたものをぜひおすすめをしたいと思っています。また特に帰省等でご家族と非常に密に接するような方は、「新たな旅のすゝめ」にも書いてありますけれども、例えば東京から長野県に帰って来られるような場合には感染リスクが高い行動をできるだけ戻られる前には控えていただいて、そして検査も受けていただいた上で帰ってきていただきたいと思いますし、先ほど申し上げたように検査結果が絶対の指標ではありませんので、例えばご高齢の方がいらっしゃるような場合は、やはり会話をするときはしっかり距離を空けていただくとか、マスクをしていただくとか十分注意をしていただいた上で楽しんでいただきたいと思っています。
信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
今の注意点が多いかと思うのですが、言葉はおかしいですけれども久しぶりに書き入れ時と言いますか、県内の観光事業者、あるいは施設等これまでの制約もあってなかなか集客とか誘客が難しかった面があると思うのですが、今の段階では大々的にお越しくださいという段階なのか、気を付けながら可能な範囲でお越しくださいというのか、その辺の知事としてのメッセージのトーンはどのような感じになるのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これはまさにめりはりのある対応ということで、県境をまたいだ移動は控えてくださいみたいなメッセージを出したこともありますが、今の状況ではそうしたことは申し上げませんので、ぜひ感染対策をしっかり講じていただきながら長野県での観光を楽しんでもらいたいと思っています。また受け入れる側の事業者の皆さまにもこれまでも相当細心の注意を払って感染防止対策に対応してきていただいていますが、そうしたことは継続していただきながらも温かく観光客の皆さまをお迎えいただければと思います。
日本放送協会(NHK) 牧野慎太郎 氏
大型連休が明けた後の見通しについてお伺いしたいのですけれども、過去2年間、これまでも知事が冒頭おっしゃったように、大型連休をまたいだ後、終わった後に感染拡大するということがあったりしたかと思うのですけれども、現状こういった対策を呼び掛けてできるだけ感染を抑えたいという思いは当然あるのかなと思うのですけれども、連休明けた後の見通しについてはどのように感じていらっしゃるかお伺いさせてください。
長野県知事 阿部守一
先ほど申し上げたように、昨年の4月、5月というのは今回ほどの陽性者の数ではありませんけれども、一定程度陽性者数が多い状況が続いていた時期です。そうしたことを考えますと、ゴールデンウイーク期間中は十分注意して状況を見ていかなければいけないと思っています。昨日の専門家懇談会の中でも、ゴールデンウイーク後の見通しはなかなか確たることは申し上げにくいところもありますが、複数の先生方からはゴールデンウイーク明けは増える要素はあっても、なかなかどんどん減っていく状況ではないのではないかというご意見を頂いています。そういう意味で、確保病床使用率、あるいは新規陽性者数をこの連休中も感染警戒レベルの引き上げ、引き下げ、あるいは医療アラートの状況をしっかりウォッチしていきますので、必要な対策が出てくれば連休中にも追加でお願いをする可能性もあります。
ありがとうございました。
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