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更新日:2023年2月7日
長野県副知事 関昇一郎
急きょお集まりいただきましてありがとうございます。本日、2点資料を配布しています。1点目は、お盆を迎えるにあたっての県民の皆さまへのお願い(会見資料1)です。現在、昨日の確保病床使用率は46.2パーセントと、1週間前と比べてこの1週間で11.2ポイントの上昇となっています。医療非常事態宣言の発出を50パーセントと考えていますので、その水準に迫っている状況です。こうした中で、これから同窓会とか親族の集まりなど、普段会わない方と接触する機会が多いお盆を迎えることとなります。昨年の夏の状況ですが、デルタ株で第5波と位置付けていますが、お盆明けから8月下旬にかけて新規陽性者数、そして確保病床使用率ともピークを迎えることとなっています。こうしたことで現在の感染状況とこれまでの経験を踏まえて、今回第7波の中でさらなる感染拡大により医療のひっ迫を防ぎ、そして何とか社会経済活動を維持していくために、県民の皆さまに今回大きく3点お願いをしたいと思っています。資料(会見資料1)をご覧いただきたいと思いますが、1点目の基本的な感染対策の徹底です。これについてはこれまでもさまざまご協力を呼び掛けているところですが、特に喉の痛みとか、せきや発熱などの症状がある場合には会食や行事に参加をしない、またしないでくださいというお願いをする。そして会話を行う時にはマスクの着用、三密を回避する、室内の換気の徹底をお願いしたいと思っています。二つ目ですが、無料検査の活用のお願いになります。全国的にも帰省される際、出発をする前に各都道府県の設置をしている無料検査所等をご活用くださいということで声を掛けています。県内でもお盆期間中、実際には8月10日から長野駅と松本駅に臨時の検査拠点を設けることとしています。また、薬局等の拠点では検査が可能になっています。ぜひご活用いただきたいと思います。ただ、検査で陰性となっても感染していないという確実な保証にはなりませんので、通常のマスク着用等の感染防止対策はこれまで通り継続していただきたいと思います。3点目は速やかなワクチン接種のお願いです。ワクチン接種については、現在3回目の接種をされている方、また4回目を、60歳以上の方とか基礎疾患のある方に接種を呼び掛けていますけれども、こうしたワクチンの追加接種によりオミクロン株に対する感染、重症化予防効果が得られることは確実です。そういった意味では、接種がお済みでない方は速やかにワクチン接種をお願いしたいと思っています。以上、県民の皆さまに広く、お盆を迎えるに当たっての県からのお願いを申し上げました。もう1点、通知文(会見資料2)を本日付けで各県の機関を通して団体の皆さまに事業主の立場からお願いしています。この趣旨は、先ほど申し上げたように医療機関への負荷が大きくなっている中で、外来受診の増加が現在ありますけれども、これに加えて療養証明とか陰性証明の取得を事業主の方から求められるケースが増えています。療養を行うに当たり療養証明を求められたり、また療養を終えた方が陰性証明を出してくださいということがいまだに多くの事業所で行われています。医療のひっ迫を防ぎ受診が必要な方に確実に受診できる体制を確保することが必要です。現在、国からも経済団体に要請が出されているところですが、特に県からも各事業所の皆さまに以下3点お願いを申し上げます。1点目は、従業員の方から感染の報告があった場合、療養を開始するに当たって検査で陽性であったことの証明書を求めないでいただきたいと思っています。また療養期間が終了し、職場に復帰する際に陰性証明の提出を求めないでいただきたいということです。3点目は濃厚接触者の方が職場復帰する際も、同様に陰性証明の提出を求めないでいただきたいということです。以上、県の機関を通して各団体を通じ、事業主の皆さまにも働き掛けをしたいと思っていますが、ぜひ報道の皆さまの報道も通して、県内の各事業所の方に徹底をしていただいて、医療機関への負荷がかからないような、保健所の業務がひっ迫しないような取り組みにご協力いただきたいと思っています。以上2点です。
長野朝日放送(abn) 稲垣貴大 氏
きのう導入が始まったみなし陽性について、なぜ導入するようになったのか教えてもらっていいですか。
感染症対策課長 大日方隆
みなし陽性については昨日もご説明をしたところですけれども、国からは1月24日付けで医療がひっ迫した場合の手法としてこういうこともしてはどうかということで通知はありました。オミクロンの第6波の時にはまだ本県では今ほどの感染の数が多くなかったということで、第6波の時点では導入は見送っていたのですが、昨今の感染者の増加傾向の中で、県内医療機関も毎日奮闘していただいているのですけれども、非常に厳しいという声もある中で、こういう手法をやってもいいのではないかというお声もいただく中で、県としてはその仕組みをやれるところはやっていただいたらどうかということで判断したところです。
長野県副知事 関昇一郎
とにかく命を守るという観点からは、通常の医療の体制に過度な負担をかけないというのが重要だと思っています。そういう意味では、取れる手段は極力いろいろな手段を講じてコロナの感染について県民の皆さまを守ること、そして通常の医療を通して通常の県民の皆さまの命を守る、そういった体制を構築することが必要だと思っています。そういった意味では、手段として認められているみなし陽性についても、検査にすべて頼るのではなくて、ほぼ確実だという状況の中ではこういった体制を講じて医療機関の負荷を下げたいと思っています。
長野朝日放送(abn) 稲垣貴大 氏
メリットについてはどうお考えでしょうか。
長野県副知事 関昇一郎
基本的にはいちいち検査にすべてを頼る必要がありませんし、例えばご家族で感染者が出ていて発症している方がいる場合は、同じみなし陽性の取り扱いをすることで医療負担で軽減が図られると思っています。
長野朝日放送(abn) 稲垣貴大 氏
大日方さんからも医療機関の負担というお言葉ありましたが、その負担というのがどのぐらいと見てらっしゃいますか。
長野県副知事 関昇一郎
一律に言えるものではないと思いますが、特に土日、それから月曜日、こういったところで患者の皆さまにお待ちいただく場面が多いとお聞きしていますし、なるべくそういったところで医療機関の皆さまもずっとコロナへの対応が続いていますので、非常に負荷が大きくなっていると思っています。
長野朝日放送(abn) 稲垣貴大 氏
あと2点お伺いしたいのですが、長野市が新型コロナの自己検査オンライン登録システム導入をきのうから開始したということで、これは県としては検討されていますか。
感染症対策課長 大日方隆
県としてもどのような手法が取れるかということは、いろいろな方策は今、中で検討しています。当然その仕組みについても内部では今検討している最中です。
長野朝日放送(abn) 稲垣貴大 氏
では現状でそのシステムではなくて、みなし陽性を導入する理由を改めて伺ってもいいですか。
感染症対策課長 大日方隆
検査キットの配布の話とみなし陽性というのは必ずしもリンクする話ではないかとは思います。配布をしても実際、診療は必要ですので、みなし陽性も診療は必要ですが、その検査の部分を省くというところで、それを医師としてのご判断でやる、やらないということをご判断いただくことと、検査キットをお医者さんに行かないで違うところで配布する、でも実際はその後で陽性になればまた受診をするようなケースもありますので、そこら辺の功罪も含めて、よく検討したいと思っています。
信越放送(SBC) 宮下滋 氏
他県で出されているBA.5対策強化宣言というものは、長野県はどういったお考えでしょうか。
危機管理部長 前沢直隆
現在のところ直ちに今宣言をするということは考えていません。というのは長野県では、他の県と比べて、例えば今まで感染警戒レベルとか、それから医療アラートということで比較的小まめに運用し県民の皆さまにお願いをしてきたという経過もあって、一定程度そこの部分が浸透しているかと思っています。ただし、そういう選択肢ももちろん今回できましたので、医療のひっ迫度合いであったり新規陽性者数のこれからの推移であったりということを見極めながら慎重に判断していきたいと思っているところです。
信越放送(SBC) 宮下滋 氏
きょうのこのお願いがそれに代わるものとかいう理解ではなくて、全く別物として捉えていいのですか。
危機管理部長 前沢直隆
これは特に宣言とかということとは関係なくて、あくまでもお盆を迎える時に、それから今控えている医療非常事態宣言という事態にならないように、まずはここで踏ん張っていきたいということです。
信越放送(SBC) 宮下滋 氏
確認になりますが、BA.5対策強化宣言は検討中、中というとあれですけど、なんていうかやめたというかどの辺の地域の…
危機管理部長 前沢直隆
そういったあらゆる選択肢は排除せずに、もちろん検討していくということですけれども、今すぐに出す考えはないという状態です。
信越放送(SBC) 宮下滋 氏
確認ですけれども、きょう副知事が会見されるのは知事が選挙期間中だからということの認識でよろしいですか。
長野県副知事 関昇一郎
通常ですとこうした県民の皆さまへのお願いは知事から行っていましたが、選挙期間中ということもありますので、私の方からお願いをしています。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
今前沢さんからも医療非常事態宣言の話が出ましたけれども、きのうの午後8時の時点で46.2パーセントということで、前日に比べてかなり上がってきまして、50パーセント迫っているところかと思いますけれども、医療非常事態宣言発出への現段階の検討状況はいかがでしょうか。
危機管理部長 前沢直隆
県の警戒のアラートの基準でいえば、主には確保病床使用率とか重症者の方に使っている病床の使用率みたいなものを見て、総合的に判断をするということになっていますので、一つ病床使用率というのは非常に重要なファクター(要因)だと考えています。おっしゃるように今非常に限りなく勢いが出てきていまして、50パーセントに迫る勢いということですので、その辺の数字はきちんと見守りながら遅れが出ないようにしっかり対応していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
そうすると以前50パーセントを超えてなくても出た記憶がありますけれども、その後も上がるような状況という見通しがあれば、50パーセントいかない段階でも出す可能性はありますか。
危機管理部長 前沢直隆
病床使用率は大事なファクター(要因)ではあるのですが、それだけで判断しているわけではありませんので、そこは総合的に判断をして、今、まさに言われたスピード感であったり、それから現場の声、ひっ迫度みたいなこともお伺いしながら、それから専門家のご意見も聞くということで段取りが決まっていますので、そういったことを踏まえて慎重に判断していきたいと思っています。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
今回のお願いのところで、社会経済活動を維持するためにという目的がありますけれども、医療非常事態宣言が仮に出た後、社会経済活動は宣言が出ても維持していく方向なのか、それとも行動制限など強めていくのか、その辺の方向性はいかがでしょうか。
危機管理部長 前沢直隆
具体的には今検討中ですので、今申し上げる材料はあまりないのですけれども、基本的には医療ひっ迫の度合いをよく見ながら、それに見合ってこのぐらいならば社会を回してもいいだろうということを慎重に見極めて、バランスを持って適切に対応していきたいということだと思います。
時事通信 齋藤開 氏
関係機関に県から依頼する陰性証明等を求めないことについてなのですけど、これは今感染が拡大しているから一時的に行うものなのか、それともこれから感染が落ち着いてもこういったものはもう金輪際求めないでくださいというようなお願いになるのか教えていただいてもいいですか。
感染症対策課長 大日方隆
これは趣旨からいうと、感染が収まったとしても考え方としてこのような形でやっていただければと思いますが、特に今の時期はそれで受診するというような方もまだいらっしゃるようなので、改めてここで強くお願いをしたいというところです。
時事通信 齋藤開 氏
裏面(会見資料2)に国から経済団体の方に同様のお願いをされている文書が付いていると思うのですけど、県が改めてこういったお願いを今回出されるということの狙いというのを改めて教えていただいてもよろしいですか。
感染症対策課長 大日方隆
当然国の方からも団体等を通じて県内の関係する事業所等にお知らせが来ているかと思いますが、本県の状況も改めて県からもお伝えをしたいということで、このような通知の方は考えたところです。
時事通信 齋藤開 氏
これはすでに通知をしたのですか。これから通知をするということになるのですか。
感染症対策課長 大日方隆
本日、それぞれ関係する部局、健康福祉部だけではなくて庁内のそれぞれの関係部局から関係する団体等を通じて各企業等へ発出することになるかと思います。発出は本日ということになります。
時事通信 齋藤開 氏
たくさんあるのできょうから順次やっていくという理解でよろしいですか。
感染症対策課長 大日方隆
きのうの段階で庁内の関係課にはできればきょう発出できるように準備をお願いしていますので、順次ではなくて本日発出すると考えています。
市民タイムス 萩原真一 氏
今お盆を迎えるに当たってのお願いということですが、これからやはりお盆、夏祭り等々大きなイベントもありまして、クラスターが懸念されるところだとも思うのですけれども、今さら中止というわけにもいかないから恐らくいろいろなところで開催していくと思うのですけれども、その辺の夏祭り、イベント等の開催に対するお考えをお願いします。
長野県副知事 関昇一郎
今回、県の方からは特別警報を発出し、イベント等についても周知をしていますが、社会経済活動を維持するという観点から、それについて中止を求めているものではありません。ただ感染防止対策は十分取っていただきたいということをお願いしていますし、基本的な今回3項目を記載していますが、そういった行事についてもこうした取り組みをいただくことで、社会経済活動の維持というのを行っていただければと思っています。
長野日報 前田智威 氏
外来が非常にひっ迫しているということですけれども具体的にどのぐらい大変な状況なのかというのを教えていただければと思います。
感染症対策課長 大日方隆
なかなか一概に数字で表すことは難しいとは考えています。先ほど副知事から申し上げた通り、やはり土日、それから休み明けの月曜日は、本当に医療機関でもできるだけ対応時間とかも伸ばしていただいたり枠も拡げていただいたりはしている状況ではあるのですが、それでもやはりお待ちいただく、あるいは翌日なり、ちょっと日をずらしていただくとか、そういう対応をしています。数字ではなかなか表しにくいのですが、全体的にどこの地域でも同じような状況かと思います。
長野日報 前田智威 氏
土日や月曜日が多いというのは、会社が休みの日を利用して病院にいく人が多いということですか。
感染症対策課長 大日方隆
平日が空いているわけでは全然ないのですけれど、やはり土日は全部の医療機関がやっているわけではないので、当番医だけの対応では難しいという意味で、週明けの月曜日は非常に混んでしまうというところです。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
先ほど1点聞き漏らしてしまいまして、証明書等の取得に対する配慮についての関係で、先日、知事と市長会、町村会との意見交換会の中で、首長さんからの意見でそういう事業者が証明書を求めるというのを求めないように呼び掛けてほしいというような意見があったとその後のレクで伺いましたけれども、今回の県の対応はそういった市町村からの要望も踏まえてということになるのでしょうか。
感染症対策課長 大日方隆
それもありますし、医療機関からもそのようなご要望もいただいていまして、このようにしたということです。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
県がこの件について求めるのは初めてということですか。
感染症対策課長 大日方隆
以前も、3月に一度お願いはしているのですけれども、ここまでは強くお願いはしていません。徹底していただいている企業もありますけれども、まだそういう対応をしているという実情があるということもお聞きする中で、改めて再度お願いしたというところです。
信濃毎日新聞 井口賢太 氏
企業さん側からすると、どうして証明書を求めるところが今もあるという、そこの企業さんからの理由として必要性を感じているところもあるのかもしれませんけれども、その辺県はどのように受け止めているのでしょうか。
感染症対策課長 大日方隆
あくまでも推測には過ぎないのですが、やはり企業としてもできるだけ体調は万全にしていただいてから出勤していただきたいというのは誰もが思うことかと思います。そういう中で、そういうことを求めていたりすることもあるのかとは思いますが、ただ100パーセント安全というところはなかなか求めるのは難しいと思いますので、国の方でもそこら辺は知見を踏まえて大丈夫ですという通知も出ていますし、コロナとの闘いももう3年目というところで、あとオミクロンの特性等も踏まえる中でぜひそこら辺は徹底していただきたいと考えています。
長野県副知事 関昇一郎
ありがとうございました。
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