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更新日:2023年6月14日

知事会見(令和4年(2022年)12月26日(月曜日)14時05分~14時55分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 長野県総合5か年計画(原案)について

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取材者からの質問

  1. 長野県総合5か年計画(原案)について

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本文

阿部知事からの説明

 1 長野県総合5か年計画(原案)について

長野県知事 阿部守一
 私の方からきょうは、次期総合5か年計画の原案についてお話をしたいと思います。この間ずっと総合計画審議会でもご議論いただき、県議会でも研究会を作っていただき、また、私自身も含めて多くの皆さまと対話を行う中で新しい総合5か年計画の検討を進めてきました。まずは企画振興部総合政策課に一生懸命取り組んでもらっていることに感謝を申し上げたいと思いますし、総合計画審議会のメンバーの皆さま、そして若い世代を含めてこの計画の対話にご協力いただいた皆さまに改めて感謝を申し上げたいと思います。きょう、原案を公表してパブリックコメントを開始します。原案のポイント(会見資料1)はお配りをしていますけれども、基本目標は「確かな暮らしを守り、信州からゆたかな社会を創る」ということにしたいと思います。これは、総合計画審議会からの答申をそのまま活用させていただいていますが、私自身もこの夏の選挙の公約において、「確かな暮らしを守る、ゆたかな社会を創る」ということを県民の皆さまに訴えてきましたので、まさにその時の思いも込めて、こうした基本目標にしたいと考えています。また、今回「信州から」と、あえて「信州から」ということで基本目標に記載をしていますけれども、長野県が他の都道府県に先んじてさまざまな取り組みを行い、新しい時代を積極的に切り開いていく、そうした思いや決意を込めているところです。また、基本目標を実現するための「5つの政策の柱」を設定しました。「持続可能で安定した暮らしを守る」、「創造的で強靭な産業の発展を支援する」、「快適でゆとりのある社会生活を創造する」、「誰にでも居場所と出番がある社会をつくる」、「誰もが主体的に学ぶことができる社会をつくる」と大きな五つの政策の柱で施策を進めていきたいと考えています。また、ポイントの大きな2番目として「危機的状況を克服する計画」と書きました。次のポイントの3の「現状を打破し真にゆたかな社会を創造する計画」ということと対になっているわけですけれども、まずはこの場でも何度かお話ししていますように、私も12年少し知事の仕事をしていますけれども、今ほどさまざまな危機が同時に長野県、そして長野県に暮らす皆さまに訪れている時期はなかったと思っています。新型コロナ、物価高騰、気候変動、災害の激甚化、人口の減少、担い手不足、こうしたさまざまな課題を正面から捉えて、向き合って具体的な取り組みを進めていきたいと考えていますし、また、現状打破をしなければいけないことがたくさんあると思います。4期目の知事就任以降、県民の皆さまとの対話をずっと行わせていただいていますけれども、かなり共通して出てくるテーマがあります。移動の足の話であったり教育・子育ての問題であったり、あるいはさまざまな産業の生産性の向上や担い手の確保、こうしたことは各地域固有の課題というより全県共通の課題ですので、そうした課題にしっかり向き合って、今までの手法の延長線上ではなく、新しい取り組みもしっかり行う中でゆたかな社会を創り上げていきたいと考えています。ポイントのところにビジョンをいくつか書いています。本体にもこういう形で記載をしているところですけれども、今後これらのビジョンごとに目標設定をしていきたいと考えています。きょう、お配りしている本体の中には、まだ目標が空欄になっていて申し訳ないのですけれども、全体的に実行していく、目指していく目標についても最終段階においてはしっかりと掲げていきたいと思っています。それから、ポイントの裏面ですけれども、今回「8つの新時代創造プロジェクト」というものを設けて取り組みを進めていきたいと思っています。これらのプロジェクトについては、私もしっかりコミットして県庁全体で取り組みを進めていきたいと考えています。「女性・若者から選ばれる県づくり」は対話の中でもかなり強調していますし、この人口減少の局面の中では最も重要な政策テーマだと考えています。子育てに伴う経済的負担の軽減、あるいは仕事と子育ての両立支援をはじめ、女性・若者にしっかりフォーカスした施策について、これまで以上に力を入れて取り組んでいきたいと考えています。また、「ゼロカーボンの加速化」についてはゼロカーボン戦略を策定してすでに取り組み始めているところですけれども、まだまだ、2030年の実質温室効果ガス6割削減という目標を達成するにはこのままの取り組みでは達成できないだろうと思っていますので、多くの関係者の皆さまの思いや力を結集して相当加速化していかなければいけないと思っています。新しく「くらしふと信州」、ゼロカーボンを目指す共創のプラットフォームも設置をしますけれども、ぜひしっかりした目標共有をしながら、多くの皆さまと共にゼロカーボン社会の実現に向けた取り組みを進めていきたいと思っています。また、デジタル、それから個別最適な学び、デジタル分野についてはDX戦略を並行して策定しているところですけれども、もう抽象論を議論している段階ではありませんので、具体的な施策をプロジェクトの中で、企画振興部の取り組みということではなくて全部局共通の課題として「デジタル・最先端技術の活用」を掲げて取り組みを進めていきたいと思っています。また、「個別最適な学びへの転換」ということで、県民対話の中で共通している課題の中で最も私が力を入れなければいけないと考えているのが教育の問題です。高校再編等、教育委員会にも頑張って取り組んでもらっていますけれども、そろそろ教育自体の在り方を大きく転換しなければいけないのではないかと、これは不登校の皆さまとお話をさせていただいたり、県民の皆さまと対話をしたりしていますと、例えば不登校の問題も不登校の子どもに課題があるというよりは、どうして学校に行きたくなるのかをしっかり考えて、子どもたち一人一人の能力、個性をどう伸ばしていくかということについて教育の本体も含めてしっかり考えなければいけないと思っています。それから、先ほどから申し上げているさまざまな産業分野の共通の課題の人材確保、それから日本の場合は経済成長がなかなか進まない時代が長く続いているわけですけれども、このままでは世界から取り残されてしまうだけになってしまいますので、地域内経済循環も意識しながら、また、海外の活力を取り込むということも視野に入れながら、長野県の経済システムの再構築をしていきたいと考えています。あと、県内移動、公共交通も含めた移動の在り方について考えると共に、長野県は小さな町や村が多いというのが特色であり強みでもあると思いますので、「輝く農山村地域を創るためのプロジェクト」、こうした八つのテーマに力点を置いて「新時代創造プロジェクト」として取り組みを進めていきたいと考えています。今後、それぞれのプロジェクトの中でリーディングアクションというものを検討して、最終的に取りまとめる段階では例として記載をしていきたいと考えています。総合計画審議会の中でもご議論いただいていますので、そうした位置付けで取りまとめを行っていきたいと考えています。ただ、リーディングアクションの記載をしてもそれで終わりということではなくて、計画期間中は常にテーマごとに在り方を考えて、アクションを追加していきたいと考えています。また、5番目は「県民と共に取り組む共創型の計画」ということで、これまでの検討過程においても多くの皆さまと意見交換をしてきましたけれども、これからも県民の皆さまとの対話を行うと同時に、県民参加型予算等も活用しながら、共創型の計画として実行、実現を図っていきたいと考えています。最後は「AIシミュレーションの結果を反映」ということで、この場でもお話をしていますけれども、日立コンサル、京都大学とも共同してAIシミュレーションを行った結果も踏まえてテーマ設定等行っています。2029年に向けて重要であるとされた3分野が、まさに「若者」「環境」「公共交通」ということです。今申し上げたように、こうした点には特に力を入れて県政を進めていきたいと考えています。今後のスケジュールですけれども、1月24日までパブリックコメントを実施します。パブリックコメント、あるいは県議会のご意見等も踏まえながら、さらに検討を重ねて、県としての計画案を決定した上で2月の県議会に議案として提出をしていきたいと考えています。なお、社会経済情勢の変化は非常に激しくなっていますので、計画を作ったら5年間固定ということではなくて、必要に応じて計画自体の見直しも考えていきたいと考えています。県の総合計画ですので、かなりいろいろな分野について盛り込ませていただいているところですけれども、ぜひ県民の皆さまにはここをもっと強化しろとか、ここは断固やり抜けとか、ここを他の県と違う視点で取り組んではどうかと、さまざまなご意見をぜひ頂戴したいと思いますので、どうか積極的なご提言を頂きますようお願いを申し上げて私からの説明としたいと思います。よろしくお願いします。

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取材者からの質問

 1 長野県総合5か年計画(原案)について

日本経済新聞 畠山周平 氏
 これから1月24日まで県民の皆さまからのご意見を募集しますということですけれども、その後の流れとしては県議会に諮って決定するという形でよろしかったでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 県議会には一言一句細かいものをお出しするわけではありませんけれども、県議会で議決を取らなければならない計画ですので、議案として提出をして、最終的に確定をしていきたいと思っています。

日本経済新聞 畠山周平 氏
 今回、原案を拝見すると目標値のところがブランクになっていますということなのですけれども、これはいつの段階でどうやって目標値を決めて入れる形になるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 最終段階のところで入れ込む形になりますけれども、県民の皆さまからもここは高い目標にした方がいいとか、ここはこういう目標がいいということもあれば、またご意見を頂ければと思います。目標設定のところが私としては一番重要だと思っていますし、先ほど少し申し上げたように、今回の第3編「基本目標とビジョン」のところに、ビジョンと書いていますけれども、ビジョンのところにも目標を設定していきたいと思っていますので、最終的には県民の皆さまと目指す方向性を共有できるようなものにしていきたいと考えています。

日本経済新聞 畠山周平 氏
 すると、この数字が入るのは募集期間が終わった後ということになりますか。

長野県知事 阿部守一
 募集期間が終わった後です。

日本経済新聞 畠山周平 氏
 終わった後、県議会に提出されるまでの間という形ですか。

長野県知事 阿部守一
 県議会にお示しする時は、県議会には計画本体のそのものを議案としては出しませんけれども、これ自体を併せてお示ししますので、その時にはしっかり目標を入れるようにしたいと思います。

長野日報 前田智威 氏
 答申案とこの原案と違っているところというのはどこでしょうか。

総合政策課長 小林真人
 基本的に総合計画審議会においては前段の理念部分についてご答申いただきましたが、基本的なところはほとんど変えておりません。細かな文言の調整などをしたというところです。以上です。

長野日報 前田智威 氏
 あともう一つ、ポイントの大きな4番にリーディングアクションとありますけれども、カタカナでなくて日本語で説明するとどんなふうになりますか。

長野県知事 阿部守一
 リーディングアクションは先導する行動。リーディングアクションは総合計画審議会からそういうご意見を頂いているということで、先ほどもご説明したように、設定していこうと思っていますけれども、プロジェクトがあってアクションというのは、もし分かりづらければどうするかは考えますけれども、そこも含めてご意見を頂ければとありがたいと思います。

市民タイムス 萩原真一 氏
 この「8つの新時代創造プロジェクト」等々の部分で、今、日本全国、地方は似たような課題を抱えていて、同じ方向に向かざるを得ないというか向いてしまっている部分が多いと思うのですけれども、長野県ならではのもの、これは信州独自だ、みたいなものというのは、特にこのプロジェクトの部分とかで、項目で言っていただいても結構ですし、その中身とかでもありますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 さっき言ったように、まずプロジェクトのリーディングアクションのところは今は全部書いていないです。今、検討中ですので、県民の皆さまのご意見を聞いた上で最終的に確定をしていきたいと思っていますけれども、ほとんど私が選挙の時に訴えてきたような話ばかりになっていますので、まず一つは「女性・若者から選ばれる」のところについては、子育て家庭のさらなる負担軽減はしっかり図っていきたいと思っています。財源論も含めて、国の議論を促進するということと、県としてもどうあるべきかについて考えていきたいと思います。それから、学びのところは先ほども少し申し上げたように、そもそも学校教育の在り方自体をどうしていくかということを広く県民の皆さまと対話をしながら、教育委員会、あるいは市町村教育委員会の皆さまとも一緒に考えていかなければならない状況だということを県民との対話をしながら、公約を書く時も思っていましたけれども、もうほとんど確信に近い形で考えていますので、あえて「個別最適な学び」と書きましたけれども、デジタル、ITとかも使って、一般的な教えるという行為はかなりどこに暮らしていようができるような形になりますけれども、本当に一人ひとりの子どもに寄り添って、その能力を生かすための教育というのはどうあるべきかということについて深掘りをしていきたいと思っています。そういう中で、例えば具体的な話としては信州型フリースクール制度のような創設も図っていきたいと思っています。多様な学びの場が必要だということを県民の皆さまからもご指摘いただいていますので、まさに来年度予算に向けて検討を行っているところです。それから、地域内資金循環ということで、少し細かい話になりますけれども、デジタル地域通貨の発行支援、県全体というよりはむしろ地域単位の方がいいかなと思っていますので、デジタル地域通貨の発行支援も県として行っていきたいと思いますし、各地域で共通の声として出ている移動の話については、公共交通の安定的経営をどう支えるかという観点と、それから公共交通以外、地域の支え合いのような形での地域の足の確保をどう考えるかということについて、今の現行の規制の在り方も含めて検討する中で、最善というかできるだけ望ましい地域交通の在り方を考えていきたいと思っています。

市民タイムス 萩原真一 氏
 もう1点だけ、今の学びの中で、やはり信州というと、今もうすでに進んでいるやまほいくとか自然山村留学、自然留学等々自然を生かしたものというイメージがあるのですけれども、やはりそこから自然に限らず一歩踏み込んで今の信州型フリースクール制度とか自然に限らず取り組んでいくというイメージですか。

長野県知事 阿部守一
 自然を生かすというのは教育においては一つ重要な視点だと思いますし、まさにやまほいくはそういう観点です。ただ、やまほいくも自然を生かすということで別に自然があればいいということではない、むしろ教育の在り方、子どもたち一人ひとりの自主性、主体性を尊重して非認知能力を高めるという観点でやまほいくを進めていますので、自然、あるいは長野県の優れた環境を生かしながら長野県らしい教育の在り方をしっかり考えていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 原案についてきょうの発表というふうになったのですけれども、先週の段階でも発表するかもという形で検討されていたかと思うのですけれども、これだけ時間をかけて練ったというところに何か知事なりの、やはりここは絶対こだわりたかったというポイントというのもあってのいろいろなところだったのかなという思いを伺えたらと思うのですが。

長野県知事 阿部守一
 スケジュール的な感覚は、私はあまり意識していないですけれども、私としては5か年の総合計画で、5か年の間にいろいろ社会変動があるかもしれませんけれども、しかしながら、しっかり私も含めて県組織がコミットしていかなければいけないと、単に作文して終わりというものではいけないと思っていますので、例えばポイントの出し方についても、私の方から指示をしましたし、パブリックコメントとも並行して、さきほど言ったように目標数値とかここまだ入っていませんけれども、各部局としっかりそこは議論をして、できるだけ県民の皆さまに共感いただけるような目標設定をしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 特に、計画原案の中でここにこだわったというところが、もし知事、こういう側面にこだわったというのがあれば。

長野県知事 阿部守一
 私の感覚としては、今お配りしている計画の本体が「現状と課題」、「政策構築・推進に当たっての共通視点」、それから「基本目標とビジョン」、「施策の総合的展開」、「新時代創造プロジェクト」、あと「地域計画」とありますけれど、これはもう私としては「施策の総合的展開」、それから「地域計画」は、各部長や各部、あるいは各地域振興局、各局がしっかり責任を持って取りまとめてもらいたいと思っています。とはいえ、私が県知事の立場としては、やはり第2編の「政策構築・推進に当たっての共通視点」、それと第3編の「基本目標とビジョン」は私のかなり強いこだわりが入っています。先ほど少し説明を飛ばしてしまいましたけれども、共通視点のところも、「女性・若者の希望実現」であったり、あるいは「人権の尊重や公正さ、多様性・包摂性を追求し、誰一人取り残さない」といったような観点であったり、かなり私の思いを入れていますし、「基本目標とビジョン」のところは先ほど申し上げたように、今回の選挙公約とかなり重なっています。これは選挙公約を引用してきたというよりは私の思いがまさにそういう思いなので、そういう目標として案をお諮りしていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏 
 新時代創造プロジェクトなのですけれども、これもやはりビジョンのところはかなり直結してストレートに出てきたという感じなのかなとお見受けはしたのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 総合政策課もだいぶ私とのやり取りで苦労したと思いますけれども、これから未来に向けて、どこに本当に力を入れてやっていくかということ、もちろん総合計画に書いてあることはいずれも重要ではありますけれども、その中でも特に力を入れ、また大きく転換をさせていかなければいけない項目として八つ選ばせていただきましたので、ここは私もかなり力を入れて責任を持って進めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 続いてなのですけれども、今回の5か年なのですけれども、基本目標とかビジョンとか、新時代創造プロジェクトを見てもかなり危機感とか切迫感というのがにじんでいるように思ったのですけれども、現行の5か年、学びと自治を政策の推進エンジンにしてという現行計画というのもスタイルとしてあるのですけれども、そこも計画全体の位置付けでも延長線上ではないなという感じがするのですけれども、知事としてはどういった思いをそういう面ではかけたという感じですかね。

長野県知事 阿部守一
 延長線上ではないと私も思います。やはり前回の計画策定時は、まさにコロナなど存在していなかった時ですし、長野県も災害は多発していましたけれども東日本台風災害のような極めて多くの人が水没地域に取り残されるといったような災害を経験する前でもありました。また、世界経済もロシアのウクライナ侵攻をはじめとして世界情勢が大きく変化する中で、政治のみならず経済的な関係性もこれまでと大きく変わりつつありますので、冒頭申し上げたように私自身、相当危機感を持っていますし、計画もそういう背景の中で策定していますので、危機克服ということをまずかなり念頭に置きながら作っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 現行計画のことについての総括というところでお伺いできればと思うのですが、まだ途中ではあるのですけれども、現行計画の成果とか課題というところはどういうふうに今思っていらっしゃるか。特に重点目標の達成度というのは芳しくない面もあります。これはコロナの影響とかも関係していると思うのですけれども、こういう計画を作ったことへの評価と達成度という点での評価というふうには、どう思っていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 率直に言って今の現行計画はだいぶ当初のシナリオから狂ってしまったというところは否定できない事実だと思います。例えば観光消費額も一時目標を達成してもまたコロナでがくっと激減をして、今は逆に何とか回復をさせなければいけないという局面になってしまっていますので、かなり予期せぬ出来事があったとはいえ、かなり不十分な状況の中で取り残してしまった政策が多いというのが私の率直な感覚です。今回、県民の皆さまとの対話集会で回っていますが、3期目の大きな課題は対話が足りなかったということで申し上げてきていますけれども、本来、私の3期目は今の総合計画の期間中に取り組むべきことが取り組めずに今回の計画に委ねられてしまっている部分はかなりあると思っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 これで最後にしたいと思います。そういった中で今回掲げたものというのは特に基本目標の部分であったりプロジェクトの部分であったりですけれども、少子化とか地球温暖化への対策とか、前々から取り組んではきたけれども、かなり難しいというか思う通りにはいかなかったみたいな、かなり社会の根幹に関わるものを挙げていると思うのですけれども、それ故にこれから変えていくというのもかなりハードルが高いものをあえて挙げたという気がいたしまして、現行計画もチャレンジプロジェクトとか難しい課題にあえて取り組み、というものなのですけれども、今回もう少し切実度というかそういうものが増しているようなという気がいたしたのですけれども、繰り返しになるかもしれませんけれども、そこで前回との作る上での違いというのはどんな感じだったのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 おっしゃる通りだと私も思います。前回のチャレンジプロジェクトはどちらかというとベースとしていろいろな総合計画の取り組みがあって、そうしたものとは別に未来に向けてチャレンジしていかなければいけないのではないかということでいくつかチャレンジプロジェクトを掲げたという感じです。今回の新時代創造プロジェクトは、いずれもやり抜かないと、産業であったり暮らしがもう成り立っていかないものばかりだと思っています。女性・若者から選ばれる県づくりも、人口減少下の中では待ったなしの課題だと思いますし、また、例えば移動の話だとか人材確保であったり、こうしたものもしっかりとした方向付けをしなければ暮らしや産業自体が成り立たないという、私としては非常に危機感を持ってプロジェクトを絞り込んでいますので、ここができればプラスアルファで良くなるなということの意識よりも、むしろ待ったなしで取り組まなければいけないと、しかもこれまで以上に加速化をさせ、また財源も投入してやらなければいけないと、そういう問題意識を持っています。

信濃毎日新聞 立松敏也 氏
 最後と言ったのに少し付け加えて申し訳ないのですけれども。難しさもかなり重い課題だと思うのですけれどやるべく決意というところを知事、改めて一言伺えるとありがたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 「確かな暮らしを守る、ゆたかな社会を創る」、これは県民の皆さまに訴えかけてきたことですので、まさにそれを実現すべく今回、総合計画の原案を取りまとめました。実現に向けては非常にハードルが高いものがたくさんあります。人口減少の問題であったり気候変動の問題であったり、人材確保の問題であったりと非常にハードルは高いですけれども、しかしながらやり抜かなければ長野県の発展は難しいと思いますのでぜひ県民の皆さまと方向性を共有して、行政だけでできないことがたくさんありますので、市町村、関係団体、県民の皆さま、すべての皆さまの力を結集して取り組んでいくことができるようにしていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 これからパブリックコメントで県民の方の意見を募るということなのですが、県民の方からすると県の総合5か年計画ができることが直接的にご自身の暮らしとか生活でどういう影響を与えるのかというのが少しイメージしにくいかなと思ったのですね。なので、この計画ができることによって、例えば県の意思決定にどのような影響が起きるですとか、その辺りを踏まえた上で改めて県民の方に今回のパブリックコメントにどういうふうに関わってほしいのか、教えていただけますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 県民の皆さまにはこの総合計画は県のこれから5年間の政策の方向付けをするものだということで、ぜひご理解いただき、ご意見を頂きたいと思っています。方向付けをするというのは、一つは私が県知事としてコミットして私の責任で取りまとめる計画ですので、従って予算の順位付け、限られた予算をどういう分野に配分するかというのも、例えば新時代創造プロジェクトで掲げたような施策に力点を置いていこうと思っていますので、もしこれよりこっちの方が大事ではないかということをお感じの方がいらっしゃれば、そういうことでもっとプロジェクトとしてこんなものを入れるべきではないかとか、こうしたものを総合計画の項目に入れるべきではないかというご意見を頂ければありがたいと思います。予算だけではなくて、人の配置とか県の政策の優先順位を含めて、総合計画を踏まえてこれから5年間仕事を進めていきますので、そういう観点でご覧いただければと思います。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 あと、今回は先ほど知事もおっしゃっていた通り、学びのところに力が入っているのかなというところを感じたのですけれども、知事の中で、それほど教育改革であったりですとか、教育の分野をこれから変えていかなければいけないと、そこを突き動かしている部分というのは、何か原体験であったり、何か対話の中で感じたことというのがあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今の長野県の総合計画は、サブタイトルに「学びと自治の力で拓く新時代」とうたっています。まず、学びというのは、長野県の特色であり、私としては原点だと思っています。かつて、教育県と長年言われてきた長野県です。今も学びの意欲が強い県民が多いところだと思っていますので、まさに子どもたちの教育は、今いろいろな課題、不登校の問題をはじめとしていろいろな課題が指摘されている中で、私としては、もう1回長野県から新しい教育の姿を構築していきたいと思っています。教育委員会、あるいは市町村、先生方、多くの皆さまのご理解とご協力を得ながら、子どもたちを中心にして取り組んでいきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高田実穂 氏
 今回、「信州から」というように、長野県から他県に先駆けてゆたかな社会を創っていくというところで、長野県から先駆的な動きを創っていこうということで、新時代創造プロジェクトとかがあると思うのですけれども、長野県がリーディングアクションを取っていく上でこれから県、知事としてであったりですとか、県職員としてですとか、長野県としてどのような姿勢がこれから重要になってくるとお思いでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まずは視野を広く持つということだと思います。どちらかというと、前例踏襲型であったり、あるいは漸進型というか、少しずつ改善する感覚で仕事を進めると、たぶん今の大きな社会の変革期には全く適合しない政策になってしまいますので、全国はもとより世界の動きもしっかり見ながら政策を考えていくということが必要だと思っていますし、また、私も最初に知事になる時に、「社会を変えよう、現場から」という本を出したのですけれども、まさに今回、県民の皆さまと対話をしていて強く感じているのは、やはり現場に課題があり、現場に答えがある。県民の皆さまが日々感じていること自体が、県が取り組んでいくべき課題ですし、県民の皆さま、実は取り組むべき施策の方向性というのは、すでに感じていらっしゃる方、見えていらっしゃる方、非常に多いと思います。それが行政の施策として具現化していない、あるいは言語化していないという状況だと思いますので、これからもしっかり対話、今回も共創型の計画といっていますけれども、対話と共創ということで計画を取りまとめ、また実行していきたいと思っています。

読売新聞 浅川貴道 氏
 かなりの危機感を持って臨まれている次期の計画ということなのですけれども、現行の計画、2018年度からのものですが、当時の県民世論調査では、半数がそういった計画があることを知らないというような結果も出ておりまして、なかなか県民への浸透が難しい側面もあるのではないかと思います。今回、これだけのかなり、言ってみればラジカルなものが入った計画ですが、どのような形で県民に浸透させて意識付けといいますか、周知をさせていきたいと思っているか、伺えればと思います。

長野県知事 阿部守一
 おっしゃる通り重要な話だと私も思います。きょう、パブリックコメントという形でお出ししますけれども、計画を取りまとめた後もちゃんと普及版の冊子やリーフレットを作って、まさに県行政自体が作ったら作りっぱなしにすることなく、常に県も計画にコミットして、そしてその思いを県民の皆さまにしっかり伝える努力を、私のみならずすべての県職員と一緒に行っていきたいと思っています。

読売新聞 浅川貴道 氏
 もう1点なのですけれども、先ほど知事自らデジタル地域通貨というような具体的な言葉も出てまいりまして、新しい計画ではそういった少しラジカルな、言ってしまえば県の社会をがらっと変えてしまうような、そういった施策がたくさん出てくるのではないかと思いますけれども、知事のおっしゃるところでは、そういった非常にぱっと目新しい政策というのをこれからどんどん打ち出していくというような、そういうようなお覚悟だということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 目新しいというよりは、多分、例えばチャレンジプロジェクトで掲げたようなテーマも、かなり県民の皆さまとはもう共有されていると思いますし、多くの人たちがこれ課題だよねということはもうほぼ明らかだと私は思います。ただ、課題は明らかだけれども、どう進むかが必ずしも明確になっていないというところが、日本全体の課題だと思いますので、非常に難しいテーマばかりですけれども、何とかそこをこじ開けられるように県としての方向付けをしていきたいと思っています。先ほどのチャレンジプロジェクトのところ、県としてはリーディングアクションをこれから組み立てていきたいということでお話をしました。新時代創造プロジェクトのところにリーディングアクションをぶら下げていきたいと申し上げましたけれども、ここでどこまでのものをしっかり出せるかというところが、まず最初に問われるところかと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 これまでの質問とも若干かぶるかもしれませんが、現行計画で全体のものは推進エンジンというふうに位置付けていらっしゃる、学びの県づくりとか自治の力みなぎる県づくりというのがキャッチフレーズであるかと思いますけれど、今回は確かな暮らしを守るとか、信州からゆたかな社会を創るということで、危機認識から出るような、こういう全体を統括するようなつくりになっているかなという印象があるのですけれど、考えようによっては、知事とすればいったん言い続けたことは、しばらく達成するまで言い続けるというようなことで、考え方によっては学びと自治を維持するというような選択肢もあったのかなと思ったりもするのですが、このへんはやはり先ほどおっしゃられたように社会の変化が激しいので、それに合わせて柱も新しいものに変えたという、そんな認識でよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず今回、総合計画の原案をお示ししたわけですけれども、長野県総合5か年計画原案としてしかお示ししてないです。今、「しあわせ信州創造プラン2.0」でサブタイトルが「学びと自治の力で拓く新時代」と書いていますけれども、そこのところは全くニュートラルにお示ししているという状況で、最後取りまとめる時に長野県総合5か年計画のままにするのか、しあわせ信州創造プラン何とかとするのか、あるいはまた別の名前をつけるのかというのは今、検討中です。無味乾燥な長野県総合5か年計画と書いてありますけれども、最後取りまとめる段階では、この名前ではないものにしようかと思っています。ただ、まだ検討中ですので、最後取りまとめる時にお示しするという形になるかと。なお、学びと自治については、今回の計画の中でも政策構築・推進に当たっての共通視点の中の、長野県の特性を踏まえた視点ということで、「県民に息づく『学びと自治の力』を生かす」というところでは残していますので、そこは継続的な視点としてはしっかり持っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 古志野拓史 氏
 これまでも、周知とか共有の在り方ということで質問がありましたけれど、県議会でも地元の市町村長さんのことを例に挙げて、なかなか5か年計画があるのだけれど、地元の首長さんとの意見交換でも地元から自分のところの地域計画とか県のビジョンについてすぐ話が合わなかったりとかということがあって、なかなか首長さんレベルでもそういう感じなのかということをおっしゃっていた議員さんもいたのですけれど、そのへんで今回、広く県民、あるいは地域のリーダーの皆さんと共有する上で、何か知事が、今、県民対話も進めていらっしゃる中で、何か工夫ですとか手法についてこんなふうにできないか、というアイデアがあればお願いしたいと思います。

長野県知事 阿部守一
 まず、地域計画は地域戦略会議等で議論してきているので地域計画はさすがに市町村長の皆さまは知っている、知らないとなったらまずいので、もう1回、地域振興局を通じてちゃんと確認しますけれども、こちらの地域計画以外のところは、先ほど申し上げたように県の総合計画なので、かなりいろいろな分野を網羅的に書かざるを得ないということで、全部市町村長の皆さまが認識しているという状況は現実的に不可能だと私は思います。とはいえ、どういう部分に力を入れて取り組んでいるかということについてはしっかり共有しなければいけないと思いますので、私が先ほど申し上げたような新時代創造プロジェクトであったり、あるいは最終的にまとめた段階では、今回原案のポイントということでは、計画のアウトラインのところをお示ししていますけれども、市町村長の皆さまとか県民の皆さまと共有する最終的なポイントは、個別の政策課題の中でも特にここに力を入れていきたいとか、ここについては大きく転換させていきたいとか、そういう部分を中心に取りまとめてしっかり共有できるようにしていきたいと思います。
 ありがとうございました。

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電話番号:026-235-7054

ファックス:026-235-7026

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