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更新日:2014年6月24日

水産試験場

鯉で池の掃除

シナノユキマス物語コレゴヌス養殖技術開発の記録

鯉で池の掃除

河野 成実

 佐久支場では、千曲川の河川水で魚を飼育していたため、コレゴヌス養魚池にはどうしても大量の砂泥が堆積しやすく、飼育池での魚の取揚げや池の管理の面で難渋していた。そこで「池底の餌をついばむ働き者のコイ君と横着者のコレゴヌス君を一緒に飼ったなら泥の堆積が抑えられるのでは?」と考えて試すことになった。その方法とは、コンクリート池(5×10m)に250gサイズのコレゴヌス君300kgを収容した池と、その1割30kgを約300gのコイ君に置き換えた池とで、2か月半の飼育をして比較することであった。
 さて、結果は如何に?
 取揚げの際に池に堆積した砂泥の堆積量は、コイ君を入れた池で2L、入れない池で358Lと大差がつき、前者の圧勝。コイ君の奮闘が如何にすごいかを再認識。成長はどうかといえば、コイ君と同居させられたコレゴヌス君の取揚げ時の平均体重は457g、コレゴヌス君だけの所では483gとこちらは後者の方が若干勝利。一方、コイ君自身は800gサイズにまで成長した。どちらの方が養魚向きかは、みなさんの判断におまかせします。


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