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更新日:2014年6月24日

水産試験場

ペリヤジに名前を付ける

シナノユキマス物語コレゴヌス養殖技術開発の記録

普及に当たっての名前は

ペリヤジに名前を付ける

深津 鎮夫

 昭和58年(1983年)、2年前からの養魚者へのペリヤジ稚魚試験飼育もうまくいき、成魚になっていた。今年からいよいよ飼育を希望する養魚者に稚魚を配布することを決定した。
 この魚の名前は、学術的にはコレゴヌス、一般的にはロシア名のペリヤジと呼んでいた。私どもが「ペリヤジ」と言っても、一般の人は「ペリアジ?」と返ってくる。そしてアジの仲間かと聞き返される。新しい名前を付けることになった。
 当時、職員の一般研修で、ブレーンストーミングという考え方を習ったばかりであった。水産試験場佐久支場の全職員を集め、それぞれ勝手に発言させ、どんな名前でも書き留めていった。次に皆で良い、悪いの賛否をとり、30以上の名前を候補とした。上位の方にアルプスマス、信州マス、信濃マス、雪マス、乙女マス、コクチマス、シロマス、白雪姫、などがあった。この候補と笹で飾った大型のペリヤジ5尾を県庁へ持って行ってもらったのを覚えている。
 「シナノユキマス(信濃雪鱒)」と吉村知事が命名したと聞き、信州のイメージと魚の肌の白さを雪で結び付けたこの名前は、天下一品と今でも思う。なお、シナノは長野県の新しい品種(新品種とはいえないが)には、信濃を付けることになっている。


 

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