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更新日:2020年6月16日

知事会見(令和2年(2020年)5月1日(金曜日)15時02分~15時54分 会場:県庁)

項目

阿部知事からの説明

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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取材者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症への対応について

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本文

阿部知事からの説明

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

長野県知事 阿部守一
 
それでは私からは冒頭3点、お話を申し上げたいと思います。いずれも新型コロナウイルス感染症対策に係るものです。
 まず1点目ですが、本日午前中、新型コロナウイルス感染症長野県対策本部会議を開催しました。そこでの検討を踏まえて新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第2項に基づく施設の使用停止を要請していくことにしましたのでご報告したいと思います。まず長野県においては、政府の緊急事態宣言の発令を受けて、4月23日から5月6日までの間、新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条第9項に基づく施設の使用停止のお願いを対象機関の皆さまにしているところです。まずもって多くの皆さまにはいわゆる休業要請に対しまして前向きにご対応いただいていますこと、この場をお借りして心から感謝申し上げたいと思います。ただその一方で、いまだに施設の使用が継続されているところもあります。本日、本県からの要請に残念ながら応じていただけず、営業を継続していることが確認できたということで、新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第2項に基づく施設の使用停止要請について、○○○にあります○○○、そして○○○にあります○○○に対して行ったところです。(施設の所在地、名称は5月4日に休業の確認ができたため削除しました)このことについては新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第4項に基づき、ホームページ上で公表したところです。今後この施設について施設管理者から休業したという連絡があり、本県で確認できた場合にはリストから削除していきたいと思っています。今回公表したパチンコ店においては、新型インフルエンザ等対策特別措置法の趣旨をぜひご理解いただき、休業にご協力いただきますことをお願いしたいと思います。
 それから2点目ですが、先ほどの本部会議でも私から少し発言をしましたが、緊急事態宣言の延長について国において検討が行われている中、経済活動、あるいは人々の生活にも大変大きな影響が出てきていると考えています。先般ご議決いただいた補正予算を速やかに執行することによって、県内産業、あるいは経済を支えていきたいと思っていますが、この状況は非常に危機的な状況だと捉えています。そういう意味で経済活動は今多くの皆さまが自粛をし、また県からも休業要請等を行っている状況ですけれども、そうした中で経済的支援を引き続きしっかり行っていかなければいけないと思っています。またコロナ対策が一定程度めどがついた後においても、長野県の経済、あるいは産業を再生する上では大変多くの皆さまの力を結集して取り組んでいかなければいけないと考えています。そういう観点で仮称ですけれども、「長野県新型コロナ対策産業支援・再生本部」という組織を経済団体、あるいは関係機関の皆さまと設置して、経済対策、産業支援対策に全力で取り組んでいきたいと考えています。関係方面と調整した上で、できるだけ早く立ち上げて具体的な取り組みを行っていきたいと考えています。
 それから大きな3点目ですが、あしたから休日が続くという状況の中で、私から県民の皆さまに改めてお願いしたいと思います。繰り返しになりますけれども、今長野県のみならず全国に緊急事態宣言が出されていますので、ぜひ不要不急の外出自粛については、引き続き気を緩めることなく行っていただきたいと思っています。人との接触機会を極力減らし、8割減らすという目標の下で多くの皆さまには行動していただければありがたいと思っています。また二つ目が県域をまたいだ往来自粛の徹底ということで、本県における感染者の発生事例のかなりの部分は県外に行かれた方、あるいは県外からお越しになられた方という状況になっています。今、全都道府県が一致団結して、観光の自粛、往来の自粛ということを強く国民の皆さまに求めているところですので、どうか県民の皆さまにも県域をまたいだ往来についてはぜひ連休中は控えていただきたい。また帰省をされようとする方もいらっしゃると思いますけれども、どうかこの時期についてだけは何とか来ないで済むような対応を取っていただければありがたいと思っています。それから最後ですけれども、不当な差別や偏見、いじめ、こうしたものは絶対あってはならないものと考えています。医療関係者やそのご家族、あるいは感染者、濃厚接触者やそのご家族、さらには県外ナンバーの車で走られている方への差別、そういうことは決してあってはならないと思っています。われわれが今戦っている相手はウイルスですので、県民同士、あるいは人間同士がいがみ合ったり、誹謗(ひぼう)中傷し合ったりということが絶対ないようにお願いしたいと思います。長野県としても、今は「信州の観光はお休み中」ということで普段の観光キャンペーンとは全く180度違う取り組みを行っています。連休中も引き続き信州に来ていただいても楽しめません、泊まるところもありませんというキャンペーンを強く行っていきたいと思っています。また「STAY HOME ACTION(ステイ・ホーム・アクション)」ということで、県民の皆さまにはお家にとどまっていただいて、この機会に学び直しとか、ご家族の絆を強めていただいたりとか、あるいはインターネットを通じていろいろな皆さまの取り組みを応援するとか、そうした形でお過ごしいただきたいと思っています。どうか県民の皆さまのご協力を心からお願い申し上げたいと思います。私からは以上です。

取材者からの質問

 1 新型コロナウイルス感染症への対応について

日本放送協会(NHK) 高橋圭太 氏
 2点お伺いするのですが、一つ目が連休中の県境を越えた往来等に関する話です。きょうの対策本部会議でもいろいろデータ等が示されましたけれども、これまで県が行った調査等で県外から入ってこられる方をできるだけ抑えるという意味での「流入量」というものがあると思うのですが、そこについて今出ている数字についてどう見られていますか。

長野県知事 阿部守一
 本日の本部会議で出された、いわゆる携帯等からのデータを見ても、通常であれば長野県は平日に比して週末の土曜日、日曜日が県外からお越しいただく方が多いという状況ですけれども、ここしばらく、特に緊急事態宣言が出されてから後は、土日の県外からの入り込みというのは非常に少なくなっているという状況です。そういう意味で全国に緊急事態宣言が発令されて、どこの都道府県においても外出自粛の要請が出されているということと、われわれが『「信州の観光はお休み中」キャンペーン』ということで取り組んでいる成果が一定程度現れているものと思っています。ただ観光地についてはかなり今お客さまが少なくなっている状況ですけれども、あしたからが休日がつながっていくというフェーズになりますので、引き続き気を抜くことなく往来が行われないように、強く対策を講じていきたいと思っています。

日本放送協会(NHK) 高橋圭太 氏
 あともう1点、全般的な今後の対応についてですけれど。国は緊急事態宣言を延長する方針というものを示されていると思うのですが、これに対する知事の受け止めが一つ。あともう一つ、それを受けて連休中の対応が出てくるのだろうと思っているのですが、今後県としてどういう対応を、どういうタイミングで講じていきたいかというのをお願いします。

長野県知事 阿部守一
 まさに政府において緊急事態宣言を今後どうするかということは、きょう専門家会議が開かれて、そうしたご意見を踏まえて確定するものと思っていますけれども、私としては特に大都市部でのここしばらくの発生状況を見ていると、緊急事態宣言を延長することもやむを得ない状況ではないかと思っています。長野県としてどういう対応をしていくかということについては、まずはきょうの専門家会議から出される提言に私もしっかり目を通していきたいと思いますし、また政府でも方向性を出されると思いますので、県としても専門家懇談会のご意見を伺いながら、県としての5月7日以降の対応についてはしっかり考えていきたいと思っています。

長野放送(NBS) 平井香太郎 氏
 今回、新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条に基づく店名の公表に踏み切られたのですけれども、店名を公表される決断に至った思いをお聞かせいただきたいです。

長野県知事 阿部守一
 まず今回の休業要請等の措置については、何としても長野県内における新型コロナウイルスの感染拡大を防止しようという思いで要請等をしている状況です。こうした中で冒頭申し上げたように、多くの事業者の皆さまは大変厳しい決断ではあったと思いますけれども、ご協力を頂いて自主的に休業する選択をしていただいています。パチンコ店においてもかなりの皆さまがそうした形で主体的に対応していただけています。このことを私としては大変ありがたく思っています。ただ残念なことに県から個別にお願いをしたにもかかわらず、先ほど申し上げた2店についてはそのまま営業が続けられているという状況ですので、県としては県民に対して注意を促すという観点からも店名の公表、そして新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく要請という形で措置を講じたところです。

長野放送(NBS) 平井香太郎 氏
 加えてですが、今回この2店舗でした。取材の中では他にもパチンコ店など営業されているところがあるようだと聞いているのですが、その辺の今の状況についてはどう確認されていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 対策本部の地方部を通じて個別の店舗を当たってきています。数日前まで開業していた店舗もあったと聞いていますけれども、先ほど申し上げたように、県から個別に働き掛けをした結果、現時点で残ったのが当該2店舗と考えています。もし仮に他にも開業しているというところがあれば、そうした店舗に対する対応もしっかり行っていきたいと思います。

長野放送(NBS) 平井香太郎 氏
 最後にもう1点だけですが。他県では公表した施設に一時的ですけれど、お客さんが集中するというような状況も起きていると思います。そういうことは回避すべきだと思うのですけれども、知事から何か呼び掛けることとかありますか。

長野県知事 阿部守一
 県として今回店舗名を公表したのは、ある意味そうしたお店に行かれるということは、感染リスクが高いという注意喚起でもありますので、ぜひ県民の皆さまにはこうした趣旨を十分ご理解いただいて、当該パチンコ店に行かれることがないように強くお願いしたいと思います。

共同通信 田中陽平 氏
 施設の使用停止の要請と公表についてお伺いします。きょうの何時時点で営業していたということになるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 本日の12時時点で判断して公表しています。

共同通信 田中陽平 氏
 この2店舗は同じ系列のお店ということでよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 そのように認識しています。

共同通信 田中陽平 氏
 多分個別の働き掛けの中でいろいろな対応があったと思っていまして、具体的にここの店舗は県の地域振興局の働き掛けに対して、完全に無視を決め込んだのか、あるいは明確に「拒否します」とか、どういった反応だったのかお伺いできますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 この2店舗については本社が県外ということで、店舗の方から本社の方に要請の趣旨を伝えていただいた上で、残念ながら休業しないという判断に至ったものと受け止めています。

共同通信 田中陽平 氏
 今後ですけれども、第45条第3項の指示というものが視野に入っているのかどうかというところをお聞かせいただけますか。

長野県知事 阿部守一
 本日の段階では、要請し、そして公表しましたので、まずは新型インフルエンザ等対策特別措置法の趣旨、そして県からの要請の趣旨をしっかり受け止めていただいて、ぜひ速やかに休業の判断をしてもらいたいと思います。その後の対応については県としては予断を持つことなく、あらゆる選択肢を排除せずに対応していきたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 坂口沙羅 氏
 まず1点目、人の流れについてですけれども、定点の分析では多いところで7割、少ないところで3割ほどに減少がとどまっているということを、知事はどのように受け止めていらっしゃるのかということと、これについて今後考えていかなければならないことはどのようなことなのか教えてください。

長野県知事 阿部守一
 データを見ると地域ごとにかなり差があると受け止めています。すべての移動が不要不急の移動ということばかりではないだろうと思いますので、流れをゼロにするということではないと思っています。ただ、まだ一部観光等でお越しになられている方もいらっしゃると思いますので、今全国一斉に呼び掛けをしていますし、知事会からも政府において往来自粛については強く国民に呼び掛けてもらいたいというお願いもさせてもらっていますので、連休中の人の移動については引き続きウオッチしていきますけれども、都道府県間の連携の下、そして政府と一体となって、不要不急の往来がなくなるように引き続き頑張っていきたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 坂口沙羅 氏
 あと1点。緊急事態宣言の延長について、政府が1カ月ほどの延長で調整していると思うのですけれども、その中で県では最近陽性の方が確認されていませんが、そういったことを踏まえた上で、県内で今後外出自粛要請でしたり、休業要請をどれぐらい続けるのが理想なのか、考えを教えてください。

長野県知事 阿部守一
 緊急事態宣言が長野県において発令されてから県民の皆さまには外出自粛のお願いをしていますので、その状況等はしっかり見極めなければいけないと思っています。ただご指摘のように、ここ数日は県内においては感染者が確認されていないという状況ですので、そういう意味では県民の皆さま、あるいは事業者の皆さまの県からのお願いに対応しての取り組み、行動が一定程度の成果を上げてきていると思っています。ただ日本全国の感染状況を見ると、まだまだ気を緩めていいような状況では全くないと思っていますので、まず6日までの緊急事態宣言発令期間中は全力で感染の拡大を防止したいと思っています。その上で7日以降、政府においては延長の方向で検討されていると報道されていますけれども、そうした政府の動きをしっかりにらみながら、もう片方では長野県の状況について冷静に確認をしながら、専門家の意見も聞いて次の方向性をしっかり出していきたいと思っています。

長野朝日放送(abn) 坂口沙羅 氏
 専門家会議で少し県内において緩和というものも考えていかなければという話が出たとお聞きしたのですが、その辺りはどのように考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 政府の専門家会議の議論の中でも、これは従前からそうですけれども、日本全国一律に扱うのではなくて、感染拡大を警戒しなければいけないところと、そうではないところというのは、今の緊急事態宣言の中でも意識をして政府として対策を取られています。恐らく今後延長されるに当たっても、そうした枠組みは維持されるのではないかと思いますので、そうした場合に長野県としてどういう対策に取り組むべきかということについて、県内の実情を踏まえつつ、そして先ほども申し上げたように、今長野県における最も大きなリスクは県外との人の流れだと思っていますので、そこについては引き続き食い止めながら、どういう対策を講じていくかということについてしっかり考えていきたいと思っています。

テレビ信州(TSB) 田上瞬 氏
 先ほどの休業要請に戻ってしまうのですけれども、休業要請はこれまで何店舗に行ってきたのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 この2店舗です。新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条第2項に基づく施設の使用停止要請というのは、要請して公表するという形になっていますので、本県においては今回が初めてのケースという形になります。

テレビ信州(TSB) 田上瞬 氏
 もしこの2店舗が休業要請に応じない場合の対応等は考えていらっしゃいますか。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げましたように、本日法律に基づく要請をして、そして店舗名を公表したわけですので、まずは要請の趣旨を踏まえて休業していただくということが必要だと思います。応じていただけないということになれば、先ほど申し上げたように新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づくさらなる措置もありますので、あらゆる手段を持ちながら対応していきたいと思います。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 休業の関係ですけれども、パチンコ店2店の名前を公表しましたけれども、他県の事例を見ると、店名の公表の前に警告的な意味合いもあるかと思うのですが、店名を公表しますというようなことをまず意思表示して、その後に実際に店名を出すケースが多いと見られますが、こうしたプロセスを経ずに要請と同時に店名を公表した理由についてお聞かせください。

長野県知事 阿部守一
 県からも事前にこれまでも要請しています。今お話しいただいたことは必ずしも法律上求められているプロセスではないわけですけれども、直接要請しているということではなくて、事前に当該店舗にお願いをした上で対応しているところです。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 補足をしますと、国のガイドラインに定められた事前通知という手続きがありまして、それを行ったかどうかというお尋ねかと思います。これについては4月29日の段階で、その時点でお願いをしていたところというのは9施設ほどありましたけれども、そういったところに事前通知をしたところです。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 そうすると9施設のうち2店舗が今回応じていなくて、そのうちの7店舗はきょうまでに営業をやめたということですか。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 そういうことです。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 そもそもパチンコ店の何を問題視したのか、なぜパチンコ店に休業を要請するのか、根本的な理由についてお聞きしたいのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 緊急事態措置の第2弾ということで、休業要請をするときからお話ししていますけれども、県としては今回の緊急事態措置の狙いというのは二つあって、一つは往来を止めていくということ、それからもう一つは集団感染のリスクが高い施設については休止していただくということです。パチンコ店については集団感染が発生するリスクが高い施設という形で休業の要請、施設の使用停止ということをしているところですので、今回も当初の目的を十分意識しながら対応しているところです。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 この2店の営業状況について具体的にお聞きしたいのですが、このパチンコ店では例えばパチンコ台の席を間引いたりとか、お客さまにマスクを配布したりとか、消毒液の配置をしたりとか、そういった独自の対策というのはなかったのでしょうか。もしあったとしても店名を公表したのならば、何がいけなかったのかというところをお聞きしたいのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 県としては、一つはパチンコ店という業種に対して休業の要請をしています。個別の店舗の状況を確認していますけれども、先ほども現地機関の職員と話をしましたけれども、当該店舗はかなり駐車場に車が止まっているという状況で、中には県外からの来店者もいらっしゃるという状況です。そうした状況も確認していますけれども、ほとんどのパチンコ店においては休業の要請に応じていただけているという状況です。その一方、大変残念ながらこの2店舗においては、そうした要請に応じていただけていないということで、今回こういう措置を取らせていただいたところです。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 そうすると往来自粛の目的が一番だったということですか。

長野県知事 阿部守一
 往来自粛ではなくて、そもそもパチンコ店という業態自体が、先ほど申し上げたように集団感染の恐れがある。そして県としても店舗の状況を直接確認した上で、また事前にもお願いをした上でこうした措置を取っているという状況です。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 あと県の取り組みとして『「夜の街」パトロール』をされていると思うのですけれども、パチンコ店以外に休業に応じていない飲食店だとか、そういったものについてはどうされるおつもりなのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 休業要請をかけさせていただいている施設は他にもあります。そうしたところの状況についてしっかり把握をした上で必要な対応は行っていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 休校が続く学校ですけれども、文部科学省から子どもを登校させる際には、小1と小6と中3の3学年を優先させて登校させるという案が出されています。選択肢だと思うのですけれども、このことについて受け止めをお聞きしたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 それは通知がもう出されたのですか。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 きょうの閣議後の会見で大臣がおっしゃった話です。

長野県知事 阿部守一
 私はまだその内容を確認していないので、正確なコメントはしづらいところがありますけれども、子どもたちの教育機会をしっかり保障するという上でも、あるいは今子どもたちが学校に行けなくて、友達とも会えなくて寂しい思いをしていたり、あるいは新しく1年生になったりして、本当はまさに今、人間関係、友達関係をつくっていく時をなかなかそうした充実した時間に充てられない子どもたちが大勢いるということを、私としては非常に憂慮(ゆうりょ)しています。そういう中で文部科学省としても、できるだけいろいろな工夫をしながら対応していこうということの一環として、そういう考えを示されているのだろうと思います。長野県としての対応については、教育委員会と十分相談しながら、感染リスクをどう抑制していくのか、今の状況をどう認識して学校においてはどう対応するのかということについて、国の基本的対処方針がまた改めて出されると思いますので、そうしたものの動向も踏まえながらしっかり考えていきたいと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 パチンコ店の関係でお尋ねします。感染拡大を防ぐという理由は重々承知の上で、公表するということはかなり重たいことだと思うので、細かいところを教えていただきたいのですけれども、先ほども一部出たのですけれども、営業実態についてお尋ねしたいのですが、例えば何日から何日までずっと続いていて、何時から何時まで開けていて、大体でいいですけれども、日々何人ぐらい入っていてとか、いわゆる集団感染するリスクが高いという判断を裏付ける事実関係について教えていただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 多分その理解は少し違っていて、県としてはパチンコ店に対しての休業要請をしています。それに応じていただけていないということが一義的には重要な部分です。とはいえ、営業の状況等の確認をしながら対応してきているという中ですので、その状況についてはまた個別に聞いていただければお答えするようにしますので、よろしくお願いします。

中日新聞 我那覇圭 氏
 細かいところについてはまた後で改めて伺いたいと思います。やり取りの中で知事も直接働き掛けというか、お話をされたというふうなことを先ほどおっしゃっていたかと思うのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 私が直接働き掛けているのではなくて、県の地方部の職員の話を聞いているということです。

中日新聞 我那覇圭 氏
 いずれにしても県から要請している中で、要するに先方は本社に上げて、その結果休業しないという判断だったということだったのですけれども、その理由というのはどういうことを言っていたのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 理由いかんにかかわらず、県としては対応していくということです。

中日新聞 我那覇圭 氏
 きっと向こうにも言い分があるはずで、それはどういうふうに県としては受け止めたというか、どういうふうな理由だったというふうに認識していらっしゃるのか伺えますか。

長野県知事 阿部守一
 もちろんいろいろな考え方はあると思います。ただ県としては、今回の要請に応えてもらえないということで今回の措置を取らせていただいていますので、理由等をもし聞きたければまた後で聞いてもらえればと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 それもまた後で確認させていただくとして、例えば、報道ベースで大変恐縮ですけれども、休業したとしても十分な補償がないとか、いわゆる経済的な部分で営業しているというようなケースもあると承知しているのですけれども、そういう理由というのはありましたでしょうか。その点だけ確認できれば。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 地域振興局で対応していますので、正確に聞き取っておきますので、また取材いただければと思いますけれども、私どもが聞いている限りでは、経済的にうんぬんというような話を先方から言われたという経緯は今の時点では承知していません。

長野県知事 阿部守一
 多くのパチンコ店がある中で、私もパチンコ業を営まれている方から非常に経営が厳しいとか、財政的な支援を充実してほしいという要請があるというのは伺っています。今回の当該店舗とは違いますけれども、いろいろな事業を営まれている方に対して、大変申し訳ないですけれども、感染拡大を防ぐという意味で休業の要請であったり、あるいは休業の検討の依頼であったり、そうしたことを大変苦渋の決断ではありますが、しています。要請先だけではなくて、要請先の関係事業者が大変厳しい経済情勢に置かれているという状況は認識していますので、先ほど申し上げたように、休業要請とは別の観点で経済対策をしっかり行っていく必要があると思っています。また政府に対しても、こうした休業要請等を行う対象となっている事業者に対する支援、全国的には補償という言い方もされていますけれども、そうしたことを強く求めている状況です。感染リスクを下げるということと事業者の経営というものはもちろん表、裏の関係にあるわけですけれども、ただ目的が違うということの中で私としても厳しい判断をせざるを得ないということはご理解いただきたいと思います。

中日新聞 我那覇圭 氏
 先ほどもありましたが、今後の対応の関係で指示をするのか、しないのかも含めて、多分今の時点ではお答えはできないと思うのですけれども、指示をする場合の要件というか、考え方について知事としてどのようにお考えになっているのか伺えればと思います。きょう要請ということになっていますけれども、今後例えば指示に移行する上で、要請からの日数とか、あるいは営業形態とか、どういうことを判断基準にするのか教えてください。

長野県知事 阿部守一
 先ほど申し上げたことの繰り返しで申し訳ないですけれども、本日法律に基づいて個別の要請をしていますので、まずはそれにしっかり対応いただけるように期待をしています。

中日新聞 我那覇圭 氏
 あと1点確認だけ。県内で系列はこの2店舗だけでよろしいでしょうか。例えば他にも系列店舗があって、他は休んでいるけれどこの2店舗だけ営業しているのは考えにくいですけれど、そういうことはあったりしないですか。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 同じ系列はこの2店舗のみと承知しています。

朝日新聞 田中奏子 氏
 第45条に基づく店名の公表についてですけれども、4月29日に9施設に事前通知をされたということですが、それはすべてパチンコ店ということでよろしいでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうです。

朝日新聞 田中奏子 氏
 なぜパチンコ店だけなのかということをお伺いしたいのですけれども、他に休業要請に応じていない店舗はなくて、パチンコ店のその9施設だけが応じていなかったということでしょうか。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 今ご指摘のとおり、パチンコ店に限らずまだ当然休業要請に応じていない店舗があると思うのですけれども、他県もそうですけれども、いずれも要請、指示を出しているところというとパチンコ店が対象というのが現状だと思います。この理由は、パチンコ店の危険性といいますか、そういう点からパチンコ店に対する休業要請というものを優先して行っているということかと思います。それは先ほど申し上げたように、どうしてもパチンコをやりたい方というのはたくさんいらっしゃって、他県にもおいでになるというような状況がかなりありますし、また内容的にも密が生じやすい形態だということもありますので、そういう点からそういう措置を各県とも取っているという状況だと思っています。

朝日新聞 田中奏子 氏
 休業要請を出している店舗の種類はいろいろあって、集団感染のリスクのある店舗として、例えばナイトクラブだとか、カラオケ店だとか、いろいろ言われているのですけれども。その中でも最も危険性が高いのがパチンコ店だという認識でよろしいですか。

参事(新型コロナウイルス対策担当) 福田雄一
 他の店舗でも当然感染リスクが高いところはあろうかと思っています。ただ私どもも公表することが目的ではなくて、きちんと趣旨を説明して要請に応じていただく、自主的に休業していただくというのが本当に一番望ましいと思っています。パチンコ店はそういうことで優先して対応しましたけれども、ただ多くのところで大変経営状況が厳しい中でも要請に応じていただいた店舗もあるわけで、その点は非常に感謝をしているところです。他の業種の店舗についてもぜひそのようにきちんとお願いして、趣旨に沿って対応していただくように要請をしていきたいと考えています。

朝日新聞 田中奏子 氏
 県でも休業要請に応じているか、応じていないか、いろいろ調べられていると思うのですけれども、その中でパチンコ店を優先的に調べられたということなのですか。他の店舗についてはまだ把握していくというふうなお話だったので。

長野県知事 阿部守一
 他の店舗についても調べています。特定の業種において公平性、公正性が損なわれてはいけないということで、パチンコ店については冒頭申し上げたように、ほとんどのパチンコ店の皆さまが協力していただいて、自主的に休業していただいていました。その上で、先ほど申し上げたように、県からもさらに個別に働き掛けをして、その結果さらにかなりの店舗が休業という対応をしていただきました。どうしても今回この2店舗だけは、私どものお願いでは対応していただけないという状況でしたので、大変残念ながら法律に基づく要請という形を取らせていただいているところです。

朝日新聞 田中奏子 氏
 繰り返しの質問になってしまうかもしれないですけれど、公平性というところを言えば、なぜパチンコ店だけこれだけ全国的にですけれど、やり玉に上げられているのだろうかという思いがありまして、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 私としてはもちろんパチンコ店が特に悪いと思っているわけではありません。ただ先ほど申し上げたように、パチンコ店という業態自体がどうしてもクラスターの発生源となりやすい特質を持っているということもあります。また全国で、先ほどのご質問にもありましたけれども、他の県からもパチンコ店へお越しになられているという実態が、本県のこの2店舗においてもあるという状況です。県としてはクラスターの発生を抑制すること、そして県外との往来を何とか少なくすることが、今緊急事態措置の中で最も重視している2点ということはかねてから説明しているところですので、そういう観点で今回の2店舗においては法に基づく要請の対象としたところです。

朝日新聞 田中奏子 氏
 パチンコ店以外の他の業種についても、県としてきちんと調べて対応していくということでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 われわれのところにもいろいろな情報が入ってきますし、県としてもパトロール等をして状況把握に努めているところです。そうした実態を踏まえながら県としての対応を行っていきたいと思っています。

朝日新聞 田中奏子 氏
 もう1点確認したいのですけれど、事前に通知されたりだとか、県で要請をされたというふうな話だったのですけれど、それを何度もした上で、この2店舗についてはどうしても応じてもらえなかったということでよろしいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そのとおりです。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 他県で先に休業要請をして名前が出た例で、お客さんが逆に集中してしまったりだとか、もしくは知事も日頃からやめてほしいとおっしゃっているような批判ですとか、誹謗(ひぼう)中傷があるような例が先行してありました。これらの件について、知事のお考えであるとか、メッセージではないですけれど、県民の方にみたいなものがあればお願いしたいのですがよろしいですか。

長野県知事 阿部守一
 一つは先ほど申し上げたように、今回店舗名を公表しましたけれども、県民の皆さまにはそうした施設に行くことは控えてもらいたいということを強くお願いしたいと思っています。それと同時にいろいろな誹謗(ひぼう)中傷とかがありますけれども、いかなるケースにあっても不当な差別とか、偏見とか、そうしたことが行われてはいけないと思っています。県としては法律に基づいてこうした対応を取っていますけれども、当該事業者においては、私どもの考え方についてぜひご理解を頂いた上で休業の措置を速やかに講じていただきたいと思っています。

信濃毎日新聞 野口健太郎 氏
 今回のパチンコ店に限らず、県の方針として休業要請をしてから、例えば何回ぐらいお願いをして、それでも応じなかった場合のスケジュール感というか、それはもちろん業態ですとか、種類ですとか、「三密」の状態を生みやすいとか、いろいろ影響は考慮しての上であるとは思うのですけれども、その辺の基準というのは何かあるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは必ずしも一律ではないと思います。当該事業者はそれぞれ経営状況とか、お考えとかがあろうと思いますので、私としては今回のように要請するとか、あるいは公表するとか、そのことが自己目的になっているわけではなくて、感染拡大を防ぐということが一番重要な目的です。そうした趣旨を理解して協力していただけるように取り組むというのが一番重要なことだと思っています。

信濃毎日新聞 熊谷直彦 氏
 新型インフルエンザ等対策特別措置法の休業要請の関係ですが、法律の立て付けで、要請に従わなかった場合の罰則がないのですが、この点について知事は罰則を設けた方がよいと考えていらっしゃるのか、今のままで十分とお考えなのか、それをどう捉えていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 実は今回、知事会からは罰則の担保というものも必要ではないかということで国には要請しています。前々回のテレビ会議の知事会のときに、その点について私から発言をしています。罰則の適用ということになりますと、今回の要請、公表というものに比べてかなり強い対応になるわけです。そうすると法令上罰則規定を設けるということになれば、例えば構成要件の明確化とか、そういうことが必要になってきます。また科学的に当該施設は非常に問題が大きい施設であるという背景もなければ、単純に罰則の適用という形にはならないだろうということで、意見を言っています。先ほど質問いただいたのはそれに近い趣旨ではないかと思いますけれども、今回は要請と公表です。罰則規定を適用することになれば、これは私の考えですけれども、当該業態であるとか、当該施設自体が「悪」ではないわけです。感染拡大の恐れがあるということを防ぐということが目的になるわけですので、そういう意味で罰則規定を付けるということは、単純に要請、あるいは公表の延長にあるものではないと思っていますので、私としてはそこは慎重に考えるべきものと考えています。
 ありがとうございました。

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ファックス:026-235-7026

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